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2年 成瀬
RES
①『国宝』(映画)
【あらすじ】
任侠の一門に生まれた喜久雄は15歳の時に抗争で父を亡くし、天涯孤独となってしまう。喜久雄の天性の才能を見抜いた上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎は彼を引き取り、喜久雄は思いがけず歌舞伎の世界へ飛び込むことに。喜久雄は半二郎の跡取り息子・俊介と兄弟のように育てられ、親友として、ライバルとして互いに高めあい、芸に青春を捧げていく。そんなある日、事故で入院した半二郎が自身の代役に俊介ではなく喜久雄を指名したことから、2人の運命は大きく揺るがされる。
【考察】
芸を極めることの代償、なにが正解なのかわからない世界でもがき苦しみ、それでも舞台に立ち続ける。伝統文化である歌舞伎において重要視される血に振り回されつつも、空っぽでなにもなかった喜久雄がどんどん吸収していき、言い方は悪いが怪物のようになるのが印象的だった。人間国宝の役で出てきた万菊の喜久雄や俊介に対する温かさと圧倒的な存在感が素晴らしいなと思った。あと玉三郎さんのような目を惹くような鷺娘に感動した。
②『いつかは賢いレジデント生活』(ドラマ)
【あらすじ】
『賢い医師生活』に登場したユルジェ病院の分院・鍾路ユルジェ病院の産婦人科を舞台に、レジデント(専攻医)1年目の4人が悪戦苦闘しながらも成長していく姿を描く。
【考察】
賢い医師生活のスピンオフ版として配信されているもので、レジデントと言っているように研修医たちの話になる。うまく行かず失敗を繰り返して、辞めたいや逃げたいなど、たくさんの弱音を吐きながらも成長していく姿に勇気をもらった。人間らしさマックスで見やすい作品だった。
③『ロマンティックキラー』(アニメ)
【あらすじ】
恋愛に全く興味がない女子高生・星野杏子が、魔法使いリリによって「恋愛エネルギー」を生み出すプロジェクトに強制参加させられる物語。大好きなゲーム、チョコ、猫という「三大欲求」をリリに没収された杏子は、次々と現れるイケメン男子たちからの「ロマンティック・トラップ」を回避するために奮闘しますが、その過程で彼らにも変化が訪れる。
【考察】
少女漫画のあるある展開がたくさん、でも全く靡かない杏子とイケメンたちと魔法使いリリの掛け合いのテンポが良かった。薄いイケメンではなく、キャラ設定がしっかりしてあるクセの強いイケメンばかり、今の所は誰にも落ちていないが果たして誰かと恋をするのか気になるところではある、映画に期待
④『エミリー、パリへ行く』(ドラマ)
【あらすじ】
シカゴのマーケティング会社で働くエミリー・クーパーが、 上司の代理でフランス・パリのサヴォワールに転勤することになり、夢のパリ生活を開始する物語。エミリーはアメリカとフランスの文化の違いに戸惑いながらも、フランス語が話せないことや、現地の同僚の反発に直面しながらも、SNS戦略の刷新に奮闘。さらに、隣人のシェフ、ガブリエルとのロマンスや、歌手を目指す友人ミンディーとの友情を築きながら、仕事と恋愛、友情に情熱を燃やす姿が描かれる。
【考察】
アメリカとフランスの文化の違いから起こる問題に戸惑いながらも時には楽しむ。仕事ではエミリーの斬新なアイデアに興味を惹かれ、どんどん仕事を任されていく姿や、時に恋も仕事もうまく行かず悩んでいる姿がリアルだと思ったし、なによりどこを切り取っても映える街並みなのに、シリーズ1ではまるで拒絶されているように感じているところに苦しさを感じた。シリーズを重ねていくごとにパリを本当に好きになっていくエミリーが素敵だった。見た後はどこかスッキリできる作品
⑤『気象庁の人々 社内恋愛は予測不可能!?』(ドラマ)
【あらすじ】
気象庁で働く優秀な予報官チン・ハギョンが、結婚を控えていた恋人の浮気で破談になり社内恋愛を避けると誓うが、天気にしか興味がない自由奔放な新入社員イ・シウと出会い、再び予測不能な恋に落ちるというラブコメディです。
【考察】
韓国ドラマあるあるのぶっ飛んだ設定ではなく、ありそうな現実味のあるストーリー。気象庁を舞台に進む話でこういうところをみて予報出しているんだと勉強になった。社内恋愛の難しさ、仕事と家庭の両立など本当に現実的な考えさせられる場面が多かった。天気を各話のタイトルに模してるのも粋
⑥『グランメゾン東京』(ドラマ)
【あらすじ】
木村拓哉演じる型破りなシェフ・尾花夏樹が、パリで二つ星を獲得するも慢心から全てを失った後、鈴木京香演じる女性シェフ・早見倫子と出会い、日本で三つ星レストラン「グランメゾン東京」をオープンして世界最高峰のミシュラン三つ星獲得を目指す物語
【考察】
大人が真剣に夢を追いかけるってかっこいいと思った。展開はまあ読めるがそれでもそこに辿り着くまでの努力がすごい。
⑦『ロストケア』(映画)
【あらすじ】
老人と訪問介護センターの所長の死体が早朝の民家で発見された。容疑者として浮上したのは亡くなった所長が勤めていたセンターで介護士として働く斯波宗典。検事の大友秀実は彼が働き始めてから亡くなった介護センターの利用者が40人を超えていることを突き止める。真実を明らかにしようと斯波を追い詰めていく大友に、彼は自分のしたことは「殺人」ではなく「救い」であったと主張する。
【考察】
人の命を奪う権利は誰にもないことはわかっているが、それでも介護の辛さや、誰にもわかってもらえない孤独、今まで自分たちが目を背けていた問題なのではないかと思わされた。綺麗事を並べるだけでは解決できない自分の気持ちをどこに仕舞えばいいのかがわからなくなるような作品であった。斯波を演じた松山ケンイチの優しい雰囲気があったからこそより裏切られた気持ちが強く感じた。
⑧『ダンダダン』(アニメ)
【あらすじ】
霊媒師の家系に生まれた女子高生・モモ(綾瀬桃)と、宇宙人を信じ幽霊を信じないオカルト好きの同級生・オカルン(高倉健)が、互いの信じる存在を証明するために向かった怪異スポットで、理解を超えた宇宙人と怪奇現象に遭遇し、窮地の中で秘めた力に目覚め、呪いの力を手にした二人が迫りくる怪異に立ち向かうオカルティックバトル&青春物語
【考察】
大胆でユーモア溢れるテンポ感でサクサク進む。ラブコメ、オカルト、バトルといった合わさることのなさそうな組み合わせだからこそカオスだけどそこに魅力を感じるのだと思った。
⑨『鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』(映画)
