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3年 高田(峻)
RES
春休み課題 11~20
11「パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊」
ウォルトディズニー・カンパニー制作
人気シリーズの第五弾。前作は今までと異なる路線の話だっただけに、今作はパイレーツシリーズの復活作といっても良い。久々に登場するウィルやエリザベスなど旧くからのファンを喜ばせる内容である。
邦題にもあるように「最後」と謳っているように、ジャック演じる、ジョニー・デップが最後かもしれないと噂されるほどの終末感があった。しかし、最後にしてはジャックの活躍はあまりにも乏しく、弱ってしまった海賊といった感じであった。
12「シン・ウルトラマン」 庵野秀明監督
「シン」シリーズの第三弾。国民的ヒーローであるウルトラマンのリメイク。齋藤工がウルトラマンを演じた。撮影スタイルでは円谷プロでも見受けられた懐かしいと思わせる手法が施されている。ストーリーは目を引くものではなかったが、現代風にアレンジされたウルトラマンを観たいという人にとっては面白いと思われるものだろうと感じられる。
13「ミスターインクレディブル」ディズニーピクサー制作
特殊な能力をもつ家族の話。アニメということもあり、こどもでも楽しむことができる作品である。一方で核爆弾や夫婦間の軋轢など大人でないとわからないワードが用いられていたため家族で鑑賞する際は違った見方になるだろうと思った。
14「シュガーラッシュ」ウォルトディズニー・カンパニー制作
ゲームセンターにあるゲームのさ世界が舞台となった斬新な作品。そして悪役に焦点を当てるといった点からも目新しいものを感じた。ヒーローだけが全てではないといった、ヴィラン側の視点を拝見することができる近年の『マレフィセント』でも見受けられるような作品であると感じた。
15「世にも奇妙な物語 23分間の奇跡」フジテレビ制作
恐らく現代ではで放送することが躊躇われる物語である。このシリーズは幾つもの短編から話が成り立っているが、この物語は主に純粋な子どもたちを洗脳していくといったストーリーである。現代の国家への社会風刺的なものを感じた。幽霊や事件をもとにしているわけではないが、背筋が凍るような体験をした。
16「プレデター」20世紀スタジオ
アーノルド・シュワルツェネッガーが主人公を務めるミリタリー作品。突如現れた地球外知的生命体との奮闘が繰り広げられる。最後の一体一の戦いでは武器を使わずに拳で戦うという点において宇宙人とは思えない人間味があるように感じた。
17「孤独のグルメ 韓国スペシャル」久住昌之原作
飯テロドラマでお馴染みの作品。主人公の井ノ頭五郎が韓国に出張に行くという展開で韓国料理を1人で食す。慣れない韓国文化に戸惑いながらも美味しそうに食べる姿に食欲をそそられた。日本では見ることのできない料理を楽しむことができたため、韓国旅行の興味が湧いた。
18「冬のソナタ」KBS制作
日本でも最も有名な韓国ドラマのひとつである。日本で人気を博したペ・ヨンジュンやチェ・ジウが登場する。人気となるだけあってとても斬新で濃い物語となっている。またCMが流れないという点から集中力をそがれることなくちょうど1時間を飽きさせることはない。とてもおすすめである。
19「個人的な体験」大江健三郎作
3月に鬼籍にはいった大江健三郎の代表作。日本で2人しかいないノーベル文学賞受賞の大きな影響を与えた。障害をもつ子どもとそれに奮闘する父親の物語で、現代でも課題となっている多様性やインクルーシブ教育との関わりの勉強になる。自分ならどうするかといったことを考えさせられた。
20「プロジェクトV」ジャッキーチェン制作
ジャッキーの代表作であるプロジェクトA から約30年。オリジナル題名では「プロジェクト」と冠されておらず、日本オリジナルの邦題である。あの頃の日本のファンを再び熱狂させる意図表れている。ストーリーとしては今ひとつ物足りなさを感じたが、もうスタントをみることができないジャッキーが再び飛び降りようとするパロディに嬉しい気持ちになった。
