NEW CONTRIBUTION FORM

マナーを守ってご利用ください
TEXT FLOAT
3年 飯森 RES
夏休み課題1~30
1『サトラレ』作者:佐藤マコト

この世界ではIQがとても高い代わりに自分の思想だけが周りの人に筒抜けになってしまう病気が存在している。そんな思想が筒抜けになってしまう人が周りにひとりでもいるとどうなってしまうのか。それは私たちが考えている以上に大変なことがこの作品から見て取れる。

2『ヴァイキング・海の覇者たち~シーズン1』
脚本:マイケル・ハースト
 世界史に出てくるヴァイキングたちがイングランドへ侵攻しようというストーリーを中心にしてシリーズが展開される。今シリーズでは今まで誰も挑んだことのない西側の世界へ航海をしようとする話である。最初に襲った島には修道院があり、そこにいた修道士アセルスタンを捕虜兼家族として迎え入れる。そのアセルスタンの話を手掛かりに侵略計画を立てるが、その計画に納得のいかない首長が主人公の命を狙う。

 世界史で習ったヴァイキングがどのように他国への侵略をしていったかがよくわかる作品だと思います。最初は好奇心であったのが周りの期待や嫉妬で物事が難航していく光景はいつの時代も変わらないんだなと感じました。

3『ヴァイキング・海の覇者たち~シーズン2』
脚本:マイケル・ハースト
 今シリーズでは国内にいる他の首長や王との争いが話のメインとなる。主人公ラグナルの兄であるロロがほかの首長と手を組みラグナルたちの命を狙い、その事件が解決した後は味方であったホリック王がラグナルの存在が邪魔だと殺そうとする。
 この作品は裏切りがとても多いが、このシーズン2が特に多い。それぞれの人物背景をみると裏切りも仕方ないと感じるが、だからこそ裏切りに失敗して拷問や悲惨な処刑方法で殺されるのをみるといたたまれない気持ちになる。

4『ヴァイキング・海の覇者たち~シーズン3』
 脚本:マイケル・ハースト
 初めてイングランドではなくパリを攻めるヴァイキングたち。その中でラグナルたちのなかで不協和音が生じてしまい神の血族だといわれるラグナルが瀕死の状態に陥る。
 急にイングランドではなくフランスのパリを攻める理由が少し曖昧だったが、今までのシリーズの中で一番の戦闘シーンで攻城戦など中世の戦闘が事細かに描写されているので満足がある。

5『ヴァイキング・海の覇者たち~シーズン4』
 脚本:マイケル・ハースト
 瀕死の状態から蘇ったラグナルがまたもパリに侵攻するが、兄のロロがまたも裏切りパリの皇太子になってしましラグナル達を返り討ちにしてしまう。この遠征をするために多くのヴァイキングたちが集結するが、そのヴァイキングたちのタイプが様々でシリーズの集大成が近いことが感じ取れる。

6『ヴァイキング・海の覇者たち~シーズン5』
 脚本:マイケル・ハースト
 ラグナルがとうとう落ちぶれてしまうところ始まり少ない数でイングランドへ侵攻する。そのせいで敵に捕らえられ死刑になってしまうが、このころにはラグナルはヴァイキングの中では伝説となっておりラグナルの仇のためにイングランドへ100を超えるヴァイキングの集団が向かう。血を流しながらラグナルがやってきたことは間違えではなかったと思うと感動する。

7『ヴァイキング・海の覇者たち~シーズン6』
 脚本:マイケル・ハースト
 ラグナルの子たちの争いがメインの話。正直言うとこのシーズン6は蛇足感が否めない。復讐の話がメインになってしまい、ラグナルのころのようなワクワク感がなく見るのが大変だと思うシーズンでした。

8『スパイファミリー』
 著者: 遠藤達哉
 スパイの「黄昏」が家族をつくりミッションに挑む。娘目線の回や黄昏目線の回などそれぞれのキャラが際立つような目線でストーリーが進むことが多くハイテンポで飽きることが少ない。一話完結が多いので見やすい点もよかった。

9『ハドソン川の奇跡』
 監督: クリント・イーストウッド
 実際に起こった飛行機事件をもとに作った映画。バードストライクが原因で川に不時着することになったが、検証すると川ではなく他の滑走路に降りれたと追及を受ける。しかし実際に人の命を預かっていることを考え、判断までの時間を3分追加するだけですべての案は不可能になっており機長の判断が唯一の正解であったことが判明する。
 事件の後で外からいろいろなことを言われるが実際事故の瞬間に立ち会うのとではプレッシャーが全く違うので最善手は変わるお手本のような例だった。

10『最強のふたり』
監督: オリヴィエ・ナカシュ、 エリック・トレダノ
 全身麻痺のフィリップと介助役のドリス。正反対の二人が共に暮らすことでお互いにいい変化が訪れる。
 昔からの名作でなぜみんながおすすめするのかが分かるような話だった。とくにドリスに影響され少しずつ柔らかくなっていくフィリップが見てとれて心温まる。

11『イミテーション・ゲーム』
監督: モルテン・ティルドゥム
 ナチスドイツの暗号解読の話。悲劇の天才アランチューリングが暗号機エニグマを攻略しようとするが、暗号を解く鍵が見つからず時間とお金だけがなくなっていく。そして数少ない仲間以外アランチューリングが作っている機械を信用せず邪魔しようとしてくる。
 実際の第二次世界大戦での話で戦場で戦う兵士以外でも命をかけて戦っている人がいるんだと感じられる興味深い話である。そして最大の功労者であるチューリングに対して起こなった仕打ちのひどさは歴史の汚点となる行為だったと感じました。

12『ビューティフルマインド』
監督: ロン・ハワード
 現代のゲーム理論などの元となった理論を作り上げた天才数学者。しかしながら彼の人生は精神病に侵され見えない人を常に見続けていた。そんな苦しみの中で年齢を重ね人と触れ合うことを覚え人から尊敬される人物へと変わっていく。そんな彼の変化の様子がとても今にも崩れ落ちそうだけど美しく形を保っているような感じがしてとてもお気に入りの作品になった。

13『イエスマン ‘‘Yes’’は人生のパスワード』
監督: ペイトン・リード
 誘われたら素直にYesと答え続けると人生が好転していくという話。実際にやるとここまでうまくはいかないだろうが自分の偏った生活や選択を変えるためには普段自分が選ばない道を選ぶことが大切だと実感できる映画。

14『ハクソー・リッジ』
監督: メル・ギブソン
 第二次世界大戦の話。主人公は戦争中であってもキリスト教の教えを守り銃は持たず衛生兵として戦場に赴く。味方が撃たれ次々に死んでいくハクソーの戦場で味方が撤退してもなお一人で負傷兵を救出し続ける話。
 固い信念があれば人からの軽蔑の目を尊敬のまなざしに変えることができると分かる作品だと思う。戦争映画には映りずらい衛生兵が感じる無力さをみているこちらもかんじることが出来る。なによりも主人公の懸命さに胸が撃たれる。 

15『ソーシャルネットワーク』
監督: デヴィッド・フィンチャー
 Facebookを作ったマーク・ザッカーバーグが訴訟に巻き込まれる話。天才といえど周りの人をないがしろにすると足を引っ張ろうとするものが表れることがよくわかる。
 ザッカーバーグがこんな初期から訴訟されていたとは知らなかったが、成りあがっていく人たちからすると決して自分の身には起こらないとはいいきれない事件だった。
2022/09/30(金) 15:54 No.1918 EDIT DEL
2年 木村 RES
夏休み課題 11〜20

11:あんさんぶくぶスターズ!!TheWorld

あらすじ:天祥院英智の発案によりアイドル武者修行へと世界へ散らばったアイドル達!!果たして彼らはこの試練を乗り越えることができるのか!