【あらすじ】
鬼となった妹・禰󠄀豆子を人間に戻すため鬼狩りの組織《鬼殺隊》に入った竈門炭治郎。入隊後、仲間である我妻善逸、嘴平伊之助と共に様々な鬼と戦い、
成長しながら友情や絆を深めていく。そして炭治郎は《鬼殺隊》最高位の剣士である《柱》と共に戦い、「無限列車」では炎柱・煉󠄁獄杏寿郎、「遊郭」では音柱・宇髄天元、「刀鍛冶の里」では、霞柱・時透無一郎、恋柱・甘露寺蜜璃と共に激闘を繰り広げていった。その後、来たる鬼との決戦に備えて、隊士たちと共に《柱》による合同強化訓練《柱稽古》に挑んでいる最中、《鬼殺隊》の本部である産屋敷邸に現れた鬼舞辻󠄀無惨。お館様の危機に駆けつけた《柱》たちと炭治郎であったが、 無惨の手によって
謎の空間へと落とされてしまう
【考察】
獪岳、童磨、猗窩座の鬼となった過去が明かされたが、そこに尺を取りすぎなように感じた。猗窩座の回想シーンでは小雪の柔らかさがより伝わって良かった。そこからの現実もどってからの干渉に浸る間がなくて怒涛すぎて感情が忙しかった。
⑩『ストレンジャー・シングス 未知の世界』
【あらすじ】
姿を消した少年、人目を忍び行われる数々の実験、破壊的な超常現象、突然現れた少女。すべての不可解な謎をつなぐのは、小さな町に隠された恐ろしい秘密。
【考察】
ホラー要素ありつつもウィルが生き続けてると信じて行動するジョイスや勇敢に突き進むナンシー
普通に戻ることはないかもしれないが、表と裏の世界が合わさっているSF感がたまらなかった
⑪池袋ウエストゲートパーク(ドラマ)
【あらすじ】
池袋に住む青年「マコト」が、街に渦巻くストリート犯罪やヤクザの抗争、そして当時の社会問題に直面しながら、持ち込まれるトラブルを次々と解決していくストリート・サスペンスドラマ(または小説シリーズ)。主人公マコトは、ヤクザ絡みの難事件を解決する「池袋のトラブルシューター」として知られ、その活躍を通じて都会の裏側で生きる人々の人間ドラマが描かれる。
【考察】
めんどくせえが口癖のマコトに多くのトラブルが舞いこんでくる。2000年放送で、その時代の雰囲気、若者文化、ストリートギャング、都市空間の危うさなどを、ドラマ構成・演出・セリフで巧みに描き出している。池袋西口公園(ウエストゲートパーク)を「若者たちの起点・人間模様の交差点」として扱うことで、都市の切れ目・リアルな生活感が画面に滲み出るようになっている
⑫『火垂るの墓』(映画)
【あらすじ】
昭和20年、神戸。14歳の少年と4歳の妹は、空襲で母が入院することになり、叔母のもとに身を寄せる。やがて母が死ぬと、叔母は兄妹を邪険に扱うようになり、2人は家を出ることにする。誰もいない防空壕で、新たな生活を始める子供たち。しかし、そこには厳しい現実が待っていた。
【考察】
見る年齢によって感じ方が変わる作品。幼少期には
おばさんの理不尽さにしか目がいかなかったが、おばさんの立場からしたらカンタたちの態度が悪くも感じるからこそ、何度でも見るべき映画だと思う
⑬『TOKYO MER 走る緊急救命室』(ドラマ)
【あらすじ】
物語の舞台となるのは、都知事の命で新設された「TOKYO MER」という救命救急のプロフェッショナルチーム。“MER”とは、モバイル・エマージェンシー・ルームの略称で、彼らの使命は最新の医療機器とオペ室を搭載した大型車両(ERカー)で、危険極まりない重大事故・災害・事件の現場に駆けつけ、負傷者にいち早く救命処置を施すこと。“一人も死者を出さないこと”が、彼らに課されたミッションである。
【考察】
1話1話各話メンバーを絞って焦点を当てていくスタイルで王道的な話ではあるが、鈴木亮平演じる喜多見の命を本当の意味で平等に扱っていて、まるでヒーローだった。しかし組織としては認められないこともある中で命とは何かを問うていると思った。
⑭『空飛ぶ広報室』(ドラマ)
【あらすじ】
元戦闘機パイロットの夢を怪我で絶たれた空井大祐と、取材で航空自衛隊の広報室を訪れた情報番組ディレクターの稲葉リカが出会い、お互いの挫折や葛藤を乗り越えながら、広報の仕事を通して航空自衛隊の魅力を伝え、成長していく物語
【考察】
恋愛要素だけではなく、夢を一度は諦めた者たちがどのようにして向き合ってまた立ち上がるのかそこに視点をおいて見た時にこの作品がより輝くと思った。3.11の描写を入れたりして、戦闘集団のようなイメージではなく、一人一人の人間である上でステレオタイプを打ち崩す効果があるように感じた。航空祭やブルーインパルスといった、リアルな描写、防衛省の協力があってこそできているから映像に新鮮さを感じさせた。
⑮『母性』(映画)
【あらすじ】
ある日、女子高生の遺体が発見された。しかし、事件がなぜ起きたのかはわからないままだった。この事件の証言者として話を聞かれることになったのは、ルミ子と清佳という、娘を愛せない母とそんな母に愛されたい娘の2人。同じ時刻に起きた同じ出来事を思い浮かべているはずの2人の証言は食い違い、彼女たちの抱える複雑な関係性や秘密が浮き彫りになっていく。
【考察】
小説と同様に母の視点と娘の視点で語られることでお互いの主観で語られる分、ずれがや矛盾が生じ、独特の不穏な雰囲気を出していると思った。戸田恵梨香演じるルミ子の周りには母から愛されている時は色とりどりになっているが、清佳に母として接する時には色があまりないことに気づいた。そこにはルミ子の心情もあったように思う。
⑯『死刑にいたる病』(映画)
【あらすじ】
大学生の雅也は、24人もの少年少女を殺害したとして世間を震撼させている稀代の連続殺人鬼・榛村 (はいむら)から1通の手紙を受け取る。すでに一審で死刑判決を受けている榛村。一方、雅也は中学時代に地元でパン屋の店主をしていた彼をよく知っていた。
【考察】
榛村のぶれないサイコパスを見事に表現していると思った。本来の自分を見つめ、大切なものとは何かを探す中で自分を見失ってしまったから絶望の中で、人を殺すという答えになったと思った。雅也も自分の状況から目を逸らして現実を見ないようにしていたために、榛村を信仰し、自分と同一視してしまったのではないかと思った。なかなかゾッとする結末であった。
⑯『恋わずらいのエリー』(映画)
【あらすじ】
学校イチのさわやか王子・オミくん(宮世琉弥)を眺めつつ、彼との妄想を“恋わずらいのエリー”の名前でSNS上でつぶやくのが日課の妄想大好き女子・エリー(原 菜乃華)。
ところが、パーフェクトだと思っていたオミくんは、実は口が悪いウラオモテ男子だった!