11「パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊」
ウォルトディズニー・カンパニー制作
人気シリーズの第五弾。前作は今までと異なる路線の話だっただけに、今作はパイレーツシリーズの復活作といっても良い。久々に登場するウィルやエリザベスなど旧くからのファンを喜ばせる内容である。
邦題にもあるように「最後」と謳っているように、ジャック演じる、ジョニー・デップが最後かもしれないと噂されるほどの終末感があった。しかし、最後にしてはジャックの活躍はあまりにも乏しく、弱ってしまった海賊といった感じであった。
12「シン・ウルトラマン」 庵野秀明監督
「シン」シリーズの第三弾。国民的ヒーローであるウルトラマンのリメイク。齋藤工がウルトラマンを演じた。撮影スタイルでは円谷プロでも見受けられた懐かしいと思わせる手法が施されている。ストーリーは目を引くものではなかったが、現代風にアレンジされたウルトラマンを観たいという人にとっては面白いと思われるものだろうと感じられる。
13「ミスターインクレディブル」ディズニーピクサー制作
特殊な能力をもつ家族の話。アニメということもあり、こどもでも楽しむことができる作品である。一方で核爆弾や夫婦間の軋轢など大人でないとわからないワードが用いられていたため家族で鑑賞する際は違った見方になるだろうと思った。
14「シュガーラッシュ」ウォルトディズニー・カンパニー制作
ゲームセンターにあるゲームのさ世界が舞台となった斬新な作品。そして悪役に焦点を当てるといった点からも目新しいものを感じた。ヒーローだけが全てではないといった、ヴィラン側の視点を拝見することができる近年の『マレフィセント』でも見受けられるような作品であると感じた。
15「世にも奇妙な物語 23分間の奇跡」フジテレビ制作
恐らく現代ではで放送することが躊躇われる物語である。このシリーズは幾つもの短編から話が成り立っているが、この物語は主に純粋な子どもたちを洗脳していくといったストーリーである。現代の国家への社会風刺的なものを感じた。幽霊や事件をもとにしているわけではないが、背筋が凍るような体験をした。
16「プレデター」20世紀スタジオ
アーノルド・シュワルツェネッガーが主人公を務めるミリタリー作品。突如現れた地球外知的生命体との奮闘が繰り広げられる。最後の一体一の戦いでは武器を使わずに拳で戦うという点において宇宙人とは思えない人間味があるように感じた。
17「孤独のグルメ 韓国スペシャル」久住昌之原作
飯テロドラマでお馴染みの作品。主人公の井ノ頭五郎が韓国に出張に行くという展開で韓国料理を1人で食す。慣れない韓国文化に戸惑いながらも美味しそうに食べる姿に食欲をそそられた。日本では見ることのできない料理を楽しむことができたため、韓国旅行の興味が湧いた。
18「冬のソナタ」KBS制作
日本でも最も有名な韓国ドラマのひとつである。日本で人気を博したペ・ヨンジュンやチェ・ジウが登場する。人気となるだけあってとても斬新で濃い物語となっている。またCMが流れないという点から集中力をそがれることなくちょうど1時間を飽きさせることはない。とてもおすすめである。
19「個人的な体験」大江健三郎作
3月に鬼籍にはいった大江健三郎の代表作。日本で2人しかいないノーベル文学賞受賞の大きな影響を与えた。障害をもつ子どもとそれに奮闘する父親の物語で、現代でも課題となっている多様性やインクルーシブ教育との関わりの勉強になる。自分ならどうするかといったことを考えさせられた。
20「プロジェクトV」ジャッキーチェン制作
ジャッキーの代表作であるプロジェクトA から約30年。オリジナル題名では「プロジェクト」と冠されておらず、日本オリジナルの邦題である。あの頃の日本のファンを再び熱狂させる意図表れている。ストーリーとしては今ひとつ物足りなさを感じたが、もうスタントをみることができないジャッキーが再び飛び降りようとするパロディに嬉しい気持ちになった。
3年 高田(峻)
RES
春休み課題 1~10
1 「アルマゲドン」マイケル・ベイ監督
地球に接近する巨大隕石を破壊するために、立ち向かう物語。
