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市川諒斗
RES
8、近畿地方のある場所について 背筋
「あらすじ」
ライターである背筋が編集者で友人である小沢くんが消息を絶ったため、情報提供を募るために
書かれた小説。
ページをめくる毎に読者は新しい情報を得られる。それと同時に恐怖の全貌が段々と露わになる。
音も無く映像もないが確かに近づく恐怖が感じられる。音楽であれば「jaws」のテーマの」ような。
9、穢れた聖地巡礼について 背筋
「あらすじ」
これは俺が出会った、くだらない幽霊の話
これは僕が出会った、恐ろしい幽霊の話
これは私が出会った、ただの幽霊の話
心霊も何も人が一番恐ろしい。
10、口に関するアンケート 背筋
「あらすじ」
とある男女の肝試しの話。それを読んだ後、アンケートへの協力を求められる。
たった60ページ、本の暑さも大きさもスマートフォンよりも小さい。それなのに圧倒的な満足感。
口は災いのもと、呪いも心霊も人の口から生まれる。人の口から生まれた時には確かに嘘だったはずなのに気づくと事実になっていた。何もかも誰もかれもが勘違いをしている。全ては口から生まれている。
「あらすじ」
ライターである背筋が編集者で友人である小沢くんが消息を絶ったため、情報提供を募るために
書かれた小説。
ページをめくる毎に読者は新しい情報を得られる。それと同時に恐怖の全貌が段々と露わになる。
音も無く映像もないが確かに近づく恐怖が感じられる。音楽であれば「jaws」のテーマの」ような。
9、穢れた聖地巡礼について 背筋
「あらすじ」
これは俺が出会った、くだらない幽霊の話
これは僕が出会った、恐ろしい幽霊の話
これは私が出会った、ただの幽霊の話
心霊も何も人が一番恐ろしい。
10、口に関するアンケート 背筋
「あらすじ」
とある男女の肝試しの話。それを読んだ後、アンケートへの協力を求められる。
たった60ページ、本の暑さも大きさもスマートフォンよりも小さい。それなのに圧倒的な満足感。
口は災いのもと、呪いも心霊も人の口から生まれる。人の口から生まれた時には確かに嘘だったはずなのに気づくと事実になっていた。何もかも誰もかれもが勘違いをしている。全ては口から生まれている。
佐藤 清大
RES
2年 佐藤清大 夏休み課題
1.ヴァージン・パンク/Clockwork Girl 監督:梅津泰臣
[あらすじ]
西暦2099年、医療用人工人体技術「ソーマディア」を違法に改造した犯罪者と、彼らの殺処分を行うバウンティハンターのいる世界。
児童養護施設出身の神永羽舞は、とある事件からバウンティハンターのMr.エレガンスと因縁を持つ。やがてバウンティハンターとなった羽舞の前に再び現れたMr.エレガンスの手によって、彼女の運命は狂いはじめる。
[考察]
令和に顕現した梅津作画の超大作。YouTubeに載っているティザーPVだけでもぜひ見ていただきたい。10年という長い期間を制作に費やしたとのことで、梅津監督のフェチズムを多分に含んだキャラクター描写と近未来SFの世界で繰り広げられる圧巻のバトルが、きわめてリアルで繊細かつ大胆な作画・演出によって表現されている。30分という短い尺にもかかわらず長編作品を見たと錯覚するような、濃密なストーリーと誰しもが満足する映像表現が素晴らしい。今作も「殺し屋の少女×キモオヤジ」という梅津が長らく用いてきたプラットフォームのストーリー設定であるが、今作におけるキモオヤジ枠、Mr.エレガンスは、前作までの同ポジションのキャラクターと比較して、主人公となる少女へ求めるものが肉欲的なものからより精神的な、愛情ともいえる要素へ傾向しているように感じた。
2.タコピーの原罪(アニメ) 監督:飯野慎也
[あらすじ]
ハッピーを広めるため地球に降り立ったハッピー星人のタコピーは人間の女の子しずかと出会う。ピンチを救ってもらったタコピーは、しずかの笑顔を取り戻すため不思議な力を持つハッピー道具で奔走する。しかし、しずかはおうちと学校で何か事情を抱えているようで…。これは、ぼくときみの最高にハッピーな物語――。
[考察]
視聴後は想像以上に心がえぐられてしまって、さすが配信のみでの公開というだけあるなと感じた。全6話という視聴ハードルの低さも、この泥沼に足を踏み入れるきっかけとして大いに機能している。
この作品のキーパーソンであるタコピーの存在は、人間のコミュニティに介入する上でその複雑で込み入った事情を汲み取ろうとせず、無邪気に“ハッピー”をふりまこうとする底なしの明るさがストーリーやキャラクターの置かれた状況の暗さ・重さと不協和音を奏で、その温度差から不気味さを発生させるものである。
さらにこのアニメでは、広角レンズによってパースが強調されたシーンが多く用いられている。広角レンズは映す対象の形を歪ませ、不安定感を演出することができるとともに、GoProで撮影された映像などを例に挙げると、映像の視聴者がその場にいるような臨場感やダイナミックさ・迫力を演出することもできる。本作で多分に用いられている広角レンズによる映像表現は、ストーリーが描くキャラクターの不安感、怒りや絶望といったネガティブな感情を強調する意味があると考えられる。
3.帰ってきた あぶない刑事 監督:原廣利
[あらすじ]
刑事を定年退職したのち、横浜で探偵業を始めたタカとユージ。ある女性の依頼を受けることになった2人は、やがて巨大な陰謀に巻き込まれていく。
[考察]
あぶない刑事最新作!ほぼカーアクション目当てで観たわけだが、年を重ねて白髪交じりになったタカ&ユージが現役さながらにアクションをこなし、見る側の期待する“お約束”要素も含め曲も車もTVドラマの再現やオマージュがふんだんに盛り込まれており、どの要素をとってもファンの心を刺激しまくるいい作品だと感じた。それと同時に、前作から約10年の時を経てさらに“老い”が明確に強調された部分も多く、それでもなおダンディーで、セクシーであり続ける2人の姿は、この作品とともに年を重ねてきたであろう中年ファンにとって、「年を取ることへの道しるべ」のように映ったのかもしれないと考えた。
4.新幹線大爆破 監督:樋口真嗣
[あらすじ]
新青森から東京へ向けて定刻どおり出発した新幹線「はやぶさ60号」。車掌の高市和也は、いつもと変わらぬ思いで乗客を迎える。そんな中、1本の緊迫した電話が入る。その内容は、はやぶさ60号に爆弾を仕掛けたというものだった。爆弾は、新幹線の時速が100キロを下回ると即座に爆発するという。高市は極限状況の中、乗客を守り、爆発を回避すべく奔走する。一方、犯人は爆弾解除のかわりに1000億円を要求してくる。はやぶさ60号の乗務員・乗客はさまざまな窮地と混乱に直面し、事態は鉄道会社や政府、警察、国民をも巻き込み、犯人とのギリギリの攻防戦へと展開していく。
[考察]
前期の作品紹介で興味を持ち鑑賞するに至ったが、JR東日本全面協力というだけあって映像のクオリティが高く、臨場感があった。矢継ぎ早に指令が飛び交い現場の人間が奮闘する、そういうシーンが大好きなので終始満足感があった。
5.よふかしのうた(アニメ) 監督:板村智幸
[あらすじ]
女子がニガテな中学2年生の夜守コウはただ今、なんとなく不登校中。さらには、夜に眠れない日々が続いている。そんなある日、コウは初めて夜に、誰にも言わずに外に出た。夜風が気持ちよく、どこまでも自由で、昼間とちがう世界。コウは夜に居場所を見つける。そこに突如、謎の美少女・七草ナズナが現れる。彼女は、夜の住人・吸血鬼。コウに、夜の楽しさを教えてくれるナズナ。「今日に満足できるまで、夜ふかししてみろよ。少年」。夜に、そしてナズナに魅了されていくコウは、彼女に頼み込む。「俺を吸血鬼にしてください」。ナズナは吸血鬼になる条件を教える。照れながら。それは……。「人が、吸血鬼に恋をすること!」。果たして恋を知らないコウは、ナズナと恋をして、晴れて吸血鬼になれるのか!? ふたりぼっちの、特別な「よふかし」が始まる――。
[考察]
夜の表現が素晴らしい。コウが夜を未知にあふれた輝かしい世界と捉えていることを、アニメーションでしか表現できない鮮やかで彩度の高いグラフィックによって演出し、基本的にはそこに主要キャラ以外の人間が描かれることはない。全話を通して、主人公たちが主役となれる舞台としての夜を描くことに徹底していた。
6.よふかしのうた season2 監督:板村智幸
[あらすじ]
“夜はまだ終わらない”吸血鬼になることへの戸惑いを乗り越え、ナズナを“好き”になることを決めたコウと、コウに“惚れさせる”決意をしたナズナ。「恋」が一体なんなのか、わからないまま二人の夜は加速していく。吸血鬼を殺そうと企む探偵・鶯 餡子の手が、すぐそこまで迫る。吸血鬼の弱点は「人間時代に思い入れの強かったもの」。その弱点を予め処分しようとするが、ナズナには人間時代の記憶が一切ない。ナズナの隠された過去とは?なぜ餡子は吸血鬼を殺すようになったのか?そして、ナズナと餡子に交錯する“秘密”とは——?コウ、ナズナ、餡子……楽しい「よふかし」では終わらない、新たな“夜”がはじまる!
[考察]
1期においてコウが続けていた、自問自答の「自分探しの旅」という普遍的なテーマが、今度はナズナに焦点を当て、より直接的な意味でキャラクターが自身の過去と向き合い、今まで明かされてこなかったいくつもの過去が、テンポよく進むストーリーの中で徐々にはっきりとした形で表れてくる。
ナズナの営む「添い寝屋」は夜における悩み・不安のあらゆる解決策の提示を行う。10年をかけた餡子の自殺劇が、大まかな部分はハッピーエンドという形で失敗におわり、コンコルド効果によって餡子が積み重ねてしまった10年間という月日と、彼女に重くのしかかる喪失感や無力感を、物語のスタート地点とも言える「添い寝屋」の仕事によって緩和する、という綺麗にまとまった結末だと感じた。
そしてオリジナルストーリーとなった2期最終回では、コウが餡子の家庭を崩壊へと追いやった原因となる吸血鬼を探すこと、それによって餡子を救うことをこれ以降の第二目標として提示している。
7.今夜、世界からこの恋が消えても 著者:一条岬
[あらすじ]
無気力に生きる高校生の神谷透は、人気者の真織に無謀な嘘の告白をする。ところが意外にも本気で好きにならないことを条件に告白は受け入れられ、2人は付き合うことになる。
[考察]
前向性健忘の真織を好きになった透は彼女をその絶望の渦中から救おうとする。その時その一瞬を懸命に生きている真織を毎日あの手この手で楽しませようとする透の姿が丁寧に描かれたあと、彼は突然の死を迎え、透との約束通り泉が彼の記録を真織のもとからすべて消し去ってしまう。そこまでで描かれていたのは記録することでしか維持できない真織の記憶のはかなさであるが、それでも、真織が前向性健忘から立ち直ったあと透の存在に気付いたきっかけとなったのは、彼の提案によって絵を描き始めた真織の体が学習した記憶“手続き記憶”であり、そんな救いを提示してくれる儚くも清々しく慈愛にあふれた落とし方は、喜怒哀楽のどれにも当てはめられない不思議な感情を呼び起こさせる。
8.ミギとダリ(アニメ) 監督:まんきゅう
[あらすじ]
舞台は、1990年神戸市北区。アメリカの郊外をモデルに造られたニュータウン、オリゴン村。裕福な住民が暮らすこの町に、“ひとりの”少年が養子としてやってくる。 少年の名は秘鳥(ひとり)。 美しく聡明な少年・秘鳥に、園山夫婦は魅了されるが、 秘鳥には、大きな秘密と目的があった――。秘密とは、秘鳥は実は一人ではなく、双子の兄弟(ミギとダリ)であること。一人として生活し、学校へも 通う。そして二人はすり替わりながら協力して母の死の真相を探っていく。しだいに明かされる秘密と真実とは?
[考察]
前半はミステリアスな雰囲気とシリアスな空気の中で幾度となく繰り返されるシュールなギャグが癖になる。徐々に彼らの過去や“ふたりでひとり”を演じる理由が明るみになり、後半では2人の確執や一条家の真相といった、シリアスというか半ばホラーのような要素も加わる、
ミギとダリが2人であることが明るみになった最終話で、一連の出来事から3年後、ダリは進学校へ通うために列車に乗り込み旅立つ。真相へたどり着きカルマとも言える呪縛から解放され、ダリの負った火傷痕などから“ふたりでひとり”ではいられなくなった彼らが、互いに別々の人生を歩めるようになる結末には感動した。
9.MIU404
[あらすじ]
警視庁の働き方改革の一環で作られたという架空の設定の臨時部隊「警視庁刑事部・第4機動捜査隊」。機動力と運動神経はピカイチだが機捜経験がなく、考える前に身体が動いてしまう“野生のバカ”伊吹藍(綾野剛)と、観察眼と社交力に長けているものの、自分も他人も信用しない理性的な刑事志摩一未(星野源)がバディを組み、“第4機捜”のメンバーと共にさまざまな事件に臨む姿を描く。
[考察]
これは「誰かが最悪の事態になる前に止められる」、いわば「未来を担う」機捜隊員たちのストーリーである。彼らが見せる、単に善悪という物差しでの判断に限らず「罪を犯していようが救うべきところは救う」という姿勢は、3話にて虚偽通報をした犯罪者でありながら伊吹とともに仲間を救う選択をとった勝俣が、続編「ラストマイル」に伊吹の後輩の機捜隊員として登場していることに表れている。
最終話、現実となることを回避した最悪のエンド、志摩の死を経験した世界線ではコロナパンデミックは発生せず、東京オリンピックが正常に開催される。しかし、真のエンドは伊吹と志摩は死ぬことなく久住を逮捕するハッピーエンドにおわり、コロナ禍によってオリンピックは正常には開催されていない世界線である。そしてこの差を引き起こしたトリガーは伊吹の犯したシンプルで小さい過ちにすぎない。私たちの生きる現実の世界線につながる結末を真のエンドとすることには、時には絶望へもたどり着く選択不可能な「未来」を変えうる些細なきっかけは日常のあらゆる選択の中に潜んでいることを描き、「あおり運転」「留学生や技能実習生のトラブル」「薬物依存」「SNSの脅威」といった、あらゆる“身近に起こりうる危険”をはらんだ現実世界を取り扱った本作だからこそ、これらの脅威を現実世界の時間軸上のストーリーで取り扱うことで“リアルな脅威”の警告として機能させる意味があると考えられる。
10.ラストマイル 監督:塚原あゆ子
[あらすじ]
大手ショッピングサイトの荷物に次々と爆発物が仕掛けられる謎の連続爆破事件が発生。巨大物流倉庫のセンター長に着任したばかりの舟渡エレナは、未曽有の危機に立ち向かっていく。
[考察]
我々消費者は日々便利な通販サイトを使い商品が指定日通りに届くことを当たり前とし、そうでない場合は不平不満を口にする。そんな利便性と効率を追求した現代社会に仕込まれた爆弾は、ラストワンマイルの運送を担う、顧客一人一人を大切に思うかつて熟練ドライバーとして働いていた軽バン配達員と、消費社会の現代では時代遅れとなった堅牢で高い耐久性を持つ洗濯機によって、最後には最小限の被害をもって処理された。止まらない効率化のアンチテーゼとして機能する“非効率を大切にするベテランの精神”を伏線にとんだ巧みな脚本で描いている。
真犯人であるまりかの死によって明らかになった最後の爆弾が届けられたのは404号室、本作と世界観を共有しているMIU404のタイトルを差し込んできているとともに、それが最後まで見つかるのことなかった、「404 Not found」な爆弾であったことを示していると考えられる。
11.機動戦士ガンダム SEED FREEDOM 監督:福田己津男
[あらすじ]
独立運動や侵攻により、いまだ終結しない争い。やがてキラたちは、沈静化のために創設された世界平和監視機構に参加し、戦闘に加わっていく。
[考察]
美しさや才能だけが愛を構成するのではない。優れた人類“コーディネイター”と自然状態の人類“ナチュラル”という優劣をつけられた異人種間で、コーディネイターらによって定められた運命にキラとラクスは互いの立場から“愛”をもって抗おうとする。
12.デイライト 監督:ロブ・コーエン
[あらすじ]
かつて緊急医療班の隊長を務めていた男。現在はタクシー運転手を職についていた彼だったが、あるとき凄惨なトンネル事故の現場に遭遇する。過去の経験に突き動かされ、彼はトンネル内部への進入を決行。中に閉じこめられた生存者たちを救い出すべく、命懸けで奔走する。
[考察]
スタローン主演のディザスター映画。冒頭のトンネル爆破シーンの撮影ではおそらくミニチュアモデルを使用したのだろうと考えられるが、生々しい崩落の映像と次々に車両を襲う火炎の勢いには圧倒される。
映画のラストシーンでは、公開当初(96年)まだ悲劇に襲われていなかったWTCビルが背景に映し出される。9.11のテロ攻撃でビルを襲った猛火と崩落はそこにいた多くの人の命を奪った。悲劇の中の救出劇をテーマにした本作の締めとしてカメラに収められたWTCビルの存在は、現実にはスタローンのようなヒーローは不在であり、予測できない脅威から犠牲者を増やしてしまう、そんな救われない悲惨な結末を思い出させる。
13.機動警察パトレイバー2 the Movie 監督:押井守
[あらすじ]
2002年、謎の戦闘機が横浜ベイブリッジを爆破、公には自衛隊機であったと報道され、日本は緊張状態に陥る。厳戒態勢の中、警視庁特車二課の後藤は、この事件の容疑者に、1999年のPKFで東南アジアに於いて行方不明になっている元自衛隊員、柘植を挙げて捜索を始めるが、その頃ある飛行船が首都に向かっていた。
[考察]
荒川の指摘した“戦争でない”というだけの偽りの平和、その空虚な平和は実体を持った戦争によって埋め合わされるが、私たちはその成果だけを受け取り、モニターの向こうに戦争を押しやって、自分たちがその戦線のただ後方にいるに過ぎないことを忘れてしまう。現代の戦争およびその報道は、生身の人間を殺戮する現実味のない異常な世界観を安全圏にいる私たちに見せつける。21世紀に入っても変わることのなかったこの問題を提起した本作は、戦争映画とは全く違った視点でその脅威を私たちに伝えてくれる。
14.GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊 監督:押井守
[あらすじ]
西暦2029年。公安の精鋭による特殊部隊「攻殻機動隊」が、国際手配中のハッカー「人形使い」が日本に現れるとの情報を掴む。そんな折に搬送されてきた、事故に遭ったというサイボーグ。その体には、危険な秘密が隠されていた。
[考察]
物語前半にて登場するゴミ収集車の男が犯罪に加担したのは、人形遣いにより改竄された記憶に基づいて、そこに生じた問題を解決しようとした結果であり、これは、記憶のもろさ・記憶を操作されるこの世界がはらんだ危険性を示している。
物語の中盤、船上で素子がバトーとの会話の中で口にしたのは、アイデンティティは自らの身体によってではなく、周囲の情報によっても規定され、意識を作り出すという彼女の立てた仮設であり、自分を規定するアイデンティティの在り方への執着がうかがえる。その後彼女は、謎の義体“人形遣い”の登場にその疑問を解決する糸口を見つける。
人形遣いの電脳に潜り込み、電脳がゴーストを生み出しているのか、そうでないのかを調べることで、素子が悩んでいた自らのアイデンティティが電脳と義体から作り出されたものではないか、という疑問を払拭することができる。しかし人形遣いと同期する形でコミュニケーションを取った結果は、人形遣いと素子の双方が抱いていた進化への欲求のもと、2人が融合して新たな生命体となるものであった。この結末が素子にどのような答えを与えたのかは作中に明記されていない。
15.僕だけがいない街(アニメ) 監督:伊藤智彦
[あらすじ]
漫画家としてデビューするも、いまひとつ結果を出せずに毎日を過ごす青年・藤沼悟。彼は、彼の身にしか起こらない、ある不可思議な現象に不満を感じていた。 ――再上映(リバイバル)。何か「悪い事」が起こる直前まで時が巻き戻る現象。それは、その原因が取り除かれるまで何度も繰り返される。……まるで、誰かに「お前が防げ」と強制されているかのように。しかし、ある日起きた事件をきっかけに、その現象に大きな変化が訪れる。自らの過去に向き合う時、悟が目撃する真実とは?
そして、悟の未来は――?
[考察]
“リバイバル”の能力によってかつて救えなかった加代の命を誘拐殺人犯から死守しようとする悟。その行動は結果としてその犯人八代学をも救う結果となった。タイムリープモノの作品の中でも結末の丸め方が綺麗でストレスを感じずに見れた。展開が少し異なる原作も読んでみたいと感じた。
16.Catch Me If You Can 監督:スティーヴン・スピルバーグ
[あらすじ]
高校生のフランク・W・アバグネイルは尊敬する父が母と離婚すると聞き、ショックで衝動的に家を飛び出してしまう。そして、生活のため偽造小切手の詐欺を始めるようになる。最初はなかなかうまくいかなかったが、大手航空会社のパイロットに成りすますと誰もがもののみごとに騙された。これに味をしめたフランクは小切手の偽造を繰り返し巨額の資金を手に入れるのだった。一方、巨額小切手偽造詐欺事件を捜査していたFBI捜査官カール・ハンラティは、徐々に犯人に迫っていくのだったが...。
[考察]
家族愛から犯罪に手を染め、大胆な選択と自信満々の行動で逃げ続ける。そんな天才詐欺師の配役にレオナルド・ディカプリオは最適だと感じた。彼を追うFBI捜査官はトム・ハンクスが演じており、この2人の関係性は手に汗握る逃走劇にどこか安心感を感じさせるものがある。これが実話をもとにした作品であるという点、さらに主人公はその能力が買われて後にFBIの下で働くこととなった点は驚くべきポイントだ。
17.ダイ・ハード4.0 監督:レン・ワイズマン
[あらすじ]
コンピュータを狂わすサイバー・テロの猛威により都市部の信号は消え、政府の機能が麻痺するなど、全米がパニックに陥ってしまう。偶然にも事件に巻き込まれてしまったマクレーン刑事は、テロリスト集団に迫ってゆく。
[考察]
スキンヘッドになったマクレーン刑事がワシントンを守るべくオタク少年と大奮闘。サイバー犯罪という新たな脅威に上層部フル無視で敵陣に単身乗り込み組織を壊滅させる。頑固オヤジが魅せるタフなガン&カーアクションはハリウッド映画の醍醐味である。
本作では過去の作品ではあまり前面に押し出されなかった“親子の絆”の要素が追加されており、マクレ-ンの勝利に際し娘が一役買ったシーンがこれにあたる。そしてこの絆の物語は、次作『ダイ・ハード/ラスト・デイ』において最も強化されることとなる。
18.サマーゴースト 監督:loundraw
[あらすじ]
ネットで知り合った高校生の友也、あおい、涼。彼らは、それぞれ家族や友人、将来について悩みを抱えていた。そんなある時、3人は夏にだけ現れると噂されていた若い女性の幽霊「サマーゴースト」に会おうと思い立つ。
[考察]
主人公らはみな、生きることに関する悩みを抱えており、死に近い人間だけが見ることのできる幽霊と会話し、接することができる。涼は病気により余命を宣告され、生きる願望に対し不条理な死が待ち受けている。あおいはスクールカーストによりいじめを受け、死を辛い現実からの解放と見ている。友也は2人とは異なり、優秀さから大人に期待される自らの“生”の状態に対して漠然とした死を望む。そんな3人が“サマーゴースト”に自らの人生の一歩を踏み出すきっかけを求め、結果はサマーゴーストを“精神的な死の世界”から解放するという成功に終わる。
ストーリーの帰結するポイントが若干あいまいな点など少し粗も感じるが、一番に評価できる点は作品全体に透き通るような空気感を演出する美しい背景美術だと感じる。勇気を出して一歩を踏み出してみる、という青春と成長をテーマにした作品にありがちなメッセージを秘めてはいるが、美しい色彩の背景とシンプルかつ空気感の感じられるライティング、レンズフレアなど光の演出には観る側を画面に引き付け、そのテーマを死と生、影と光という二項対立により強調している。若者に共感されやすいキャラクター設定と理解しやすい起承転結のストーリーは30分ほどの尺にキレイに収まっていた。
19.逃亡者(映画) 監督:アンドリュー・デイヴィス
[あらすじ]
シカゴに住む優秀な外科医の男は、妻殺しの容疑で逮捕される。彼は帰宅時に、家から逃げ出す片腕の男を目撃後、瀕死の妻を発見していた。無実を訴えるも死刑判決を受けた彼は、護送中の事故に乗じて逃亡。連邦保安官に追われる身となりつつも、真犯人を探し出そうとする。
[考察]
妻殺しの濡れ衣を着せられた寡黙な医師リチャード・キンブルが、潔白の証明のため逃亡を続ける。
キンブル医師は逃げた先々で医者としての責任から人の命を救いつつ持ち前の信頼と人脈で犯人の手掛かりを探し、連邦保安官のジェラードは迅速で抜かりのない捜査とあくまで真実の究明を目的とした執念の追跡で犯人を特定する。2人のプロフェッショナルが逃げる・追うの関係から共に犯人を追う関係へと変化し、結末はハッピーエンドに終わる。2時間の尺の間まったく退屈させないテンポの良さ、追う側も逃げる側も頭の回転が速くもどかしさを一切感じない構成が素晴らしい。
20.ファイナル・デスティネーション 監督:ジェームズ・ウォン
[あらすじ]
修学旅行で飛行機に乗った高校生が、離陸直前に眠りに落ち、その機体が爆発する夢を見る。彼は混乱し、パニック状態で機内から脱出。彼を連れ戻そうとした6人を残して飛行機は離陸し、そして本当に爆発する。しかしそれは、さらなる悲劇の序章に過ぎなかった。
[考察]
このシリーズが革新的だったのは、主人公らに襲い掛かる敵は見ることのできない“死の運命”である点だ。本シリーズでキーワードとなる“死の順番”は実に秩序立って運命にあらがおうとする登場人物たちを殺しにかかり、そこに目的は存在しない。非情な死が繰り返されるこの映画の見どころは、ピタゴラスイッチのように緻密に計算された殺害方式と、抵抗むなしく死の順番が近づくことにおびえる彼らと同じように、観る側の私たちもその恐怖におびえることができる点だ。“次は俺の番だ!”