しかも、超恥ずかしい妄想が彼にバレてしまい、絶体絶命の大ピンチ…のはずが、「その妄想、叶えてあげてもいーよ?」と、オミくんはエリーを面白がり、まさかの急接近!
最初こそオミくんの裏の顔にショックを受けたエリーだったが、彼の飾らない素の部分を知っていくうちに恋心も妄想も、さらに膨らんでいく。
そんなある日、ちょっと変わったクラスメイト・要くん(西村拓哉)に“恋わずらいのエリー”であることがバレてしまう。
エリーに興味を持った要くんは、急に距離を詰めて「友達になって」と迫り、まさかの三角関係…?!
果たして、オミくんとエリーの恋の行方は…?
【考察】
いわゆる典型的なラブストーリーではあるが、妄想ツイートを垂れ流して、恋する乙女が一度は想像したことのある妄想だらけで、なぜか少し共感してしまうところがあった。直接言葉では伝えられないもどかしさも含めて甘酸っぱい作品。
⑰『あたしの!』(映画)
【あらすじ】
素直すぎて嘘がつけない高校2年生のあこ子は、新学期の初日、全校女子の人気者である直己が留年したことで同じ学年になる。ひと目で恋に落ちたあこ子は彼に告白するが、彼女を作る気はないと言われふられてしまう。直己の親友である成田から彼女を作らない理由を聞き、好きでい続けようと心に決めるが、あこ子とは小学校からの親友である充希が直己に近づき始める
【考察】
恋と友情どっちを取るのかという一生悩ましい問題を抱えて、傷つきながら成長している様子を見れた。ポップで明るい部分もあれば、トーンを下げた映像で見られる恋愛と友情の葛藤シーンはあち子と充希の隔たりをうまく表現している。最後の空港のシーンだけでもすごく胸がときめく。
⑱『2人のローマ教皇』(映画)
【あらすじ】
カトリック教会の方針に不満を抱くベルゴリオ枢機卿は、ベネディクト教皇に辞任を申し入れる。ところが、スキャンダルに直面して信頼を失っていたベネディクト教皇はそれを受け入れず、彼をローマへ呼びつける。ベネディクト教皇はベルゴリオから激しい批判を受けるも、彼を後継者と見定め、ある秘密を打ち明ける。やがて考えのまったく異なる2人は、カトリック教会の未来のために対話を重ね、理解を深めていく。
【考察】
カトリック教会にとって歴史的な転換点であった出来事を取り扱っている。カトリック教会のトップに立つことの重み、孤独そして教会の外にいる人々に人生をどのようにして生きるのかを問うていると思った。言いづらいことはラテン語で、というのが面白かった。
⑲『ちはやふる-めぐり-』(ドラマ)
【あらすじ】
「今どき部活なんてタイパ悪すぎでしょ」――梅園高校2年生のめぐる(當真あみ)は、競技かるた部の幽霊部員。目の前の青春よりも、将来への投資!何事もタイパ重視のめぐるは、学校が終わればバイト、からの学習塾、隙間時間にスマホアプリで積み立て投資。部活に入っていれば内申点に有利という理由だけでかるた部に在籍しているものの、一度も部活に出たことがなく、競技かるたのルールもチンプンカンプン。そんなめぐるの高校生活が、新たに競技かるた部の顧問になった古典オタクの非常勤講師・大江奏(上白石萌音)との出会いで変わり始め…。
【考察】
『ちはやふる』の瑞沢高校が舞台ではなく、梅園高校が舞台になる。かるたなんて、といったタイパ重視と言ったどちらかと言えば現代的な考えをしていて、かるた馬鹿と称されていた千早とはまた違った魅力に溢れていた。しかし千早のような周りを巻き込んで大きくなっていく、影響を与えながら強くなっていく姿や、瑞沢OB、OGとして前シリーズまでで出演していたメンバーたちが再登場し、10年の年月を感じさせるように成長しているのにも感動した。
⑳『今際の国のアリス』(ドラマ)
【あらすじ】
漫然と生きていたゲーマーが、友人2人と迷い込んだ異次元の東京。そこで次から次へと理不尽なゲームを突きつけられた彼らは、生きるか死ぬかの戦いを強いられる
【考察】
選ぶことの責任や、なぜ生きたいと思うのか。一度は考えたことがあるようなことだが、いざこの場面に置かれたら自分は生き残ろうとするのか。正常な世界があるのかわからない中で仲間が死んでしまうのを見ながら正常でいられるのかを常に考えながら見た。自己犠牲の上で成り立つゲームもあって、アリス自身の自己優先から他者のために命をかける姿に成長も見てとれた。
㉑『SPEC 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』(ドラマ)
【あらすじ】
ずば抜けたIQを有する型破りな刑事と左遷された元特殊部隊の司令塔。未詳事件特別対策係でコンビを組んだ2人は、常識では計り知れない能力"SPEC"を持つ犯罪者たちに立ち向かっていく。
【考察】
『SPEC』シリーズはただの超能力アクション/ミステリーではなく、「能力とは何か」「真実と記憶」「個と国家」「正義とは何か」といった重めの問いを娯楽として昇華させる作品だ。視聴者を飽きさせないキャラクターの魅力、多層的な構造、映像演出、そして謎解きのスピード感・衝撃には強い中毒性がある。異常を感じさせる演出は今のドラマなどでも使われるスローにして光が線になる演出などがあって、視覚的にも楽しめる。
㉒『薫る花は凛と咲く』(アニメ)
【あらすじ】
底辺男子校・千鳥高校の紬 凛太郎と、お嬢様学校・桔梗女子の和栗 薫子が出会い、惹かれ合う青春ラブストーリー。隣接する二校の溝の深さに反発し、互いへの偏見がない薫子に心を許していく凛太郎と、彼を「怖い」と思わない薫子が、距離を縮めながら周囲の人々にも心を開いていく物語
【考察】
薫子のふわっとした雰囲気が漫画で見ていた時よりも強調されていて、髪の毛の動きなどでも薫子の気持ちが表現されていて、かわいくてあざといけど計算されていない初心な可愛さで溢れていた。隣の校舎ながらも近くて遠い距離感だからこそ生まれる、凛太郎の不器用さや心理的距離と物理的距離が交錯していた。