主演のブルース・ウィリスが奮闘する、代表作。親子の絆がコミカル描写の多い中でも、グッとくる場面であった。また、エアロスミスなしでは語れないほど、劇中歌として大きな役割を果たしていた。
2「クレイジーラブ」韓国ドラマ
IQ190の頭脳をもつ、塾講師のゴジンと秘書のシナのありえない恋愛模様を描く。日常的なパワハラを行うゴジンを殺すと決めた、シナは思わぬ形でフィアンセを演じることとなる。
22年に公開されたばかりで、斬新なストーリー展開。塾講師という役どころで、嫌いだったはずの上司のフィアンセとして演じることとなる、対比的な人間関係が織り交ざる姿がとても面白い。
3「24‐TWENTY FOUR-」FOX制作
アメリカ初の黒人大統領が誕生目前に、暗殺予告が入った。テロ対策組織CTUのジャック・バウワーは阻止するために東奔西走する。
一日の行方をドラマの一時間を用いて、全24話の中で一日を完結させる。一日にこんなにも出来事が起こるのかという点は疑問だが、黒幕の正体が発覚した際はただただ残念でならなかった。
4「ポケットモンスター めざせポケモンマスター」アニメ版
主人公・サトシと相棒のピカチュウとの集大成となる物語。初期メンバーのカスミとタケシと共にポケモンマスターとなるために旅にでる。
私が幼少の頃から見ていたポケモンシリーズの終末といってよいシリーズ。ポケモンの主人公のサトシが卒業となるとともに、目指していたポケモンマスターの道を童心に還った
目線でみることができた。
5「Prison Break season2」FOX制作
人気シリーズの第二弾。刑務所から見事に脱獄したマイケルとリンカーンの逃亡劇をみることができる。
いつ捕まってしまうのかというハラハラ感を感じる。また敵関係にあったケラーマンが味方になるという必ず、物語が成功につながっていくように作られている巧妙さに驚いた。
6「Prison Break season3」FOX制作
人気シリーズの第三弾。ソーナに捕らえられてしまった、マイケルはある男と一緒にそこから脱獄をするように命じられる。リンカーンジュニアとサラを救うためにマイケルの新な脱獄譚が始まる。
アメリカの脚本家たちのストライキ運動の影響で、全14話で完結ということもあり、テンポよく見ることができた。実際にも存在する刑務所をモデルにしていることもあり、実態ということも学ぶことができた。
7「Prison Break season4」FOX制作
人気シリーズの第四弾。組織を壊滅するために、かつての仲間たちと最後の戦いに挑む。
マイケル、脱獄した仲間、元刑務官や元FBIと心強い同士で結束し、極悪な組織を壊滅し、世界を平和に導くといった壮大なストーリーとなっている。
8「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」
ウォルトディズニー・カンパニー制作
人気シリーズの第一弾。ジャック・スパロウ率いる海賊がイギリス帝国と絡んで、繰り広げる大冒険。原作がない本作だが、ディズニーランドの人気アトラクションから映画に発展するという稀有な作品でもある。
人気作の第一弾とあって、見ごたえも多い。なかなか海賊の映画というものをこれほど人気にした作品はないだろう。
9「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト」
ウォルトディズニー・カンパニー制作
人気シリーズの第二弾。デッドマンズ・チェスト「死者の心臓」をめぐる争いが広げられる。デイビージョーンズと海の物語で、特にクラーケンが出現するシーンはトラウマ級である。この物語でジャックは死を遂げることとなるが、あらかじめ後編が用意されているからである。製作者側の絶対的な人気の自信が窺える。
10「パイレーツ・オブ・カリビアン ワールドエンド」
ウォルトディズニー・カンパニー制作
人気シリーズの第三弾。前作を前編として扱うと後編にあたる。デイビージョーンズとの闘いに終止符を打つ。海の伝説が現れる。
映画としては長めの三時間という放映時間であるが、前編の伏線などを回収していく。海賊映画としての真骨頂を見せてもらった。
1 「アルマゲドン」マイケル・ベイ監督
地球に接近する巨大隕石を破壊するために、立ち向かう物語。