あんさんぶるスターズ!!Road to showの週替わり映像として放映された映像。大川ぶくぶの四コマ漫画が原作だが、原作そのままのシュールでポップな雰囲気があった。私は特別上映期間に観にいったのでイッキ見だったが、週替わりで見れるならそれ目当てで行く人も多かったのではないかと思う。本編にないポップさとコメディ感が良かった。

12:ゴールデンカムイ 著者:野田サトル

あらすじ:日露戦争終結後の1907年[注 3]冬、元陸軍兵の杉元 佐一は、幼馴染の梅子の眼病の治療費を得るため北海道で砂金を採っていたところ、アイヌが秘蔵していた金塊の噂を聞く。直後に杉元は冬眠明けのヒグマに襲われ、窮地をアイヌの少女・アシㇼパに救われる。

まずストーリーがとても面白く、とても練られた作品だと感じた。絵がとても上手く、野生動物の描写が非常にリアルで綺麗、かつ危うさを感じさせた。金塊を求めた抗争というメインストーリーの他にも、アイヌ文化や北海道野生動物の生態など、様々な所への理解が深く、何度も読み返したい作品だと思った。

13:『永遠のあくる日』公式MV イラスト:沼田ゾンビ 映像:ナノン

概要:Adoの楽曲『永遠のあくる日』のMV。イラストとアニメーションから成り、青と白を基調としている。ある少女のもう近くにはいない人への思いを綴っている。

透明感があってとても綺麗な映像で、もう叶わない思いを切なく美しく表現していると思った。同アーティストの楽曲『ギラギラ』のMVに繋がるものがあり、以前のMVを見たことがある人はより楽しめるようになっている所も良いと感じた。ギムナジウム的な制服、白い鳩など美麗なモチーフが多用されている中で、バラバラの写真を掻き集める描写は美しくも心苦しさを感じた。最後に一瞬画面が赤黒く変わるのも何かを示唆していて良いと思った。

14:『舞台 刀剣乱舞 〜綺伝 いくさ世の徒花〜』 脚本・演出:末満健一

あらすじ:本丸に、なにものかによりもたらされた入電。
その入電に込められた和歌の意図を汲み取った歌仙兼定は、山姥切長義、篭手切江、にっかり青江、獅子王、亀甲貞宗と共に、慶長元年の熊本へと出陣する。熊本城下町へと到着した刀剣男士はすぐさま異変に気付く。そこは、弾圧を逃れた全国のキリシタンたちが集う地となっていたからだ。異変の原因を調査するため、刀剣男士たちは三方に分かれて行動することとなる。

同名ゲームのメディアミックス作品だが、部隊としての出来が非常に良いと感じた。舞台上での動き、喋り方など、全てに気を遣っていると感じたし、せり上がってくるステージなど、舞台演出も素晴らしかった。史実とは異なる「放棄された世界」での偉人たちの苦悩や、歴史を守らなくてはいけない義務と生きたかった者の思いの狭間で葛藤する刀剣男士の描写に引き込まれた。殆ど舞台刀剣乱舞を観ずに行ったがとても面白かった。前の舞台作品を見るとより楽しめると思う。

15:あんさんぶるスターズ!!メインストーリー第1部第1章『劣等生』

あらすじ:4つの巨大な事務所から成るビル、アンサンブルスクエア(ES)では、巨大になりすぎた結果大幅なリストラが実施されていた。活動不振により、その対象となってしまったアイドル白鳥藍良、天城一彩、礼瀬マヨイ、風早巽の4人は、ESのトップ天祥院英智に救済措置を与えられる。何とかクビを免れる為、4人は新しいスタートを切る。

メインストーリーの一番最初の章なのでキャラクター紹介的な部分が大きかったが、キャラ同士の掛け合いの楽しさに加えて、クビを突きつけられた現実とアイドルという夢のギャップの中で藻掻く姿は見応えがあった。L$という通貨を稼がないとアイドルとしての地位は得られないと言った資本主義的構造が描かれているのも風刺的で面白いと思った。

16:あんさんぶるスターズ!!メインストーリー第1部第2章『問題児』

あらすじ:クビを免れる為、まずはビラ配りなどの小さい活動を積み重ねることにした「ALKALOID」。一方、ES内で『問題児』と評される「Crazy:B」が徐々に目立ち始め…。

ES内での2つの落ちこぼれユニットの活動の方針の違いの対比が面白いと思った。真面目に小さなことから積み重ねるALKALOID、博打のように勝ったら大きな利益を得、負けたら素寒貧のCrazy:B……どちらも間違ったやり方ではない所が難しい所だと感じた。Crazy:BがESのアイドルを栽培された花に喩える所が、現実の芸能界にも通じる所があると感じた。

17:あんさんぶるスターズ!!メインストーリー第1部第3章『混迷期』

あらすじ:小さな活動を積み重ねつつも、まだライブなど大きな活動ができないことに焦りを覚えるALKALOID。そこに、突然「盂蘭盆会」というライブのオファーが舞い込んでくる。

今まで歌などのアイドルっぽい活動をしていなかったALKALOIDのアイドルらしい姿を見ることが出来て非常にワクワクさせられた。初めてのライブに緊張する姿や、間近のライブに向けてレッスンする様子は健気で応援したい気持ちになった。今まで役に立てていなかった礼瀬マヨイや、アイドルを何も知らない天城一彩のアイドルとしての輝きを感じられて、現実のライブに行った時と同じ気分を味わえた。

18:あんさんぶるスターズ!!メインストーリー第1部第4章『大戦争』

あらすじ:ESの方針、そして問題児「Crazy:B」の処遇についてのサミットが4事務所の代表によって開かれた。一方、初舞台を終えたALKALOIDの面々はアイドルとしての意識を固める。そんな中、問題のCrazy:Bから主催ライブの出演オファーが来る。

今までは小悪党のように悪名を高めるだけのCrazy:Bが、虎視眈々と機を狙い、本当に一発逆転する様が衝撃的だった。他のアイドルの評判を下げ、蹴落として成り上がる姿は倫理的には正しくないのに、「正しい」ことにされてしまうのが現実世界とのリンクを感じた。アイドルの楽しさを知ったALKALOIDが、もっと輝きたいと思う姿は素直に応援できてよかった。

19:『夜はともだち』著者:井戸ぎほう

あらすじ:いたぶること、唯一ゆるされた愛しかた。ノーマル似非S×真性ドM。――顔は可愛いのに、無口で無表情でミステリアスな飛田(とびた)くん。飛田くんが、実はゲイでドMだと知った真澄(ますみ)は、好奇心からサド役をかってでることに。プレイの終了は2人の繋がりも解消されるとき。しかし真澄はプレイメイトという限定された関係以上を期待するようになって──。「SとM」。役割以上の繋がりを求めてはいけない…?