㉓『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』
【あらすじ】
主人公の芦屋瑞稀が、男子に憧れる佐野泉をもう一度跳ばせたい一心で、男のふりをして全寮制男子校に編入する物語で、若手俳優が多数出演し、学園でのドキドキの共同生活や、男装するヒロインが女子であるとバレないかというハラハラする展開、そして登場人物たちの恋愛模様が描かれる、究極の学園青春ラブコメディ
【考察】
女性が“男装”して男子校に潜入するという設定自体が、性別の境界や社会的な“役割”を揺らす要素を含んでおり、視聴者に「性別・性というものをどう見るか」を無意識に問いかける。
キャストがものすごく豪華であることを前提としているが、青春ドラマ・ラブコメのテンプレートのひとつとなったことで、その後のドラマに“学園男装もの”“寮生活もの”“恋愛と友情の混合”といった要素が増えるきっかけになったと思われる
㉔『涙の女王』(ドラマ)
【あらすじ】
財閥の娘ホン・ヘインと、彼女の夫である田舎出身の弁護士ペク・ヒョヌが、結婚3年目の危機を経て再び愛を育むラブコメディ。離婚を決意したヒョヌが、ヘインの余命3ヶ月の脳腫瘍という衝撃的な事実を知ったことから物語は展開し、夫婦の愛と絆を取り戻す過程が描かれる。
【考察】
離婚の危機に直面しながらも愛を取り戻していく姿に胸キュンするところが多かった。対話すること、相手への尊敬の念があれば愛はいくらでも取り戻せると思った。いい瞬間に曲が入るのが韓国ドラマを感じさせる。スローのキスシーンとか
㉕『愛の不時着』(ドラマ)
【あらすじ】
パラグライダー中に思わぬ事故に巻き込まれ、北朝鮮に不時着してしまった韓国の財閥令嬢。そこで出会った堅物の将校の家で、身分を隠して暮らすことになるが...
【考察】
実際には絶対と言っていいほどあり得ない状況ではあるが、「運命」をめぐるラブストーリーではあるが、選択が一つでも違えば死んでいたかもしれない中で、出会うことの奇跡を感じた。当たり前に皆人間で温かさを持っているから、人生って彩りがあると思った。
㉖『ウェンズデー』 (ドラマ)
【あらすじ】
「アダムス・ファミリー」に登場する長女ウェンズデーが主人公のNetflixオリジナルドラマ。ティム・バートンが監督・制作総指揮を担当した。奇妙な寄宿学校、ネヴァーモア学園でウェンズデーが一族にまつわる超常現象や殺人事件に巻き込まれていく推理ミステリー。
【考察】
後半のシリーズになるにつれ、少しずつ感情が人間らしくなってくるウェンズデーが次第に明らかになってくるのが、シリーズ物の醍醐味を感じさせる。
自分本位だったウェンズデーがイーニッドのために、など行動する理由が自分から友達を守るために変わっていくのが普通の女の子で可愛いらしく感じる。
㉗『ブラッシュアップライフ』(ドラマ)
【あらすじ】
交通事故で死亡した女性は死後の世界に送られるが、生前の人生を最初からやり直すチャンスをつかみ取る。来世のために徳を積むべく、彼女の2周目の人生が幕を開ける。
【考察】
バカリズム脚本作品は、リアルを追求しているからこそセリフにあるあると言いたくなるような共感するところが多い。人生を何度もやり直すがやり直すたびに新しい問題が生まれて、完璧な人生なんて送れないけど前向いて生きることが大切なんだと思った。
㉘『コンジアム』(映画)
【あらすじ】
世界7大心霊スポットのひとつに選出されたコンジアム精神病院へ潜入し、ライブ配信する7人の男女。恐る恐る院内に足を踏み入れた一行は、次々と不気味な現象をカメラに収める。やがてアクセス数を順調に伸ばしていったが、想定していた以上の怪奇事件が続発する。
【考察】
配信視点から見ることが多く、YouTubeを映画にしたような印象を受けるが、カメラという肉眼では気づきづらいこともフィルターを通すことでわかりやすくなっていると思った。現代的なホラー作品である。白目で出てくるのが一般的だが、黒目も怖いと改めて思った。
㉙『呪詛』
【あらすじ】
かつてある宗教施設で禁忌を破り、呪いを受けたリー・ルオナン。そして6年後、あの時の呪いが今度は自分の娘に降りかかったと知り、必死で我が子を守ろうとする。
【考察】
ただのホラー映画のようなお化けが出てきてきゃーではなく、じわじわと蝕んでいくような怖さに包まれる。カルト宗教なだけあって異質でドキュメンタリー風な視点で進むから臨場感も味わえる。見る人によってはトラウマになると思うが、その気持ち悪さが醍醐味だと思った。
㉚『となりのMr.パーフェクト』(ドラマ)
【あらすじ】
人生をやり直すために韓国に戻ってきた女性が幼なじみと再会。そんなふたりの間には、かなり複雑な過去があり...。
【考察】
ラブコメではあるが、人生にミスを犯したり、迷いがある登場人物にとって「再び立ち上がること」「自分が本当に望む道に戻ること」などのリセットをモチーフにしつつも、明るく前に進んでいるとと思った。
【あらすじ】
任侠の一門に生まれた喜久雄は15歳の時に抗争で父を亡くし、天涯孤独となってしまう。喜久雄の天性の才能を見抜いた上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎は彼を引き取り、喜久雄は思いがけず歌舞伎の世界へ飛び込むことに。喜久雄は半二郎の跡取り息子・俊介と兄弟のように育てられ、親友として、ライバルとして互いに高めあい、芸に青春を捧げていく。そんなある日、事故で入院した半二郎が自身の代役に俊介ではなく喜久雄を指名したことから、2人の運命は大きく揺るがされる。
【考察】
芸を極めることの代償、なにが正解なのかわからない世界でもがき苦しみ、それでも舞台に立ち続ける。伝統文化である歌舞伎において重要視される血に振り回されつつも、空っぽでなにもなかった喜久雄がどんどん吸収していき、言い方は悪いが怪物のようになるのが印象的だった。人間国宝の役で出てきた万菊の喜久雄や俊介に対する温かさと圧倒的な存在感が素晴らしいなと思った。あと玉三郎さんのような目を惹くような鷺娘に感動した。