主演のブルース・ウィリスが奮闘する、代表作。親子の絆がコミカル描写の多い中でも、グッとくる場面であった。また、エアロスミスなしでは語れないほど、劇中歌として大きな役割を果たしていた。
2「クレイジーラブ」韓国ドラマ
IQ190の頭脳をもつ、塾講師のゴジンと秘書のシナのありえない恋愛模様を描く。日常的なパワハラを行うゴジンを殺すと決めた、シナは思わぬ形でフィアンセを演じることとなる。
22年に公開されたばかりで、斬新なストーリー展開。塾講師という役どころで、嫌いだったはずの上司のフィアンセとして演じることとなる、対比的な人間関係が織り交ざる姿がとても面白い。
3「24‐TWENTY FOUR-」FOX制作
アメリカ初の黒人大統領が誕生目前に、暗殺予告が入った。テロ対策組織CTUのジャック・バウワーは阻止するために東奔西走する。
一日の行方をドラマの一時間を用いて、全24話の中で一日を完結させる。一日にこんなにも出来事が起こるのかという点は疑問だが、黒幕の正体が発覚した際はただただ残念でならなかった。
4「ポケットモンスター めざせポケモンマスター」アニメ版
主人公・サトシと相棒のピカチュウとの集大成となる物語。初期メンバーのカスミとタケシと共にポケモンマスターとなるために旅にでる。
私が幼少の頃から見ていたポケモンシリーズの終末といってよいシリーズ。ポケモンの主人公のサトシが卒業となるとともに、目指していたポケモンマスターの道を童心に還った
目線でみることができた。
5「Prison Break season2」FOX制作
人気シリーズの第二弾。刑務所から見事に脱獄したマイケルとリンカーンの逃亡劇をみることができる。
いつ捕まってしまうのかというハラハラ感を感じる。また敵関係にあったケラーマンが味方になるという必ず、物語が成功につながっていくように作られている巧妙さに驚いた。
6「Prison Break season3」FOX制作
人気シリーズの第三弾。ソーナに捕らえられてしまった、マイケルはある男と一緒にそこから脱獄をするように命じられる。リンカーンジュニアとサラを救うためにマイケルの新な脱獄譚が始まる。
アメリカの脚本家たちのストライキ運動の影響で、全14話で完結ということもあり、テンポよく見ることができた。実際にも存在する刑務所をモデルにしていることもあり、実態ということも学ぶことができた。
7「Prison Break season4」FOX制作
人気シリーズの第四弾。組織を壊滅するために、かつての仲間たちと最後の戦いに挑む。
マイケル、脱獄した仲間、元刑務官や元FBIと心強い同士で結束し、極悪な組織を壊滅し、世界を平和に導くといった壮大なストーリーとなっている。
8「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」
ウォルトディズニー・カンパニー制作
人気シリーズの第一弾。ジャック・スパロウ率いる海賊がイギリス帝国と絡んで、繰り広げる大冒険。原作がない本作だが、ディズニーランドの人気アトラクションから映画に発展するという稀有な作品でもある。
人気作の第一弾とあって、見ごたえも多い。なかなか海賊の映画というものをこれほど人気にした作品はないだろう。
9「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト」
ウォルトディズニー・カンパニー制作
人気シリーズの第二弾。デッドマンズ・チェスト「死者の心臓」をめぐる争いが広げられる。デイビージョーンズと海の物語で、特にクラーケンが出現するシーンはトラウマ級である。この物語でジャックは死を遂げることとなるが、あらかじめ後編が用意されているからである。製作者側の絶対的な人気の自信が窺える。
10「パイレーツ・オブ・カリビアン ワールドエンド」
ウォルトディズニー・カンパニー制作
人気シリーズの第三弾。前作を前編として扱うと後編にあたる。デイビージョーンズとの闘いに終止符を打つ。海の伝説が現れる。
映画としては長めの三時間という放映時間であるが、前編の伏線などを回収していく。海賊映画としての真骨頂を見せてもらった。
2年 橋本
RES
春休み課題11~20
11,『小説 噓つき魔女と灰色の虹』著者:そらる