SMを題材にしたBL作品だが、心情描写が非常に上手いと感じた。絵がとても綺麗で、結構キツい描写でも割と見やすくなっていると思った。プレイメイトという、恋愛感情を含まない関係のはずだったのに、徐々に執着心が湧く真澄の様子の描き方が上手い。ずっと大好きなBLマンガだが、何回読んでも一番好きな作品だと思う。

20:『同級生』著者:中村明日美子

あらすじ:高校二年生の夏、草壁光(くさかべ ひかる)は合唱祭前の練習中に、隣に立つ佐条利人(さじょう りひと)が歌わずに口パクしていることに気づいた。二人は同じ男子校の同じクラスに通う同級生だが、制服を着崩しバンド活動に勤しむ草壁と、眼鏡の優等生の佐条は、性質が違いろくに話したこともなかった。佐条は歌なんかくだらないと思って練習で手を抜いているのか、と草壁は不快になったが、その日の放課後、教室に残って一人で歌の練習をしている佐条を見つけた。佐条は音痴を気にして邪魔にならないようにと皆と一緒の時は歌うことを控え、克服しようと人知れず努力していたのだった。そんな彼のひたむきさに感心して草壁は練習に付き合うようになった。二人きりで歌う時間をすごすうちに草壁と佐条は互いに惹かれあっていき、合唱祭の日に唇を重ね、やがてひっそりと交際を始めるようになった。

名作BLコミックであり、初めてBL漫画を読む人におすすめの漫画。絵柄はやや独特だがシンプルで見やすく、コメディっぽさもあったり、恋愛漫画として非常に読みやすいと思う。設定はありきたりな感じもするが、性格の描写やキャラクターの描き方が上手いのでありきたりになっていない。これもいつ読んでも面白いし何回でも読みたい作品だと思う。
2022/09/29(木) 03:01 No.1917 EDIT DEL
2年 佐藤 RES
夏休み作品鑑賞

①  ジョゼと虎と魚たち(アニメ映画)
 監督:タムラコータロー 原作:田辺聖子
とある出来事から車椅子の少女ジョゼの世話係をすることになった夢を追いかける大学生恒夫。その二人の出会いによって二人の世界が広がっていく。
メインの声優に中川大志、清原果那、監督にタムラコータロー、脚本を桑村さや香、キャラクター原案を絵本奈央、キャラクターデザイン・総作画監督を飯塚晴子、アニメーション制作にボンズ、主題歌にEveという豪華メンバーが集結した。
メインの二人以外のキャラクターにもそれぞれ魅力があり、また、アニメーションがとても綺麗で引き込まれた。

②  魔女の宅急便(実写映画)
 監督:清水崇 原作:角野栄子
魔女の血を引くキキは13才となり、黒猫のジジと一人前の魔女になるための修行の旅にでる。修業先の町でキキは「魔女の宅急便」を始め、人々と交流していく。
世界的ベストセラーである小説「魔女の宅急便」のアニメーション映画、ミュージカルに続く実写映画。
この映画は原作小説とアニメーション映画の中間に位置するような内容だったように思う。魔女の血やストーリーの筋に関しては小説に、人間との境界やジジの描かれている立ち位置などはアニメーション映画に近く描かれていた。

③  夜は短し歩けよ乙女(アニメ映画)
 監督:湯浅政明 原作:森見登美彦
クラブの後輩である「黒髪の乙女」に思いを寄せる「先輩」はなるべく彼女の目にとまる「ナカメ作戦」を実行していると京都の町で個性豊かな人々が巻き起こす珍事件に巻き込まれていく。
森見登美彦作品の中でも人気の高い作品で、満を持しての初映像化。声優に星野源や神谷浩史、ロバートの秋山竜次などの超豪華キャストが活躍する。
少しなじみのない人にはとっつきにくい作品ではあったものの、独特の世界観に圧倒される不思議な作品だった。夜に見る夢のように場面が次々と変わっていき、疾走感に溢れていた。

④  約束のネバーランド(実写映画)
 監督:平川雄一朗 原作:白井カイウ、出水ぽすか
エマ達が暮らす幸せに満ちあふれた楽園のような孤児院は実は全てが偽りであった。そう気づいた彼女たちは孤児達全員を連れての脱獄計画をスタートさせる。
少年ジャンプの人気漫画「約束のネバーランド」の実写映画。
原作の5巻までの内容が描かれており、2時間に収めるためにカットされたり追加されたりしたシーンがあるものの概ね原作通りの進み方で進んでいく。話がトントン拍子に進んでいき、原作への興味が沸くような作品だった。

⑤  君の膵臓を食べたい(小説)
 作者:住野よる
高校生の僕は病院でクラスメートの山内桜良が綴っていた「共病文庫」を拾う。そしてともに時間を過ごしていくが、予想もしない別れを迎える。
デビュー作であり2016年の本屋大賞2位、アニメーション映画にもなった人気作品の文庫版。
読みやすい語り口と主人公達の関係の変化に思わず読み進めてしまうような作品だった。「読後、きっとこのタイトルに涙する」というキャッチフレーズの通り、自分の中でタイトルの言葉の意味が読み始める前に比べて重く、深くなっていたのが印象的。

⑥  ホリック ×××HOLIC (実写映画)
 監督:蜷川実花 原作:CLAMP
「アヤカシ」が見える孤独な高校生四月一日はある日不思議な「ミセ」にたどり着く。同級生の百目鬼やひまわりともであい、「大切なもの」を探そうと試みる。
人気漫画であるホリックが写真家としても活躍している蜷川実花により美しい映像美術作品として実写化。神木隆之介や柴咲コウなど人気キャストが多数出演。また、主題歌の「Habit」はYouTubeで多くの歌ってみたが掲載される程大ヒットしている。
物語の面白さもさることながら映像の美しさに目を引かれる作品であり、特に「ミセ」での出逢いの場面などはCGも含めて圧巻だった。

⑦  マレフィセント
 監督:ロバート・ストロンバーグ
「眠れる森の美女」をヴィランであるマレフィセントの視点で描き、なぜマレフィセントが邪悪な魔女と呼ばれるようになったのかが語られる。
普段はディズニーヴィラン最悪の悪役と呼ばれるマレフィセントがこの作品では元々は純粋な普通の少女であり、成長したあともかつて愛した人の子の成長を見守る愛ある一人の女性として描かれていたことがとても印象的だった。

⑧  マレフィセント2
 監督:ヨアヒム・ローリング
永遠の眠りから目覚めたオーロラ姫と、その眠りから救ったと噂されるフィリップ王子の婚礼式には、マレフィセント達妖精を脅かす恐ろしい罠が隠れていた。
映画「マレフィセント」の続編である今作では妖精達を一網打尽にしようと画策する王妃や、今や滅びに瀕しているマレフィセントの同族が出てくるが、双方とも自分たちが生き残るために戦い、殺すことを選択している。このように各自の正義のあり方が物語に深く関係していて、とても興味深かった。

⑨  オーデュボンの祈り
 作者:伊坂幸太郎
コンビニ強盗に失敗して逃げていた伊藤は目が覚めると見知らぬ島にいた。鎖国状態のその島で島の中心だった案山子が殺される。なぜ、未来を見ることのできる案山子は自分の死を阻止できなかったのだろうか。
人気作家伊坂幸太郎の初文庫であり、デビュー作。
基本的に伊藤視点の荻島を中心にストーリーが進むが、時々伊藤の元恋人の静香視点で伊藤がいた本州でもストーリーがすすみ、それがラストに繋がるのが読んでいて衝撃を受けた。また、登場人物の個性が物語に影響していて、そこを考えるのも楽しさの一つだった。

⑩  フィッシュストーリー
 作者:伊坂幸太郎
「良い曲なんだよ。届よ、誰かに」という売れないロックバンドの最後のレコーディングのテープに記録された言葉は時空を超えて奇蹟を呼ぶ。中篇四つを収録。
過去には「フィッシュストーリー」の舞台化、収録されている話の一つで読者に人気のある黒澤が出てくる「ポテチ」は映画化、舞台化されている。
題名にもなっているフィッシュストーリーは過去、現在、過去、未来と時空を移動しながら話が進んでいき、読者だけがその話の繋がりを知ることができ、点と点が繋がる感覚が読後の爽快感を生んでいた。