②『いつかは賢いレジデント生活』(ドラマ)
【あらすじ】
『賢い医師生活』に登場したユルジェ病院の分院・鍾路ユルジェ病院の産婦人科を舞台に、レジデント(専攻医)1年目の4人が悪戦苦闘しながらも成長していく姿を描く。
【考察】
賢い医師生活のスピンオフ版として配信されているもので、レジデントと言っているように研修医たちの話になる。うまく行かず失敗を繰り返して、辞めたいや逃げたいなど、たくさんの弱音を吐きながらも成長していく姿に勇気をもらった。人間らしさマックスで見やすい作品だった。
③『ロマンティックキラー』(アニメ)
【あらすじ】
恋愛に全く興味がない女子高生・星野杏子が、魔法使いリリによって「恋愛エネルギー」を生み出すプロジェクトに強制参加させられる物語。大好きなゲーム、チョコ、猫という「三大欲求」をリリに没収された杏子は、次々と現れるイケメン男子たちからの「ロマンティック・トラップ」を回避するために奮闘しますが、その過程で彼らにも変化が訪れる。
【考察】
少女漫画のあるある展開がたくさん、でも全く靡かない杏子とイケメンたちと魔法使いリリの掛け合いのテンポが良かった。薄いイケメンではなく、キャラ設定がしっかりしてあるクセの強いイケメンばかり、今の所は誰にも落ちていないが果たして誰かと恋をするのか気になるところではある、映画に期待
④『エミリー、パリへ行く』(ドラマ)
【あらすじ】
シカゴのマーケティング会社で働くエミリー・クーパーが、 上司の代理でフランス・パリのサヴォワールに転勤することになり、夢のパリ生活を開始する物語。エミリーはアメリカとフランスの文化の違いに戸惑いながらも、フランス語が話せないことや、現地の同僚の反発に直面しながらも、SNS戦略の刷新に奮闘。さらに、隣人のシェフ、ガブリエルとのロマンスや、歌手を目指す友人ミンディーとの友情を築きながら、仕事と恋愛、友情に情熱を燃やす姿が描かれる。
【考察】
アメリカとフランスの文化の違いから起こる問題に戸惑いながらも時には楽しむ。仕事ではエミリーの斬新なアイデアに興味を惹かれ、どんどん仕事を任されていく姿や、時に恋も仕事もうまく行かず悩んでいる姿がリアルだと思ったし、なによりどこを切り取っても映える街並みなのに、シリーズ1ではまるで拒絶されているように感じているところに苦しさを感じた。シリーズを重ねていくごとにパリを本当に好きになっていくエミリーが素敵だった。見た後はどこかスッキリできる作品
⑤『気象庁の人々 社内恋愛は予測不可能!?』(ドラマ)
【あらすじ】
気象庁で働く優秀な予報官チン・ハギョンが、結婚を控えていた恋人の浮気で破談になり社内恋愛を避けると誓うが、天気にしか興味がない自由奔放な新入社員イ・シウと出会い、再び予測不能な恋に落ちるというラブコメディです。
【考察】
韓国ドラマあるあるのぶっ飛んだ設定ではなく、ありそうな現実味のあるストーリー。気象庁を舞台に進む話でこういうところをみて予報出しているんだと勉強になった。社内恋愛の難しさ、仕事と家庭の両立など本当に現実的な考えさせられる場面が多かった。天気を各話のタイトルに模してるのも粋
⑥『グランメゾン東京』(ドラマ)
【あらすじ】
木村拓哉演じる型破りなシェフ・尾花夏樹が、パリで二つ星を獲得するも慢心から全てを失った後、鈴木京香演じる女性シェフ・早見倫子と出会い、日本で三つ星レストラン「グランメゾン東京」をオープンして世界最高峰のミシュラン三つ星獲得を目指す物語
【考察】
大人が真剣に夢を追いかけるってかっこいいと思った。展開はまあ読めるがそれでもそこに辿り着くまでの努力がすごい。
⑦『ロストケア』(映画)
【あらすじ】
老人と訪問介護センターの所長の死体が早朝の民家で発見された。容疑者として浮上したのは亡くなった所長が勤めていたセンターで介護士として働く斯波宗典。検事の大友秀実は彼が働き始めてから亡くなった介護センターの利用者が40人を超えていることを突き止める。真実を明らかにしようと斯波を追い詰めていく大友に、彼は自分のしたことは「殺人」ではなく「救い」であったと主張する。
【考察】
人の命を奪う権利は誰にもないことはわかっているが、それでも介護の辛さや、誰にもわかってもらえない孤独、今まで自分たちが目を背けていた問題なのではないかと思わされた。綺麗事を並べるだけでは解決できない自分の気持ちをどこに仕舞えばいいのかがわからなくなるような作品であった。斯波を演じた松山ケンイチの優しい雰囲気があったからこそより裏切られた気持ちが強く感じた。
⑧『ダンダダン』(アニメ)
【あらすじ】
霊媒師の家系に生まれた女子高生・モモ(綾瀬桃)と、宇宙人を信じ幽霊を信じないオカルト好きの同級生・オカルン(高倉健)が、互いの信じる存在を証明するために向かった怪異スポットで、理解を超えた宇宙人と怪奇現象に遭遇し、窮地の中で秘めた力に目覚め、呪いの力を手にした二人が迫りくる怪異に立ち向かうオカルティックバトル&青春物語
【考察】
大胆でユーモア溢れるテンポ感でサクサク進む。ラブコメ、オカルト、バトルといった合わさることのなさそうな組み合わせだからこそカオスだけどそこに魅力を感じるのだと思った。
⑨『鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』(映画)
【あらすじ】
鬼となった妹・禰󠄀豆子を人間に戻すため鬼狩りの組織《鬼殺隊》に入った竈門炭治郎。入隊後、仲間である我妻善逸、嘴平伊之助と共に様々な鬼と戦い、
成長しながら友情や絆を深めていく。そして炭治郎は《鬼殺隊》最高位の剣士である《柱》と共に戦い、「無限列車」では炎柱・煉󠄁獄杏寿郎、「遊郭」では音柱・宇髄天元、「刀鍛冶の里」では、霞柱・時透無一郎、恋柱・甘露寺蜜璃と共に激闘を繰り広げていった。その後、来たる鬼との決戦に備えて、隊士たちと共に《柱》による合同強化訓練《柱稽古》に挑んでいる最中、《鬼殺隊》の本部である産屋敷邸に現れた鬼舞辻󠄀無惨。お館様の危機に駆けつけた《柱》たちと炭治郎であったが、 無惨の手によって