21.デッドコースター 監督:デヴィッド・エリス
[あらすじ]
友人との旅行で自分の車が大事故に巻き込まれる予知夢を見たキンバリー。実際の事故からは間一髪で危機を逃れた彼女だったが、夢によって救われた人々は運命に追われるように、次々と不可解な死をとげていく。
[考察]
シリーズ2作目。最初のハイウェイでの事故シーンは交通安全ビデオにしても良いくらいよくできている。
前作の生存者とのつながりから得られた情報やや“死の順番”の新たなパターンの展開など前作から内容を発展させつつ、よりテンポよく物語が進んでいくのでシリーズ中でも見やすい1作。
22.ファイナル・デッドブリッジ 監督:スティーヴン・クォーレ
[あらすじ]
会社でチャーターしたバスで遭遇した巨大吊り橋崩落事故。事故直前に橋崩壊の映像が頭の中に浮かんだサムのおかげで、8人が大惨事から生き残った。だが、謎の男から「死は決して騙されない」と宣告され、事故の生存者が次々に悲惨な死をとげていく。だが、“他人に死を贈る”ことで“死の運命”から逃れられることが判明する。
[考察]
シリーズ5作目の本作は3D映画初のR-18指定を受けている。そのぶん死亡描写の気持ち悪さは大幅にアップしていて評価は分かれるだろう。死の連鎖を止めようと奮闘する登場人物の姿もおなじみのものであり、謎の助言者の存在も変わらない。最終的に物語の結末はシリーズ第一作、ファイナル・デスティネーションの冒頭とつながり、本作での生存者は飛行機事故にて死亡する。これは、2011年の映画にしては画面に映る車両がやたら古めかしい事からも示されていた。
23.ラッシュアワー 監督:ブレット・ラトナー
[あらすじ]
愛娘を誘拐された在ロサンゼルスの中国領事が、香港から生え抜きの刑事を呼び寄せる。それが目障りなFBIは、ロス市警きっての破天荒な刑事を監視役として派遣する。最初は反目しあっていた2人だったが次第に結束を固め、やがて意外な黒幕を突き止める。
[考察]
序盤に出てきた2階建てバスでのアクションシーンは、ジャッキーチェンが数多くの香港映画において2階建てバスをアクションの舞台としてきたことを意識していると考えられるし、彼が得意とする“飛び移る”アクションが他のハリウッド作品に比べ多用されていたことも考えると、この映画は今までに出演したハリウッド作品であまりキャラクターが活かされず伸び悩んだ過去をもつジャッキーチェンを、本国作品と同じように輝かせる目的を持った、“ハリウッドの舞台でジャッキーチェンを改めてもてなす映画”としての役割も持っていたのではないかと考えられる。
しかしながら、本作はジャッキーチェン単独ではなくバディものの映画のため、アクションシーンにおいて相方役を務めるクリスタッカーにカメラを向けたショットが度々挟まり、香港映画時代のように比較的長いショットでジャッキーチェンのアクションの巧みさを魅せるようなシーンが少ないようにも感じた。
24.オットーという男 監督:マーク・フォースター
[あらすじ]
妻を亡くして以来、不幸な日々を送るオットー。しかし、近くに引っ越してきた若い家族と出会い、機転の利くマリソルとの友情が、彼の人生を大きく変えることになる。
[考察]
アメリカの隣人文化や各キャラクターの味付け、アメリカ特有の自動車文化など、オリジナルのスウェーデン映画『幸せなひとりぼっち』をハリウッド映画としてうまく再構築させている。
本作は前期教科書内容との被りが見られ、妻の死や仲たがいしたままコミュニケーションの取れなくなった親友はの存在を原因として自殺願望を抱くようになった彼の心は「治癒なき主体」を形成し、彼の偏屈な人間性をディスアビリティへと変えている。そしてそれは新しい隣人たちとのコミュニケーションにより解消される。
25.チェンソーマン レゼ篇 監督:𠮷原達矢
[あらすじ]
雇い主の裏切りにより命を落としたデンジは、「チェンソーの悪魔」であるポチタとの契約により“チェンソーマン”として蘇り、マキマのスカウトで公安対魔特異4課に所属する。憧れのマキマとのデートで浮かれているなか、雨宿りをしていると、カフェで働く謎の少女レゼと出会う。デンジはなぜか自分に興味津々なレゼを気になり始める。
[考察]
MAPPAの映像美。原作と比較できる点は、漫画の尺よりも繊細に描かれた場面転換と、キャラクターの表情管理の巧みさ、そこから最大限に引き出されるレゼの可愛らしさだと感じた。また、漫画よりも自由なカメラアングルはギャグとシリアスをより効果的に描き、場面にメリハリが生まれていた。
レゼとデビルハンターの戦闘シーンはまるで漫画を見ているかのようなカッティングが用いられ、レゼとデンジの戦闘シーンでは圧倒される大爆発の連続とグラフィカルな一枚絵に魅せられた。レゼがデビルハンターに襲われる直前、天使の悪魔が口パクでなにかを呟くシーンが差し込まれていたが、原作には無い演出であり非常に気になった。
26.宝島(映画) 監督:大友啓史
[あらすじ]
1952年、米軍統治下の沖縄。米軍基地を襲撃して物資を奪い、困窮する住民らに分け与える「戦果アギヤー」と呼ばれる若者たちがいた。そんな戦果アギヤーとして、いつか「でっかい戦果」をあげることを夢見るグスク、ヤマコ、レイの幼なじみの若者3人と、彼らにとって英雄的存在であるリーダー格のオン。しかしある夜の襲撃で“予定外の戦果”を手に入れたオンは、そのまま消息を絶ってしまう。残された3人はオンの影を追いながら生き、やがてグスクは刑事に、ヤマコは教師に、そしてレイはヤクザになり、それぞれの道を歩んでいくが、アメリカに支配され、本土からも見捨てられた環境で、思い通りにならない現実にやり場のない怒りを募らせていく。そして、オンが基地から持ち出した“何か”を追い、米軍も動き出す。
[考察]
目玉のひとつである旧車を大胆に用いた原作再現を目的に鑑賞したが、それに加え音楽の演出や時間の推移とともに様々に変容するヒューマンドラマ、ラストに明らかになる“あの日”の真相など、3時間の鑑賞中も飽きさせることのない濃い映画だった。原作小説をまだ読んでいないので、読破後にもう一度見比べたいと思った。
27.グリーンブック 監督:ピーター・ファレリー
[あらすじ]
時は1962年、ニューヨークの一流ナイトクラブ、コパカバーナで用心棒を務めるトニー・リップは、ガサツで無学だが、腕っぷしとハッタリで家族や周囲に頼りにされていた。ある日、トニーは、黒人ピアニストの運転手としてスカウトされる。彼の名前はドクター・シャーリー、カーネギーホールを住処とし、ホワイトハウスでも演奏したほどの天才は、なぜか差別の色濃い南部での演奏ツアーを目論んでいた。二人は、〈黒人用旅行ガイド=グリーンブック〉を頼りに、出発するのだが─。
[考察]
60年代のアメリカ南部において起きていた黒人差別は、当時の人間にとっては当たり前のことで、バーの人間・警官・ホテルの支配人など職種問わず差別意識を持っていた。そして現代では、人種差別に加えあらゆるマイノリティへの差別意識が表面化してきている。この作品においては上記の双方の差別が描かれ、それを主人公トニーは最終的には容認する。ドン・シャーリーは自身が被差別の身であることを理解し、その上で自らの才能を評価されようとした。
差別意識を持った人間の言う“差別される理由”は、その人のある一面にしかすぎず本質をとらえられていない。だが盲目な彼らにはそれを認識することはできない。私たちは盲目な人間に成り下がっていないだろうか、そんな問いをこの映画は提示してくれる。
28.マイ・インターン 監督:ナンシー・マイヤーズ
[あらすじ]
ニューヨークに拠点を置く人気ファッションサイトのCEOを務めるジュールスは、仕事と家庭を両立させるという誰もが羨むような人生を歩んでいた。
ところが彼女は仕事と家庭それぞれで問題が発生し、人生最大の試練に立ち向かっていた。
そんな折、会社の福祉事業で雇われたシニアインターンの40歳以上年上のベンが、ジュールスのアシスタントに就く。
初めは年上のベンの言葉など聞き入れようとしなかったジュールズだが、
人生の大先輩であるベンの言葉や行動から次第に一目置くようなり、心を通わせていく…。
[考察]
ロバート・デ・ニーロ演じるベンのユーモアにあふれた柔和な雰囲気は、本作が“老人から学べ”という説教じみた作品でないことを示してくれる。
ベンがシニアインターンに参加する理由は「誰かに必要とされたい」からであり、老後を過ごす多くの高齢者は同じ悩みを抱えている。シニア世代のワークフェアは、この映画が公開された2015年と比較して一般的に認知されるようになったが、高齢者を孤立させない、孤独にさせない社会の実現への道のりは、少なくとも日本においてはまだ遠いように感じる。
29.ターミナル 監督:スティーヴン・スピルバーグ
[あらすじ]
東欧の小国からニューヨークに訪れた男性ビクター・ナボルスキーはジョン・F・ケネディ空港に到着すると祖国クラコウジアがクーデターによって消滅したことを伝えられる。祖国の消滅によりパスポートを使用することができなくなったビクターはニューヨークに降り立つことも祖国クラコウジアに戻ることもできなくなり足止めを喰らってしまうことに。英語もまともに話せないビクターだったが空港のターミナル内で生活を始める。
[考察]
空港で足止めを食らい、そこで生き延びることを決心したビクターは、アメリカへの入国を待ち続けた。この「待つ」行為は、客室乗務員アメリアがが浮気性の彼氏を待ち続けたことにも当てはまる。この2人は望みが叶う時を平すら待っていたのだ。ただ、ビクターは待っている間にも仲間を増やし、収入を得て、英語も学んでいる。そんな努力があったからこそのアメリカ入国であり、結局は彼氏の元へと戻ったアメリアとは対比して描かれている。
また、今作の内容は教科書の“ディスアビリティ”の項目とつながる点があり、主人公ビクターにおいて、空港に通訳がいないために起こる言語の障壁はディスアビリティと言えるのではないかと考えた。
30.藁の楯 監督:三池崇史
[あらすじ]
孫娘を惨殺された政財界のドンが、容疑者の首に10億円の懸賞金を懸ける。身の危険を感じたその容疑者は、福岡で自首。そして金目当てに全国民から命を狙われる彼を、5人のSPが48時間以内に警視庁に護送することになる。
[考察]
邦画なのにスケールの大きいストーリー構成と迫力のあるアクションシーンが魅力の一つ。藤原竜也のクズ役演技は見ている側を不快感を植え付けてくるほどによくハマっていたと感じた。
それでもなお、警察サイドの詰めの甘さやタイミングの良すぎる被害者の登場など突っ込みどころは多く、この作品にリアリティを求めるのはナンセンスだと感じた。それでも、積み重なった社会不安や私人逮捕系YouTuberに代表される自警意識、昨今の要人警護で起きる事件を鑑みると、このフィクションにそういった社会性の批判を見出すこともできなくはないのかなと考えた。
1.ヴァージン・パンク/Clockwork Girl 監督:梅津泰臣
[あらすじ]
西暦2099年、医療用人工人体技術「ソーマディア」を違法に改造した犯罪者と、彼らの殺処分を行うバウンティハンターのいる世界。
児童養護施設出身の神永羽舞は、とある事件からバウンティハンターのMr.エレガンスと因縁を持つ。やがてバウンティハンターとなった羽舞の前に再び現れたMr.エレガンスの手によって、彼女の運命は狂いはじめる。
[考察]
令和に顕現した梅津作画の超大作。YouTubeに載っているティザーPVだけでもぜひ見ていただきたい。10年という長い期間を制作に費やしたとのことで、梅津監督のフェチズムを多分に含んだキャラクター描写と近未来SFの世界で繰り広げられる圧巻のバトルが、きわめてリアルで繊細かつ大胆な作画・演出によって表現されている。30分という短い尺にもかかわらず長編作品を見たと錯覚するような、濃密なストーリーと誰しもが満足する映像表現が素晴らしい。今作も「殺し屋の少女×キモオヤジ」という梅津が長らく用いてきたプラットフォームのストーリー設定であるが、今作におけるキモオヤジ枠、Mr.エレガンスは、前作までの同ポジションのキャラクターと比較して、主人公となる少女へ求めるものが肉欲的なものからより精神的な、愛情ともいえる要素へ傾向しているように感じた。
2.タコピーの原罪(アニメ) 監督:飯野慎也
[あらすじ]
ハッピーを広めるため地球に降り立ったハッピー星人のタコピーは人間の女の子しずかと出会う。ピンチを救ってもらったタコピーは、しずかの笑顔を取り戻すため不思議な力を持つハッピー道具で奔走する。しかし、しずかはおうちと学校で何か事情を抱えているようで…。これは、ぼくときみの最高にハッピーな物語――。
[考察]
視聴後は想像以上に心がえぐられてしまって、さすが配信のみでの公開というだけあるなと感じた。全6話という視聴ハードルの低さも、この泥沼に足を踏み入れるきっかけとして大いに機能している。
この作品のキーパーソンであるタコピーの存在は、人間のコミュニティに介入する上でその複雑で込み入った事情を汲み取ろうとせず、無邪気に“ハッピー”をふりまこうとする底なしの明るさがストーリーやキャラクターの置かれた状況の暗さ・重さと不協和音を奏で、その温度差から不気味さを発生させるものである。
さらにこのアニメでは、広角レンズによってパースが強調されたシーンが多く用いられている。広角レンズは映す対象の形を歪ませ、不安定感を演出することができるとともに、GoProで撮影された映像などを例に挙げると、映像の視聴者がその場にいるような臨場感やダイナミックさ・迫力を演出することもできる。本作で多分に用いられている広角レンズによる映像表現は、ストーリーが描くキャラクターの不安感、怒りや絶望といったネガティブな感情を強調する意味があると考えられる。
3.帰ってきた あぶない刑事 監督:原廣利
[あらすじ]
刑事を定年退職したのち、横浜で探偵業を始めたタカとユージ。ある女性の依頼を受けることになった2人は、やがて巨大な陰謀に巻き込まれていく。
[考察]
あぶない刑事最新作!ほぼカーアクション目当てで観たわけだが、年を重ねて白髪交じりになったタカ&ユージが現役さながらにアクションをこなし、見る側の期待する“お約束”要素も含め曲も車もTVドラマの再現やオマージュがふんだんに盛り込まれており、どの要素をとってもファンの心を刺激しまくるいい作品だと感じた。それと同時に、前作から約10年の時を経てさらに“老い”が明確に強調された部分も多く、それでもなおダンディーで、セクシーであり続ける2人の姿は、この作品とともに年を重ねてきたであろう中年ファンにとって、「年を取ることへの道しるべ」のように映ったのかもしれないと考えた。
4.新幹線大爆破 監督:樋口真嗣
[あらすじ]
新青森から東京へ向けて定刻どおり出発した新幹線「はやぶさ60号」。車掌の高市和也は、いつもと変わらぬ思いで乗客を迎える。そんな中、1本の緊迫した電話が入る。その内容は、はやぶさ60号に爆弾を仕掛けたというものだった。爆弾は、新幹線の時速が100キロを下回ると即座に爆発するという。高市は極限状況の中、乗客を守り、爆発を回避すべく奔走する。一方、犯人は爆弾解除のかわりに1000億円を要求してくる。はやぶさ60号の乗務員・乗客はさまざまな窮地と混乱に直面し、事態は鉄道会社や政府、警察、国民をも巻き込み、犯人とのギリギリの攻防戦へと展開していく。
[考察]
前期の作品紹介で興味を持ち鑑賞するに至ったが、JR東日本全面協力というだけあって映像のクオリティが高く、臨場感があった。矢継ぎ早に指令が飛び交い現場の人間が奮闘する、そういうシーンが大好きなので終始満足感があった。
5.よふかしのうた(アニメ) 監督:板村智幸
[あらすじ]
女子がニガテな中学2年生の夜守コウはただ今、なんとなく不登校中。さらには、夜に眠れない日々が続いている。そんなある日、コウは初めて夜に、誰にも言わずに外に出た。夜風が気持ちよく、どこまでも自由で、昼間とちがう世界。コウは夜に居場所を見つける。そこに突如、謎の美少女・七草ナズナが現れる。彼女は、夜の住人・吸血鬼。コウに、夜の楽しさを教えてくれるナズナ。「今日に満足できるまで、夜ふかししてみろよ。少年」。夜に、そしてナズナに魅了されていくコウは、彼女に頼み込む。「俺を吸血鬼にしてください」。ナズナは吸血鬼になる条件を教える。照れながら。それは……。「人が、吸血鬼に恋をすること!」。果たして恋を知らないコウは、ナズナと恋をして、晴れて吸血鬼になれるのか!? ふたりぼっちの、特別な「よふかし」が始まる――。
[考察]
夜の表現が素晴らしい。コウが夜を未知にあふれた輝かしい世界と捉えていることを、アニメーションでしか表現できない鮮やかで彩度の高いグラフィックによって演出し、基本的にはそこに主要キャラ以外の人間が描かれることはない。全話を通して、主人公たちが主役となれる舞台としての夜を描くことに徹底していた。
6.よふかしのうた season2 監督:板村智幸
[あらすじ]
“夜はまだ終わらない”吸血鬼になることへの戸惑いを乗り越え、ナズナを“好き”になることを決めたコウと、コウに“惚れさせる”決意をしたナズナ。「恋」が一体なんなのか、わからないまま二人の夜は加速していく。吸血鬼を殺そうと企む探偵・鶯 餡子の手が、すぐそこまで迫る。吸血鬼の弱点は「人間時代に思い入れの強かったもの」。その弱点を予め処分しようとするが、ナズナには人間時代の記憶が一切ない。ナズナの隠された過去とは?なぜ餡子は吸血鬼を殺すようになったのか?そして、ナズナと餡子に交錯する“秘密”とは——?コウ、ナズナ、餡子……楽しい「よふかし」では終わらない、新たな“夜”がはじまる!
[考察]
1期においてコウが続けていた、自問自答の「自分探しの旅」という普遍的なテーマが、今度はナズナに焦点を当て、より直接的な意味でキャラクターが自身の過去と向き合い、今まで明かされてこなかったいくつもの過去が、テンポよく進むストーリーの中で徐々にはっきりとした形で表れてくる。
ナズナの営む「添い寝屋」は夜における悩み・不安のあらゆる解決策の提示を行う。10年をかけた餡子の自殺劇が、大まかな部分はハッピーエンドという形で失敗におわり、コンコルド効果によって餡子が積み重ねてしまった10年間という月日と、彼女に重くのしかかる喪失感や無力感を、物語のスタート地点とも言える「添い寝屋」の仕事によって緩和する、という綺麗にまとまった結末だと感じた。
そしてオリジナルストーリーとなった2期最終回では、コウが餡子の家庭を崩壊へと追いやった原因となる吸血鬼を探すこと、それによって餡子を救うことをこれ以降の第二目標として提示している。
7.今夜、世界からこの恋が消えても 著者:一条岬
[あらすじ]
無気力に生きる高校生の神谷透は、人気者の真織に無謀な嘘の告白をする。ところが意外にも本気で好きにならないことを条件に告白は受け入れられ、2人は付き合うことになる。
[考察]
前向性健忘の真織を好きになった透は彼女をその絶望の渦中から救おうとする。その時その一瞬を懸命に生きている真織を毎日あの手この手で楽しませようとする透の姿が丁寧に描かれたあと、彼は突然の死を迎え、透との約束通り泉が彼の記録を真織のもとからすべて消し去ってしまう。そこまでで描かれていたのは記録することでしか維持できない真織の記憶のはかなさであるが、それでも、真織が前向性健忘から立ち直ったあと透の存在に気付いたきっかけとなったのは、彼の提案によって絵を描き始めた真織の体が学習した記憶“手続き記憶”であり、そんな救いを提示してくれる儚くも清々しく慈愛にあふれた落とし方は、喜怒哀楽のどれにも当てはめられない不思議な感情を呼び起こさせる。
8.ミギとダリ(アニメ) 監督:まんきゅう
[あらすじ]
舞台は、1990年神戸市北区。アメリカの郊外をモデルに造られたニュータウン、オリゴン村。裕福な住民が暮らすこの町に、“ひとりの”少年が養子としてやってくる。 少年の名は秘鳥(ひとり)。 美しく聡明な少年・秘鳥に、園山夫婦は魅了されるが、 秘鳥には、大きな秘密と目的があった――。秘密とは、秘鳥は実は一人ではなく、双子の兄弟(ミギとダリ)であること。一人として生活し、学校へも 通う。そして二人はすり替わりながら協力して母の死の真相を探っていく。しだいに明かされる秘密と真実とは?