⑪  二ノ国
 監督:百瀬義行 製作総指揮/原案・脚本:日野晃博
現実世界と隣り合わせの「二ノ国」。高校生のコウとハルは幼なじみのコトナを巡る事件をきっかけに二つの世界を行き来する。彼らは最後にどちらを選ぶのか。
製作総指揮・原案・脚本に「妖怪ウォッチ」の日野晃博、監督に「おもひでぽろぽろ」の百瀬義行、音楽にスタジオジブリなどで活躍している久石譲、主人公の声優には今人気の山崎賢人、他にも豪華メンバーが集結。
世界を行き来するために自殺を繰り返したり、ハルの言動が突飛だったりという点はあったが、ラストの伏線回収など楽しんで鑑賞することができた。

⑫  ランウェイで笑って
 作者:猪ノ谷言葉
パリコレモデルの夢を持つ158cmの低身長モデル藤戸千雪は周囲に夢を諦めろと助言を受ける。そんななか、家庭の事情でファッションデザイナーの夢を諦めようとする都村育人と出会う。
週刊少年マガジン新人漫画賞で史上四人目の特選に選ばれた作者の連載デビュー作品。TVアニメ化もされている。
服飾、モデル業界にとっての「ありえない」を覆していく主人公達の頑張りに勇気をもらえる作品だった。また、多くの衣装が出てくるのでイラストを見るだけでも楽しむことができた。

⑬  龍とそばかすの姫
 原作・脚本・監督:細田守
大好きな母の死をきっかけに歌が歌えなくなった鈴は仮想世界<U>に参加することとなり、鈴のAsは歌姫として世界中で人気となった。そんななか、「竜」と呼ばれる存在と出会い、物語は進んでいく。
世界中を魅了し続けるアニメーション映画監督細田守がかつて「サマーウォーズ」で描いたインターネット世界を舞台に「時をかける少女」以来の10代の女子高校生をヒロインとした。
映画の2時間には収まらないほど濃いストーリーで、もう少し長く見ていたかったと素直に感じた。しかし、途中途中に差し込まれている楽曲は耳に残り、迫力のある素晴らしいものだった。

⑭  ソードアートオンライン オーディナルスケール
 監督:伊藤智彦 原作:川原礫
SAO事件から数年後、ARE機能を最大限に広げた最先端マシン「オーグマー」は爆発的に広がった。その人気を牽引した「オーディナルスケール」にキリト達も参戦するのだが。
電撃小説大賞で大賞を受賞した大人気小説が元となる、「ソードアート・オンライン」シリーズの劇場版。
TVアニメシリーズの続きということで、アニメに出てきた話が多く出てくるのでアニメシリーズから見ていた人はより楽しめる作品だった。また、作中に出てくるアイドルAIのユナの楽曲がシーンに合っており、作品の魅力をより高めていた。

⑮  ワンピースフィルムレッド
 監督:谷口悟朗 原作:尾田栄一郎
世界の歌姫『ウタ』はルフィと幼少期を過ごした赤紙のシャンクスの娘だった。彼女が自身初のライブが音楽の島エレジアで開催される。
楽曲提供アーティスト、監督、脚本、振り付け、MVクリエーター、スペシャルゲストなど、超豪華メンバーが作り上げた作品。映画のメインであるウタの活動としてMV、Vlogをネット上に配信している。
原作者がコメントしていた通り、最高のメンバーが良い意味で本当に好き勝手やった作品という印象を受けた。また、原作ではあまり出番がないにも関わらず人気の高いシャンクスが多く出演しており、新鮮だった。

⑯  ワンピースゴールド
 監督:宮元宏彰 原作:尾田栄一郎
世界最大のエンターテインメントシティ「グラン・テゾーロ」に立ち寄ったルフィ達は非道な町の「ルール」に巻き込まれていく。
「Z」のあと再び総合プロデューサーを尾田栄一郎が務め、新しさを徹底的に追求した「究極のエンターテインメント大作」。
構成上、良い意味で何度も裏切られる作品で、夢中で最後まで見てしまった。また、敵役の過去も垣間見ることができるため、悪だったとしても敵役のことも好きになってしまうような物語だった。

⑰  コレットは死ぬことにした
 作者:幸村アルト
疲れた薬師コレットが井戸に飛び込むと、そこは冥府と繋がっていた。癒しと恋心の詰まった薬師コレットと冥王ハデスの神話ロマンス。
全20巻で過去には特典としてドラマCDも作製された。その後の日常を描いた「コレットは死ぬことにした 女神編」も発売されている。
20巻の最後の最後にタイトル回収が行われ、衝撃を受けた。基本的にモヤモヤすることが少なく、さらさらと読むことができる作品だった。

⑱  ずっと前から好きでした。 ~告白実行委員会~
 監督:柳沢テツヤ 原作:Honey Works
榎本夏樹は幼なじみの瀬戸口優に片想いをしているが、素直になれずに告白の練習相手であると告げてしまう。本当の気持ちを誤魔化し続けるなか、クラスメートの綾瀬恋雪にデートに誘われる。夏樹の練習は本番を迎えることはできるのか。
超人気クリエーターユニットHoney Worksの楽曲である「告白予行練習」「初恋の絵本」「ヤキモチの答え」を中心とした告白実行委員会~恋愛シリーズ~初の劇場版。
元々YouTubeに上がっている楽曲を知っているとこのときがあの曲なのかと発表されている曲を深掘りしている感覚の作品だった。

⑲  好きになるその瞬間を。~告白実行委員会~
 監督:柳沢テツヤ 原作:Honey Works
雛は中学の恋雪先輩に焦がれて同じ高校に入学する。冴えなかった先輩が休み明けにイメチェンし、モテ初めてしまう。そんな状況に告白する決意を固めるも。
Honey Worksが生んだ恋愛青春ストーリーの第二弾。
第一作目の「ずっと前から好きでした。~告白実行委員会~」に出てくる恋雪と夏樹達の妹、弟世代の物語。一作目に出てくる夏樹やクラスメート達も登場するので、同じ世界の話だと印象づけられる。また、一作目と同じタイミングを別視点から追っていく構造となっており、一作目から続けて見ると、より作品への理解が深まるようだった。

⑳  海辺のエトランゼ 
 監督:大橋明代 原作:紀伊カンナ
小説家を目指す駿は海辺にいた実央に思わず声をかけた。それをきっかけに心を通わせ始めるが、真央は島を去ってしまう。3年後、真央は少し大人になって、はにかんだ笑顔を浮かべながら島へ戻ってくる。
コミック「海辺のエトランゼ」のアニメ化にあたって作者本人が監修、キャラクターデザインを担当し、老舗のスタジオ雲雀が政策を担当、監督は「ダンガンロンパThe Animation」の演出や「宝石の国 一巻発売記念フルアニメーションPV」などで演出力を見せた大橋明代が担当。
相手の背景ではなく、本人を見た上での「恋」を描いていて、二人の島での生活を海や空、花が彩るとても美しい作品だった。

㉑  スパイファミリー
   作者:遠藤達哉
  凄腕スパイの「黄昏」にある任務が下された。その任務のため、仮初めの家族を作り、新生活が始まるのだが。
今最も人気のある漫画のうちの一つ。テレビアニメは第2クールが10月から始まり、コラボものなどのグッズも人気。
多くは心の読める超能力者であるアーニャ視点で描かれるが、他の家族の視点で語られる場合もあり、その時に互いの正体をアーニャのみが知っているが故の家族のすれ違いなどが面白い作品だった。