謎の空間へと落とされてしまう
【考察】
獪岳、童磨、猗窩座の鬼となった過去が明かされたが、そこに尺を取りすぎなように感じた。猗窩座の回想シーンでは小雪の柔らかさがより伝わって良かった。そこからの現実もどってからの干渉に浸る間がなくて怒涛すぎて感情が忙しかった。
⑩『ストレンジャー・シングス 未知の世界』
【あらすじ】
姿を消した少年、人目を忍び行われる数々の実験、破壊的な超常現象、突然現れた少女。すべての不可解な謎をつなぐのは、小さな町に隠された恐ろしい秘密。
【考察】
ホラー要素ありつつもウィルが生き続けてると信じて行動するジョイスや勇敢に突き進むナンシー
普通に戻ることはないかもしれないが、表と裏の世界が合わさっているSF感がたまらなかった
⑪池袋ウエストゲートパーク(ドラマ)
【あらすじ】
池袋に住む青年「マコト」が、街に渦巻くストリート犯罪やヤクザの抗争、そして当時の社会問題に直面しながら、持ち込まれるトラブルを次々と解決していくストリート・サスペンスドラマ(または小説シリーズ)。主人公マコトは、ヤクザ絡みの難事件を解決する「池袋のトラブルシューター」として知られ、その活躍を通じて都会の裏側で生きる人々の人間ドラマが描かれる。
【考察】
めんどくせえが口癖のマコトに多くのトラブルが舞いこんでくる。2000年放送で、その時代の雰囲気、若者文化、ストリートギャング、都市空間の危うさなどを、ドラマ構成・演出・セリフで巧みに描き出している。池袋西口公園(ウエストゲートパーク)を「若者たちの起点・人間模様の交差点」として扱うことで、都市の切れ目・リアルな生活感が画面に滲み出るようになっている
⑫『火垂るの墓』(映画)
【あらすじ】
昭和20年、神戸。14歳の少年と4歳の妹は、空襲で母が入院することになり、叔母のもとに身を寄せる。やがて母が死ぬと、叔母は兄妹を邪険に扱うようになり、2人は家を出ることにする。誰もいない防空壕で、新たな生活を始める子供たち。しかし、そこには厳しい現実が待っていた。
【考察】
見る年齢によって感じ方が変わる作品。幼少期には
おばさんの理不尽さにしか目がいかなかったが、おばさんの立場からしたらカンタたちの態度が悪くも感じるからこそ、何度でも見るべき映画だと思う
⑬『TOKYO MER 走る緊急救命室』(ドラマ)
【あらすじ】
物語の舞台となるのは、都知事の命で新設された「TOKYO MER」という救命救急のプロフェッショナルチーム。“MER”とは、モバイル・エマージェンシー・ルームの略称で、彼らの使命は最新の医療機器とオペ室を搭載した大型車両(ERカー)で、危険極まりない重大事故・災害・事件の現場に駆けつけ、負傷者にいち早く救命処置を施すこと。“一人も死者を出さないこと”が、彼らに課されたミッションである。
【考察】
1話1話各話メンバーを絞って焦点を当てていくスタイルで王道的な話ではあるが、鈴木亮平演じる喜多見の命を本当の意味で平等に扱っていて、まるでヒーローだった。しかし組織としては認められないこともある中で命とは何かを問うていると思った。
⑭『空飛ぶ広報室』(ドラマ)
【あらすじ】
元戦闘機パイロットの夢を怪我で絶たれた空井大祐と、取材で航空自衛隊の広報室を訪れた情報番組ディレクターの稲葉リカが出会い、お互いの挫折や葛藤を乗り越えながら、広報の仕事を通して航空自衛隊の魅力を伝え、成長していく物語
【考察】
恋愛要素だけではなく、夢を一度は諦めた者たちがどのようにして向き合ってまた立ち上がるのかそこに視点をおいて見た時にこの作品がより輝くと思った。3.11の描写を入れたりして、戦闘集団のようなイメージではなく、一人一人の人間である上でステレオタイプを打ち崩す効果があるように感じた。航空祭やブルーインパルスといった、リアルな描写、防衛省の協力があってこそできているから映像に新鮮さを感じさせた。
⑮『母性』(映画)
【あらすじ】
ある日、女子高生の遺体が発見された。しかし、事件がなぜ起きたのかはわからないままだった。この事件の証言者として話を聞かれることになったのは、ルミ子と清佳という、娘を愛せない母とそんな母に愛されたい娘の2人。同じ時刻に起きた同じ出来事を思い浮かべているはずの2人の証言は食い違い、彼女たちの抱える複雑な関係性や秘密が浮き彫りになっていく。
【考察】
小説と同様に母の視点と娘の視点で語られることでお互いの主観で語られる分、ずれがや矛盾が生じ、独特の不穏な雰囲気を出していると思った。戸田恵梨香演じるルミ子の周りには母から愛されている時は色とりどりになっているが、清佳に母として接する時には色があまりないことに気づいた。そこにはルミ子の心情もあったように思う。
⑯『死刑にいたる病』(映画)
【あらすじ】
大学生の雅也は、24人もの少年少女を殺害したとして世間を震撼させている稀代の連続殺人鬼・榛村 (はいむら)から1通の手紙を受け取る。すでに一審で死刑判決を受けている榛村。一方、雅也は中学時代に地元でパン屋の店主をしていた彼をよく知っていた。
【考察】
榛村のぶれないサイコパスを見事に表現していると思った。本来の自分を見つめ、大切なものとは何かを探す中で自分を見失ってしまったから絶望の中で、人を殺すという答えになったと思った。雅也も自分の状況から目を逸らして現実を見ないようにしていたために、榛村を信仰し、自分と同一視してしまったのではないかと思った。なかなかゾッとする結末であった。
⑯『恋わずらいのエリー』(映画)
【あらすじ】
学校イチのさわやか王子・オミくん(宮世琉弥)を眺めつつ、彼との妄想を“恋わずらいのエリー”の名前でSNS上でつぶやくのが日課の妄想大好き女子・エリー(原 菜乃華)。
ところが、パーフェクトだと思っていたオミくんは、実は口が悪いウラオモテ男子だった!