[考察]
前半はミステリアスな雰囲気とシリアスな空気の中で幾度となく繰り返されるシュールなギャグが癖になる。徐々に彼らの過去や“ふたりでひとり”を演じる理由が明るみになり、後半では2人の確執や一条家の真相といった、シリアスというか半ばホラーのような要素も加わる、
ミギとダリが2人であることが明るみになった最終話で、一連の出来事から3年後、ダリは進学校へ通うために列車に乗り込み旅立つ。真相へたどり着きカルマとも言える呪縛から解放され、ダリの負った火傷痕などから“ふたりでひとり”ではいられなくなった彼らが、互いに別々の人生を歩めるようになる結末には感動した。
9.MIU404
[あらすじ]
警視庁の働き方改革の一環で作られたという架空の設定の臨時部隊「警視庁刑事部・第4機動捜査隊」。機動力と運動神経はピカイチだが機捜経験がなく、考える前に身体が動いてしまう“野生のバカ”伊吹藍(綾野剛)と、観察眼と社交力に長けているものの、自分も他人も信用しない理性的な刑事志摩一未(星野源)がバディを組み、“第4機捜”のメンバーと共にさまざまな事件に臨む姿を描く。
[考察]
これは「誰かが最悪の事態になる前に止められる」、いわば「未来を担う」機捜隊員たちのストーリーである。彼らが見せる、単に善悪という物差しでの判断に限らず「罪を犯していようが救うべきところは救う」という姿勢は、3話にて虚偽通報をした犯罪者でありながら伊吹とともに仲間を救う選択をとった勝俣が、続編「ラストマイル」に伊吹の後輩の機捜隊員として登場していることに表れている。
最終話、現実となることを回避した最悪のエンド、志摩の死を経験した世界線ではコロナパンデミックは発生せず、東京オリンピックが正常に開催される。しかし、真のエンドは伊吹と志摩は死ぬことなく久住を逮捕するハッピーエンドにおわり、コロナ禍によってオリンピックは正常には開催されていない世界線である。そしてこの差を引き起こしたトリガーは伊吹の犯したシンプルで小さい過ちにすぎない。私たちの生きる現実の世界線につながる結末を真のエンドとすることには、時には絶望へもたどり着く選択不可能な「未来」を変えうる些細なきっかけは日常のあらゆる選択の中に潜んでいることを描き、「あおり運転」「留学生や技能実習生のトラブル」「薬物依存」「SNSの脅威」といった、あらゆる“身近に起こりうる危険”をはらんだ現実世界を取り扱った本作だからこそ、これらの脅威を現実世界の時間軸上のストーリーで取り扱うことで“リアルな脅威”の警告として機能させる意味があると考えられる。
10.ラストマイル 監督:塚原あゆ子
[あらすじ]
大手ショッピングサイトの荷物に次々と爆発物が仕掛けられる謎の連続爆破事件が発生。巨大物流倉庫のセンター長に着任したばかりの舟渡エレナは、未曽有の危機に立ち向かっていく。
[考察]
我々消費者は日々便利な通販サイトを使い商品が指定日通りに届くことを当たり前とし、そうでない場合は不平不満を口にする。そんな利便性と効率を追求した現代社会に仕込まれた爆弾は、ラストワンマイルの運送を担う、顧客一人一人を大切に思うかつて熟練ドライバーとして働いていた軽バン配達員と、消費社会の現代では時代遅れとなった堅牢で高い耐久性を持つ洗濯機によって、最後には最小限の被害をもって処理された。止まらない効率化のアンチテーゼとして機能する“非効率を大切にするベテランの精神”を伏線にとんだ巧みな脚本で描いている。
真犯人であるまりかの死によって明らかになった最後の爆弾が届けられたのは404号室、本作と世界観を共有しているMIU404のタイトルを差し込んできているとともに、それが最後まで見つかるのことなかった、「404 Not found」な爆弾であったことを示していると考えられる。
11.機動戦士ガンダム SEED FREEDOM 監督:福田己津男
[あらすじ]
独立運動や侵攻により、いまだ終結しない争い。やがてキラたちは、沈静化のために創設された世界平和監視機構に参加し、戦闘に加わっていく。
[考察]
美しさや才能だけが愛を構成するのではない。優れた人類“コーディネイター”と自然状態の人類“ナチュラル”という優劣をつけられた異人種間で、コーディネイターらによって定められた運命にキラとラクスは互いの立場から“愛”をもって抗おうとする。
12.デイライト 監督:ロブ・コーエン
[あらすじ]
かつて緊急医療班の隊長を務めていた男。現在はタクシー運転手を職についていた彼だったが、あるとき凄惨なトンネル事故の現場に遭遇する。過去の経験に突き動かされ、彼はトンネル内部への進入を決行。中に閉じこめられた生存者たちを救い出すべく、命懸けで奔走する。
[考察]
スタローン主演のディザスター映画。冒頭のトンネル爆破シーンの撮影ではおそらくミニチュアモデルを使用したのだろうと考えられるが、生々しい崩落の映像と次々に車両を襲う火炎の勢いには圧倒される。
映画のラストシーンでは、公開当初(96年)まだ悲劇に襲われていなかったWTCビルが背景に映し出される。9.11のテロ攻撃でビルを襲った猛火と崩落はそこにいた多くの人の命を奪った。悲劇の中の救出劇をテーマにした本作の締めとしてカメラに収められたWTCビルの存在は、現実にはスタローンのようなヒーローは不在であり、予測できない脅威から犠牲者を増やしてしまう、そんな救われない悲惨な結末を思い出させる。
13.機動警察パトレイバー2 the Movie 監督:押井守
[あらすじ]
2002年、謎の戦闘機が横浜ベイブリッジを爆破、公には自衛隊機であったと報道され、日本は緊張状態に陥る。厳戒態勢の中、警視庁特車二課の後藤は、この事件の容疑者に、1999年のPKFで東南アジアに於いて行方不明になっている元自衛隊員、柘植を挙げて捜索を始めるが、その頃ある飛行船が首都に向かっていた。
[考察]
荒川の指摘した“戦争でない”というだけの偽りの平和、その空虚な平和は実体を持った戦争によって埋め合わされるが、私たちはその成果だけを受け取り、モニターの向こうに戦争を押しやって、自分たちがその戦線のただ後方にいるに過ぎないことを忘れてしまう。現代の戦争およびその報道は、生身の人間を殺戮する現実味のない異常な世界観を安全圏にいる私たちに見せつける。21世紀に入っても変わることのなかったこの問題を提起した本作は、戦争映画とは全く違った視点でその脅威を私たちに伝えてくれる。
14.GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊 監督:押井守
[あらすじ]
西暦2029年。公安の精鋭による特殊部隊「攻殻機動隊」が、国際手配中のハッカー「人形使い」が日本に現れるとの情報を掴む。そんな折に搬送されてきた、事故に遭ったというサイボーグ。その体には、危険な秘密が隠されていた。
[考察]
物語前半にて登場するゴミ収集車の男が犯罪に加担したのは、人形遣いにより改竄された記憶に基づいて、そこに生じた問題を解決しようとした結果であり、これは、記憶のもろさ・記憶を操作されるこの世界がはらんだ危険性を示している。
物語の中盤、船上で素子がバトーとの会話の中で口にしたのは、アイデンティティは自らの身体によってではなく、周囲の情報によっても規定され、意識を作り出すという彼女の立てた仮設であり、自分を規定するアイデンティティの在り方への執着がうかがえる。その後彼女は、謎の義体“人形遣い”の登場にその疑問を解決する糸口を見つける。
人形遣いの電脳に潜り込み、電脳がゴーストを生み出しているのか、そうでないのかを調べることで、素子が悩んでいた自らのアイデンティティが電脳と義体から作り出されたものではないか、という疑問を払拭することができる。しかし人形遣いと同期する形でコミュニケーションを取った結果は、人形遣いと素子の双方が抱いていた進化への欲求のもと、2人が融合して新たな生命体となるものであった。この結末が素子にどのような答えを与えたのかは作中に明記されていない。
15.僕だけがいない街(アニメ) 監督:伊藤智彦
[あらすじ]
漫画家としてデビューするも、いまひとつ結果を出せずに毎日を過ごす青年・藤沼悟。彼は、彼の身にしか起こらない、ある不可思議な現象に不満を感じていた。 ――再上映(リバイバル)。何か「悪い事」が起こる直前まで時が巻き戻る現象。それは、その原因が取り除かれるまで何度も繰り返される。……まるで、誰かに「お前が防げ」と強制されているかのように。しかし、ある日起きた事件をきっかけに、その現象に大きな変化が訪れる。自らの過去に向き合う時、悟が目撃する真実とは?
そして、悟の未来は――?
[考察]
“リバイバル”の能力によってかつて救えなかった加代の命を誘拐殺人犯から死守しようとする悟。その行動は結果としてその犯人八代学をも救う結果となった。タイムリープモノの作品の中でも結末の丸め方が綺麗でストレスを感じずに見れた。展開が少し異なる原作も読んでみたいと感じた。
16.Catch Me If You Can 監督:スティーヴン・スピルバーグ
[あらすじ]
高校生のフランク・W・アバグネイルは尊敬する父が母と離婚すると聞き、ショックで衝動的に家を飛び出してしまう。そして、生活のため偽造小切手の詐欺を始めるようになる。最初はなかなかうまくいかなかったが、大手航空会社のパイロットに成りすますと誰もがもののみごとに騙された。これに味をしめたフランクは小切手の偽造を繰り返し巨額の資金を手に入れるのだった。一方、巨額小切手偽造詐欺事件を捜査していたFBI捜査官カール・ハンラティは、徐々に犯人に迫っていくのだったが...。
[考察]
家族愛から犯罪に手を染め、大胆な選択と自信満々の行動で逃げ続ける。そんな天才詐欺師の配役にレオナルド・ディカプリオは最適だと感じた。彼を追うFBI捜査官はトム・ハンクスが演じており、この2人の関係性は手に汗握る逃走劇にどこか安心感を感じさせるものがある。これが実話をもとにした作品であるという点、さらに主人公はその能力が買われて後にFBIの下で働くこととなった点は驚くべきポイントだ。
17.ダイ・ハード4.0 監督:レン・ワイズマン
[あらすじ]
コンピュータを狂わすサイバー・テロの猛威により都市部の信号は消え、政府の機能が麻痺するなど、全米がパニックに陥ってしまう。偶然にも事件に巻き込まれてしまったマクレーン刑事は、テロリスト集団に迫ってゆく。
[考察]
スキンヘッドになったマクレーン刑事がワシントンを守るべくオタク少年と大奮闘。サイバー犯罪という新たな脅威に上層部フル無視で敵陣に単身乗り込み組織を壊滅させる。頑固オヤジが魅せるタフなガン&カーアクションはハリウッド映画の醍醐味である。
本作では過去の作品ではあまり前面に押し出されなかった“親子の絆”の要素が追加されており、マクレ-ンの勝利に際し娘が一役買ったシーンがこれにあたる。そしてこの絆の物語は、次作『ダイ・ハード/ラスト・デイ』において最も強化されることとなる。
18.サマーゴースト 監督:loundraw
[あらすじ]
ネットで知り合った高校生の友也、あおい、涼。彼らは、それぞれ家族や友人、将来について悩みを抱えていた。そんなある時、3人は夏にだけ現れると噂されていた若い女性の幽霊「サマーゴースト」に会おうと思い立つ。
[考察]
主人公らはみな、生きることに関する悩みを抱えており、死に近い人間だけが見ることのできる幽霊と会話し、接することができる。涼は病気により余命を宣告され、生きる願望に対し不条理な死が待ち受けている。あおいはスクールカーストによりいじめを受け、死を辛い現実からの解放と見ている。友也は2人とは異なり、優秀さから大人に期待される自らの“生”の状態に対して漠然とした死を望む。そんな3人が“サマーゴースト”に自らの人生の一歩を踏み出すきっかけを求め、結果はサマーゴーストを“精神的な死の世界”から解放するという成功に終わる。
ストーリーの帰結するポイントが若干あいまいな点など少し粗も感じるが、一番に評価できる点は作品全体に透き通るような空気感を演出する美しい背景美術だと感じる。勇気を出して一歩を踏み出してみる、という青春と成長をテーマにした作品にありがちなメッセージを秘めてはいるが、美しい色彩の背景とシンプルかつ空気感の感じられるライティング、レンズフレアなど光の演出には観る側を画面に引き付け、そのテーマを死と生、影と光という二項対立により強調している。若者に共感されやすいキャラクター設定と理解しやすい起承転結のストーリーは30分ほどの尺にキレイに収まっていた。
19.逃亡者(映画) 監督:アンドリュー・デイヴィス
[あらすじ]
シカゴに住む優秀な外科医の男は、妻殺しの容疑で逮捕される。彼は帰宅時に、家から逃げ出す片腕の男を目撃後、瀕死の妻を発見していた。無実を訴えるも死刑判決を受けた彼は、護送中の事故に乗じて逃亡。連邦保安官に追われる身となりつつも、真犯人を探し出そうとする。
[考察]
妻殺しの濡れ衣を着せられた寡黙な医師リチャード・キンブルが、潔白の証明のため逃亡を続ける。
キンブル医師は逃げた先々で医者としての責任から人の命を救いつつ持ち前の信頼と人脈で犯人の手掛かりを探し、連邦保安官のジェラードは迅速で抜かりのない捜査とあくまで真実の究明を目的とした執念の追跡で犯人を特定する。2人のプロフェッショナルが逃げる・追うの関係から共に犯人を追う関係へと変化し、結末はハッピーエンドに終わる。2時間の尺の間まったく退屈させないテンポの良さ、追う側も逃げる側も頭の回転が速くもどかしさを一切感じない構成が素晴らしい。
20.ファイナル・デスティネーション 監督:ジェームズ・ウォン
[あらすじ]
修学旅行で飛行機に乗った高校生が、離陸直前に眠りに落ち、その機体が爆発する夢を見る。彼は混乱し、パニック状態で機内から脱出。彼を連れ戻そうとした6人を残して飛行機は離陸し、そして本当に爆発する。しかしそれは、さらなる悲劇の序章に過ぎなかった。
[考察]
このシリーズが革新的だったのは、主人公らに襲い掛かる敵は見ることのできない“死の運命”である点だ。本シリーズでキーワードとなる“死の順番”は実に秩序立って運命にあらがおうとする登場人物たちを殺しにかかり、そこに目的は存在しない。非情な死が繰り返されるこの映画の見どころは、ピタゴラスイッチのように緻密に計算された殺害方式と、抵抗むなしく死の順番が近づくことにおびえる彼らと同じように、観る側の私たちもその恐怖におびえることができる点だ。“次は俺の番だ!”
21.デッドコースター 監督:デヴィッド・エリス
[あらすじ]
友人との旅行で自分の車が大事故に巻き込まれる予知夢を見たキンバリー。実際の事故からは間一髪で危機を逃れた彼女だったが、夢によって救われた人々は運命に追われるように、次々と不可解な死をとげていく。
[考察]
シリーズ2作目。最初のハイウェイでの事故シーンは交通安全ビデオにしても良いくらいよくできている。
前作の生存者とのつながりから得られた情報やや“死の順番”の新たなパターンの展開など前作から内容を発展させつつ、よりテンポよく物語が進んでいくのでシリーズ中でも見やすい1作。
22.ファイナル・デッドブリッジ 監督:スティーヴン・クォーレ
[あらすじ]
会社でチャーターしたバスで遭遇した巨大吊り橋崩落事故。事故直前に橋崩壊の映像が頭の中に浮かんだサムのおかげで、8人が大惨事から生き残った。だが、謎の男から「死は決して騙されない」と宣告され、事故の生存者が次々に悲惨な死をとげていく。だが、“他人に死を贈る”ことで“死の運命”から逃れられることが判明する。
[考察]
シリーズ5作目の本作は3D映画初のR-18指定を受けている。そのぶん死亡描写の気持ち悪さは大幅にアップしていて評価は分かれるだろう。死の連鎖を止めようと奮闘する登場人物の姿もおなじみのものであり、謎の助言者の存在も変わらない。最終的に物語の結末はシリーズ第一作、ファイナル・デスティネーションの冒頭とつながり、本作での生存者は飛行機事故にて死亡する。これは、2011年の映画にしては画面に映る車両がやたら古めかしい事からも示されていた。
23.ラッシュアワー 監督:ブレット・ラトナー
[あらすじ]
愛娘を誘拐された在ロサンゼルスの中国領事が、香港から生え抜きの刑事を呼び寄せる。それが目障りなFBIは、ロス市警きっての破天荒な刑事を監視役として派遣する。最初は反目しあっていた2人だったが次第に結束を固め、やがて意外な黒幕を突き止める。
[考察]
序盤に出てきた2階建てバスでのアクションシーンは、ジャッキーチェンが数多くの香港映画において2階建てバスをアクションの舞台としてきたことを意識していると考えられるし、彼が得意とする“飛び移る”アクションが他のハリウッド作品に比べ多用されていたことも考えると、この映画は今までに出演したハリウッド作品であまりキャラクターが活かされず伸び悩んだ過去をもつジャッキーチェンを、本国作品と同じように輝かせる目的を持った、“ハリウッドの舞台でジャッキーチェンを改めてもてなす映画”としての役割も持っていたのではないかと考えられる。
しかしながら、本作はジャッキーチェン単独ではなくバディものの映画のため、アクションシーンにおいて相方役を務めるクリスタッカーにカメラを向けたショットが度々挟まり、香港映画時代のように比較的長いショットでジャッキーチェンのアクションの巧みさを魅せるようなシーンが少ないようにも感じた。
24.オットーという男 監督:マーク・フォースター
[あらすじ]
妻を亡くして以来、不幸な日々を送るオットー。しかし、近くに引っ越してきた若い家族と出会い、機転の利くマリソルとの友情が、彼の人生を大きく変えることになる。
[考察]
アメリカの隣人文化や各キャラクターの味付け、アメリカ特有の自動車文化など、オリジナルのスウェーデン映画『幸せなひとりぼっち』をハリウッド映画としてうまく再構築させている。
本作は前期教科書内容との被りが見られ、妻の死や仲たがいしたままコミュニケーションの取れなくなった親友はの存在を原因として自殺願望を抱くようになった彼の心は「治癒なき主体」を形成し、彼の偏屈な人間性をディスアビリティへと変えている。そしてそれは新しい隣人たちとのコミュニケーションにより解消される。
25.チェンソーマン レゼ篇 監督:𠮷原達矢
[あらすじ]
雇い主の裏切りにより命を落としたデンジは、「チェンソーの悪魔」であるポチタとの契約により“チェンソーマン”として蘇り、マキマのスカウトで公安対魔特異4課に所属する。憧れのマキマとのデートで浮かれているなか、雨宿りをしていると、カフェで働く謎の少女レゼと出会う。デンジはなぜか自分に興味津々なレゼを気になり始める。
[考察]
MAPPAの映像美。原作と比較できる点は、漫画の尺よりも繊細に描かれた場面転換と、キャラクターの表情管理の巧みさ、そこから最大限に引き出されるレゼの可愛らしさだと感じた。また、漫画よりも自由なカメラアングルはギャグとシリアスをより効果的に描き、場面にメリハリが生まれていた。
レゼとデビルハンターの戦闘シーンはまるで漫画を見ているかのようなカッティングが用いられ、レゼとデンジの戦闘シーンでは圧倒される大爆発の連続とグラフィカルな一枚絵に魅せられた。レゼがデビルハンターに襲われる直前、天使の悪魔が口パクでなにかを呟くシーンが差し込まれていたが、原作には無い演出であり非常に気になった。
26.宝島(映画) 監督:大友啓史
[あらすじ]
1952年、米軍統治下の沖縄。米軍基地を襲撃して物資を奪い、困窮する住民らに分け与える「戦果アギヤー」と呼ばれる若者たちがいた。そんな戦果アギヤーとして、いつか「でっかい戦果」をあげることを夢見るグスク、ヤマコ、レイの幼なじみの若者3人と、彼らにとって英雄的存在であるリーダー格のオン。しかしある夜の襲撃で“予定外の戦果”を手に入れたオンは、そのまま消息を絶ってしまう。残された3人はオンの影を追いながら生き、やがてグスクは刑事に、ヤマコは教師に、そしてレイはヤクザになり、それぞれの道を歩んでいくが、アメリカに支配され、本土からも見捨てられた環境で、思い通りにならない現実にやり場のない怒りを募らせていく。そして、オンが基地から持ち出した“何か”を追い、米軍も動き出す。
[考察]
目玉のひとつである旧車を大胆に用いた原作再現を目的に鑑賞したが、それに加え音楽の演出や時間の推移とともに様々に変容するヒューマンドラマ、ラストに明らかになる“あの日”の真相など、3時間の鑑賞中も飽きさせることのない濃い映画だった。原作小説をまだ読んでいないので、読破後にもう一度見比べたいと思った。
27.グリーンブック 監督:ピーター・ファレリー
[あらすじ]
時は1962年、ニューヨークの一流ナイトクラブ、コパカバーナで用心棒を務めるトニー・リップは、ガサツで無学だが、腕っぷしとハッタリで家族や周囲に頼りにされていた。ある日、トニーは、黒人ピアニストの運転手としてスカウトされる。彼の名前はドクター・シャーリー、カーネギーホールを住処とし、ホワイトハウスでも演奏したほどの天才は、なぜか差別の色濃い南部での演奏ツアーを目論んでいた。二人は、〈黒人用旅行ガイド=グリーンブック〉を頼りに、出発するのだが─。
[考察]
60年代のアメリカ南部において起きていた黒人差別は、当時の人間にとっては当たり前のことで、バーの人間・警官・ホテルの支配人など職種問わず差別意識を持っていた。そして現代では、人種差別に加えあらゆるマイノリティへの差別意識が表面化してきている。この作品においては上記の双方の差別が描かれ、それを主人公トニーは最終的には容認する。ドン・シャーリーは自身が被差別の身であることを理解し、その上で自らの才能を評価されようとした。
差別意識を持った人間の言う“差別される理由”は、その人のある一面にしかすぎず本質をとらえられていない。だが盲目な彼らにはそれを認識することはできない。私たちは盲目な人間に成り下がっていないだろうか、そんな問いをこの映画は提示してくれる。
28.マイ・インターン 監督:ナンシー・マイヤーズ
[あらすじ]
ニューヨークに拠点を置く人気ファッションサイトのCEOを務めるジュールスは、仕事と家庭を両立させるという誰もが羨むような人生を歩んでいた。
ところが彼女は仕事と家庭それぞれで問題が発生し、人生最大の試練に立ち向かっていた。
そんな折、会社の福祉事業で雇われたシニアインターンの40歳以上年上のベンが、ジュールスのアシスタントに就く。
初めは年上のベンの言葉など聞き入れようとしなかったジュールズだが、
人生の大先輩であるベンの言葉や行動から次第に一目置くようなり、心を通わせていく…。
[考察]
ロバート・デ・ニーロ演じるベンのユーモアにあふれた柔和な雰囲気は、本作が“老人から学べ”という説教じみた作品でないことを示してくれる。
ベンがシニアインターンに参加する理由は「誰かに必要とされたい」からであり、老後を過ごす多くの高齢者は同じ悩みを抱えている。シニア世代のワークフェアは、この映画が公開された2015年と比較して一般的に認知されるようになったが、高齢者を孤立させない、孤独にさせない社会の実現への道のりは、少なくとも日本においてはまだ遠いように感じる。
29.ターミナル 監督:スティーヴン・スピルバーグ
[あらすじ]
東欧の小国からニューヨークに訪れた男性ビクター・ナボルスキーはジョン・F・ケネディ空港に到着すると祖国クラコウジアがクーデターによって消滅したことを伝えられる。祖国の消滅によりパスポートを使用することができなくなったビクターはニューヨークに降り立つことも祖国クラコウジアに戻ることもできなくなり足止めを喰らってしまうことに。英語もまともに話せないビクターだったが空港のターミナル内で生活を始める。
[考察]
空港で足止めを食らい、そこで生き延びることを決心したビクターは、アメリカへの入国を待ち続けた。この「待つ」行為は、客室乗務員アメリアがが浮気性の彼氏を待ち続けたことにも当てはまる。この2人は望みが叶う時を平すら待っていたのだ。ただ、ビクターは待っている間にも仲間を増やし、収入を得て、英語も学んでいる。そんな努力があったからこそのアメリカ入国であり、結局は彼氏の元へと戻ったアメリアとは対比して描かれている。
また、今作の内容は教科書の“ディスアビリティ”の項目とつながる点があり、主人公ビクターにおいて、空港に通訳がいないために起こる言語の障壁はディスアビリティと言えるのではないかと考えた。
30.藁の楯 監督:三池崇史
[あらすじ]
孫娘を惨殺された政財界のドンが、容疑者の首に10億円の懸賞金を懸ける。身の危険を感じたその容疑者は、福岡で自首。そして金目当てに全国民から命を狙われる彼を、5人のSPが48時間以内に警視庁に護送することになる。
[考察]
邦画なのにスケールの大きいストーリー構成と迫力のあるアクションシーンが魅力の一つ。藤原竜也のクズ役演技は見ている側を不快感を植え付けてくるほどによくハマっていたと感じた。
それでもなお、警察サイドの詰めの甘さやタイミングの良すぎる被害者の登場など突っ込みどころは多く、この作品にリアリティを求めるのはナンセンスだと感じた。それでも、積み重なった社会不安や私人逮捕系YouTuberに代表される自警意識、昨今の要人警護で起きる事件を鑑みると、このフィクションにそういった社会性の批判を見出すこともできなくはないのかなと考えた。
市川諒斗
RES
5、変な家 雨穴
「あらすじ」
知人が購入を検討している都内の中古一軒家。開放的で明るい内装のごくありふれた物件に思われたが、「謎の空間」が存在していた。知り合いの設計士に間取り図を見せると、この家は、そこかしこに
「奇妙な違和感」が存在するという。不可解な間取りの真相とは。
全てを読んで初めてこの本のタイトルが「変な家」である意味が分かった。「怖い家」や他の言葉では
誤りになる。あくまで「変」であること、それがなによりも大切である。普通では無い、しかしそこにたしかにあるのは間違いなく家族を思う「愛」だと思う。この本において家とは家族を思う愛の形として描かれている。
6、変な家2 雨穴
「あらすじ」
フリーライターの「筆者」と設計士・栗原のコンビが、新たな謎に挑む間取りミステリー第二弾。
11枚の間取り図を出され、11枚目にたどり着く頃には共通点と共におぼろげにもこの謎の答えが見えてくる。その過程は一枚の紙に書かれたテストを解いている気分になった。
7、変な絵 雨穴
「あらすじ」
見れば見るほど、何かがおかしい?不穏なブログ、消えた男児、惨殺死体、補導少女
「奇妙な絵」に秘められた衝撃の真実とは。
絵をにはその絵を描いた人の心が映されている。心の奥に秘めた口に出せないことすら
映し出してくれる。
「あらすじ」
知人が購入を検討している都内の中古一軒家。開放的で明るい内装のごくありふれた物件に思われたが、「謎の空間」が存在していた。知り合いの設計士に間取り図を見せると、この家は、そこかしこに