㉒  かぐや様は告らせたい ~ウルトラロマンティック~
  監督:畠山守 原作:赤坂アカ
 秀才達が集う秀知院学園の生徒会で出会った副会長四宮かぐやと生徒会長白銀御行はいかにして「相手に告白させるか」という恋愛頭脳戦を繰り広げていた。文化祭の最終日までに2人の恋模様が大きく動き出す。
大人気漫画「かぐや様は告らせたい」のテレビアニメシリーズの第三シリーズ目。
今までのほぼ膠着状態とは異なり、白銀の留学や学生に人気のイベントである文化祭によって話が大きく動いた今作。原作とは若干話の順番が前後するものの、ラップなど漫画では伝わりにくいものもアニメーションを生かしてよりわかりやすくなっていた。

㉓  sing next stage
   監督:ガース・ジェニングス
今度の舞台はエンターテインメントの中心地「レッドショア・シティ」。バスター達はオーディションを通り抜けるも、その契約には厳しい条件があった。
「ミニオンズ」や「ペット」「怪盗グルー」シリーズなど、個性的なキャラクターが世界に愛されるイルミネーション。そんな中でも一際日本で人気が出た「sing」の続編。
作品を通してクリスタルタワーの支配人の娘であるホールジーやたくさんの子どもを持つ母であるロジータ、あがり症のミーナ、他にもたくさんのキャラクターの成長する姿がベースとなっている作品だった。また、見た後も頭に残る素晴らしい楽曲が多数映画中のショーに使用されていた。

㉔  ディセンダント
   監督:ケニー・オルテガ
舞台はおとぎ話の世界の、平和な現代。そこの王国で王位継承をひかえる王子はヴィランとその子ども達を閉じ込めたロスト島の子どもに改心する機会を設ける。そこで平和な学園に通うことになったヴィランの子ども達はそれぞれ苦悩を抱えることとなる。
ディズニーチャンネルの番組で人気となった俳優、女優達が多く集められた作品。
ヴィランの子どもであるというだけで生まれながらにして罪を背負い、劣悪な環境で育ってきた主人公達の、親の期待に応えたいという希望と、平和な世界で悪いことをせずに生活したいという希望の狭間での苦悩をよく描き出した作品。音楽がディズニー映画のオマージュとオリジナル、どちらもディズニーらしいものとなっている。

㉕  シャドーハウス
   作者:ソウマトウ
貴族のまねをする顔のない一族の「シャドー」と、その「顔」として仕える世話係の「生き人形」が生活する奇妙な館で「こども」達は館の秘密に迫る。
テレビアニメがとして2ndシーズンまで放送された。
私は前作の「黒」という作品も読んでおり、どちらも独特の空気感が魅力の一つであると感じた。双方とも黒いナニカが物語に大きく関わっているのだが、初めのうちはそのナニカが当たり前のように存在しているという奇妙さがある。また、この作品は主人公達の存在そのものに謎が隠されており、話が進むにつれて何者であるかが明かされていくため、どんどん読み進めたくなる。

㉖  ティンカーベルとネバーランドの海賊船
   監督:ペギー・ホームズ
粉の番人である妖精のザリーナは妖精の粉を巡って大事件を起こし、ピクシーホロウから姿を消した。数年後戻ってきた彼女は海賊になっていて。
「ピーター・パン」のスピンオフである「ティンカーベル」シリーズの5作品目で、シリーズの中では2番目に新しい。
生まれ持った役割を全うし、しかもその役割は伝統に則り、革新はいらないという環境に耐えられなかったザリーナが、しきたりを超えて才能を開花させる物語だった。また、前作との関わりは少なく、基本的にシリーズのどこから見ても楽しめると思われる。

㉗  モアナと伝説の海
   監督:ジョン・マスカー、ロン・クレメンツ
モアナは愛する人々を救うために大海原へ飛び出し、テフィティの心を取り戻そうと旅をする。そのさなか「伝説の英雄マウイ」と出逢い、物語は進展していく。
「リトルマーメイド」「アラジン」「塔の上のラプンツェル」「アナと雪の女王」などを手がけた監督のタックが作り上げた。
基本主人公が話を通して成長するが、この作品では主人公の他に伝説と呼ばれるマウイの成長も鍵となっていた。また、決まり事はその時々に合ったものがあり、伝統が現在に適しているのか考えさせられる作品だった。

㉘  コンフィデンスマンJP ロマンス編
   監督:田中亮
華麗に大胆に人を騙し続ける百戦錬磨のコンフィデンスマン達の次なるターゲットは香港マフィアの女帝である「氷姫」。ターゲットのために香港へ旅立つ彼女たちを日本のマフィアも追いかけてきて。三つ巴を制するのは誰なのか。
「ミックス。」「Always三丁目の夕日」シリーズ、「リーガルハイ」などを手がけた脚本家である古沢良太によるオリジナルテレビドラマの「コンフィデンスマンJP」の映画版。
テレビドラマシリーズ同様に劇場版でも最期に全てを覆すような展開が魅力であるこの作品は、テレビドラマよりも壮大な展開が観客を引き寄せるものとなっていた。

㉙  バズ・ライトイヤー
   監督:アンガス・マクレーン
「トイストーリー」に出てくるおもちゃであるバズ・ライトイヤーの誕生秘話。地球から420万光年離れた厳しい環境の星に取り残されたバズ・ライトイヤーは故郷へ帰る道を探すが、その途中、冷酷なロボット軍団に遭遇して。
監督は「ファインディング・ドリー」の共同監督であったアンガス・マクレーン、製作に「トイ・ストーリー 謎の恐竜ワールド」のゲイリン・サスマン、音楽を「THE BUTMAN―ザ・バットマン―」や「カールじいさんの空飛ぶ家」のマイケル・ジアッキーノが担当している。
故郷に帰るためのハイパースピードの実験で仲間達と時間を共有できなくなり、しかも意地になってしまっている主人公が様々なものと触れあう中で心を開く様が印象的だった。

㉚  黒蜥蜴
   作者:江戸川乱歩
社交界の花形で、腕に黒いトカゲの刺青をした女は暗黒街の女王である恐るべき女帝、「黒トカゲ」であった。明智と黒トカゲの壮絶な対決の行方は一体。
角川ホラー文庫の江戸川乱歩ベストセレクションの五つ目。推理小説家の山前謙が解説を務めている。
最近の漫画などで見るような緻密なトリックというよりはもっと原始的なトリックが使われている代わりに、黒トカゲの心理描写が素晴らしい作品で、また、あまりその時代の小説に慣れ親しんでいない人でも読みやすい作品だった。
2022/09/28(水) 23:06 No.1916 EDIT DEL
2年 高根 RES
夏休み作品鑑賞 15~20

15.緑と楯 ハイスクール・デイズ (雪舟えま)
 秀才だけど友達ゼロの緑と、同じクラスの人気者の楯。緑は自分とは正反対の楯が苦手であったが、高校三年生の秋、ふとしたきっかけで楯に恋をする。愛し愛されたいのに愛を信じられない緑と、緑が自分を好いていることを知ってか知らずか、常に寛容でマイペースな楯のピュアな恋愛小説。

 喧嘩ばかりで仲が悪く、自分のことばかり考えている両親の間で仲介役を担っており、「自分は親に愛されていない」という感情が強い緑が、ふとした瞬間に親との思い出を思い出し「愛されていた瞬間があったのかもしれない」と逡巡する場面や、いざ本当に親が離婚する・別居するとなったときに「離婚しないで」「別居はいやだ」と珍しくわがままを言う場面は胸が締め付けられた。
 「誰かを愛したい、誰かに愛されたい」という感情が根底にある緑とそれをすくい上げて優しく包み込んだ楯の関係が、冷めきった緑の両親やその家と緑本人の関係と比較してひどく柔らかく暖かく感じた。緑の暴走気味な感情が面白い部分もあったが、「恋は盲目」「恋は人を変える」という言葉の通りの描写だと思った。
 読み始めた当初から、小説の書き方が今まで読んできた小説家たちの作品とは違う気がするという薄い違和感を抱いていたのだが、著者の雪舟えまさんは歌人でもあるらしくそのせいかと思った。確かに心情表現や情景描写など詩的で独特な表現が多いように感じられた。