しかも、超恥ずかしい妄想が彼にバレてしまい、絶体絶命の大ピンチ…のはずが、「その妄想、叶えてあげてもいーよ?」と、オミくんはエリーを面白がり、まさかの急接近!
最初こそオミくんの裏の顔にショックを受けたエリーだったが、彼の飾らない素の部分を知っていくうちに恋心も妄想も、さらに膨らんでいく。
そんなある日、ちょっと変わったクラスメイト・要くん(西村拓哉)に“恋わずらいのエリー”であることがバレてしまう。
エリーに興味を持った要くんは、急に距離を詰めて「友達になって」と迫り、まさかの三角関係…?!
果たして、オミくんとエリーの恋の行方は…?
【考察】
いわゆる典型的なラブストーリーではあるが、妄想ツイートを垂れ流して、恋する乙女が一度は想像したことのある妄想だらけで、なぜか少し共感してしまうところがあった。直接言葉では伝えられないもどかしさも含めて甘酸っぱい作品。
⑰『あたしの!』(映画)
【あらすじ】
素直すぎて嘘がつけない高校2年生のあこ子は、新学期の初日、全校女子の人気者である直己が留年したことで同じ学年になる。ひと目で恋に落ちたあこ子は彼に告白するが、彼女を作る気はないと言われふられてしまう。直己の親友である成田から彼女を作らない理由を聞き、好きでい続けようと心に決めるが、あこ子とは小学校からの親友である充希が直己に近づき始める
【考察】
恋と友情どっちを取るのかという一生悩ましい問題を抱えて、傷つきながら成長している様子を見れた。ポップで明るい部分もあれば、トーンを下げた映像で見られる恋愛と友情の葛藤シーンはあち子と充希の隔たりをうまく表現している。最後の空港のシーンだけでもすごく胸がときめく。
⑱『2人のローマ教皇』(映画)
【あらすじ】
カトリック教会の方針に不満を抱くベルゴリオ枢機卿は、ベネディクト教皇に辞任を申し入れる。ところが、スキャンダルに直面して信頼を失っていたベネディクト教皇はそれを受け入れず、彼をローマへ呼びつける。ベネディクト教皇はベルゴリオから激しい批判を受けるも、彼を後継者と見定め、ある秘密を打ち明ける。やがて考えのまったく異なる2人は、カトリック教会の未来のために対話を重ね、理解を深めていく。
【考察】
カトリック教会にとって歴史的な転換点であった出来事を取り扱っている。カトリック教会のトップに立つことの重み、孤独そして教会の外にいる人々に人生をどのようにして生きるのかを問うていると思った。言いづらいことはラテン語で、というのが面白かった。
⑲『ちはやふる-めぐり-』(ドラマ)
【あらすじ】
「今どき部活なんてタイパ悪すぎでしょ」――梅園高校2年生のめぐる(當真あみ)は、競技かるた部の幽霊部員。目の前の青春よりも、将来への投資!何事もタイパ重視のめぐるは、学校が終わればバイト、からの学習塾、隙間時間にスマホアプリで積み立て投資。部活に入っていれば内申点に有利という理由だけでかるた部に在籍しているものの、一度も部活に出たことがなく、競技かるたのルールもチンプンカンプン。そんなめぐるの高校生活が、新たに競技かるた部の顧問になった古典オタクの非常勤講師・大江奏(上白石萌音)との出会いで変わり始め…。
【考察】
『ちはやふる』の瑞沢高校が舞台ではなく、梅園高校が舞台になる。かるたなんて、といったタイパ重視と言ったどちらかと言えば現代的な考えをしていて、かるた馬鹿と称されていた千早とはまた違った魅力に溢れていた。しかし千早のような周りを巻き込んで大きくなっていく、影響を与えながら強くなっていく姿や、瑞沢OB、OGとして前シリーズまでで出演していたメンバーたちが再登場し、10年の年月を感じさせるように成長しているのにも感動した。
⑳『今際の国のアリス』(ドラマ)
【あらすじ】
漫然と生きていたゲーマーが、友人2人と迷い込んだ異次元の東京。そこで次から次へと理不尽なゲームを突きつけられた彼らは、生きるか死ぬかの戦いを強いられる
【考察】
選ぶことの責任や、なぜ生きたいと思うのか。一度は考えたことがあるようなことだが、いざこの場面に置かれたら自分は生き残ろうとするのか。正常な世界があるのかわからない中で仲間が死んでしまうのを見ながら正常でいられるのかを常に考えながら見た。自己犠牲の上で成り立つゲームもあって、アリス自身の自己優先から他者のために命をかける姿に成長も見てとれた。
㉑『SPEC 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』(ドラマ)
【あらすじ】
ずば抜けたIQを有する型破りな刑事と左遷された元特殊部隊の司令塔。未詳事件特別対策係でコンビを組んだ2人は、常識では計り知れない能力"SPEC"を持つ犯罪者たちに立ち向かっていく。
【考察】
『SPEC』シリーズはただの超能力アクション/ミステリーではなく、「能力とは何か」「真実と記憶」「個と国家」「正義とは何か」といった重めの問いを娯楽として昇華させる作品だ。視聴者を飽きさせないキャラクターの魅力、多層的な構造、映像演出、そして謎解きのスピード感・衝撃には強い中毒性がある。異常を感じさせる演出は今のドラマなどでも使われるスローにして光が線になる演出などがあって、視覚的にも楽しめる。
㉒『薫る花は凛と咲く』(アニメ)
【あらすじ】
底辺男子校・千鳥高校の紬 凛太郎と、お嬢様学校・桔梗女子の和栗 薫子が出会い、惹かれ合う青春ラブストーリー。隣接する二校の溝の深さに反発し、互いへの偏見がない薫子に心を許していく凛太郎と、彼を「怖い」と思わない薫子が、距離を縮めながら周囲の人々にも心を開いていく物語