「奇妙な違和感」が存在するという。不可解な間取りの真相とは。
全てを読んで初めてこの本のタイトルが「変な家」である意味が分かった。「怖い家」や他の言葉では
誤りになる。あくまで「変」であること、それがなによりも大切である。普通では無い、しかしそこにたしかにあるのは間違いなく家族を思う「愛」だと思う。この本において家とは家族を思う愛の形として描かれている。
6、変な家2 雨穴
「あらすじ」
フリーライターの「筆者」と設計士・栗原のコンビが、新たな謎に挑む間取りミステリー第二弾。
11枚の間取り図を出され、11枚目にたどり着く頃には共通点と共におぼろげにもこの謎の答えが見えてくる。その過程は一枚の紙に書かれたテストを解いている気分になった。
7、変な絵 雨穴
「あらすじ」
見れば見るほど、何かがおかしい?不穏なブログ、消えた男児、惨殺死体、補導少女
「奇妙な絵」に秘められた衝撃の真実とは。
絵をにはその絵を描いた人の心が映されている。心の奥に秘めた口に出せないことすら
映し出してくれる。
市川諒斗
RES
1、春期限定いちごタルト事件 米澤穂信
「あらすじ」
小鳩君と小山内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。二人は今日も手に手をとって清く慎ましい小市民を目指す。
まずこの小説はミステリではあるが出てくる謎や事件はどれも客観的にみても日常において大した問題ではない。大げさに言って事件ではある。無くしたポシェットを見つけるその程度のことだ。しかし、何故それは起きたのか、周りを取り巻く環境、関係者の言動、すべてを合わせた時に「その程度」のことと考えていたことが紛れも無いミステリに思えてくる。
2、夏期限定トロピカルパフェ事件 米澤穂信
「あらすじ」
小市民シリーズの第二弾。高校二年になった小鳩君と小山内さん。小市民を目指す二人の夏の話。
今作では小鳩君と小山内さん二人の関係に変化が起こる。小市民を目指すという共通の目的のもと結んでいた互恵関係を解消することとなる。これに至るにあたってもそれを未然に防ぐことが出来た。しかし、小鳩君は出来なかった。さらに二人のこの関係についての考え方の違いも間接的に感じられる。言葉を詰まらせながら話す小鳩君とあっさり淡々としている小山内さん。互恵関係に少しの以上を求めていた小鳩君が見て取れる。
3、秋期限定栗きんとん事件 上下 米澤穂信
「あらすじ」
小市民シリーズ第三弾。互恵関係解消した小鳩君と小山内さん。今作では主に小鳩君と新たに登場した堂島という二人の視点で進む。
今作では主に堂島が連続放火魔に挑む過程が描かれる。しかし、最終的に事件は小鳩君の推理によって暴かれる。真相が解明されるシーンにおいて堂島は犯人を捕まえることを急ぐあまり誤った推理を披露してしまうが、謎を解くことに重点を置いた小鳩君は冷静に推理を行う対比が描かれる。
小鳩君と小山内さんの互恵関係にも新たな変化が見える。
4、冬期限定ボンボンショコラ事件 米澤穂信
「あらすじ」
小市民シリーズ第四弾。高校三年になった小鳩君はある日ひき逃げに遭い、病院に運ばれる。
小鳩君と小山内さんの出会いから事件までを描く。
今作では主に病室のベッドの上で物語が進行する。事件の後犯人を突き止めると同時に二人が出会うきっかけとなった事件を回想するシーンが交互に語られる。きっかけとなった事件と今回の交通事故との関係が明かされたシーンでは手に汗握るものになった。
また、互恵関係でしかなかった二人の関係にも変化がおとずれ、やがてその存在を求めあうような関係に変わる。
「あらすじ」
小鳩君と小山内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。二人は今日も手に手をとって清く慎ましい小市民を目指す。
まずこの小説はミステリではあるが出てくる謎や事件はどれも客観的にみても日常において大した問題ではない。大げさに言って事件ではある。無くしたポシェットを見つけるその程度のことだ。しかし、何故それは起きたのか、周りを取り巻く環境、関係者の言動、すべてを合わせた時に「その程度」のことと考えていたことが紛れも無いミステリに思えてくる。
2、夏期限定トロピカルパフェ事件 米澤穂信
「あらすじ」
小市民シリーズの第二弾。高校二年になった小鳩君と小山内さん。小市民を目指す二人の夏の話。
今作では小鳩君と小山内さん二人の関係に変化が起こる。小市民を目指すという共通の目的のもと結んでいた互恵関係を解消することとなる。これに至るにあたってもそれを未然に防ぐことが出来た。しかし、小鳩君は出来なかった。さらに二人のこの関係についての考え方の違いも間接的に感じられる。言葉を詰まらせながら話す小鳩君とあっさり淡々としている小山内さん。互恵関係に少しの以上を求めていた小鳩君が見て取れる。
3、秋期限定栗きんとん事件 上下 米澤穂信
「あらすじ」
小市民シリーズ第三弾。互恵関係解消した小鳩君と小山内さん。今作では主に小鳩君と新たに登場した堂島という二人の視点で進む。
今作では主に堂島が連続放火魔に挑む過程が描かれる。しかし、最終的に事件は小鳩君の推理によって暴かれる。真相が解明されるシーンにおいて堂島は犯人を捕まえることを急ぐあまり誤った推理を披露してしまうが、謎を解くことに重点を置いた小鳩君は冷静に推理を行う対比が描かれる。
小鳩君と小山内さんの互恵関係にも新たな変化が見える。
4、冬期限定ボンボンショコラ事件 米澤穂信
「あらすじ」
小市民シリーズ第四弾。高校三年になった小鳩君はある日ひき逃げに遭い、病院に運ばれる。
小鳩君と小山内さんの出会いから事件までを描く。
今作では主に病室のベッドの上で物語が進行する。事件の後犯人を突き止めると同時に二人が出会うきっかけとなった事件を回想するシーンが交互に語られる。きっかけとなった事件と今回の交通事故との関係が明かされたシーンでは手に汗握るものになった。
また、互恵関係でしかなかった二人の関係にも変化がおとずれ、やがてその存在を求めあうような関係に変わる。
2年 成瀬
RES
①『国宝』(映画)
【あらすじ】
任侠の一門に生まれた喜久雄は15歳の時に抗争で父を亡くし、天涯孤独となってしまう。喜久雄の天性の才能を見抜いた上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎は彼を引き取り、喜久雄は思いがけず歌舞伎の世界へ飛び込むことに。喜久雄は半二郎の跡取り息子・俊介と兄弟のように育てられ、親友として、ライバルとして互いに高めあい、芸に青春を捧げていく。そんなある日、事故で入院した半二郎が自身の代役に俊介ではなく喜久雄を指名したことから、2人の運命は大きく揺るがされる。
【考察】
芸を極めることの代償、なにが正解なのかわからない世界でもがき苦しみ、それでも舞台に立ち続ける。伝統文化である歌舞伎において重要視される血に振り回されつつも、空っぽでなにもなかった喜久雄がどんどん吸収していき、言い方は悪いが怪物のようになるのが印象的だった。人間国宝の役で出てきた万菊の喜久雄や俊介に対する温かさと圧倒的な存在感が素晴らしいなと思った。あと玉三郎さんのような目を惹くような鷺娘に感動した。
②『いつかは賢いレジデント生活』(ドラマ)
【あらすじ】
『賢い医師生活』に登場したユルジェ病院の分院・鍾路ユルジェ病院の産婦人科を舞台に、レジデント(専攻医)1年目の4人が悪戦苦闘しながらも成長していく姿を描く。
【考察】
賢い医師生活のスピンオフ版として配信されているもので、レジデントと言っているように研修医たちの話になる。うまく行かず失敗を繰り返して、辞めたいや逃げたいなど、たくさんの弱音を吐きながらも成長していく姿に勇気をもらった。人間らしさマックスで見やすい作品だった。
③『ロマンティックキラー』(アニメ)
【あらすじ】
恋愛に全く興味がない女子高生・星野杏子が、魔法使いリリによって「恋愛エネルギー」を生み出すプロジェクトに強制参加させられる物語。大好きなゲーム、チョコ、猫という「三大欲求」をリリに没収された杏子は、次々と現れるイケメン男子たちからの「ロマンティック・トラップ」を回避するために奮闘しますが、その過程で彼らにも変化が訪れる。
【考察】
少女漫画のあるある展開がたくさん、でも全く靡かない杏子とイケメンたちと魔法使いリリの掛け合いのテンポが良かった。薄いイケメンではなく、キャラ設定がしっかりしてあるクセの強いイケメンばかり、今の所は誰にも落ちていないが果たして誰かと恋をするのか気になるところではある、映画に期待
④『エミリー、パリへ行く』(ドラマ)
【あらすじ】
シカゴのマーケティング会社で働くエミリー・クーパーが、 上司の代理でフランス・パリのサヴォワールに転勤することになり、夢のパリ生活を開始する物語。エミリーはアメリカとフランスの文化の違いに戸惑いながらも、フランス語が話せないことや、現地の同僚の反発に直面しながらも、SNS戦略の刷新に奮闘。さらに、隣人のシェフ、ガブリエルとのロマンスや、歌手を目指す友人ミンディーとの友情を築きながら、仕事と恋愛、友情に情熱を燃やす姿が描かれる。
【考察】
アメリカとフランスの文化の違いから起こる問題に戸惑いながらも時には楽しむ。仕事ではエミリーの斬新なアイデアに興味を惹かれ、どんどん仕事を任されていく姿や、時に恋も仕事もうまく行かず悩んでいる姿がリアルだと思ったし、なによりどこを切り取っても映える街並みなのに、シリーズ1ではまるで拒絶されているように感じているところに苦しさを感じた。シリーズを重ねていくごとにパリを本当に好きになっていくエミリーが素敵だった。見た後はどこかスッキリできる作品
⑤『気象庁の人々 社内恋愛は予測不可能!?』(ドラマ)
【あらすじ】
気象庁で働く優秀な予報官チン・ハギョンが、結婚を控えていた恋人の浮気で破談になり社内恋愛を避けると誓うが、天気にしか興味がない自由奔放な新入社員イ・シウと出会い、再び予測不能な恋に落ちるというラブコメディです。
【考察】
韓国ドラマあるあるのぶっ飛んだ設定ではなく、ありそうな現実味のあるストーリー。気象庁を舞台に進む話でこういうところをみて予報出しているんだと勉強になった。社内恋愛の難しさ、仕事と家庭の両立など本当に現実的な考えさせられる場面が多かった。天気を各話のタイトルに模してるのも粋
⑥『グランメゾン東京』(ドラマ)
【あらすじ】
木村拓哉演じる型破りなシェフ・尾花夏樹が、パリで二つ星を獲得するも慢心から全てを失った後、鈴木京香演じる女性シェフ・早見倫子と出会い、日本で三つ星レストラン「グランメゾン東京」をオープンして世界最高峰のミシュラン三つ星獲得を目指す物語
【考察】
大人が真剣に夢を追いかけるってかっこいいと思った。展開はまあ読めるがそれでもそこに辿り着くまでの努力がすごい。
⑦『ロストケア』(映画)
【あらすじ】
老人と訪問介護センターの所長の死体が早朝の民家で発見された。容疑者として浮上したのは亡くなった所長が勤めていたセンターで介護士として働く斯波宗典。検事の大友秀実は彼が働き始めてから亡くなった介護センターの利用者が40人を超えていることを突き止める。真実を明らかにしようと斯波を追い詰めていく大友に、彼は自分のしたことは「殺人」ではなく「救い」であったと主張する。
【考察】
人の命を奪う権利は誰にもないことはわかっているが、それでも介護の辛さや、誰にもわかってもらえない孤独、今まで自分たちが目を背けていた問題なのではないかと思わされた。綺麗事を並べるだけでは解決できない自分の気持ちをどこに仕舞えばいいのかがわからなくなるような作品であった。斯波を演じた松山ケンイチの優しい雰囲気があったからこそより裏切られた気持ちが強く感じた。
⑧『ダンダダン』(アニメ)
【あらすじ】
霊媒師の家系に生まれた女子高生・モモ(綾瀬桃)と、宇宙人を信じ幽霊を信じないオカルト好きの同級生・オカルン(高倉健)が、互いの信じる存在を証明するために向かった怪異スポットで、理解を超えた宇宙人と怪奇現象に遭遇し、窮地の中で秘めた力に目覚め、呪いの力を手にした二人が迫りくる怪異に立ち向かうオカルティックバトル&青春物語
【考察】
大胆でユーモア溢れるテンポ感でサクサク進む。ラブコメ、オカルト、バトルといった合わさることのなさそうな組み合わせだからこそカオスだけどそこに魅力を感じるのだと思った。
⑨『鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』(映画)
【あらすじ】
鬼となった妹・禰󠄀豆子を人間に戻すため鬼狩りの組織《鬼殺隊》に入った竈門炭治郎。入隊後、仲間である我妻善逸、嘴平伊之助と共に様々な鬼と戦い、
成長しながら友情や絆を深めていく。そして炭治郎は《鬼殺隊》最高位の剣士である《柱》と共に戦い、「無限列車」では炎柱・煉󠄁獄杏寿郎、「遊郭」では音柱・宇髄天元、「刀鍛冶の里」では、霞柱・時透無一郎、恋柱・甘露寺蜜璃と共に激闘を繰り広げていった。その後、来たる鬼との決戦に備えて、隊士たちと共に《柱》による合同強化訓練《柱稽古》に挑んでいる最中、《鬼殺隊》の本部である産屋敷邸に現れた鬼舞辻󠄀無惨。お館様の危機に駆けつけた《柱》たちと炭治郎であったが、 無惨の手によって
謎の空間へと落とされてしまう
【考察】
獪岳、童磨、猗窩座の鬼となった過去が明かされたが、そこに尺を取りすぎなように感じた。猗窩座の回想シーンでは小雪の柔らかさがより伝わって良かった。そこからの現実もどってからの干渉に浸る間がなくて怒涛すぎて感情が忙しかった。
⑩『ストレンジャー・シングス 未知の世界』
【あらすじ】
姿を消した少年、人目を忍び行われる数々の実験、破壊的な超常現象、突然現れた少女。すべての不可解な謎をつなぐのは、小さな町に隠された恐ろしい秘密。
【考察】
ホラー要素ありつつもウィルが生き続けてると信じて行動するジョイスや勇敢に突き進むナンシー
普通に戻ることはないかもしれないが、表と裏の世界が合わさっているSF感がたまらなかった
⑪池袋ウエストゲートパーク(ドラマ)
【あらすじ】
池袋に住む青年「マコト」が、街に渦巻くストリート犯罪やヤクザの抗争、そして当時の社会問題に直面しながら、持ち込まれるトラブルを次々と解決していくストリート・サスペンスドラマ(または小説シリーズ)。主人公マコトは、ヤクザ絡みの難事件を解決する「池袋のトラブルシューター」として知られ、その活躍を通じて都会の裏側で生きる人々の人間ドラマが描かれる。
【考察】
めんどくせえが口癖のマコトに多くのトラブルが舞いこんでくる。2000年放送で、その時代の雰囲気、若者文化、ストリートギャング、都市空間の危うさなどを、ドラマ構成・演出・セリフで巧みに描き出している。池袋西口公園(ウエストゲートパーク)を「若者たちの起点・人間模様の交差点」として扱うことで、都市の切れ目・リアルな生活感が画面に滲み出るようになっている
⑫『火垂るの墓』(映画)
【あらすじ】
昭和20年、神戸。14歳の少年と4歳の妹は、空襲で母が入院することになり、叔母のもとに身を寄せる。やがて母が死ぬと、叔母は兄妹を邪険に扱うようになり、2人は家を出ることにする。誰もいない防空壕で、新たな生活を始める子供たち。しかし、そこには厳しい現実が待っていた。
【考察】
見る年齢によって感じ方が変わる作品。幼少期には
おばさんの理不尽さにしか目がいかなかったが、おばさんの立場からしたらカンタたちの態度が悪くも感じるからこそ、何度でも見るべき映画だと思う
⑬『TOKYO MER 走る緊急救命室』(ドラマ)
【あらすじ】
物語の舞台となるのは、都知事の命で新設された「TOKYO MER」という救命救急のプロフェッショナルチーム。“MER”とは、モバイル・エマージェンシー・ルームの略称で、彼らの使命は最新の医療機器とオペ室を搭載した大型車両(ERカー)で、危険極まりない重大事故・災害・事件の現場に駆けつけ、負傷者にいち早く救命処置を施すこと。“一人も死者を出さないこと”が、彼らに課されたミッションである。
【考察】
1話1話各話メンバーを絞って焦点を当てていくスタイルで王道的な話ではあるが、鈴木亮平演じる喜多見の命を本当の意味で平等に扱っていて、まるでヒーローだった。しかし組織としては認められないこともある中で命とは何かを問うていると思った。
⑭『空飛ぶ広報室』(ドラマ)
【あらすじ】
元戦闘機パイロットの夢を怪我で絶たれた空井大祐と、取材で航空自衛隊の広報室を訪れた情報番組ディレクターの稲葉リカが出会い、お互いの挫折や葛藤を乗り越えながら、広報の仕事を通して航空自衛隊の魅力を伝え、成長していく物語
【考察】
恋愛要素だけではなく、夢を一度は諦めた者たちがどのようにして向き合ってまた立ち上がるのかそこに視点をおいて見た時にこの作品がより輝くと思った。3.11の描写を入れたりして、戦闘集団のようなイメージではなく、一人一人の人間である上でステレオタイプを打ち崩す効果があるように感じた。航空祭やブルーインパルスといった、リアルな描写、防衛省の協力があってこそできているから映像に新鮮さを感じさせた。
⑮『母性』(映画)
【あらすじ】
ある日、女子高生の遺体が発見された。しかし、事件がなぜ起きたのかはわからないままだった。この事件の証言者として話を聞かれることになったのは、ルミ子と清佳という、娘を愛せない母とそんな母に愛されたい娘の2人。同じ時刻に起きた同じ出来事を思い浮かべているはずの2人の証言は食い違い、彼女たちの抱える複雑な関係性や秘密が浮き彫りになっていく。
【考察】
小説と同様に母の視点と娘の視点で語られることでお互いの主観で語られる分、ずれがや矛盾が生じ、独特の不穏な雰囲気を出していると思った。戸田恵梨香演じるルミ子の周りには母から愛されている時は色とりどりになっているが、清佳に母として接する時には色があまりないことに気づいた。そこにはルミ子の心情もあったように思う。
⑯『死刑にいたる病』(映画)
【あらすじ】
大学生の雅也は、24人もの少年少女を殺害したとして世間を震撼させている稀代の連続殺人鬼・榛村 (はいむら)から1通の手紙を受け取る。すでに一審で死刑判決を受けている榛村。一方、雅也は中学時代に地元でパン屋の店主をしていた彼をよく知っていた。
【考察】
榛村のぶれないサイコパスを見事に表現していると思った。本来の自分を見つめ、大切なものとは何かを探す中で自分を見失ってしまったから絶望の中で、人を殺すという答えになったと思った。雅也も自分の状況から目を逸らして現実を見ないようにしていたために、榛村を信仰し、自分と同一視してしまったのではないかと思った。なかなかゾッとする結末であった。
⑯『恋わずらいのエリー』(映画)
【あらすじ】
学校イチのさわやか王子・オミくん(宮世琉弥)を眺めつつ、彼との妄想を“恋わずらいのエリー”の名前でSNS上でつぶやくのが日課の妄想大好き女子・エリー(原 菜乃華)。
ところが、パーフェクトだと思っていたオミくんは、実は口が悪いウラオモテ男子だった!
しかも、超恥ずかしい妄想が彼にバレてしまい、絶体絶命の大ピンチ…のはずが、「その妄想、叶えてあげてもいーよ?」と、オミくんはエリーを面白がり、まさかの急接近!
最初こそオミくんの裏の顔にショックを受けたエリーだったが、彼の飾らない素の部分を知っていくうちに恋心も妄想も、さらに膨らんでいく。
そんなある日、ちょっと変わったクラスメイト・要くん(西村拓哉)に“恋わずらいのエリー”であることがバレてしまう。
エリーに興味を持った要くんは、急に距離を詰めて「友達になって」と迫り、まさかの三角関係…?!
果たして、オミくんとエリーの恋の行方は…?
【考察】
いわゆる典型的なラブストーリーではあるが、妄想ツイートを垂れ流して、恋する乙女が一度は想像したことのある妄想だらけで、なぜか少し共感してしまうところがあった。直接言葉では伝えられないもどかしさも含めて甘酸っぱい作品。
⑰『あたしの!』(映画)
【あらすじ】
素直すぎて嘘がつけない高校2年生のあこ子は、新学期の初日、全校女子の人気者である直己が留年したことで同じ学年になる。ひと目で恋に落ちたあこ子は彼に告白するが、彼女を作る気はないと言われふられてしまう。直己の親友である成田から彼女を作らない理由を聞き、好きでい続けようと心に決めるが、あこ子とは小学校からの親友である充希が直己に近づき始める
【考察】
恋と友情どっちを取るのかという一生悩ましい問題を抱えて、傷つきながら成長している様子を見れた。ポップで明るい部分もあれば、トーンを下げた映像で見られる恋愛と友情の葛藤シーンはあち子と充希の隔たりをうまく表現している。最後の空港のシーンだけでもすごく胸がときめく。
⑱『2人のローマ教皇』(映画)
【あらすじ】
カトリック教会の方針に不満を抱くベルゴリオ枢機卿は、ベネディクト教皇に辞任を申し入れる。ところが、スキャンダルに直面して信頼を失っていたベネディクト教皇はそれを受け入れず、彼をローマへ呼びつける。ベネディクト教皇はベルゴリオから激しい批判を受けるも、彼を後継者と見定め、ある秘密を打ち明ける。やがて考えのまったく異なる2人は、カトリック教会の未来のために対話を重ね、理解を深めていく。
【考察】
カトリック教会にとって歴史的な転換点であった出来事を取り扱っている。カトリック教会のトップに立つことの重み、孤独そして教会の外にいる人々に人生をどのようにして生きるのかを問うていると思った。言いづらいことはラテン語で、というのが面白かった。
⑲『ちはやふる-めぐり-』(ドラマ)
【あらすじ】
「今どき部活なんてタイパ悪すぎでしょ」――梅園高校2年生のめぐる(當真あみ)は、競技かるた部の幽霊部員。目の前の青春よりも、将来への投資!何事もタイパ重視のめぐるは、学校が終わればバイト、からの学習塾、隙間時間にスマホアプリで積み立て投資。部活に入っていれば内申点に有利という理由だけでかるた部に在籍しているものの、一度も部活に出たことがなく、競技かるたのルールもチンプンカンプン。そんなめぐるの高校生活が、新たに競技かるた部の顧問になった古典オタクの非常勤講師・大江奏(上白石萌音)との出会いで変わり始め…。
【考察】
『ちはやふる』の瑞沢高校が舞台ではなく、梅園高校が舞台になる。かるたなんて、といったタイパ重視と言ったどちらかと言えば現代的な考えをしていて、かるた馬鹿と称されていた千早とはまた違った魅力に溢れていた。しかし千早のような周りを巻き込んで大きくなっていく、影響を与えながら強くなっていく姿や、瑞沢OB、OGとして前シリーズまでで出演していたメンバーたちが再登場し、10年の年月を感じさせるように成長しているのにも感動した。
⑳『今際の国のアリス』(ドラマ)
【あらすじ】
漫然と生きていたゲーマーが、友人2人と迷い込んだ異次元の東京。そこで次から次へと理不尽なゲームを突きつけられた彼らは、生きるか死ぬかの戦いを強いられる
【考察】
選ぶことの責任や、なぜ生きたいと思うのか。一度は考えたことがあるようなことだが、いざこの場面に置かれたら自分は生き残ろうとするのか。正常な世界があるのかわからない中で仲間が死んでしまうのを見ながら正常でいられるのかを常に考えながら見た。自己犠牲の上で成り立つゲームもあって、アリス自身の自己優先から他者のために命をかける姿に成長も見てとれた。
㉑『SPEC 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』(ドラマ)
【あらすじ】
ずば抜けたIQを有する型破りな刑事と左遷された元特殊部隊の司令塔。未詳事件特別対策係でコンビを組んだ2人は、常識では計り知れない能力"SPEC"を持つ犯罪者たちに立ち向かっていく。
【考察】
『SPEC』シリーズはただの超能力アクション/ミステリーではなく、「能力とは何か」「真実と記憶」「個と国家」「正義とは何か」といった重めの問いを娯楽として昇華させる作品だ。視聴者を飽きさせないキャラクターの魅力、多層的な構造、映像演出、そして謎解きのスピード感・衝撃には強い中毒性がある。異常を感じさせる演出は今のドラマなどでも使われるスローにして光が線になる演出などがあって、視覚的にも楽しめる。
㉒『薫る花は凛と咲く』(アニメ)
【あらすじ】
底辺男子校・千鳥高校の紬 凛太郎と、お嬢様学校・桔梗女子の和栗 薫子が出会い、惹かれ合う青春ラブストーリー。隣接する二校の溝の深さに反発し、互いへの偏見がない薫子に心を許していく凛太郎と、彼を「怖い」と思わない薫子が、距離を縮めながら周囲の人々にも心を開いていく物語
【考察】
薫子のふわっとした雰囲気が漫画で見ていた時よりも強調されていて、髪の毛の動きなどでも薫子の気持ちが表現されていて、かわいくてあざといけど計算されていない初心な可愛さで溢れていた。隣の校舎ながらも近くて遠い距離感だからこそ生まれる、凛太郎の不器用さや心理的距離と物理的距離が交錯していた。
㉓『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』
【あらすじ】
主人公の芦屋瑞稀が、男子に憧れる佐野泉をもう一度跳ばせたい一心で、男のふりをして全寮制男子校に編入する物語で、若手俳優が多数出演し、学園でのドキドキの共同生活や、男装するヒロインが女子であるとバレないかというハラハラする展開、そして登場人物たちの恋愛模様が描かれる、究極の学園青春ラブコメディ
【考察】
女性が“男装”して男子校に潜入するという設定自体が、性別の境界や社会的な“役割”を揺らす要素を含んでおり、視聴者に「性別・性というものをどう見るか」を無意識に問いかける。
キャストがものすごく豪華であることを前提としているが、青春ドラマ・ラブコメのテンプレートのひとつとなったことで、その後のドラマに“学園男装もの”“寮生活もの”“恋愛と友情の混合”といった要素が増えるきっかけになったと思われる
㉔『涙の女王』(ドラマ)
【あらすじ】
財閥の娘ホン・ヘインと、彼女の夫である田舎出身の弁護士ペク・ヒョヌが、結婚3年目の危機を経て再び愛を育むラブコメディ。離婚を決意したヒョヌが、ヘインの余命3ヶ月の脳腫瘍という衝撃的な事実を知ったことから物語は展開し、夫婦の愛と絆を取り戻す過程が描かれる。
【考察】
離婚の危機に直面しながらも愛を取り戻していく姿に胸キュンするところが多かった。対話すること、相手への尊敬の念があれば愛はいくらでも取り戻せると思った。いい瞬間に曲が入るのが韓国ドラマを感じさせる。スローのキスシーンとか
㉕『愛の不時着』(ドラマ)
【あらすじ】
パラグライダー中に思わぬ事故に巻き込まれ、北朝鮮に不時着してしまった韓国の財閥令嬢。そこで出会った堅物の将校の家で、身分を隠して暮らすことになるが...