16.舞台 呪術廻戦 監督:小林顕作 脚本:喜安浩平
 週刊少年ジャンプ連載中の同名漫画の舞台化作品。
 とにかくキャスト陣の演技やアクションが素晴らしく、コアな原作ファンからも評価が高かったように思われる。アナログなセットとプロジェクションマッピングの併用だったため、ネタ系の場面はアナログでシュールに、呪術を使うシーンや領域展開のシーンはプロジェクションマッピングを使って非現実感をというふうにしっかりと使い分けられていたのが印象的だった。
 脚本の喜安浩平さんはどちらかというとコメディめなものを得意とする脚本家で、そのためか原作のシリアスで重く暗い雰囲気は少なく、コミカルで軽い印象を受けた。登場人物たちが歌を歌うターンも多かったため、舞台というよりミュージカルに近いような構成でもあった。このことからファンの中にはかなり批判的な意見を持つ人も多かった。私はそこまでコアなファンというわけではないが、批判的な意見を持つほどではなかったもののやはり想像していたものとのギャップが激しく、作品自体と脚本家、演出家の相性が悪いのではないかと感じた。もしも、今回以降のストーリーも舞台化するのであれば、この作りでは似合わないと思う。

17.xxxHOLiC(アニメ) 原作:CLAMP
 アヤカシに好かれやすい男子高校生・四月一日君尋は、ある日願いを叶える店(ミセ)の女主人・壱原侑子と出会い、その体質を治してもらう対価として半ば強制的にバイトとして雇われる。妖しくも美しい雰囲気のダークファンタジー。
 管狐や雨童女、座敷わらしなど日本古来の妖怪たちや昔から語り継がれている言い伝え(言霊や夜に爪を切ると親の死に目に会えないなど)、都市伝説(こっくりさんなど)に絡めたストーリー展開が特徴的。特に印象深かったのは、四月一日がアヤカシに追われているとき、捕まえられないようにモコナ(作中に登場する謎のマスコット)としりとりをして一時的な結界を張るというシーン。言葉が悪いものを祓う・近づけさせないほどの強い力を持つという日本特有の考えを意識させられた。
 マイペースな侑子や同級生の百目鬼と、それに振り回される作中唯一のツッコミ役四月一日というコミカルなシーンも、すっと空気が冷えるようなホラーチックなシーンもどちらも楽しめる作品。ホラーだけではなく、時には心があたたまるようなほっこりとした回もある。 

18.阪急電車 (有川浩)
 同じ阪急電車に乗った、性別も年齢もバラバラな登場人物たちの人生が車内で少しずつ交差し、希望へと変わっていく連作短編集。
 一日の中のたった数分、同じ電車に乗り合わせただけの縁もゆかりもない登場人物たちが、その短い瞬間でいろいろなことを考え、行動し、時には人生を変えるような経験をするというストーリー展開がとても素敵で他にはない作品だと感じた。章の名前が駅名になっているのも印象的で、いつか実際に阪急電車の今津線に乗りながら読んでみたいと思った。
 私自身、中学校から今までずっと電車通学であるため、顔を覚えるほど毎朝一緒になる他校の生徒や病院に行くためか不定期に同じ電車に乗り合わせ、そのたびにお腹が大きくなっていくのを勝手に見守っていた妊婦さんなど、電車にまつわる記憶を思い出しながら読んでしまった。
 路線に限らず、電車に乗りながら読むのが雰囲気が出ておすすめ。

19.劇場版 ラジエーションハウス
 フジテレビ系で放送されていたドラマ『ラジエーションハウス』の劇場版。原作は原作:横幕智裕、作画:モリタイシによる同名漫画。
 映画の舞台は美澄島という離島。ヒロインの甘春 杏の父・正一が診療所を開くまで無医島であった島。父が危篤であるとの報せを受け、その島に渡った杏だったが、杏が到着してまもなく父は亡くなってしまう。父が最期まで気にかけていた患者のことが気になり、島に残る杏だが、そこに大型台風やそれに伴う土砂崩れ、そして未知の感染症が襲いかかる。
 ここ数年、大型台風による災害が増えたこともあってよりリアリティと危機感を感じた。美澄島の名前の由来は、綺麗な井戸水をくむことができるからなのだが、実際には土砂崩れにより、有毒な物質が流れ込んだその井戸水を飲んだことが感染症を引き起こした原因とされ、災害時のなにがどこに作用し、予測不能なことが起きる災害時のリアルに近いと感じた。

20.イリュージョニスト シルヴァン・ショメ監督
 舞台は1950年代のパリ。時代遅れのマジックを披露する老手品師タチシェフは、かつての人気をすっかり失い、場末のバーでドサ回りの日々。ある日、スコットランドの離島に辿り着いた彼は、片田舎のバーで貧しい少女アリスと出会う。手品師のことを何でも願いを叶えてくれる"魔法使い"と信じ、島を離れるタチシェフを追う。そしてそんな彼女にタチシェフは生き別れた娘のことを重ねていた。やがて2人は言葉が通じないながらも、エジンバラの片隅で一緒に暮らし始めるが……。

 無声ではないにせよ、極端にセリフが少ない作品。しかしそのぶん、映像が雄弁で人々の視線や動作、動物たちの動きひとつひとつが細かく描写されている。背景の作画は、手描き感に溢れた柔らかい線とくすんだような暖かい色合いで非常に好みだった。
 アリスはタチシェフのことを"魔法使い"だと思っていて、タチシェフもアリスが寝てからアリスへのプレゼントを買うためのお金を稼ぐためこっそり働きに出る、服や靴をアリスに渡すときは常に手品を使って渡すなど、その幻想を壊さないような行動をしているのが印象的だった。しかし、最後には「魔術師はいない」と置き手紙を残して、手品師もやめ、アリスと別れてしまう。
 セリフが少ないため、はっきりとした描写はないが、タチシェフは「アリスをいつまでも魔法を信じる夢見る少女でいさせてはいけない」と思ったのではないかとなんとなく感じた。物語の終盤ではアリスにボーイフレンドができる。きっとタチシェフの知らないところで、アリスは少しずつ勝手に大人になっていくし、勝手に現実を知っていく。そのことを感じ取って、早いうちに親離れ、"魔法"離れしたほうがいいと思ったのではないだろうか。プレゼントのためにタチシェフが働いていたことも、プレゼントは魔法でいくらでも手に入るものではないということも知らず、作品終盤になってもお金の価値をいまいち分かっていないようなシーンも見受けられるのでなおさら離れたほうがいいと思ったと考えられる。
 全体的に哀愁漂う作品。はっきりとしたセリフや描写が少ないため、見る人によって解釈が異なる作品であるとも感じた。
2022/09/28(水) 15:17 No.1915 EDIT DEL
2年 木村 RES
夏休み課題2〜

2:『魔法少女まどか☆マギカ』制作:シャフト 監督:新房昭之

あらすじ:願いを叶えた代償として「魔法少女」となり、人類の敵と戦うことになった少女たちに降りかかる過酷な運命を、優れた魔法少女となれる可能性を持ちながらも傍観者として関わることになった中学生・鹿目まどかを中心に描く。(Wikipediaより)