【考察】
薫子のふわっとした雰囲気が漫画で見ていた時よりも強調されていて、髪の毛の動きなどでも薫子の気持ちが表現されていて、かわいくてあざといけど計算されていない初心な可愛さで溢れていた。隣の校舎ながらも近くて遠い距離感だからこそ生まれる、凛太郎の不器用さや心理的距離と物理的距離が交錯していた。
㉓『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』
【あらすじ】
主人公の芦屋瑞稀が、男子に憧れる佐野泉をもう一度跳ばせたい一心で、男のふりをして全寮制男子校に編入する物語で、若手俳優が多数出演し、学園でのドキドキの共同生活や、男装するヒロインが女子であるとバレないかというハラハラする展開、そして登場人物たちの恋愛模様が描かれる、究極の学園青春ラブコメディ
【考察】
女性が“男装”して男子校に潜入するという設定自体が、性別の境界や社会的な“役割”を揺らす要素を含んでおり、視聴者に「性別・性というものをどう見るか」を無意識に問いかける。
キャストがものすごく豪華であることを前提としているが、青春ドラマ・ラブコメのテンプレートのひとつとなったことで、その後のドラマに“学園男装もの”“寮生活もの”“恋愛と友情の混合”といった要素が増えるきっかけになったと思われる
㉔『涙の女王』(ドラマ)
【あらすじ】
財閥の娘ホン・ヘインと、彼女の夫である田舎出身の弁護士ペク・ヒョヌが、結婚3年目の危機を経て再び愛を育むラブコメディ。離婚を決意したヒョヌが、ヘインの余命3ヶ月の脳腫瘍という衝撃的な事実を知ったことから物語は展開し、夫婦の愛と絆を取り戻す過程が描かれる。
【考察】
離婚の危機に直面しながらも愛を取り戻していく姿に胸キュンするところが多かった。対話すること、相手への尊敬の念があれば愛はいくらでも取り戻せると思った。いい瞬間に曲が入るのが韓国ドラマを感じさせる。スローのキスシーンとか
㉕『愛の不時着』(ドラマ)
【あらすじ】
パラグライダー中に思わぬ事故に巻き込まれ、北朝鮮に不時着してしまった韓国の財閥令嬢。そこで出会った堅物の将校の家で、身分を隠して暮らすことになるが...
【考察】
実際には絶対と言っていいほどあり得ない状況ではあるが、「運命」をめぐるラブストーリーではあるが、選択が一つでも違えば死んでいたかもしれない中で、出会うことの奇跡を感じた。当たり前に皆人間で温かさを持っているから、人生って彩りがあると思った。
㉖『ウェンズデー』 (ドラマ)
【あらすじ】
「アダムス・ファミリー」に登場する長女ウェンズデーが主人公のNetflixオリジナルドラマ。ティム・バートンが監督・制作総指揮を担当した。奇妙な寄宿学校、ネヴァーモア学園でウェンズデーが一族にまつわる超常現象や殺人事件に巻き込まれていく推理ミステリー。
【考察】
後半のシリーズになるにつれ、少しずつ感情が人間らしくなってくるウェンズデーが次第に明らかになってくるのが、シリーズ物の醍醐味を感じさせる。
自分本位だったウェンズデーがイーニッドのために、など行動する理由が自分から友達を守るために変わっていくのが普通の女の子で可愛いらしく感じる。
㉗『ブラッシュアップライフ』(ドラマ)
【あらすじ】
交通事故で死亡した女性は死後の世界に送られるが、生前の人生を最初からやり直すチャンスをつかみ取る。来世のために徳を積むべく、彼女の2周目の人生が幕を開ける。
【考察】
バカリズム脚本作品は、リアルを追求しているからこそセリフにあるあると言いたくなるような共感するところが多い。人生を何度もやり直すがやり直すたびに新しい問題が生まれて、完璧な人生なんて送れないけど前向いて生きることが大切なんだと思った。
㉘『コンジアム』(映画)
【あらすじ】
世界7大心霊スポットのひとつに選出されたコンジアム精神病院へ潜入し、ライブ配信する7人の男女。恐る恐る院内に足を踏み入れた一行は、次々と不気味な現象をカメラに収める。やがてアクセス数を順調に伸ばしていったが、想定していた以上の怪奇事件が続発する。
【考察】
配信視点から見ることが多く、YouTubeを映画にしたような印象を受けるが、カメラという肉眼では気づきづらいこともフィルターを通すことでわかりやすくなっていると思った。現代的なホラー作品である。白目で出てくるのが一般的だが、黒目も怖いと改めて思った。
㉙『呪詛』
【あらすじ】
かつてある宗教施設で禁忌を破り、呪いを受けたリー・ルオナン。そして6年後、あの時の呪いが今度は自分の娘に降りかかったと知り、必死で我が子を守ろうとする。
【考察】
ただのホラー映画のようなお化けが出てきてきゃーではなく、じわじわと蝕んでいくような怖さに包まれる。カルト宗教なだけあって異質でドキュメンタリー風な視点で進むから臨場感も味わえる。見る人によってはトラウマになると思うが、その気持ち悪さが醍醐味だと思った。
㉚『となりのMr.パーフェクト』(ドラマ)
【あらすじ】
人生をやり直すために韓国に戻ってきた女性が幼なじみと再会。そんなふたりの間には、かなり複雑な過去があり...。
【考察】
ラブコメではあるが、人生にミスを犯したり、迷いがある登場人物にとって「再び立ち上がること」「自分が本当に望む道に戻ること」などのリセットをモチーフにしつつも、明るく前に進んでいるとと思った。
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