“イロ”が失われ、その色彩を見ることができるのは魔法使いのみとなった世界。ある日、鮮やかな世界にあこがれを抱き、魔法使いと友達になりたいと思った少年・ルーマは、魔法使いが住んでいると言われる迷いの森へと向かう。そこで出会ったのは、イリアという魔法使いの少女だった。この二人の出会いが、“イロ”を失った世界の運命を変えていく。
ネットに投稿された自身の楽曲を題材に描かれた物語で、曲は事前に何度も聞いていたため、その楽曲だけでは分からなかった間の部分が分かるということが新鮮な面白さがあった。普段人間が当たり前に見えている色が、魔法使いとの隔絶によって見えなくなってしまったとすることにより、当たり前の感覚を当たり前ではないかのように表していたことが興味深かった。
12,『大怪獣のあとしまつ』監督・脚本:三木聡
日本中を恐怖に陥れた巨大怪獣が死亡する。怪獣の死骸は腐敗によってゆっくりと膨張し、最悪の場合には大爆発を引き起こす恐れがあった。そんな危険な大怪獣「希望」の後始末を担当することになった政府直轄の特殊部隊・特務隊の青年たちは、国民、そして日本の運命をかけた危険な死体処理に挑む。
内閣総理大臣、財務大臣、環境大臣などが怪獣処理の有効な案を、権力を得るために我先にと実行しようとするさまが現実的だと感じたとともに、少しポンコツな人として描かれており皮肉めいていると感じた。怪獣と戦うことではなく、国民に被害が出ないようどのように処理するかということに焦点を当てた話は新鮮で面白かった。
13,『シン・ウルトラマン』監督:樋口真嗣、脚本:庵野秀明
物語の舞台は巨大不明生物「禍威獣」が出現し被害が発生している日本である。日本政府は防災庁・禍特対を設立し禍威獣対策に当たっていた。そんな中、禍威獣ネロンガの出現時に謎の巨人が大気圏外から飛来し、これを撃退して去っていく。一方、巨人が飛来した際、逃げ遅れた子どもの保護にあたっていた禍特対の神永新二は、衝撃からその子をかばって死亡する。光の星から来た外星人であった巨人は、神永の自己犠牲を見て人類に興味を示し、神永と一体化する。そして、禍特対の一員として人類を理解していく。
昔の特撮などでよく聞いた印象のあるサウンドが使われていると思った。二人称視点のカメラワークで距離が迫ったものが多かったり、少し不思議なカメラワークが多用されていてカメラワークにこだわっているように感じた。外星人によって支配される日本が、AIなどの科学技術により支配される世界を示唆しているかのように思われた。
14,『死役所』原作:あずみきし、監督:湯浅弘章ほか
死んだ人間が、成仏する手続きを行うために訪れる死役所。ここには、自殺、他殺、病死、事故死、寿命、死産までありとあらゆる人が訪れる。死役所職員は全員死刑囚であり、なぜ死後職員として働くことになったのか、そもそも死役所の存在理由とは、と死役所を訪れる人や職員が死んでなお「自分の人生はなんだったのか」と考える物語。
死んだ人間が書類にどんな理由で死んだかを記入することで、冷静にその状況を受け止め自分や生前の周りの環境と向き合いなおすという物語が面白かった。特に後半では死刑で亡くなった死役所職員たちに焦点が当てられ、仇討ちや冤罪などの理由が明かされることで、前半までの殺された人たちに共感したりしていた気持ちが、殺人を犯した人に共感や同情の心を持ってしまうように変化させられて、事件の真実からどう考え受け止めるのかなど生きること、殺すことを改めて考えさせられる作品だった。
15,『SING/シング』監督・脚本:ガース・ジェニングス
動物たちの暮らす世界で、コアラのバスター・ムーンが経営するムーン劇場は廃業に追い込まれていた。そんな中、彼はかつての栄光を取り戻そうと歌のコンテストを開催する。そして様々な事情を抱えた個性的な動物たちが集い盛大なオーディションが行われる。
歌を主題にした映画ということで展開がミュージカル調で見飽きない作品であり、それぞれの登場人物に焦点を当てた分かりやすい物語になっていて、年齢問わず多くの人が見やすいものになっていたと感じた。落胆や驚きのリアクションの表現がオーバーで、コミカルでありながら海外的だったように思われた。
16,『SING/シング:ネクストステージ』監督・脚本:ガース・ジェニングス