プリキュアのようなポップなビジュアルながら、「代償のある奇跡」や「魔法少女になると人間ではなくなる」ことなど、ただ少女たちが敵を倒すだけではない重みのあるストーリーに驚かされた。かわいらしい絵柄と、禍々しい敵のデザインや、魔女の領域に入った時に切り絵のようなモチーフが多用されているのも絵面として美しいと感じた。

3:特『刀剣乱舞花丸』〜雪の巻〜 監督:直谷たかし

あらすじ:大きな万葉桜が見守る本丸が、真っ白な雪で覆われる頃――。
刀剣男士の大和守安定と加州清光は思い出話をしていた。
それは、自身が名刀・山姥切の本歌であるという“山姥切長義”が時の政府の指令により、
自分たちの本丸へ配属されてきたときのこと。
自身の写しである山姥切国広に対して挑発的な態度を取る山姥切長義と、彼に複雑な思いを抱く山姥切国広。そんな二振の気持ちを汲み取り仲間を支える加州清光に心の強さを見た大和守安定は、 加州清光にある提案をする。

原作ゲーム、アニメ版共に楽しんできたが、映画というだけあって作画が非常に美しいと感じた。花丸シリーズは基本ポップでコメディ中心だが、初登場のキャラクターの性格の掘り下げ、成長を描けている所が良いと思った。ゲーム中のイベントでもあった文久土佐での、龍馬と土佐にゆかりのある刀達のやり取りがポップさと時代の移り変わりを静観しているようで印象深かった。

4:特『刀剣乱舞花丸』〜月の巻〜 監督:越田知明

あらすじ:とある本丸に夏がやってきた。
新たな刀剣男士も増え、さらににぎやかな日々を送っていた彼らに、審神者から伝令が言い渡される。
それはなんと“3日間の休暇”だった!
審神者の粋なはからいに喜ぶ刀剣男士たちは、お返しに休暇を過ごすみんなの姿を集めたアルバムを作ることに。
山でしたいこと、海でしたいこと……各々やりたいことを考える刀剣男士たち。
一方、大和守安定は修行で不在の加州清光のためにもアルバムを作ろうと考え、できるだけ多くの仲間たちの姿を写真に収めるため、みんなの休暇を見て回ることにした。

アニメ版やほかの映像作品では、戦闘がメインで描かれているので、刀剣男士たちの休暇にスポットが当てられたのが新鮮で良かった。雪の巻同様非常に作画が綺麗で、安心して見ることができた。私が見に行った回は応援上映だったのだが、構成も盛り上がりやすく応援しやすかったと感じた。ただポップなだけでなく、修行から帰ってきた加州清光と大和守安定が再開するシーンは強い絆を感じられた。

5:特『刀剣乱舞花丸』〜花の巻〜 監督:野呂純恵

あらすじ:ある日、審神者が突然倒れてしまった――。
心配する刀剣男士たちをよそに、一向に目を覚ますようすがない審神者。
一方、審神者が倒れたことで時空転移装置が動かなくなり、遠征に出ていた三部隊が帰還できなくなってしまった。
本丸に連絡もできず、いつ戻れるかもわからぬまま、十八振の刀剣男士たちはそれぞれ平安時代・戦国時代・江戸時代で過ごすことを余儀なくされる。

刀剣男士たちの拠り所となる審神者が倒れてしまったり、別の時代へ出向していた部隊が帰還できなくなってしまったり、本丸がバラバラに動くというのは新鮮だったしハラハラさせられた。それぞれの時代でなんとかやり過ごそうとする刀たちの姿が健気で心打たれた。「審神者の夢の中に入ることで目を覚まさせる」というのが様々な作品を彷彿とさせて面白いなと感じたし、敵のデザインも禍々しくて良かった。また、映画のラストに映像ではなく声だけで加州清光と大和守安定が観客に語りかけてくる演出は、今までゲームをプレイしてきた「審神者」の心に響く良い演出だと感じた。

6:『あんさんぶるスターズ!!Road to show』監督:菱田正和

あらすじ:アンサンブルスクエアのアイドルたちが出演した映画3作品が「アイドルフィルムフェスティバル」にノミネートされた。授賞式に参加するため、代表に選ばれたアイドルたちはニューヨークへ向かうことに。そんな彼らに怪しい影が忍び寄っていたのだった…。

この作品もゲーム原作のアニメーション映画である。アニメ作品は、映画になると作画が丁寧になる傾向があり、この作品も非常に作画が綺麗だと感じた。キャラクター一人一人にスポットが当たるシーンがあり、キャラクター中心な部分からファン向けの作品だと感じた。その分、今まで何となくしか見ていなかったキャラクターも好きになれた所が良かったと感じた。la mortも桃源郷偶像拳もゲーム内のイベントで登場したものなので、ゲームをやっている人はより楽しめると思う。

7:『マイリトルゴート』制作:見里朝希

あらすじ:狼に食われかけたところを母ヤギに助けられたヤギの子供たちが暮らす家に、1匹だけ消化されて見つけられなかった子ヤギの代わりとして、母ヤギによって人間の少年が連れてこられる。家の中で少年は、狼の胃袋の中で消化され、体毛がはげ、皮膚も焼かれた子ヤギたちの姿を見る事になるが・・・

『PUIPUI モルカー』の監督が卒業制作として制作したストップモーションアニメ。羊毛フェルトの柔らかさと、狼の胃液で溶けかけ、原型から崩れかけた体の子ヤギたちのギャップがかわいらしくかつグロテスクで非常に衝撃的だった。オオカミと7匹の子ヤギを題材にし、狼の胃で消化されかけるというリアルな要素と、人間がヤギたちと生活するというアンリアルな要素が倒錯的で面白いと感じた。また、人間を攫ってきつつも自分の子として深い愛を注ぐ母ヤギと、実父でありながら息子に性的虐待をする男性の対比が、愛や家族の複雑さを感じさせた。ハッピーエンドと思いきや、子を守るためなら暴力も辞さない母ヤギの姿にも考えさせられるものがあった。

8:『CGWORLD 289sep.2022 あんさんぶるスターズ!!Music 3DダンスMV特集』publisher:村上徹

概要:CG専門雑誌での『あんさんぶるスターズ!!Music』で使われている3DMVの特集。モデルの作成方法からモーションキャプチャなど、どうやって3DMVが作られているのか事細かに特集されている。

あんさんぶるスターズというゲームを日常的にプレイしているのだが、いつも3DダンスMVの綺麗さに驚かされていたので、どうやって作られているのかをかなり細かく記載していてとても手間がかかっていることを感じた。専門用語が多く、分からない所も多々あったが、質感の違いを感じさせる為にハイライトの入れ方を変えたり、袖の長い衣装の時にマイクが手から浮いてしまわないように調整したりと、途方もない手間がかかっていることを知れた。また、カメラワークなどにも拘っているのを感じ、映像論としても非常に役立つ内容だった。

9:『ヨダカの箱庭』著者:シェリー

あらすじ:終末が近づいた世界で、生き残った数人のアイドルたちは、この生活の終わりが近づいていることを感じながらも、希望を夢見て今日もまた生きていく…。

『あんさんぶるスターズ!!』の二次創作作品だが、非常によく練られていて、読み応えのある作品だった。アイドルという夢を追っていた少年たちが、いきなり夢を見る所ではない状況に追いやられ、精神をすり減らしたり仲間を失うことへの恐怖を覚えつつも、最後まで命を輝かせ続ける姿が非常に美しいと感じた。また、「よだかの星」や、北欧神話などの要素もちりばめられている所に作者の教養の深さが感じられた。解説サイトも作ってある所も見事。