【考察】
実際には絶対と言っていいほどあり得ない状況ではあるが、「運命」をめぐるラブストーリーではあるが、選択が一つでも違えば死んでいたかもしれない中で、出会うことの奇跡を感じた。当たり前に皆人間で温かさを持っているから、人生って彩りがあると思った。
㉖『ウェンズデー』 (ドラマ)
【あらすじ】
「アダムス・ファミリー」に登場する長女ウェンズデーが主人公のNetflixオリジナルドラマ。ティム・バートンが監督・制作総指揮を担当した。奇妙な寄宿学校、ネヴァーモア学園でウェンズデーが一族にまつわる超常現象や殺人事件に巻き込まれていく推理ミステリー。
【考察】
後半のシリーズになるにつれ、少しずつ感情が人間らしくなってくるウェンズデーが次第に明らかになってくるのが、シリーズ物の醍醐味を感じさせる。
自分本位だったウェンズデーがイーニッドのために、など行動する理由が自分から友達を守るために変わっていくのが普通の女の子で可愛いらしく感じる。
㉗『ブラッシュアップライフ』(ドラマ)
【あらすじ】
交通事故で死亡した女性は死後の世界に送られるが、生前の人生を最初からやり直すチャンスをつかみ取る。来世のために徳を積むべく、彼女の2周目の人生が幕を開ける。
【考察】
バカリズム脚本作品は、リアルを追求しているからこそセリフにあるあると言いたくなるような共感するところが多い。人生を何度もやり直すがやり直すたびに新しい問題が生まれて、完璧な人生なんて送れないけど前向いて生きることが大切なんだと思った。
㉘『コンジアム』(映画)
【あらすじ】
世界7大心霊スポットのひとつに選出されたコンジアム精神病院へ潜入し、ライブ配信する7人の男女。恐る恐る院内に足を踏み入れた一行は、次々と不気味な現象をカメラに収める。やがてアクセス数を順調に伸ばしていったが、想定していた以上の怪奇事件が続発する。
【考察】
配信視点から見ることが多く、YouTubeを映画にしたような印象を受けるが、カメラという肉眼では気づきづらいこともフィルターを通すことでわかりやすくなっていると思った。現代的なホラー作品である。白目で出てくるのが一般的だが、黒目も怖いと改めて思った。
㉙『呪詛』
【あらすじ】
かつてある宗教施設で禁忌を破り、呪いを受けたリー・ルオナン。そして6年後、あの時の呪いが今度は自分の娘に降りかかったと知り、必死で我が子を守ろうとする。
【考察】
ただのホラー映画のようなお化けが出てきてきゃーではなく、じわじわと蝕んでいくような怖さに包まれる。カルト宗教なだけあって異質でドキュメンタリー風な視点で進むから臨場感も味わえる。見る人によってはトラウマになると思うが、その気持ち悪さが醍醐味だと思った。
㉚『となりのMr.パーフェクト』(ドラマ)
【あらすじ】
人生をやり直すために韓国に戻ってきた女性が幼なじみと再会。そんなふたりの間には、かなり複雑な過去があり...。
【考察】
ラブコメではあるが、人生にミスを犯したり、迷いがある登場人物にとって「再び立ち上がること」「自分が本当に望む道に戻ること」などのリセットをモチーフにしつつも、明るく前に進んでいるとと思った。
【あらすじ】
任侠の一門に生まれた喜久雄は15歳の時に抗争で父を亡くし、天涯孤独となってしまう。喜久雄の天性の才能を見抜いた上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎は彼を引き取り、喜久雄は思いがけず歌舞伎の世界へ飛び込むことに。喜久雄は半二郎の跡取り息子・俊介と兄弟のように育てられ、親友として、ライバルとして互いに高めあい、芸に青春を捧げていく。そんなある日、事故で入院した半二郎が自身の代役に俊介ではなく喜久雄を指名したことから、2人の運命は大きく揺るがされる。
【考察】
芸を極めることの代償、なにが正解なのかわからない世界でもがき苦しみ、それでも舞台に立ち続ける。伝統文化である歌舞伎において重要視される血に振り回されつつも、空っぽでなにもなかった喜久雄がどんどん吸収していき、言い方は悪いが怪物のようになるのが印象的だった。人間国宝の役で出てきた万菊の喜久雄や俊介に対する温かさと圧倒的な存在感が素晴らしいなと思った。あと玉三郎さんのような目を惹くような鷺娘に感動した。
②『いつかは賢いレジデント生活』(ドラマ)
【あらすじ】
『賢い医師生活』に登場したユルジェ病院の分院・鍾路ユルジェ病院の産婦人科を舞台に、レジデント(専攻医)1年目の4人が悪戦苦闘しながらも成長していく姿を描く。
【考察】
賢い医師生活のスピンオフ版として配信されているもので、レジデントと言っているように研修医たちの話になる。うまく行かず失敗を繰り返して、辞めたいや逃げたいなど、たくさんの弱音を吐きながらも成長していく姿に勇気をもらった。人間らしさマックスで見やすい作品だった。
③『ロマンティックキラー』(アニメ)
【あらすじ】
恋愛に全く興味がない女子高生・星野杏子が、魔法使いリリによって「恋愛エネルギー」を生み出すプロジェクトに強制参加させられる物語。大好きなゲーム、チョコ、猫という「三大欲求」をリリに没収された杏子は、次々と現れるイケメン男子たちからの「ロマンティック・トラップ」を回避するために奮闘しますが、その過程で彼らにも変化が訪れる。
【考察】
少女漫画のあるある展開がたくさん、でも全く靡かない杏子とイケメンたちと魔法使いリリの掛け合いのテンポが良かった。薄いイケメンではなく、キャラ設定がしっかりしてあるクセの強いイケメンばかり、今の所は誰にも落ちていないが果たして誰かと恋をするのか気になるところではある、映画に期待
④『エミリー、パリへ行く』(ドラマ)
【あらすじ】
シカゴのマーケティング会社で働くエミリー・クーパーが、 上司の代理でフランス・パリのサヴォワールに転勤することになり、夢のパリ生活を開始する物語。エミリーはアメリカとフランスの文化の違いに戸惑いながらも、フランス語が話せないことや、現地の同僚の反発に直面しながらも、SNS戦略の刷新に奮闘。さらに、隣人のシェフ、ガブリエルとのロマンスや、歌手を目指す友人ミンディーとの友情を築きながら、仕事と恋愛、友情に情熱を燃やす姿が描かれる。
【考察】
アメリカとフランスの文化の違いから起こる問題に戸惑いながらも時には楽しむ。仕事ではエミリーの斬新なアイデアに興味を惹かれ、どんどん仕事を任されていく姿や、時に恋も仕事もうまく行かず悩んでいる姿がリアルだと思ったし、なによりどこを切り取っても映える街並みなのに、シリーズ1ではまるで拒絶されているように感じているところに苦しさを感じた。シリーズを重ねていくごとにパリを本当に好きになっていくエミリーが素敵だった。見た後はどこかスッキリできる作品
⑤『気象庁の人々 社内恋愛は予測不可能!?』(ドラマ)
【あらすじ】
気象庁で働く優秀な予報官チン・ハギョンが、結婚を控えていた恋人の浮気で破談になり社内恋愛を避けると誓うが、天気にしか興味がない自由奔放な新入社員イ・シウと出会い、再び予測不能な恋に落ちるというラブコメディです。
【考察】
韓国ドラマあるあるのぶっ飛んだ設定ではなく、ありそうな現実味のあるストーリー。気象庁を舞台に進む話でこういうところをみて予報出しているんだと勉強になった。社内恋愛の難しさ、仕事と家庭の両立など本当に現実的な考えさせられる場面が多かった。天気を各話のタイトルに模してるのも粋
⑥『グランメゾン東京』(ドラマ)
【あらすじ】
木村拓哉演じる型破りなシェフ・尾花夏樹が、パリで二つ星を獲得するも慢心から全てを失った後、鈴木京香演じる女性シェフ・早見倫子と出会い、日本で三つ星レストラン「グランメゾン東京」をオープンして世界最高峰のミシュラン三つ星獲得を目指す物語
【考察】
大人が真剣に夢を追いかけるってかっこいいと思った。展開はまあ読めるがそれでもそこに辿り着くまでの努力がすごい。
⑦『ロストケア』(映画)
【あらすじ】
老人と訪問介護センターの所長の死体が早朝の民家で発見された。容疑者として浮上したのは亡くなった所長が勤めていたセンターで介護士として働く斯波宗典。検事の大友秀実は彼が働き始めてから亡くなった介護センターの利用者が40人を超えていることを突き止める。真実を明らかにしようと斯波を追い詰めていく大友に、彼は自分のしたことは「殺人」ではなく「救い」であったと主張する。
【考察】
人の命を奪う権利は誰にもないことはわかっているが、それでも介護の辛さや、誰にもわかってもらえない孤独、今まで自分たちが目を背けていた問題なのではないかと思わされた。綺麗事を並べるだけでは解決できない自分の気持ちをどこに仕舞えばいいのかがわからなくなるような作品であった。斯波を演じた松山ケンイチの優しい雰囲気があったからこそより裏切られた気持ちが強く感じた。
⑧『ダンダダン』(アニメ)
【あらすじ】
霊媒師の家系に生まれた女子高生・モモ(綾瀬桃)と、宇宙人を信じ幽霊を信じないオカルト好きの同級生・オカルン(高倉健)が、互いの信じる存在を証明するために向かった怪異スポットで、理解を超えた宇宙人と怪奇現象に遭遇し、窮地の中で秘めた力に目覚め、呪いの力を手にした二人が迫りくる怪異に立ち向かうオカルティックバトル&青春物語
【考察】
大胆でユーモア溢れるテンポ感でサクサク進む。ラブコメ、オカルト、バトルといった合わさることのなさそうな組み合わせだからこそカオスだけどそこに魅力を感じるのだと思った。
⑨『鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』(映画)
【あらすじ】
鬼となった妹・禰󠄀豆子を人間に戻すため鬼狩りの組織《鬼殺隊》に入った竈門炭治郎。入隊後、仲間である我妻善逸、嘴平伊之助と共に様々な鬼と戦い、
成長しながら友情や絆を深めていく。そして炭治郎は《鬼殺隊》最高位の剣士である《柱》と共に戦い、「無限列車」では炎柱・煉󠄁獄杏寿郎、「遊郭」では音柱・宇髄天元、「刀鍛冶の里」では、霞柱・時透無一郎、恋柱・甘露寺蜜璃と共に激闘を繰り広げていった。その後、来たる鬼との決戦に備えて、隊士たちと共に《柱》による合同強化訓練《柱稽古》に挑んでいる最中、《鬼殺隊》の本部である産屋敷邸に現れた鬼舞辻󠄀無惨。お館様の危機に駆けつけた《柱》たちと炭治郎であったが、 無惨の手によって
謎の空間へと落とされてしまう
【考察】
獪岳、童磨、猗窩座の鬼となった過去が明かされたが、そこに尺を取りすぎなように感じた。猗窩座の回想シーンでは小雪の柔らかさがより伝わって良かった。そこからの現実もどってからの干渉に浸る間がなくて怒涛すぎて感情が忙しかった。
⑩『ストレンジャー・シングス 未知の世界』
【あらすじ】
姿を消した少年、人目を忍び行われる数々の実験、破壊的な超常現象、突然現れた少女。すべての不可解な謎をつなぐのは、小さな町に隠された恐ろしい秘密。
【考察】
ホラー要素ありつつもウィルが生き続けてると信じて行動するジョイスや勇敢に突き進むナンシー
普通に戻ることはないかもしれないが、表と裏の世界が合わさっているSF感がたまらなかった
⑪池袋ウエストゲートパーク(ドラマ)
【あらすじ】
池袋に住む青年「マコト」が、街に渦巻くストリート犯罪やヤクザの抗争、そして当時の社会問題に直面しながら、持ち込まれるトラブルを次々と解決していくストリート・サスペンスドラマ(または小説シリーズ)。主人公マコトは、ヤクザ絡みの難事件を解決する「池袋のトラブルシューター」として知られ、その活躍を通じて都会の裏側で生きる人々の人間ドラマが描かれる。
【考察】
めんどくせえが口癖のマコトに多くのトラブルが舞いこんでくる。2000年放送で、その時代の雰囲気、若者文化、ストリートギャング、都市空間の危うさなどを、ドラマ構成・演出・セリフで巧みに描き出している。池袋西口公園(ウエストゲートパーク)を「若者たちの起点・人間模様の交差点」として扱うことで、都市の切れ目・リアルな生活感が画面に滲み出るようになっている
⑫『火垂るの墓』(映画)
【あらすじ】
昭和20年、神戸。14歳の少年と4歳の妹は、空襲で母が入院することになり、叔母のもとに身を寄せる。やがて母が死ぬと、叔母は兄妹を邪険に扱うようになり、2人は家を出ることにする。誰もいない防空壕で、新たな生活を始める子供たち。しかし、そこには厳しい現実が待っていた。
【考察】
見る年齢によって感じ方が変わる作品。幼少期には
おばさんの理不尽さにしか目がいかなかったが、おばさんの立場からしたらカンタたちの態度が悪くも感じるからこそ、何度でも見るべき映画だと思う
⑬『TOKYO MER 走る緊急救命室』(ドラマ)
【あらすじ】
物語の舞台となるのは、都知事の命で新設された「TOKYO MER」という救命救急のプロフェッショナルチーム。“MER”とは、モバイル・エマージェンシー・ルームの略称で、彼らの使命は最新の医療機器とオペ室を搭載した大型車両(ERカー)で、危険極まりない重大事故・災害・事件の現場に駆けつけ、負傷者にいち早く救命処置を施すこと。“一人も死者を出さないこと”が、彼らに課されたミッションである。
【考察】
1話1話各話メンバーを絞って焦点を当てていくスタイルで王道的な話ではあるが、鈴木亮平演じる喜多見の命を本当の意味で平等に扱っていて、まるでヒーローだった。しかし組織としては認められないこともある中で命とは何かを問うていると思った。
⑭『空飛ぶ広報室』(ドラマ)
【あらすじ】
元戦闘機パイロットの夢を怪我で絶たれた空井大祐と、取材で航空自衛隊の広報室を訪れた情報番組ディレクターの稲葉リカが出会い、お互いの挫折や葛藤を乗り越えながら、広報の仕事を通して航空自衛隊の魅力を伝え、成長していく物語
【考察】
恋愛要素だけではなく、夢を一度は諦めた者たちがどのようにして向き合ってまた立ち上がるのかそこに視点をおいて見た時にこの作品がより輝くと思った。3.11の描写を入れたりして、戦闘集団のようなイメージではなく、一人一人の人間である上でステレオタイプを打ち崩す効果があるように感じた。航空祭やブルーインパルスといった、リアルな描写、防衛省の協力があってこそできているから映像に新鮮さを感じさせた。
⑮『母性』(映画)
【あらすじ】
ある日、女子高生の遺体が発見された。しかし、事件がなぜ起きたのかはわからないままだった。この事件の証言者として話を聞かれることになったのは、ルミ子と清佳という、娘を愛せない母とそんな母に愛されたい娘の2人。同じ時刻に起きた同じ出来事を思い浮かべているはずの2人の証言は食い違い、彼女たちの抱える複雑な関係性や秘密が浮き彫りになっていく。
【考察】
小説と同様に母の視点と娘の視点で語られることでお互いの主観で語られる分、ずれがや矛盾が生じ、独特の不穏な雰囲気を出していると思った。戸田恵梨香演じるルミ子の周りには母から愛されている時は色とりどりになっているが、清佳に母として接する時には色があまりないことに気づいた。そこにはルミ子の心情もあったように思う。
⑯『死刑にいたる病』(映画)
【あらすじ】
大学生の雅也は、24人もの少年少女を殺害したとして世間を震撼させている稀代の連続殺人鬼・榛村 (はいむら)から1通の手紙を受け取る。すでに一審で死刑判決を受けている榛村。一方、雅也は中学時代に地元でパン屋の店主をしていた彼をよく知っていた。
【考察】
榛村のぶれないサイコパスを見事に表現していると思った。本来の自分を見つめ、大切なものとは何かを探す中で自分を見失ってしまったから絶望の中で、人を殺すという答えになったと思った。雅也も自分の状況から目を逸らして現実を見ないようにしていたために、榛村を信仰し、自分と同一視してしまったのではないかと思った。なかなかゾッとする結末であった。
⑯『恋わずらいのエリー』(映画)
【あらすじ】
学校イチのさわやか王子・オミくん(宮世琉弥)を眺めつつ、彼との妄想を“恋わずらいのエリー”の名前でSNS上でつぶやくのが日課の妄想大好き女子・エリー(原 菜乃華)。
ところが、パーフェクトだと思っていたオミくんは、実は口が悪いウラオモテ男子だった!
しかも、超恥ずかしい妄想が彼にバレてしまい、絶体絶命の大ピンチ…のはずが、「その妄想、叶えてあげてもいーよ?」と、オミくんはエリーを面白がり、まさかの急接近!
最初こそオミくんの裏の顔にショックを受けたエリーだったが、彼の飾らない素の部分を知っていくうちに恋心も妄想も、さらに膨らんでいく。
そんなある日、ちょっと変わったクラスメイト・要くん(西村拓哉)に“恋わずらいのエリー”であることがバレてしまう。
エリーに興味を持った要くんは、急に距離を詰めて「友達になって」と迫り、まさかの三角関係…?!
果たして、オミくんとエリーの恋の行方は…?
【考察】
いわゆる典型的なラブストーリーではあるが、妄想ツイートを垂れ流して、恋する乙女が一度は想像したことのある妄想だらけで、なぜか少し共感してしまうところがあった。直接言葉では伝えられないもどかしさも含めて甘酸っぱい作品。
⑰『あたしの!』(映画)
【あらすじ】
素直すぎて嘘がつけない高校2年生のあこ子は、新学期の初日、全校女子の人気者である直己が留年したことで同じ学年になる。ひと目で恋に落ちたあこ子は彼に告白するが、彼女を作る気はないと言われふられてしまう。直己の親友である成田から彼女を作らない理由を聞き、好きでい続けようと心に決めるが、あこ子とは小学校からの親友である充希が直己に近づき始める
【考察】
恋と友情どっちを取るのかという一生悩ましい問題を抱えて、傷つきながら成長している様子を見れた。ポップで明るい部分もあれば、トーンを下げた映像で見られる恋愛と友情の葛藤シーンはあち子と充希の隔たりをうまく表現している。最後の空港のシーンだけでもすごく胸がときめく。
⑱『2人のローマ教皇』(映画)
【あらすじ】
カトリック教会の方針に不満を抱くベルゴリオ枢機卿は、ベネディクト教皇に辞任を申し入れる。ところが、スキャンダルに直面して信頼を失っていたベネディクト教皇はそれを受け入れず、彼をローマへ呼びつける。ベネディクト教皇はベルゴリオから激しい批判を受けるも、彼を後継者と見定め、ある秘密を打ち明ける。やがて考えのまったく異なる2人は、カトリック教会の未来のために対話を重ね、理解を深めていく。
【考察】
カトリック教会にとって歴史的な転換点であった出来事を取り扱っている。カトリック教会のトップに立つことの重み、孤独そして教会の外にいる人々に人生をどのようにして生きるのかを問うていると思った。言いづらいことはラテン語で、というのが面白かった。
⑲『ちはやふる-めぐり-』(ドラマ)
【あらすじ】
「今どき部活なんてタイパ悪すぎでしょ」――梅園高校2年生のめぐる(當真あみ)は、競技かるた部の幽霊部員。目の前の青春よりも、将来への投資!何事もタイパ重視のめぐるは、学校が終わればバイト、からの学習塾、隙間時間にスマホアプリで積み立て投資。部活に入っていれば内申点に有利という理由だけでかるた部に在籍しているものの、一度も部活に出たことがなく、競技かるたのルールもチンプンカンプン。そんなめぐるの高校生活が、新たに競技かるた部の顧問になった古典オタクの非常勤講師・大江奏(上白石萌音)との出会いで変わり始め…。
【考察】
『ちはやふる』の瑞沢高校が舞台ではなく、梅園高校が舞台になる。かるたなんて、といったタイパ重視と言ったどちらかと言えば現代的な考えをしていて、かるた馬鹿と称されていた千早とはまた違った魅力に溢れていた。しかし千早のような周りを巻き込んで大きくなっていく、影響を与えながら強くなっていく姿や、瑞沢OB、OGとして前シリーズまでで出演していたメンバーたちが再登場し、10年の年月を感じさせるように成長しているのにも感動した。
⑳『今際の国のアリス』(ドラマ)
【あらすじ】
漫然と生きていたゲーマーが、友人2人と迷い込んだ異次元の東京。そこで次から次へと理不尽なゲームを突きつけられた彼らは、生きるか死ぬかの戦いを強いられる
【考察】
選ぶことの責任や、なぜ生きたいと思うのか。一度は考えたことがあるようなことだが、いざこの場面に置かれたら自分は生き残ろうとするのか。正常な世界があるのかわからない中で仲間が死んでしまうのを見ながら正常でいられるのかを常に考えながら見た。自己犠牲の上で成り立つゲームもあって、アリス自身の自己優先から他者のために命をかける姿に成長も見てとれた。
㉑『SPEC 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』(ドラマ)
【あらすじ】
ずば抜けたIQを有する型破りな刑事と左遷された元特殊部隊の司令塔。未詳事件特別対策係でコンビを組んだ2人は、常識では計り知れない能力"SPEC"を持つ犯罪者たちに立ち向かっていく。
【考察】
『SPEC』シリーズはただの超能力アクション/ミステリーではなく、「能力とは何か」「真実と記憶」「個と国家」「正義とは何か」といった重めの問いを娯楽として昇華させる作品だ。視聴者を飽きさせないキャラクターの魅力、多層的な構造、映像演出、そして謎解きのスピード感・衝撃には強い中毒性がある。異常を感じさせる演出は今のドラマなどでも使われるスローにして光が線になる演出などがあって、視覚的にも楽しめる。
㉒『薫る花は凛と咲く』(アニメ)
【あらすじ】
底辺男子校・千鳥高校の紬 凛太郎と、お嬢様学校・桔梗女子の和栗 薫子が出会い、惹かれ合う青春ラブストーリー。隣接する二校の溝の深さに反発し、互いへの偏見がない薫子に心を許していく凛太郎と、彼を「怖い」と思わない薫子が、距離を縮めながら周囲の人々にも心を開いていく物語
【考察】
薫子のふわっとした雰囲気が漫画で見ていた時よりも強調されていて、髪の毛の動きなどでも薫子の気持ちが表現されていて、かわいくてあざといけど計算されていない初心な可愛さで溢れていた。隣の校舎ながらも近くて遠い距離感だからこそ生まれる、凛太郎の不器用さや心理的距離と物理的距離が交錯していた。
㉓『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』
【あらすじ】
主人公の芦屋瑞稀が、男子に憧れる佐野泉をもう一度跳ばせたい一心で、男のふりをして全寮制男子校に編入する物語で、若手俳優が多数出演し、学園でのドキドキの共同生活や、男装するヒロインが女子であるとバレないかというハラハラする展開、そして登場人物たちの恋愛模様が描かれる、究極の学園青春ラブコメディ
【考察】
女性が“男装”して男子校に潜入するという設定自体が、性別の境界や社会的な“役割”を揺らす要素を含んでおり、視聴者に「性別・性というものをどう見るか」を無意識に問いかける。
キャストがものすごく豪華であることを前提としているが、青春ドラマ・ラブコメのテンプレートのひとつとなったことで、その後のドラマに“学園男装もの”“寮生活もの”“恋愛と友情の混合”といった要素が増えるきっかけになったと思われる
㉔『涙の女王』(ドラマ)
【あらすじ】
財閥の娘ホン・ヘインと、彼女の夫である田舎出身の弁護士ペク・ヒョヌが、結婚3年目の危機を経て再び愛を育むラブコメディ。離婚を決意したヒョヌが、ヘインの余命3ヶ月の脳腫瘍という衝撃的な事実を知ったことから物語は展開し、夫婦の愛と絆を取り戻す過程が描かれる。
【考察】
離婚の危機に直面しながらも愛を取り戻していく姿に胸キュンするところが多かった。対話すること、相手への尊敬の念があれば愛はいくらでも取り戻せると思った。いい瞬間に曲が入るのが韓国ドラマを感じさせる。スローのキスシーンとか
㉕『愛の不時着』(ドラマ)
【あらすじ】
パラグライダー中に思わぬ事故に巻き込まれ、北朝鮮に不時着してしまった韓国の財閥令嬢。そこで出会った堅物の将校の家で、身分を隠して暮らすことになるが...