盛大なオーディションの後、連日の大盛況となっていたムーン劇場。ムーンたちはさらに大きな夢へと踏み出すため、エンターテイメントの聖地レッド・ショア・シティで新しいショーを披露しようと動き出す。
ショーの演目(内容)が客席を巻き込むものであったり、存在する物語の展開で進められるものであったりと、現実で上演されていても面白そうなものになっていた。種族的な面で見ると、ネズミ同士やゾウ同士など同じ種族同士の家族の形のみが見られたことから、異種族が共生していてもその光景が当たり前となっていて、そんな中で段々とその形に確信が見られることから現代の社会観と似たものに表現されていると思われた。
17,『言の葉の庭』監督・脚本:新海誠
靴職人を目指す高校生の孝雄は、雨の日の午前中だけは決まって学校をさぼり、庭園のベンチで靴のデザインを考えていた。梅雨入り前の雨の日、いつものようにそこを訪れるとそこにはチョコレートをつまみにビールを飲む雪野という女性と出会う。そこで話をするうちに二人は仲を深め、互いに雨の日に会えることを待ち望むようになる。
現実性のない夢を持っておりそれが実現することもないと思っている少年と、学校でひどい扱いを受けたことによりそこから逃げ出した女性の、互いに逃げ出した二人が出会い、ほぼ他人ということで誰にも話せないような夢の話をするようになるという展開が、ありそうでなさそうなファンタジー的展開だったと感じた。
18,『PSYCO-PASS サイコパス』原案:虚淵玄、総監督:本広克行、監督:塩谷直義
人間のあらゆる心理状態や性格傾向の計測を可能にし、それを数値化する「シビュラシステム」が導入された2112年の日本。人々は有害なストレスから解放された理想的な人生を送るため、その数値を指標として生きていた。その中でも犯罪に関する犯罪係数という数値があり、たとえ罪を犯していない者でも規定値を超えれば潜在犯として裁かれていた。
以前の作品紹介でディストピア作品として紹介されていたため、気になり見てみたが、罪を犯していなくても規定値を超えれば潜在犯とされるという設定が、効率的であるだろうけどもとても残酷なものだと感じた。技術革新が進んだ近未来の世界を描いていたものだったが、現代を生きる自分が見ると機械に支配された世界のように考えられた。
19,『平家物語』原作:古川日出男訳『平家物語』、監督:山田尚子
平安時代末期、平家一門は栄華を極めていた。琵琶法師の娘である少女びわは、父親を平家の武士に殺され平家の屋敷に侵入したところ、平家の棟梁である平重盛と出会った。そこで、びわが彼に「平家はじきに滅びる」と予言すると、亡者が見える目を持っていた重盛はびわに共鳴し、彼女を屋敷にとどめ置き自らの息子たちと共に生活させることにした。
琵琶の音や笛の音など、時代と和を感じる音楽の雰囲気の中で、清盛が京に戻る際の音楽がロック調であったりと、ところどころ雰囲気が一変するという抑揚が感じられた。清盛が寺や大仏を焼いたことにより閻魔が怒り、死の前に周りに影響があるほどの高熱に見舞われるなど伝承のようなものが、どこかコミカルに描かれていたと思われた。
20,『TV放送版 羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』原作・監督:MTJJ
人間たちから正体を隠し人里を離れて暮らす妖精たちが存在する世界。人間により住処を追われた黒猫の妖精・小黒は、ひとり居場所を探していた。そこで、人間に襲われていたところを人間嫌いの妖精・風息に助けられ、隠れ家の島へと招かれる。その島で仲間たちと共に新たな生活を始めようとした小黒だったが、そこに人間でありながら最強の執行人・無限が現れ、小黒は捕まってしまう。
写実的なアニメーションというより絵本の挿絵のような親しみやすいアニメーションだという印象を受けた。それと同時に、戦闘シーンの目が回るようなカメラワークや緊迫感のあるBGMは観客の目を引き続ける効果があると感じた。小黒の愛嬌のある姿や無邪気な性格、無限の冷静ながら抜けている性格など、キャラクター性に多くの魅力があるのだと思った。
11,『小説 噓つき魔女と灰色の虹』著者:そらる