10:『ヨダカの巡礼』著者:シェリー

あらすじ:『ヨダカの箱庭』前日譚。いきなり終末が訪れ、仲間も学校もステージも失ったアイドル達は、大きな不安と絶望を抱えながらも前に進むしかなく…。

『ヨダカの箱庭』で語りきれなかった所を前日譚的に補足した作品。アイドルとして人を救いたい、希望を与えたいという気持ちで活動してきた彼等が、救える者も輝きを与えられる者もいない世界での絶望に直面しながらも、生きていく理由を探していく所に心を打たれた。生きる理由として誓約書を書くシーンは、長くないとは分かりつつも最期まで諦めない姿勢を感じられて良かった。前作同様、終末をモチーフとしているのに暗さがなく、どこかハッピーエンドらしさを感じられた。この作品でも解説サイトが作られていて流石だと思った。
2022/09/27(火) 04:43 No.1914 EDIT DEL
3年 高田(峻) RES
夏休み課題 16~30

16『はじめての』(小説)
作:島本理生 辻村深月 宮部みゆき 森絵都

四人の直木賞作家による短編集。小説を音楽にするユニットYOASOBIが、直木賞作家とコラボし、楽曲を制作する。四つの物語の四つの曲を作成。物語の内容を歌詞に織り込み、小説の世界観を音に落とし込むという斬新な手法が面白く、想像していた世界と、YOASOBIが造りだす世界のズレを楽しむことができる。

17『SUITS season3』(USネットワーク)

経歴詐称をしている弁護士マイクはついに、アソシエイトの仕事からシニアパートナーに昇格する。しかし、ボスであるジェシカに反対にあうものの事務所一丸で守ることを決意。安易に表に出ると、経歴詐称が発覚してしまうため、遂にマイクは事務所を辞め、投資会社に転職することとなる。

18 『SUITS season4』(USネットワーク)

事務所を辞めたマイクは、投資会社の社員として働くが、買収問題によってハーヴィーと法廷で争うこととなる。嘗ての仲間であった者同士の戦いはとてもドラマチックである。最終的には社長との折り合いがつかず、退職し、再び弁護士事務所にとんぼ返りすることとなる。
19『SUITS season5』(USネットワーク)

再び事務所に戻ることとなったマイクは、秘密を隠していたルイスに情報が知られてしまう。主要人物全員に秘密が知られ、全員で必死に隠し通そうとするが、最終回で警察に発覚してしまい、マイクは刑務所へと追いやられてしまう。

20 『SUITS season6』(USネットワーク)

逮捕されてしまったマイクのために、紛争するハーヴィー。彼を牢屋から出すには因縁のある極悪人の一緒に釈放させなければならないという危機に陥る。様々な策略を巡らせ、ついに連れ出すことに成功。しかし、代表であるジェシカが事務所を去り、ハーヴィーとルイスが新たな代表として名をあげる。

21 『SUITS season7』(USネットワーク)

ついに事務所に復帰し、弁護士資格を獲得したマイクは再びハーヴィーと共に事務所を運営する。ついに恋人である、レイチェルとの結婚を迎える。
これを機にメーガン・マークルは女優業から一線を退き、イギリス王室ヘンリー王子の妻として世間に知られることとなる。

22 『SUITS season8』(USネットワーク)

マイクたちが事務所を去り、独り立ちした後のハーヴィーを中心に展開される。新メンバーが事務所に入閣し、新たなシニアパートナーとして事務所の名前に刻まれる。オープニングも一新され、新たな始まりを示している。そして今まで思いが募っていた相手への愛の告白が最も見どころといえるだろう。

23 『SUITS season9』(USネットワーク)

シーズン最終回。ハーヴィーの弁護士人生をかけて挑む最後の戦い。最後の戦いの前に過去のメンバーたちが集結して強敵を倒す。最終回は約10年間の振り返るような美しい結末を迎える。メーガンなどが女優業から退いたため、フルメンバーで終えることはなかったが、それなりに綺麗な終わり方だったのではないか。このシリーズはハーヴィーが中心に描かれていたのだということを改めて学び、ハーヴィー視点で初めから視聴しなおすと新たなな発見があるのだろうと考えられる。

24 『天空の城ラピュタ』
監督:宮崎駿

ジブリ映画の金字塔的作品。見せ場と思われる、大きな場面が二か所にあった。ドーラの協力でシータを救う場面は一つの終わりのように感じさせられ、最終場面のラピュタの城でのムスカとの闘いとの二つ。この二つがあるからこそ、物語がより重厚なものとなっており、視聴者が「終わり」を感じさせられることができたので、充実した物語の完成度というものに至ったと考えた。また個人的に主題歌の挿入の仕方がお洒落なものだと感じた。

25 『世にも奇妙な物語 管理人』
主演:松嶋菜々子

新たな家に引っ越してきた、キャリアウーマンが隣人とのトラブルを起こしながら管理人という存在に嫌悪感を抱いていく物語。始めは隣人との敵対関係にあったものの、気づいたら自分も向こう側の人間になっていたという点にホラー要素が織り込まれている。当時の近隣トラブルをテーマにして構想されたと思われる。

26『世にも奇妙な物語 完全治療法』
主演:武田真治

末期のがんに侵されている主人公は、自身の体を冷凍し、30年後の2020年にふたたび起こすことで、その未来には治療法が見つかっているのではないかというあらすじ。結果的に主人公はクローンにされていたというオチであったが、発想自体は斬新であった。現代の視点からしか拝見できないが、90年代当時としても未来は明るく、また恐怖にイメージされていたのではないだろうか。

27 『世にも奇妙な物語 のぞみ、西へ』
主演:中島知子

関西弁を生理的に受け入れられないのぞみは、日常に溢れる関西弁に耳を苦しめていた。ある日、関西人のフィアンセに結婚の挨拶に行かなくてはならなくなってしまい、しかも、その父が関西弁以外受け入れられない病になっているという。困っているところ「言葉の薬」をもらい、苦手な関西弁を克服しようとする。しかし、本番では薬を飲みすぎてしまい、博多弁がでてしまうというオチ。タイトルが新幹線の意味と重なっており、大阪で留まらず、博多まで行ってしまうという、二重の意味になっているところが面白い。

28 『世にも奇妙な物語 女は死んでいない』
主演:杉本哲太

今はなき、ポケットベルを駆使して犯罪を起こすという物語。ポケベルの数字の語呂合わせで、銀行強盗を起こし、警察の状況などを乗り越え完全犯罪を果たす。現在のスマホ社会では制作されない貴重な作品。警察に鎌をかけられるが、ポケベルの数字をひっくり返して、送られてきたメッセージを読み取る犯人の秀才も光る。

29 『世にも奇妙な物語 2040年のメリークリスマス』
主演:萩原聖人

なかなか芽が出ない漫画家の主人公は、警備のアルバイトで生計をたてていた。警備中に鳴り響く電話を手にすると「おじいちゃん?」と言われる。間違い電話と思い込むが、徐々にそれは本当の2040年の孫からの電話であったことがわかる。ある日、クリスマスに落とし物をしてしまった女性と、一緒に夜中に店を探していると、二人の間にだけツリーの電飾が灯り、とても美しい情景の大団円を迎える。その女性は電話で孫から聴いた特徴に当てはまる運命の人だったのだ。心温まる作品である。

30 『教えるということ』
作:大村はま

実際に中学校で教鞭をとられていた大村先生による指導書。若手教師が参考にするためにとてもよく読まれている本である。内容はとても読みやすく、先生の言いたいことがはっきりと書かれているため、容易く理解することができる。戦後時代の教育方法ではあるものの、大いに現在の教育現場でも役に立つと思われる内容が盛りだくさんである。
2022/09/21(水) 23:38 No.1913 EDIT DEL