【考察】
実際には絶対と言っていいほどあり得ない状況ではあるが、「運命」をめぐるラブストーリーではあるが、選択が一つでも違えば死んでいたかもしれない中で、出会うことの奇跡を感じた。当たり前に皆人間で温かさを持っているから、人生って彩りがあると思った。
㉖『ウェンズデー』 (ドラマ)
【あらすじ】
「アダムス・ファミリー」に登場する長女ウェンズデーが主人公のNetflixオリジナルドラマ。ティム・バートンが監督・制作総指揮を担当した。奇妙な寄宿学校、ネヴァーモア学園でウェンズデーが一族にまつわる超常現象や殺人事件に巻き込まれていく推理ミステリー。
【考察】
後半のシリーズになるにつれ、少しずつ感情が人間らしくなってくるウェンズデーが次第に明らかになってくるのが、シリーズ物の醍醐味を感じさせる。
自分本位だったウェンズデーがイーニッドのために、など行動する理由が自分から友達を守るために変わっていくのが普通の女の子で可愛いらしく感じる。
㉗『ブラッシュアップライフ』(ドラマ)
【あらすじ】
交通事故で死亡した女性は死後の世界に送られるが、生前の人生を最初からやり直すチャンスをつかみ取る。来世のために徳を積むべく、彼女の2周目の人生が幕を開ける。
【考察】
バカリズム脚本作品は、リアルを追求しているからこそセリフにあるあると言いたくなるような共感するところが多い。人生を何度もやり直すがやり直すたびに新しい問題が生まれて、完璧な人生なんて送れないけど前向いて生きることが大切なんだと思った。
㉘『コンジアム』(映画)
【あらすじ】
世界7大心霊スポットのひとつに選出されたコンジアム精神病院へ潜入し、ライブ配信する7人の男女。恐る恐る院内に足を踏み入れた一行は、次々と不気味な現象をカメラに収める。やがてアクセス数を順調に伸ばしていったが、想定していた以上の怪奇事件が続発する。
【考察】
配信視点から見ることが多く、YouTubeを映画にしたような印象を受けるが、カメラという肉眼では気づきづらいこともフィルターを通すことでわかりやすくなっていると思った。現代的なホラー作品である。白目で出てくるのが一般的だが、黒目も怖いと改めて思った。
㉙『呪詛』
【あらすじ】
かつてある宗教施設で禁忌を破り、呪いを受けたリー・ルオナン。そして6年後、あの時の呪いが今度は自分の娘に降りかかったと知り、必死で我が子を守ろうとする。
【考察】
ただのホラー映画のようなお化けが出てきてきゃーではなく、じわじわと蝕んでいくような怖さに包まれる。カルト宗教なだけあって異質でドキュメンタリー風な視点で進むから臨場感も味わえる。見る人によってはトラウマになると思うが、その気持ち悪さが醍醐味だと思った。
㉚『となりのMr.パーフェクト』(ドラマ)
【あらすじ】
人生をやり直すために韓国に戻ってきた女性が幼なじみと再会。そんなふたりの間には、かなり複雑な過去があり...。
【考察】
ラブコメではあるが、人生にミスを犯したり、迷いがある登場人物にとって「再び立ち上がること」「自分が本当に望む道に戻ること」などのリセットをモチーフにしつつも、明るく前に進んでいるとと思った。
3年金澤颯汰
RES
3年 金澤颯汰 夏休み課題1-30
1.アニメ「お兄ちゃんはおしまい」1-12話
<あらすじ>
引きこもりのダメニートな緒山まひろは、ある日目覚めると“女の子”になっていた!?鏡に映る美少女が自分だと分からず混乱するまひろのもとに、飛び級で大学に入学した天才科学者である妹・緒山みはりが現れ、飲み物に怪しげな薬を盛られていたことが判明する...!
もう2年も外に出ないでいかがわしいゲーム三昧...たまには働いてもらわなきゃ!みはりによる “女の子になる薬”の経過観察として、女の子として暮らすことになったまひろにとって、トイレやお風呂、スカートやブラジャーなど “女の子の生活”は知らないことばかり....さらに、みはりの中学時代の同級生である穂月かえでやその妹・もみじ達とも知り合い、まひろの日常はどんどん賑やかさを増していく。苦難の連続に、果たしてお兄ちゃんの運命やいかに...!?
<感想>
原作は読んでいなかったので、完全にアニメ初見で観た。作画が良く、服装や髪型が細かく変わるのが印象的で、日常シーンのちょっとした動きにまでリアルさがあった。主人公が薬で女の子の体になってしまうというTS要素が軸になっていて、同時に制作陣フェチがかなり強く出ていると感じる。温泉回や下着のシーンなど、アニメでは体の描き方にかなり特徴がある。原作の絵柄を少し見たがそこまでフェチに振った絵柄ではなく、簡易的な作画だったのに対してアニメ版は立体が見える。色使いやストーリーのポップさで誤魔化されてるが、1歩間違えば危なかったと思う。
2.映画「オッペンハイマー」
<あらすじ>
第二次世界大戦下、アメリカで立ち上げられた極秘プロジェクト「マンハッタン計画」。これに参加したオッペンハイマーは、優秀な科学者たちを率いて、世界で初となる原子爆弾の開発に成功する。しかし原爆が実戦で投下されると、その惨状を聞いたオッペンハイマーは深く苦悩するようになる。やがて冷戦がおこり、激動の時代の波に、オッペンハイマーはのまれてゆくのだったー。
<感想>
上映時間180分という長尺ながら、映像の密度と音響の迫力で一気に引き込まれた。特に、オッペンハイマーが原爆の威力を目の当たりにするシーンでは、音響と映像の演出が圧倒的で、迫力がそのまま伝わってきた。原爆の投下を直接描かず、音と映像でその恐ろしさを表現する手法が印象的だった。また、クリストファー・ノーラン監督らしい複雑な構成が特徴的で、時間軸が前後する中でオッペンハイマーの内面が浮かび上がる。特に、カラーとモノクロの映像を使い分けることで、彼の葛藤と後悔が鮮明に伝わってきた。ただ、少し理解するのに時間がかかった。これは自分の非。
全体として、歴史的な事実を基にした重厚なドラマでありながら、ノーラン監督らしい映像美と音響が融合した作品だった。
3.映画「シン・ウルトラマン」
<あらすじ>
次々と巨大不明生物「禍威獣(カイジュウ)」があらわれ、その存在が日常となった日本。通常兵器は全く役に立たず、限界を迎える日本政府は、禍威獣対策のスペシャリストを集結し、【威獣特設対策室専従班】通称【特対(カトクタイ)】を設立。班長・田村君男、作戦立案担当官・神永新、非粒子物理学者・滝明久、汎用生物学者・船縁由美が選ばれ、任務に当たっていた。禍威獣の危機がせまる中、大気圏外から突如あらわれた銀色の巨人。禍特対には、巨人対策のために分析官・浅見弘子が新たに配属され、神永とバディを組むことに。浅見による報告書に書かれていたのは...【ウルトラマン (仮称)、正体不明】。
<感想>
ウルトラマンをあまり知らない自分としては、正直あまり面白く感じなかった。怪獣やウルトラマンの戦闘シーンは迫力があり、特にCG技術を駆使したアクションは見応えがあったが、ストーリーやキャラクターの描写に感情移入しづらかった。ウルトラマンファンにとっては、過去作へのオマージュや細かい演出が楽しめる部分も多いようだが、初心者には少し敷居が高く感じられた。全体的に、ウルトラマンの世界観や魅力を深く理解している人向けの作品だと感じた。
4.アニメ「ノーゲーム・ノーライフ」1-12話
<あらすじ>
ニートでヒキコモリ...だがネット上では「」(くうはく)の名で無敗を誇る天才ゲーマー兄妹・空(そら)と白(しろ)。ただの都市伝説とまで言われるほどの常識外れな腕前を持った空と白の前に、ある日“神”を名乗る少年・テトが現れる。テトはリアルをクソゲーと呼ぶ空と白の二人を異世界へと召喚してしまう。そこは一切の争いが禁じられ、全てがゲームで決まる世界だった!異世界に住まう十六の種族の中で最弱の人類種(イマニティ)。他種族に国土の大部分を奪われ、滅亡寸前に追い込まれている人類種を救うため、空と白は空前絶後の頭脳バトルに挑む!
<感想>
頭脳戦がメインの異世界バトルアニメで、全体的にテンポが良く観やすかった。空と白の兄妹の掛け合いがかなり癖になる。かつ、ゲームのルールや戦略が毎回工夫されているのも世界観に入り込めて良い。ジャンルとしては主人公最強系とも言えるが、ただ単に強い、一方的に敵に勝って終わるような構成ではなくちゃんと物語としての面白さがある。
5.映画「ノーゲーム・ノーライフ ゼロ」
<あらすじ>
一切の争いを禁じられ、全てがゲームで決まる<盤上の世界(ディス・ボード))。無敗の最強ゲーマー兄妹・空と白がこの世界に降り立つ六千と余年前、天を裂き、星を殺した、悠久の大戦を生きた少年と少女がいた。これは現在へと至る過去を紡ぐ、最も古き神話。語られることのない物語が今、幕を開けるーー。
<感想>
本編の前日譚で、ディスボード世界の誕生に至るまでの過去の戦争や人間ドラマが描かれている。キャラクターは本編の人物と重なるものが多く頭に入りやすかった。映像はかなり派手で迫力があり、特にシュヴィとリクの作戦シーンは戦略の緊張感とアクションの爽快感がうまく融合していた。キャラクターの感情表現がしっかり描かれていて、リクとシュヴィの絆や決断の場面はちゃんと伝わってくる。彼らが絶望的な状況でも頭を使って切り抜ける様子は、本編同様の頭脳戦の楽しさを感じられた。全体として、本編ファンならより深く世界観を味わえるし、映像やアクションだけでも十分楽しめる作品だと思う。
6.マンガ「デッドマン・ワンダーランド」1-13巻
<あらすじ>
東京の異変から10年後・疎開先の中学校に通う五十嵐丸太(ガンタ)は、クラスメイト達と平凡な毎日を送っていた。だがある日、学校に「赤い男」が現われ、ガンタの運命は一変。無実の罪で“死刑”を宣告されたガンタは、日本唯一の完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」に収監されてしまう。「赤い男」への復讐を胸に、監獄での過酷な生活を送るガンタは、そこで、幼なじみの少女・シロと再会する。やがて、自らの特殊能力に気付いたガンタは、「デッドマン」と呼ばれる能力者同士のバトルに身を投じることになるが..!?
<感想>
絵が上手い。構図なども美しく見ていて飽きない。ストーリーはバトルがメインで展開も王道を征くだが、設定も凝られており読むたび続きが気になるし伏線などもしっかりしていて面白かった。最後の対決は戦いたくなくても戦わなくてはならないものになり、不条理や理不尽との戦いでもあると作中触れられていた。生きていれば大小、少なからずそういったことがあるだろう。その時にどう乗り越えるか私たちも考えなければいけない。この作品の終わり方について、ハッピーエンドであると世間一般では言われている。個人的にはハピエン厨なので、もっとハピエンだと嬉しかった。でも、あの状況からはあれが最大限のハピエンだったため受け入れるしかない。
7.マンガ「ワンピース(だいたいエッグヘッド編)」105-111巻
<あらすじ>
麦わらの一味が未来島「エッグヘッド」に上陸。そこには Dr.ベガパンク の研究所が存在し、島の技術・歴史・世界政府と深く関わる秘密が明かされる。ルフィたちはその渦中で、ベガパンクと共に世界を揺るがす事実に直面する。
<感想>
かなりワンピース世界の核心の部分まで迫ってきて、本当にもうすぐ完結しそうだと感じる。この編ではくまとボニーの親子関係が描かれ、それと同時にワンピース世界での天竜人、それに対抗する特殊な人種に触れられておりその人種がDだとかDじゃないとか。差別だったり迫害だったり、ワンピースでは様々な現実世界にも適応される問題について描かれるが、尾田先生はそういった問題に物語内で触れる際、誤魔化さず全部描くため、こちらも強制的に真剣に向き合わされることになる。そのため、読んでいて苦しくなる場面が多々あり、その度に改めて考えることが出来る。くまとボニーのエピソードがエグすぎて涙ちょちょぎれました。
8.マンガ「ニセコイ」1-25巻
<あらすじ>
極道一家「集英組」のひとり息子だが、ごく普通の高校生・一条楽。彼は、10年前、仲良くなった女の子と「再会したら結婚する」という約束をし、その時に貰ったペンダントを肌身離さずに持っていた。そんなある日、楽のクラスにやって来た転校生の美少女・桐崎千棘。最初の出会いから相性最悪で、事ある毎にケン力を繰り返す楽と千棘だが、とある事情から二人は恋人を演じることに。恋心を抱く、クラスメイトの小野寺小咲の事を気にしつつも、恋人のフリを続ける
楽。「偽恋物語」の行く末やいかに!?
<感想>
ジャンプで最長のラブコメだけあってラブコメの王道を詰め込んだ作品で、恋愛のすれ違いや勘違いが次々と起こるテンポの良さが面白かった。主人公の一条楽とヒロインたちの関係が複雑で、どのキャラクターもかわいいので、巻を追うごとに推しが増えていく。一方で、ギャグやお約束展開が多く、時々同じパターンが続くこともあるが、キャラクターたちの掛け合いや表情の描き方で飽きずに読めた。ラストに向けての展開は賛否があるみたいだが、長期連載として一貫して楽しめる作品だと思う。全体的に、純粋にラブコメを楽しみたい人に向いている漫画だった。個人的には大好きです。
9.アニメ「呪術廻戦」1-24話
<あらすじ>
少年は戦うーー「正しい死」を求めて辛酸・後悔・恥辱 人間が生む負の感情は呪いと化し日常に潜む呪いは世に蔓延る禍源であり、最悪の場合、人間を死へと導くそして、呪いは呪いでしか祓えない驚異的な身体能力を持つ、少年・虎杖にはごく普通の高校生活を送っていたが、ある日“呪い”に襲われた学友を救うため、特級呪物“両面宿儺の指”を喰らい、己の魂に呪いを宿してしまう呪いである “両面宿儺”と肉体を共有することとなった虎杖は、最強の呪術師である五条悟の案内で、対呪い専門機関である「東京都立呪術高等専門学校」へと編入することになり.....呪いを祓うべく呪いを宿した少年の後戻りのできない、壮絶な物語が廻りだすー
<感想>
作画がとにかく圧倒的で、戦闘シーンはひとつひとつの動きが滑らかで重みがある。攻撃の勢いだけでなく、演出まで細かく描かれていて、アニメーションとしての迫力を感じた。MAPPAが仕事しすぎと言われるのも納得。また、呪術や術式のルールが毎回少しずつ明かされる構成で、戦闘の展開にハラハラ感がある。随所に挟まれるギャグシーンが面白く、見ていて重くなりすぎない。全体として、アクションの気持ちよさとキャラクターの感情がうまく噛み合っていて、次の展開や伏線を考えながら見たくなる作品だった。
10.映画「呪術廻戦 0」
<あらすじ>
幼少のころ、幼なじみの祈本里香を交通事故により目の前で失った乙骨憂太。「約束だよ里香と憂太は大人になったら結婚するの」怨霊と化した里香の呪いに苦しみ、自身の死を望む乙骨だったが、最強の呪術師・五条悟によって、呪術高専に迎え入れられた。
そして、同級生の禪院真希・狗巻棘・パンダと出会い、て骨はある決意をする。「生きてていいって自信が欲しいんだ」「僕は呪術高専で里香ちゃんの呪いを解きます」一方、乙骨たちの前にかって一般人を大量虐殺し高専を追放された最悪の呪詛師・夏油傑が現れる。「来たる12月24日 我々は百鬼夜行を行う」呪術師だけの楽園を標榜する夏油は、非術師を殲滅させんと、ついに新宿・京都に千の呪いを放ち・果たして、乙骨は夏油を止められるのか、そして、里香の解呪の行方は・・・・
<感想>
乙骨憂太と里香の関係がずっと心に残る作品だった。最初は呪霊としてしか見えなかった里香が、乙骨の側で少しずつ人間らしさや感情を見せるときがあって辛かった。戦闘シーンは迫力だけでなく、術式や黒閃の使い方で緊張感がある。ネタにされている「失礼だな、純愛だよ」もいいセリフだった。また、仲間たちとのやり取りや小さな掛け合いも印象的で、戦闘の合間にちょっとした笑いや人間味を感じられるのが良かった。ラストは悲しみと希望が同時にある終わり方で、見終わったあともしばらく余韻に浸ってしまった。重くもあり、温かさもある、メンヘラみたいな作品だった。メンヘラに温かさないか。
11.アニメ「呪術廻戦 懐玉・玉折、渋谷事変」1-25話
<あらすじ>
2018年10月、特級呪霊による交流会の襲撃以降呪術高専内の緊張が高まる中、ついに内通者の正体が判明する。果たして内通者は誰なのか、その目的とは!?
そして、2018年10月31日。ハロウィンで賑わう渋谷駅周辺に突如“帳”が降ろされ大勢の一般人が閉じ込められる。“一般人のみが閉じ込められる帳”という高度な結界術に加え、一般人を介して告げられた「五条悟を連れてこい」という指名から、上層部は被害を最小限に抑えるために五条単独での渋谷平定を決定する。罠を仕掛け待ち構える夏油や真人ら呪詛師・呪霊達、そこに単独で乗り込む五条、さらには“帳”の外側に集結した虎杖、伏黒、釘崎、七海、そして数多くの呪術師たち。渋谷に集結した呪術師VS.呪詛師・呪霊のかつてない大規模な呪い合いがついに始まる!
<感想>
とにかく緊張感と絶望感がすごい。戦闘シーンの迫力はもちろんだが、キャラクターたちが危機に直面する心理描写や葛藤の描き方がうまかった。特に虎杖や伏黒、釘崎たちがそれぞれの信念や弱さを抱えながら戦う場面では、ただのバトルアニメとは違う、人間ドラマとしての重みを感じた。加えて、戦闘の合間に描かれる日常的なやり取りや軽いユーモアがあるからこそキャラクターたちの死や犠牲の重みがより際立つ構造になっている。戦闘や術式の描写も前期より複雑で、頭を使いながら見てしまうのが面白かった。全体として、ただのアクションの連続ではなく、絶望と希望、人間の感情が絡み合った作品だった。キャラクターの死が単なる展開上の装置にならず結構バタバタ死んでいくのも不条理を感じて良かった。
12.アニメ「タコピーの原罪」1-6話
<あらすじ>
ハッピーを広めるため地球に降り立ったハッピー星人のタコピーは人間の女の子しずかと出会う。ピンチを救ってもらったタコピーはしずかの笑顔を取り戻すため不思議な力を持つハッピー道具で奔走する。しかし、しずかはおうちと学校で何か事情を抱えているようで...。これは、ぼくときみの最高にハッピーな物語ーー
<感想>
原作を読んでいたが、アニメならではの演出で新しい発見が多かった。タコピーや直樹の感情が画面越しにすごく伝わってきて、特にしずかの怖さや不気味さが映像で強く印象に残った。背景の歪んだパースや色使いが心理状態を表していて、キャラクターの心の揺れがよりリアルに感じられる。告白や対立のシーンでは、動きやカメラワークの工夫でテンポよく感情が伝わってきて、原作を知っているのにハラハラしてしまった。細かい表情や仕草も丁寧に描かれていて、アニメでしか味わえない緊張感や恐怖があった。原作ファンとしても、新鮮な体験として楽しめる演出だった。
13.アニメ「チェンソーマン 総集篇」前後篇
<あらすじ>
「チェンソーの悪魔」ポチタと共にデビルハンターとして暮らす少年デンジ。親が遺した借金返済のため、貧乏な生活を送る中、裏切りに遭い殺されてしまう。薄れる意識の中、デンジはポチタと契約し、悪魔の心臓を持つもの「チェンソーマン」として蘇る。
<感想>
原作もアニメ本編も見ていたため、見なくてもいいと思っていたが評判が良かったので気になって見た。総集編で改めて追ってみると歯がゆかった部分やセリフが少し変わっていて、テンポや感情の伝わり方が改善されているのが分かった。セリフの微妙な言い回しも変わっていて、キャラクターの気持ちがより自然に伝わるようになっていたのが良かった。前後篇を通して、改めて忘れてた物語の流れやキャラクター同士の関係性が整理され、既に知っている話でも楽しめた。
14.アニメ「王様ランキング」1-23話
<あらすじ>
国の豊かさ、抱えている強者どもの数、そして王様自身がいかに勇者のごとく強いか、それらを総合的にランキングしたもの、それが "王様ランキング、である。主人公のボッジは、王様ランキング七位のボッス王が統治する王国の第一王子として生まれた。ところがボッジは、生まれつき耳が聞こえず、まともに剣すら振れぬほど非力であり、家臣はもちろん民衆からも「とても王の器ではない」と蔑まれていた。そんなボッジにできた初めての友達、カゲ。カゲとの出会い、そして小さな男気によって、ボッジの人生は大きく動きだす…。
<感想>
最初から最後まで、ボッジの成長とまわりの人たちとの関係性がすごく丁寧に描かれていて、観ていて自然に感情移入できた。ボッジの小さな勇気や葛藤がひとつひとつ積み重なっていく様子はかなり心にくる。また、カゲやダイダ、ヒリングといった仲間や周囲のキャラクターの描き方も丁寧で、単純な友情や敵味方の関係ではなく、それぞれの事情や感情がしっかり描かれているのが印象的だった。重いテーマではありつつも、終盤に向けてボッジが少しずつ自分の力を受け入れていく場面は、見ていて自然に応援したくなるような感覚があった。全体として、映像や世界観の美しさだけでなく、キャラクターの内面や成長をじっくり楽しめる、見応えのある作品だった。見たら人に勧めたくなる。
15.マンガ「サボのトゲ」
<あらすじ>
咲いたのは、たったひとつの命だった。
13年前、サボテンの子供が生まれた。ひっそり施設で暮らしていたが、その存在が政府に知られてしまい..。
<感想>
サボの存在は人とは違うといった理由で迫害されるが、施設では子供たちやおばあちゃんがそれを隠してくれている。しかし隠すにも限界があり、サボは段々と施設の人をも疑ってしまう、という流れが差別といった普遍的なテーマを考えさせられる。途中、おばあちゃんに対しての「愛してるなら抱きしめてよ」というセリフでおばあちゃんが躊躇ってしまう。サボ自身に加害する気はなくても傷つけてしまう「サボテン」という設定を活かしたやりとりで綺麗だった。むしろこのシーンを書くためにこの設定にしたんじゃないかと思った。
16.マンガ「ファイティングガールズ」
<あらすじ>
すべてはあの子に勝つために!
地元の空手教室でエースともてはやされる小梅は、ある日転校生のテイアラちゃんにあっさりと倒されてしまう。次は絶対勝つと決めて空手に打ち込む小梅だが、勝てないままどんどん月日が過ぎていき...
<感想>
タコピーの原罪を書いたタイザン5の読切作品。読切ということもあったが、設定やストーリー展開がすごく上手く一瞬で読めた。終盤まで小梅目線で話が進んでいくが、最後にティアラちゃん目線で全体が再描写され、お互いに意識して、お互いが支え合っていたのだとわかるのが良かった。そこまでのライバルとしての関係性が、どちらかと言えば一方的なもののように描かれていたこともあり報われた気分。
17.マンガ「でも美優ちゃんには僕がいないと」
<あらすじ>
世界一わがままな美優ちゃんと僕
依存体質で、束縛気質で、激重の、世界一わがままな美優ちゃんと、それに付き合ってしまう僕。『まい子と池田』『花のようなわたしたち』の新鋭、青木ミズが描く依存な関係39ページ。
<感想>
共依存。引きこもりの女の子に幼なじみというだけで信頼され、依存される男の子。毒親の押しつけにも見える期待に応えられず美優ちゃんに求められることで存在意義を見出す男の子。ハッキリとしたハッピーエンドみたいなオチは無かったが、お互いの共依存を楽しむ作品。共依存はすごく好きなので好きでした。
18.映画「国宝」
<あらすじ>
任侠の一門に生まれながら、女形としての才能を見出され歌舞伎役者の家に引取られた喜久雄。彼はやがて、その家の御曹司と切磋琢磨し芸に青春を捧げていく。
<感想>
演技激ウマ。ビジュ良すぎ。
三時間という上映時間は初め長いと感じたが、実際観たら三時間丸々集中して見ることが出来た。演技やストーリーの面白さもあるが、なにより、音響の工夫とシーンごとのテンポが速かったため集中していられるし、集中していなければ逃してしまいそうな緊張感があった。「ドーパミン中毒のガキでも観れる」と誰かが言っていたが、それは主にこの部分が大きいのかなと感じた。
この緊張感はただ、このシーンを見逃したら話が分からなくなるというものではなく、ストーリー展開としての緊張感もある。途中の歌舞伎演目のシーンでは音響による没入感と俳優の演技から伝わる緊張感とで、その演目の幕引きのシーンで観客と一緒に拍手しそうになった。歌舞伎の知識がなくても面白かったが、知識があればもっと楽しめたと思う。演目のシーン途中では演目を演じてるのか、人間を演じてるのか、そのどちらも並行して続けられてるのか、が自分に学が無いために上手く理解できなかった。
19.マンガ「ヒトナー」
<あらすじ>
ケモノは”ヒド”にフェチズムを感じるの?
『アイアンナイト』、『レッドスプライト』の屋宜知宏最新作!!獣人が住む星に一人の地球人が訪れる。獣人たちは初めて目にする"ヒド"の姿に動揺し!?獣たちの“ヒト"観察が始まる..!!
<感想>
人が神話上の存在として扱われており獣人が闊歩してる世界観。欲を言うならケモと人のイチャつきがもっと見たかった。世界観の作り方が凝らされていてちゃんとしていて続きが読みたくなるが、実際連載になった時に展開の広がりはないだろうと思い、それだけ読切として完結されている作品だった。
20.映画「おおかみこどもの雨と雪」
<あらすじ>
東京の郊外の大学に通う花(はな)は、おおかみの血を引く<おおかみおとこ>「彼」と恋に落ちた。共に暮らし始めた二人の間に生まれてきた子どもたちは、「人間とおおかみ」のふたつの顔を持つ、<おおかみこども>だった。二人は、雪の日に生まれた姉に雪(ゆき)、雨の日に生まれた弟に雨(あめ)と名づけた。4人のつつましくも幸せな日々は、「彼」の死によって突然奪われてしまう。残された花は、「二人をちゃんと育てる」と心に誓い、子どもたちが将来「人間か、おおかみか」どちらを選ぶこともできるように、豊かな自然に囲まれた田舎町のおんぼろの古民家に移り住むことを決意した。
<感想>
花と子どもたちの成長を通して、親子の絆や日常の大切さが伝わってくる作品だった。特に雨と雪が少しずつ成長していく過程を、映像で丁寧に追えるのがすごく良かった。子どもたちが自分の個性や力に向き合い、迷ったり失敗したりする様子がリアルで、遭遇した事の無い境遇でも感情移入しやすかった。自然の描写や季節の移ろいも印象的で、花が奮闘して家族を守る場面や、山や森の描写には映像ならではの温かみがあった。全体として愛情が強く描かれていたが、ラストが別れととるか、巣立ちととるか、観終わったあとの余韻が良かった。心に残る。
21.映画「聲の形」
<あらすじ>
“退屈すること”を何よりも嫌う少年、石田将也。ガキ大将だった小学生の彼は、転校生の少女、西宮硝子に無邪気な好奇心を覚える。彼女が来たことを期に、少年は退屈から解放された日々を手に入れた。しかし、硝子とのある出来事がきっかけで将也は周囲から孤立してしまう。やがて5年の時を経て、別々の場所で高校生へと成長した将也と硝子。“ある出来事”以来、固く心を閉ざしていた将也は硝子のもとを訪れるが...
<感想>
この作品で特に印象的だったのは、声や手話、沈黙そのものがコミュニケーションの手段として扱われているところ。硝子が話さないことで周囲との距離が生まれる場面や、将也が言葉に詰まるシーンでは、セリフ以上に空気や間の使い方で気持ちが伝わってくる。だから、感情の動きがセリフだけでなく、表情や手の動き、沈黙の長さから読み取れるのが面白かった。また、いじめや後悔といったテーマは重いが、直接的に説明されるのではなく、周囲の反応や小さなやり取りを通してじわじわと伝わる。特に将也と硝子が少しずつ互いを理解していく場面では、手話を交えた会話の間合いや視線の動きで距離感が変わっていくのを感じられ、映像ならではの表現だった。
全体として、言葉に頼らない表現が多いからこそ、観ている自分も自然に登場人物の気持ちを想像することになり、見る側の感覚まで巻き込まれるような映画だった。
22.映画「ヴェノム」
<あらすじ>
敏腕記者エディ・ブロックは、人体実験で死者をだしているという<ライフ財団>の真相を追う中、<シンビオート>と呼ばれる地球外生命体を発見し接触してしまう。
<感想>
ヴェノムとエディの関係性が面白く、二人のやり取りが映画の中心になっているのが印象的だった。シンビオートとしてのヴェノムの暴れっぷりや、エディの戸惑いとユーモアの描写が独特で、単なるアクション映画とは違う面白さがあった。ヴェノムが口を開くたびに変わる表情や言動で、まるで生き物として存在しているかのように感じられるのがすごかった。戦闘シーンも派手ではあるけど、暴力的な迫力よりも二人の共生関係や駆け引きが中心に描かれていて、ただ敵を倒すだけの爽快感ではなく、二人の関係の面白さが戦闘の中でも伝わってくる。エディがヴェノムをコントロールしようとするけど、うまくいかない絶妙なバランス感も良かった。
23.アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」1-13話
<あらすじ>
迷宮都市オラリオーー『ダンジョン』と通称される壮大な地下迷宮を保有する巨大都市。未知という名の興奮、輝かしい栄誉、そして可愛い女の子とのロマンス。人の夢と欲望全てが息を潜めるこの場所で、少年は一人の小さな「神様」に出会った。「よし、ベル君、付いてくるんだ!【ファミリア】入団の儀式をやるぞ!」「はいっ!僕は強くなります!」どの【ファミリア】にも門前払いだった冒険者志望の少年と、構成員ゼロの神様が果たした運命の出会い。これは、少年が歩み、女神が記す、【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】
<感想>
1期はベルがまだ冒険者として未熟で、ダンジョン探索の中で少しずつ力をつけていく姿が中心。ヘスティアとの関係や日常の掛け合いが可愛らしく、彼の不器用さや頑張りに自然に感情移入できた。戦闘シーンは派手さよりも「どう工夫して勝つか」に焦点が当たり、戦略的でリアルな緊張感があった。恋愛要素やコメディも散りばめられていて、冒険と人間ドラマのバランスが程よく、飽きずに見られる序盤としての完成度が高かった。
24.アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ」1-12話
<あらすじ>
その街には多くの神々が住まい、その街の中心には地中奥深く-深淵へと至る『ダンジョン』が存在する。
その街の名は迷宮都市オラリオ。女神へスティアと冒険者ベル・クラネルは、相も変わらず主神とたったひとりの族という最小構成。だが、世界最速のランクアップという偉業を成し遂げたベルには、これまでにないほどの視線が注がれ始めていた
<感想>
2期では、ベルの成長が迷宮での戦闘だけでなく、街や他の冒険者、ファミリアとの関係の中で描かれるのが面白かった。特にイシュタル・ファミリアとの出会いは、ベルの力量や価値観が試される重要なポイントで、単なる敵対関係ではなく、複雑な駆け引きや心理戦の面白さがあった。
ヘスティアとの日常やコメディ要素も随所にあり、二人の絆や距離感が変化していく様子が丁寧に描かれていた。戦闘はより戦術的で、複数勢力が絡むため単独の力だけでは突破できない緊張感が増している。迷宮や冒険だけでなく、都市での人間関係やファミリアの力関係も描かれることで、1期にはなかった世界観の厚みが楽しめた。全体として、冒険だけでなく人間関係や心理戦の面白さを強く感じられる章だった。
25.アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅢ」1-12話
<あらすじ>
迷宮都市オラリオの中心に座するダンジョン-数多の怪物(モンスター)が産み落とされるこの大穴は、未だ人類が想像し得ない『未知』を無数に孕んでいる・女神へスティアと冒険者ベル・クラネルが【ヘスティア・ファミリア】を結成し、はや数ヶ月。幾人かの友を加え、彼らのファミリアは急速に成長の途を辿り、都市の注目を集めていた。突如彼らのもとに舞い込んできた『未知』・それは、異端児(ゼノス)と呼ばれる言葉を解する怪物(モンスター)だった・『未知』は混乱を誘(いざな) い、常識をも破壊し苦悩と葛藤を喚び起こす…その先にある『可能性』を覆い隠してしまうほどに.....
<感想>
3期で特に印象的だったのは、未知の存在である「異端児(ゼノス)」との対峙だった。言葉を理解し、考える力を持つ彼らはただの怪物ではなく、意思を持った生き物として描かれる。そのため、ベルたちは戦いながらも「倒すべき敵なのか」「理解すべき存在なのか」と葛藤し、観ているこちらも単純に戦闘を楽しむことができなかった。ゼノスの存在は、現実社会での“正しい悪”や“排除すべき異質”という問題にも通じていると思う。
戦闘シーンも迫力があるが、面白いのは単なるアクションだけでなく、仲間との連携や心理戦の緊張感がしっかり描かれていること。ヘスティア・ファミリアのメンバーが一緒に考え、迷い、試行錯誤する様子がリアルで、観ているこちらも一緒に頭を使っている気分になる。さらに、他のファミリアや冒険者たちとの駆け引きが絡むことで、街全体の力関係や社会の複雑さも感じられる。
26.アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ」1-22話
<あらすじ>
迷宮都市オラリオーー『ダンジョン』と通称される、壮大な地下迷宮を保有する巨大都市。この街で、一柱の小さな女神と出会った冒険者志望の少年は、仲間をつくり、ダンジョンに挑み、多くの死地をくぐり抜け。さらなる<昇格(ランクアップ)>を遂げていた。そんな彼のもとにもたらされた一通の書状。書かれていたのは、ダンジョン未到達階層への遠征任務。未知なる冒険へ向けて、仲間たちと共に、少年は新たな一本を踏み出す。
<感想>
4期はリューとアストレア・ファミリアのエピソードが強烈だった。過去の悲劇や仲間との絆が戦闘の合間に描かれることで、ただの迷宮探索や力比べじゃない重みが生まれていて、ジャガーノートとの戦いでは、リューの必死さや恐怖、仲間を守ろうとする緊張感が分かり胸がぎゅってなった。ベルが階層を進むたびに、観ているこちらも一緒に息をのむような感覚になったし、深層への挑戦のスリルが終始続く。死がちゃんと描かれてる作品は見ていて命の重さを感じられるので好き。
27.アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅤ」1-15話
<あらすじ>
女神祭ー一迷宮都市オラリオが活況に包まれる、実りの祝祭。豊穣を象徴する女神たちは祭壇に奉られ、その中にはあの『美の女神』の姿も。ダンジョン深層という死地から生還を果たし、日常を取り戻したべル・クラネルもまた、女神祭の賑を楽しむはずだった......-とある酒場の娘から一通の手紙が届くまでは。『ベルさんへ今度の女神祭、二人だけデートしてください。 シルより」都市の片隅、小さな酒場で
固まった、少女のたったひとつの決意が、少年と迷宮都市を狂わせていく。そして、『最強』を標榜する『強靭な勇士(エインヘリヤル)』達が今、動き出す。
<感想>
5期は、ベルとフレイヤ、そして新たな敵やイベントが絡むウォーゲーム編が中心で、その中でもシルが可哀想だったので最終的に丸く治まってよかった。展開としては終始ベルが痛々しくてそこを乗り越えての成長は大きかった。現状、アニメではここまでだが、かなり先が気になる。アニメでここまで長くて、更に見たいとなる作品は多くないので今回の課題を機に見れてよかった。
28.マンガ「ファイアパンチ」1-8巻
<あらすじ>
燃え上がる衝撃!圧巻の復讐劇...!
『氷の魔女』によって世界は雪と飢餓と狂気に覆われた。凍えた民は炎を求めた...!
<感想>
ストーリーがよく分からないと言われているそうだが、要するに主人公が自分が何かを探して奔走し続ける話だと思った。その中でたくさんの失敗を重ねてそれでも見つけられず、ラストのシーンも自分を見つけられたとハッキリ言うことが出来ないためよく分からなくなっている気がする。ただ、物語としてはハッピーエンドの部類になると思う。
途中で出てくる登場人物の性自認や「演技」といったものも各々の自分を探している。そのため、内容としては全体通して常に割と普遍的な問題が描かれてると感じた。
29.映画「劇場版 チェンソーマン レゼ篇」
<あらすじ>
デンジはマキマとのデートの帰り、雨宿りで入った電話ボックスで美少女レゼと出会う。紫の髪と緑の瞳を持つ彼女に一目で惹かれ、彼女が働くカフェ「二道」に通うようになる。積極的に距離を縮めてくるレゼと過ごすうちに、二人の関係は急速に深まっていく――。
<感想>
原作を読んでいたため流れは分かっていたが、飽きずに見れた。プールのシーンで水から顔を出したあとの顔の水を払う動作や、祭りのシーンでは何気なく手で顔を仰ぐ仕草からその場が少し暑いのだとわかる。映像になった強みとしてこういった細かい仕草がものすごい作画で描かれており実在感を感じ放題。あとは、なによりストーリーとしての完成度が高い。終わり方が綺麗すぎて見終わったあとの余韻がすごい。余韻浸りたい放題。
30.アニメ「化物語」1-15話
<あらすじ>
同級生である戦場ヶ原ひたぎの抱える秋密を知った阿良々木暦。そして問題解決のために協力を申し出る暦。実は暦もひたぎ同様、人に言えない秘密を隠していたのだった....それをきっかけに暦は、怪異に出遭った少女たちを助けるため次々と奔走することになる...
<感想>
数話完結の構成で、毎回違う怪異やキャラクターとのやり取りを楽しめるのが良かった。阿良々木暦とヒロインたちの会話のテンポが独特で、少しクセのある言い回しやウィットの効いた掛け合いに引き込まれた。怪異の描写や演出も個性的で、グラフィックや文字の使い方ひとつで緊張感や不思議さが伝わってくる。ストーリーが進むにつれて、怪異だけでなく人間関係や心の葛藤も描かれるようになり、コメディとシリアスのバランスが絶妙だと感じた。全体として、独特のテンポとセリフ回し、演出の面白さで飽きずに見られる作品だった。
1.アニメ「お兄ちゃんはおしまい」1-12話
<あらすじ>
引きこもりのダメニートな緒山まひろは、ある日目覚めると“女の子”になっていた!?鏡に映る美少女が自分だと分からず混乱するまひろのもとに、飛び級で大学に入学した天才科学者である妹・緒山みはりが現れ、飲み物に怪しげな薬を盛られていたことが判明する...!
もう2年も外に出ないでいかがわしいゲーム三昧...たまには働いてもらわなきゃ!みはりによる “女の子になる薬”の経過観察として、女の子として暮らすことになったまひろにとって、トイレやお風呂、スカートやブラジャーなど “女の子の生活”は知らないことばかり....さらに、みはりの中学時代の同級生である穂月かえでやその妹・もみじ達とも知り合い、まひろの日常はどんどん賑やかさを増していく。苦難の連続に、果たしてお兄ちゃんの運命やいかに...!?
<感想>
原作は読んでいなかったので、完全にアニメ初見で観た。作画が良く、服装や髪型が細かく変わるのが印象的で、日常シーンのちょっとした動きにまでリアルさがあった。主人公が薬で女の子の体になってしまうというTS要素が軸になっていて、同時に制作陣フェチがかなり強く出ていると感じる。温泉回や下着のシーンなど、アニメでは体の描き方にかなり特徴がある。原作の絵柄を少し見たがそこまでフェチに振った絵柄ではなく、簡易的な作画だったのに対してアニメ版は立体が見える。色使いやストーリーのポップさで誤魔化されてるが、1歩間違えば危なかったと思う。
2.映画「オッペンハイマー」
<あらすじ>
第二次世界大戦下、アメリカで立ち上げられた極秘プロジェクト「マンハッタン計画」。これに参加したオッペンハイマーは、優秀な科学者たちを率いて、世界で初となる原子爆弾の開発に成功する。しかし原爆が実戦で投下されると、その惨状を聞いたオッペンハイマーは深く苦悩するようになる。やがて冷戦がおこり、激動の時代の波に、オッペンハイマーはのまれてゆくのだったー。
<感想>
上映時間180分という長尺ながら、映像の密度と音響の迫力で一気に引き込まれた。特に、オッペンハイマーが原爆の威力を目の当たりにするシーンでは、音響と映像の演出が圧倒的で、迫力がそのまま伝わってきた。原爆の投下を直接描かず、音と映像でその恐ろしさを表現する手法が印象的だった。また、クリストファー・ノーラン監督らしい複雑な構成が特徴的で、時間軸が前後する中でオッペンハイマーの内面が浮かび上がる。特に、カラーとモノクロの映像を使い分けることで、彼の葛藤と後悔が鮮明に伝わってきた。ただ、少し理解するのに時間がかかった。これは自分の非。
全体として、歴史的な事実を基にした重厚なドラマでありながら、ノーラン監督らしい映像美と音響が融合した作品だった。
3.映画「シン・ウルトラマン」
<あらすじ>
次々と巨大不明生物「禍威獣(カイジュウ)」があらわれ、その存在が日常となった日本。通常兵器は全く役に立たず、限界を迎える日本政府は、禍威獣対策のスペシャリストを集結し、【威獣特設対策室専従班】通称【特対(カトクタイ)】を設立。班長・田村君男、作戦立案担当官・神永新、非粒子物理学者・滝明久、汎用生物学者・船縁由美が選ばれ、任務に当たっていた。禍威獣の危機がせまる中、大気圏外から突如あらわれた銀色の巨人。禍特対には、巨人対策のために分析官・浅見弘子が新たに配属され、神永とバディを組むことに。浅見による報告書に書かれていたのは...【ウルトラマン (仮称)、正体不明】。
<感想>
ウルトラマンをあまり知らない自分としては、正直あまり面白く感じなかった。怪獣やウルトラマンの戦闘シーンは迫力があり、特にCG技術を駆使したアクションは見応えがあったが、ストーリーやキャラクターの描写に感情移入しづらかった。ウルトラマンファンにとっては、過去作へのオマージュや細かい演出が楽しめる部分も多いようだが、初心者には少し敷居が高く感じられた。全体的に、ウルトラマンの世界観や魅力を深く理解している人向けの作品だと感じた。
4.アニメ「ノーゲーム・ノーライフ」1-12話
<あらすじ>
ニートでヒキコモリ...だがネット上では「」(くうはく)の名で無敗を誇る天才ゲーマー兄妹・空(そら)と白(しろ)。ただの都市伝説とまで言われるほどの常識外れな腕前を持った空と白の前に、ある日“神”を名乗る少年・テトが現れる。テトはリアルをクソゲーと呼ぶ空と白の二人を異世界へと召喚してしまう。そこは一切の争いが禁じられ、全てがゲームで決まる世界だった!異世界に住まう十六の種族の中で最弱の人類種(イマニティ)。他種族に国土の大部分を奪われ、滅亡寸前に追い込まれている人類種を救うため、空と白は空前絶後の頭脳バトルに挑む!
<感想>
頭脳戦がメインの異世界バトルアニメで、全体的にテンポが良く観やすかった。空と白の兄妹の掛け合いがかなり癖になる。かつ、ゲームのルールや戦略が毎回工夫されているのも世界観に入り込めて良い。ジャンルとしては主人公最強系とも言えるが、ただ単に強い、一方的に敵に勝って終わるような構成ではなくちゃんと物語としての面白さがある。
5.映画「ノーゲーム・ノーライフ ゼロ」
<あらすじ>
一切の争いを禁じられ、全てがゲームで決まる<盤上の世界(ディス・ボード))。無敗の最強ゲーマー兄妹・空と白がこの世界に降り立つ六千と余年前、天を裂き、星を殺した、悠久の大戦を生きた少年と少女がいた。これは現在へと至る過去を紡ぐ、最も古き神話。語られることのない物語が今、幕を開けるーー。
<感想>
本編の前日譚で、ディスボード世界の誕生に至るまでの過去の戦争や人間ドラマが描かれている。キャラクターは本編の人物と重なるものが多く頭に入りやすかった。映像はかなり派手で迫力があり、特にシュヴィとリクの作戦シーンは戦略の緊張感とアクションの爽快感がうまく融合していた。キャラクターの感情表現がしっかり描かれていて、リクとシュヴィの絆や決断の場面はちゃんと伝わってくる。彼らが絶望的な状況でも頭を使って切り抜ける様子は、本編同様の頭脳戦の楽しさを感じられた。全体として、本編ファンならより深く世界観を味わえるし、映像やアクションだけでも十分楽しめる作品だと思う。
6.マンガ「デッドマン・ワンダーランド」1-13巻
<あらすじ>
東京の異変から10年後・疎開先の中学校に通う五十嵐丸太(ガンタ)は、クラスメイト達と平凡な毎日を送っていた。だがある日、学校に「赤い男」が現われ、ガンタの運命は一変。無実の罪で“死刑”を宣告されたガンタは、日本唯一の完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」に収監されてしまう。「赤い男」への復讐を胸に、監獄での過酷な生活を送るガンタは、そこで、幼なじみの少女・シロと再会する。やがて、自らの特殊能力に気付いたガンタは、「デッドマン」と呼ばれる能力者同士のバトルに身を投じることになるが..!?
<感想>
絵が上手い。構図なども美しく見ていて飽きない。ストーリーはバトルがメインで展開も王道を征くだが、設定も凝られており読むたび続きが気になるし伏線などもしっかりしていて面白かった。最後の対決は戦いたくなくても戦わなくてはならないものになり、不条理や理不尽との戦いでもあると作中触れられていた。生きていれば大小、少なからずそういったことがあるだろう。その時にどう乗り越えるか私たちも考えなければいけない。この作品の終わり方について、ハッピーエンドであると世間一般では言われている。個人的にはハピエン厨なので、もっとハピエンだと嬉しかった。でも、あの状況からはあれが最大限のハピエンだったため受け入れるしかない。
7.マンガ「ワンピース(だいたいエッグヘッド編)」105-111巻
<あらすじ>
麦わらの一味が未来島「エッグヘッド」に上陸。そこには Dr.ベガパンク の研究所が存在し、島の技術・歴史・世界政府と深く関わる秘密が明かされる。ルフィたちはその渦中で、ベガパンクと共に世界を揺るがす事実に直面する。
<感想>
かなりワンピース世界の核心の部分まで迫ってきて、本当にもうすぐ完結しそうだと感じる。この編ではくまとボニーの親子関係が描かれ、それと同時にワンピース世界での天竜人、それに対抗する特殊な人種に触れられておりその人種がDだとかDじゃないとか。差別だったり迫害だったり、ワンピースでは様々な現実世界にも適応される問題について描かれるが、尾田先生はそういった問題に物語内で触れる際、誤魔化さず全部描くため、こちらも強制的に真剣に向き合わされることになる。そのため、読んでいて苦しくなる場面が多々あり、その度に改めて考えることが出来る。くまとボニーのエピソードがエグすぎて涙ちょちょぎれました。
8.マンガ「ニセコイ」1-25巻
<あらすじ>
極道一家「集英組」のひとり息子だが、ごく普通の高校生・一条楽。彼は、10年前、仲良くなった女の子と「再会したら結婚する」という約束をし、その時に貰ったペンダントを肌身離さずに持っていた。そんなある日、楽のクラスにやって来た転校生の美少女・桐崎千棘。最初の出会いから相性最悪で、事ある毎にケン力を繰り返す楽と千棘だが、とある事情から二人は恋人を演じることに。恋心を抱く、クラスメイトの小野寺小咲の事を気にしつつも、恋人のフリを続ける
楽。「偽恋物語」の行く末やいかに!?
<感想>
ジャンプで最長のラブコメだけあってラブコメの王道を詰め込んだ作品で、恋愛のすれ違いや勘違いが次々と起こるテンポの良さが面白かった。主人公の一条楽とヒロインたちの関係が複雑で、どのキャラクターもかわいいので、巻を追うごとに推しが増えていく。一方で、ギャグやお約束展開が多く、時々同じパターンが続くこともあるが、キャラクターたちの掛け合いや表情の描き方で飽きずに読めた。ラストに向けての展開は賛否があるみたいだが、長期連載として一貫して楽しめる作品だと思う。全体的に、純粋にラブコメを楽しみたい人に向いている漫画だった。個人的には大好きです。
9.アニメ「呪術廻戦」1-24話
<あらすじ>
少年は戦うーー「正しい死」を求めて辛酸・後悔・恥辱 人間が生む負の感情は呪いと化し日常に潜む呪いは世に蔓延る禍源であり、最悪の場合、人間を死へと導くそして、呪いは呪いでしか祓えない驚異的な身体能力を持つ、少年・虎杖にはごく普通の高校生活を送っていたが、ある日“呪い”に襲われた学友を救うため、特級呪物“両面宿儺の指”を喰らい、己の魂に呪いを宿してしまう呪いである “両面宿儺”と肉体を共有することとなった虎杖は、最強の呪術師である五条悟の案内で、対呪い専門機関である「東京都立呪術高等専門学校」へと編入することになり.....呪いを祓うべく呪いを宿した少年の後戻りのできない、壮絶な物語が廻りだすー
<感想>
作画がとにかく圧倒的で、戦闘シーンはひとつひとつの動きが滑らかで重みがある。攻撃の勢いだけでなく、演出まで細かく描かれていて、アニメーションとしての迫力を感じた。MAPPAが仕事しすぎと言われるのも納得。また、呪術や術式のルールが毎回少しずつ明かされる構成で、戦闘の展開にハラハラ感がある。随所に挟まれるギャグシーンが面白く、見ていて重くなりすぎない。全体として、アクションの気持ちよさとキャラクターの感情がうまく噛み合っていて、次の展開や伏線を考えながら見たくなる作品だった。
10.映画「呪術廻戦 0」
<あらすじ>
幼少のころ、幼なじみの祈本里香を交通事故により目の前で失った乙骨憂太。「約束だよ里香と憂太は大人になったら結婚するの」怨霊と化した里香の呪いに苦しみ、自身の死を望む乙骨だったが、最強の呪術師・五条悟によって、呪術高専に迎え入れられた。
そして、同級生の禪院真希・狗巻棘・パンダと出会い、て骨はある決意をする。「生きてていいって自信が欲しいんだ」「僕は呪術高専で里香ちゃんの呪いを解きます」一方、乙骨たちの前にかって一般人を大量虐殺し高専を追放された最悪の呪詛師・夏油傑が現れる。「来たる12月24日 我々は百鬼夜行を行う」呪術師だけの楽園を標榜する夏油は、非術師を殲滅させんと、ついに新宿・京都に千の呪いを放ち・果たして、乙骨は夏油を止められるのか、そして、里香の解呪の行方は・・・・
<感想>
乙骨憂太と里香の関係がずっと心に残る作品だった。最初は呪霊としてしか見えなかった里香が、乙骨の側で少しずつ人間らしさや感情を見せるときがあって辛かった。戦闘シーンは迫力だけでなく、術式や黒閃の使い方で緊張感がある。ネタにされている「失礼だな、純愛だよ」もいいセリフだった。また、仲間たちとのやり取りや小さな掛け合いも印象的で、戦闘の合間にちょっとした笑いや人間味を感じられるのが良かった。ラストは悲しみと希望が同時にある終わり方で、見終わったあともしばらく余韻に浸ってしまった。重くもあり、温かさもある、メンヘラみたいな作品だった。メンヘラに温かさないか。
11.アニメ「呪術廻戦 懐玉・玉折、渋谷事変」1-25話
<あらすじ>
2018年10月、特級呪霊による交流会の襲撃以降呪術高専内の緊張が高まる中、ついに内通者の正体が判明する。果たして内通者は誰なのか、その目的とは!?
そして、2018年10月31日。ハロウィンで賑わう渋谷駅周辺に突如“帳”が降ろされ大勢の一般人が閉じ込められる。“一般人のみが閉じ込められる帳”という高度な結界術に加え、一般人を介して告げられた「五条悟を連れてこい」という指名から、上層部は被害を最小限に抑えるために五条単独での渋谷平定を決定する。罠を仕掛け待ち構える夏油や真人ら呪詛師・呪霊達、そこに単独で乗り込む五条、さらには“帳”の外側に集結した虎杖、伏黒、釘崎、七海、そして数多くの呪術師たち。渋谷に集結した呪術師VS.呪詛師・呪霊のかつてない大規模な呪い合いがついに始まる!
<感想>
とにかく緊張感と絶望感がすごい。戦闘シーンの迫力はもちろんだが、キャラクターたちが危機に直面する心理描写や葛藤の描き方がうまかった。特に虎杖や伏黒、釘崎たちがそれぞれの信念や弱さを抱えながら戦う場面では、ただのバトルアニメとは違う、人間ドラマとしての重みを感じた。加えて、戦闘の合間に描かれる日常的なやり取りや軽いユーモアがあるからこそキャラクターたちの死や犠牲の重みがより際立つ構造になっている。戦闘や術式の描写も前期より複雑で、頭を使いながら見てしまうのが面白かった。全体として、ただのアクションの連続ではなく、絶望と希望、人間の感情が絡み合った作品だった。キャラクターの死が単なる展開上の装置にならず結構バタバタ死んでいくのも不条理を感じて良かった。
12.アニメ「タコピーの原罪」1-6話
<あらすじ>
ハッピーを広めるため地球に降り立ったハッピー星人のタコピーは人間の女の子しずかと出会う。ピンチを救ってもらったタコピーはしずかの笑顔を取り戻すため不思議な力を持つハッピー道具で奔走する。しかし、しずかはおうちと学校で何か事情を抱えているようで...。これは、ぼくときみの最高にハッピーな物語ーー
<感想>
原作を読んでいたが、アニメならではの演出で新しい発見が多かった。タコピーや直樹の感情が画面越しにすごく伝わってきて、特にしずかの怖さや不気味さが映像で強く印象に残った。背景の歪んだパースや色使いが心理状態を表していて、キャラクターの心の揺れがよりリアルに感じられる。告白や対立のシーンでは、動きやカメラワークの工夫でテンポよく感情が伝わってきて、原作を知っているのにハラハラしてしまった。細かい表情や仕草も丁寧に描かれていて、アニメでしか味わえない緊張感や恐怖があった。原作ファンとしても、新鮮な体験として楽しめる演出だった。
13.アニメ「チェンソーマン 総集篇」前後篇
<あらすじ>
「チェンソーの悪魔」ポチタと共にデビルハンターとして暮らす少年デンジ。親が遺した借金返済のため、貧乏な生活を送る中、裏切りに遭い殺されてしまう。薄れる意識の中、デンジはポチタと契約し、悪魔の心臓を持つもの「チェンソーマン」として蘇る。
<感想>
原作もアニメ本編も見ていたため、見なくてもいいと思っていたが評判が良かったので気になって見た。総集編で改めて追ってみると歯がゆかった部分やセリフが少し変わっていて、テンポや感情の伝わり方が改善されているのが分かった。セリフの微妙な言い回しも変わっていて、キャラクターの気持ちがより自然に伝わるようになっていたのが良かった。前後篇を通して、改めて忘れてた物語の流れやキャラクター同士の関係性が整理され、既に知っている話でも楽しめた。
14.アニメ「王様ランキング」1-23話
<あらすじ>
国の豊かさ、抱えている強者どもの数、そして王様自身がいかに勇者のごとく強いか、それらを総合的にランキングしたもの、それが "王様ランキング、である。主人公のボッジは、王様ランキング七位のボッス王が統治する王国の第一王子として生まれた。ところがボッジは、生まれつき耳が聞こえず、まともに剣すら振れぬほど非力であり、家臣はもちろん民衆からも「とても王の器ではない」と蔑まれていた。そんなボッジにできた初めての友達、カゲ。カゲとの出会い、そして小さな男気によって、ボッジの人生は大きく動きだす…。
<感想>
最初から最後まで、ボッジの成長とまわりの人たちとの関係性がすごく丁寧に描かれていて、観ていて自然に感情移入できた。ボッジの小さな勇気や葛藤がひとつひとつ積み重なっていく様子はかなり心にくる。また、カゲやダイダ、ヒリングといった仲間や周囲のキャラクターの描き方も丁寧で、単純な友情や敵味方の関係ではなく、それぞれの事情や感情がしっかり描かれているのが印象的だった。重いテーマではありつつも、終盤に向けてボッジが少しずつ自分の力を受け入れていく場面は、見ていて自然に応援したくなるような感覚があった。全体として、映像や世界観の美しさだけでなく、キャラクターの内面や成長をじっくり楽しめる、見応えのある作品だった。見たら人に勧めたくなる。
15.マンガ「サボのトゲ」
<あらすじ>
咲いたのは、たったひとつの命だった。
13年前、サボテンの子供が生まれた。ひっそり施設で暮らしていたが、その存在が政府に知られてしまい..。
<感想>
サボの存在は人とは違うといった理由で迫害されるが、施設では子供たちやおばあちゃんがそれを隠してくれている。しかし隠すにも限界があり、サボは段々と施設の人をも疑ってしまう、という流れが差別といった普遍的なテーマを考えさせられる。途中、おばあちゃんに対しての「愛してるなら抱きしめてよ」というセリフでおばあちゃんが躊躇ってしまう。サボ自身に加害する気はなくても傷つけてしまう「サボテン」という設定を活かしたやりとりで綺麗だった。むしろこのシーンを書くためにこの設定にしたんじゃないかと思った。
16.マンガ「ファイティングガールズ」
<あらすじ>
すべてはあの子に勝つために!
地元の空手教室でエースともてはやされる小梅は、ある日転校生のテイアラちゃんにあっさりと倒されてしまう。次は絶対勝つと決めて空手に打ち込む小梅だが、勝てないままどんどん月日が過ぎていき...
<感想>
タコピーの原罪を書いたタイザン5の読切作品。読切ということもあったが、設定やストーリー展開がすごく上手く一瞬で読めた。終盤まで小梅目線で話が進んでいくが、最後にティアラちゃん目線で全体が再描写され、お互いに意識して、お互いが支え合っていたのだとわかるのが良かった。そこまでのライバルとしての関係性が、どちらかと言えば一方的なもののように描かれていたこともあり報われた気分。
17.マンガ「でも美優ちゃんには僕がいないと」
<あらすじ>
世界一わがままな美優ちゃんと僕
依存体質で、束縛気質で、激重の、世界一わがままな美優ちゃんと、それに付き合ってしまう僕。『まい子と池田』『花のようなわたしたち』の新鋭、青木ミズが描く依存な関係39ページ。
<感想>
共依存。引きこもりの女の子に幼なじみというだけで信頼され、依存される男の子。毒親の押しつけにも見える期待に応えられず美優ちゃんに求められることで存在意義を見出す男の子。ハッキリとしたハッピーエンドみたいなオチは無かったが、お互いの共依存を楽しむ作品。共依存はすごく好きなので好きでした。
18.映画「国宝」
<あらすじ>
任侠の一門に生まれながら、女形としての才能を見出され歌舞伎役者の家に引取られた喜久雄。彼はやがて、その家の御曹司と切磋琢磨し芸に青春を捧げていく。
<感想>
演技激ウマ。ビジュ良すぎ。
三時間という上映時間は初め長いと感じたが、実際観たら三時間丸々集中して見ることが出来た。演技やストーリーの面白さもあるが、なにより、音響の工夫とシーンごとのテンポが速かったため集中していられるし、集中していなければ逃してしまいそうな緊張感があった。「ドーパミン中毒のガキでも観れる」と誰かが言っていたが、それは主にこの部分が大きいのかなと感じた。
この緊張感はただ、このシーンを見逃したら話が分からなくなるというものではなく、ストーリー展開としての緊張感もある。途中の歌舞伎演目のシーンでは音響による没入感と俳優の演技から伝わる緊張感とで、その演目の幕引きのシーンで観客と一緒に拍手しそうになった。歌舞伎の知識がなくても面白かったが、知識があればもっと楽しめたと思う。演目のシーン途中では演目を演じてるのか、人間を演じてるのか、そのどちらも並行して続けられてるのか、が自分に学が無いために上手く理解できなかった。
19.マンガ「ヒトナー」
<あらすじ>
ケモノは”ヒド”にフェチズムを感じるの?
『アイアンナイト』、『レッドスプライト』の屋宜知宏最新作!!獣人が住む星に一人の地球人が訪れる。獣人たちは初めて目にする"ヒド"の姿に動揺し!?獣たちの“ヒト"観察が始まる..!!
<感想>
人が神話上の存在として扱われており獣人が闊歩してる世界観。欲を言うならケモと人のイチャつきがもっと見たかった。世界観の作り方が凝らされていてちゃんとしていて続きが読みたくなるが、実際連載になった時に展開の広がりはないだろうと思い、それだけ読切として完結されている作品だった。
20.映画「おおかみこどもの雨と雪」
<あらすじ>
東京の郊外の大学に通う花(はな)は、おおかみの血を引く<おおかみおとこ>「彼」と恋に落ちた。共に暮らし始めた二人の間に生まれてきた子どもたちは、「人間とおおかみ」のふたつの顔を持つ、<おおかみこども>だった。二人は、雪の日に生まれた姉に雪(ゆき)、雨の日に生まれた弟に雨(あめ)と名づけた。4人のつつましくも幸せな日々は、「彼」の死によって突然奪われてしまう。残された花は、「二人をちゃんと育てる」と心に誓い、子どもたちが将来「人間か、おおかみか」どちらを選ぶこともできるように、豊かな自然に囲まれた田舎町のおんぼろの古民家に移り住むことを決意した。
<感想>
花と子どもたちの成長を通して、親子の絆や日常の大切さが伝わってくる作品だった。特に雨と雪が少しずつ成長していく過程を、映像で丁寧に追えるのがすごく良かった。子どもたちが自分の個性や力に向き合い、迷ったり失敗したりする様子がリアルで、遭遇した事の無い境遇でも感情移入しやすかった。自然の描写や季節の移ろいも印象的で、花が奮闘して家族を守る場面や、山や森の描写には映像ならではの温かみがあった。全体として愛情が強く描かれていたが、ラストが別れととるか、巣立ちととるか、観終わったあとの余韻が良かった。心に残る。
21.映画「聲の形」
<あらすじ>
“退屈すること”を何よりも嫌う少年、石田将也。ガキ大将だった小学生の彼は、転校生の少女、西宮硝子に無邪気な好奇心を覚える。彼女が来たことを期に、少年は退屈から解放された日々を手に入れた。しかし、硝子とのある出来事がきっかけで将也は周囲から孤立してしまう。やがて5年の時を経て、別々の場所で高校生へと成長した将也と硝子。“ある出来事”以来、固く心を閉ざしていた将也は硝子のもとを訪れるが...
<感想>
この作品で特に印象的だったのは、声や手話、沈黙そのものがコミュニケーションの手段として扱われているところ。硝子が話さないことで周囲との距離が生まれる場面や、将也が言葉に詰まるシーンでは、セリフ以上に空気や間の使い方で気持ちが伝わってくる。だから、感情の動きがセリフだけでなく、表情や手の動き、沈黙の長さから読み取れるのが面白かった。また、いじめや後悔といったテーマは重いが、直接的に説明されるのではなく、周囲の反応や小さなやり取りを通してじわじわと伝わる。特に将也と硝子が少しずつ互いを理解していく場面では、手話を交えた会話の間合いや視線の動きで距離感が変わっていくのを感じられ、映像ならではの表現だった。
全体として、言葉に頼らない表現が多いからこそ、観ている自分も自然に登場人物の気持ちを想像することになり、見る側の感覚まで巻き込まれるような映画だった。
22.映画「ヴェノム」
<あらすじ>
敏腕記者エディ・ブロックは、人体実験で死者をだしているという<ライフ財団>の真相を追う中、<シンビオート>と呼ばれる地球外生命体を発見し接触してしまう。
<感想>
ヴェノムとエディの関係性が面白く、二人のやり取りが映画の中心になっているのが印象的だった。シンビオートとしてのヴェノムの暴れっぷりや、エディの戸惑いとユーモアの描写が独特で、単なるアクション映画とは違う面白さがあった。ヴェノムが口を開くたびに変わる表情や言動で、まるで生き物として存在しているかのように感じられるのがすごかった。戦闘シーンも派手ではあるけど、暴力的な迫力よりも二人の共生関係や駆け引きが中心に描かれていて、ただ敵を倒すだけの爽快感ではなく、二人の関係の面白さが戦闘の中でも伝わってくる。エディがヴェノムをコントロールしようとするけど、うまくいかない絶妙なバランス感も良かった。
23.アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」1-13話
<あらすじ>
迷宮都市オラリオーー『ダンジョン』と通称される壮大な地下迷宮を保有する巨大都市。未知という名の興奮、輝かしい栄誉、そして可愛い女の子とのロマンス。人の夢と欲望全てが息を潜めるこの場所で、少年は一人の小さな「神様」に出会った。「よし、ベル君、付いてくるんだ!【ファミリア】入団の儀式をやるぞ!」「はいっ!僕は強くなります!」どの【ファミリア】にも門前払いだった冒険者志望の少年と、構成員ゼロの神様が果たした運命の出会い。これは、少年が歩み、女神が記す、【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】
<感想>
1期はベルがまだ冒険者として未熟で、ダンジョン探索の中で少しずつ力をつけていく姿が中心。ヘスティアとの関係や日常の掛け合いが可愛らしく、彼の不器用さや頑張りに自然に感情移入できた。戦闘シーンは派手さよりも「どう工夫して勝つか」に焦点が当たり、戦略的でリアルな緊張感があった。恋愛要素やコメディも散りばめられていて、冒険と人間ドラマのバランスが程よく、飽きずに見られる序盤としての完成度が高かった。
24.アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ」1-12話
<あらすじ>
その街には多くの神々が住まい、その街の中心には地中奥深く-深淵へと至る『ダンジョン』が存在する。
その街の名は迷宮都市オラリオ。女神へスティアと冒険者ベル・クラネルは、相も変わらず主神とたったひとりの族という最小構成。だが、世界最速のランクアップという偉業を成し遂げたベルには、これまでにないほどの視線が注がれ始めていた
<感想>
2期では、ベルの成長が迷宮での戦闘だけでなく、街や他の冒険者、ファミリアとの関係の中で描かれるのが面白かった。特にイシュタル・ファミリアとの出会いは、ベルの力量や価値観が試される重要なポイントで、単なる敵対関係ではなく、複雑な駆け引きや心理戦の面白さがあった。
ヘスティアとの日常やコメディ要素も随所にあり、二人の絆や距離感が変化していく様子が丁寧に描かれていた。戦闘はより戦術的で、複数勢力が絡むため単独の力だけでは突破できない緊張感が増している。迷宮や冒険だけでなく、都市での人間関係やファミリアの力関係も描かれることで、1期にはなかった世界観の厚みが楽しめた。全体として、冒険だけでなく人間関係や心理戦の面白さを強く感じられる章だった。
25.アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅢ」1-12話
<あらすじ>
迷宮都市オラリオの中心に座するダンジョン-数多の怪物(モンスター)が産み落とされるこの大穴は、未だ人類が想像し得ない『未知』を無数に孕んでいる・女神へスティアと冒険者ベル・クラネルが【ヘスティア・ファミリア】を結成し、はや数ヶ月。幾人かの友を加え、彼らのファミリアは急速に成長の途を辿り、都市の注目を集めていた。突如彼らのもとに舞い込んできた『未知』・それは、異端児(ゼノス)と呼ばれる言葉を解する怪物(モンスター)だった・『未知』は混乱を誘(いざな) い、常識をも破壊し苦悩と葛藤を喚び起こす…その先にある『可能性』を覆い隠してしまうほどに.....
<感想>
3期で特に印象的だったのは、未知の存在である「異端児(ゼノス)」との対峙だった。言葉を理解し、考える力を持つ彼らはただの怪物ではなく、意思を持った生き物として描かれる。そのため、ベルたちは戦いながらも「倒すべき敵なのか」「理解すべき存在なのか」と葛藤し、観ているこちらも単純に戦闘を楽しむことができなかった。ゼノスの存在は、現実社会での“正しい悪”や“排除すべき異質”という問題にも通じていると思う。
戦闘シーンも迫力があるが、面白いのは単なるアクションだけでなく、仲間との連携や心理戦の緊張感がしっかり描かれていること。ヘスティア・ファミリアのメンバーが一緒に考え、迷い、試行錯誤する様子がリアルで、観ているこちらも一緒に頭を使っている気分になる。さらに、他のファミリアや冒険者たちとの駆け引きが絡むことで、街全体の力関係や社会の複雑さも感じられる。
26.アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ」1-22話
<あらすじ>
迷宮都市オラリオーー『ダンジョン』と通称される、壮大な地下迷宮を保有する巨大都市。この街で、一柱の小さな女神と出会った冒険者志望の少年は、仲間をつくり、ダンジョンに挑み、多くの死地をくぐり抜け。さらなる<昇格(ランクアップ)>を遂げていた。そんな彼のもとにもたらされた一通の書状。書かれていたのは、ダンジョン未到達階層への遠征任務。未知なる冒険へ向けて、仲間たちと共に、少年は新たな一本を踏み出す。
<感想>
4期はリューとアストレア・ファミリアのエピソードが強烈だった。過去の悲劇や仲間との絆が戦闘の合間に描かれることで、ただの迷宮探索や力比べじゃない重みが生まれていて、ジャガーノートとの戦いでは、リューの必死さや恐怖、仲間を守ろうとする緊張感が分かり胸がぎゅってなった。ベルが階層を進むたびに、観ているこちらも一緒に息をのむような感覚になったし、深層への挑戦のスリルが終始続く。死がちゃんと描かれてる作品は見ていて命の重さを感じられるので好き。
27.アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅤ」1-15話
<あらすじ>
女神祭ー一迷宮都市オラリオが活況に包まれる、実りの祝祭。豊穣を象徴する女神たちは祭壇に奉られ、その中にはあの『美の女神』の姿も。ダンジョン深層という死地から生還を果たし、日常を取り戻したべル・クラネルもまた、女神祭の賑を楽しむはずだった......-とある酒場の娘から一通の手紙が届くまでは。『ベルさんへ今度の女神祭、二人だけデートしてください。 シルより」都市の片隅、小さな酒場で
固まった、少女のたったひとつの決意が、少年と迷宮都市を狂わせていく。そして、『最強』を標榜する『強靭な勇士(エインヘリヤル)』達が今、動き出す。
<感想>
5期は、ベルとフレイヤ、そして新たな敵やイベントが絡むウォーゲーム編が中心で、その中でもシルが可哀想だったので最終的に丸く治まってよかった。展開としては終始ベルが痛々しくてそこを乗り越えての成長は大きかった。現状、アニメではここまでだが、かなり先が気になる。アニメでここまで長くて、更に見たいとなる作品は多くないので今回の課題を機に見れてよかった。
28.マンガ「ファイアパンチ」1-8巻
<あらすじ>
燃え上がる衝撃!圧巻の復讐劇...!
『氷の魔女』によって世界は雪と飢餓と狂気に覆われた。凍えた民は炎を求めた...!
<感想>
ストーリーがよく分からないと言われているそうだが、要するに主人公が自分が何かを探して奔走し続ける話だと思った。その中でたくさんの失敗を重ねてそれでも見つけられず、ラストのシーンも自分を見つけられたとハッキリ言うことが出来ないためよく分からなくなっている気がする。ただ、物語としてはハッピーエンドの部類になると思う。
途中で出てくる登場人物の性自認や「演技」といったものも各々の自分を探している。そのため、内容としては全体通して常に割と普遍的な問題が描かれてると感じた。
29.映画「劇場版 チェンソーマン レゼ篇」
<あらすじ>
デンジはマキマとのデートの帰り、雨宿りで入った電話ボックスで美少女レゼと出会う。紫の髪と緑の瞳を持つ彼女に一目で惹かれ、彼女が働くカフェ「二道」に通うようになる。積極的に距離を縮めてくるレゼと過ごすうちに、二人の関係は急速に深まっていく――。
<感想>
原作を読んでいたため流れは分かっていたが、飽きずに見れた。プールのシーンで水から顔を出したあとの顔の水を払う動作や、祭りのシーンでは何気なく手で顔を仰ぐ仕草からその場が少し暑いのだとわかる。映像になった強みとしてこういった細かい仕草がものすごい作画で描かれており実在感を感じ放題。あとは、なによりストーリーとしての完成度が高い。終わり方が綺麗すぎて見終わったあとの余韻がすごい。余韻浸りたい放題。
30.アニメ「化物語」1-15話
<あらすじ>
同級生である戦場ヶ原ひたぎの抱える秋密を知った阿良々木暦。そして問題解決のために協力を申し出る暦。実は暦もひたぎ同様、人に言えない秘密を隠していたのだった....それをきっかけに暦は、怪異に出遭った少女たちを助けるため次々と奔走することになる...
<感想>
数話完結の構成で、毎回違う怪異やキャラクターとのやり取りを楽しめるのが良かった。阿良々木暦とヒロインたちの会話のテンポが独特で、少しクセのある言い回しやウィットの効いた掛け合いに引き込まれた。怪異の描写や演出も個性的で、グラフィックや文字の使い方ひとつで緊張感や不思議さが伝わってくる。ストーリーが進むにつれて、怪異だけでなく人間関係や心の葛藤も描かれるようになり、コメディとシリアスのバランスが絶妙だと感じた。全体として、独特のテンポとセリフ回し、演出の面白さで飽きずに見られる作品だった。
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