“イロ”が失われ、その色彩を見ることができるのは魔法使いのみとなった世界。ある日、鮮やかな世界にあこがれを抱き、魔法使いと友達になりたいと思った少年・ルーマは、魔法使いが住んでいると言われる迷いの森へと向かう。そこで出会ったのは、イリアという魔法使いの少女だった。この二人の出会いが、“イロ”を失った世界の運命を変えていく。
ネットに投稿された自身の楽曲を題材に描かれた物語で、曲は事前に何度も聞いていたため、その楽曲だけでは分からなかった間の部分が分かるということが新鮮な面白さがあった。普段人間が当たり前に見えている色が、魔法使いとの隔絶によって見えなくなってしまったとすることにより、当たり前の感覚を当たり前ではないかのように表していたことが興味深かった。
12,『大怪獣のあとしまつ』監督・脚本:三木聡
日本中を恐怖に陥れた巨大怪獣が死亡する。怪獣の死骸は腐敗によってゆっくりと膨張し、最悪の場合には大爆発を引き起こす恐れがあった。そんな危険な大怪獣「希望」の後始末を担当することになった政府直轄の特殊部隊・特務隊の青年たちは、国民、そして日本の運命をかけた危険な死体処理に挑む。
内閣総理大臣、財務大臣、環境大臣などが怪獣処理の有効な案を、権力を得るために我先にと実行しようとするさまが現実的だと感じたとともに、少しポンコツな人として描かれており皮肉めいていると感じた。怪獣と戦うことではなく、国民に被害が出ないようどのように処理するかということに焦点を当てた話は新鮮で面白かった。
13,『シン・ウルトラマン』監督:樋口真嗣、脚本:庵野秀明
物語の舞台は巨大不明生物「禍威獣」が出現し被害が発生している日本である。日本政府は防災庁・禍特対を設立し禍威獣対策に当たっていた。そんな中、禍威獣ネロンガの出現時に謎の巨人が大気圏外から飛来し、これを撃退して去っていく。一方、巨人が飛来した際、逃げ遅れた子どもの保護にあたっていた禍特対の神永新二は、衝撃からその子をかばって死亡する。光の星から来た外星人であった巨人は、神永の自己犠牲を見て人類に興味を示し、神永と一体化する。そして、禍特対の一員として人類を理解していく。
昔の特撮などでよく聞いた印象のあるサウンドが使われていると思った。二人称視点のカメラワークで距離が迫ったものが多かったり、少し不思議なカメラワークが多用されていてカメラワークにこだわっているように感じた。外星人によって支配される日本が、AIなどの科学技術により支配される世界を示唆しているかのように思われた。
14,『死役所』原作:あずみきし、監督:湯浅弘章ほか
死んだ人間が、成仏する手続きを行うために訪れる死役所。ここには、自殺、他殺、病死、事故死、寿命、死産までありとあらゆる人が訪れる。死役所職員は全員死刑囚であり、なぜ死後職員として働くことになったのか、そもそも死役所の存在理由とは、と死役所を訪れる人や職員が死んでなお「自分の人生はなんだったのか」と考える物語。
死んだ人間が書類にどんな理由で死んだかを記入することで、冷静にその状況を受け止め自分や生前の周りの環境と向き合いなおすという物語が面白かった。特に後半では死刑で亡くなった死役所職員たちに焦点が当てられ、仇討ちや冤罪などの理由が明かされることで、前半までの殺された人たちに共感したりしていた気持ちが、殺人を犯した人に共感や同情の心を持ってしまうように変化させられて、事件の真実からどう考え受け止めるのかなど生きること、殺すことを改めて考えさせられる作品だった。
15,『SING/シング』監督・脚本:ガース・ジェニングス
動物たちの暮らす世界で、コアラのバスター・ムーンが経営するムーン劇場は廃業に追い込まれていた。そんな中、彼はかつての栄光を取り戻そうと歌のコンテストを開催する。そして様々な事情を抱えた個性的な動物たちが集い盛大なオーディションが行われる。
歌を主題にした映画ということで展開がミュージカル調で見飽きない作品であり、それぞれの登場人物に焦点を当てた分かりやすい物語になっていて、年齢問わず多くの人が見やすいものになっていたと感じた。落胆や驚きのリアクションの表現がオーバーで、コミカルでありながら海外的だったように思われた。
16,『SING/シング:ネクストステージ』監督・脚本:ガース・ジェニングス
盛大なオーディションの後、連日の大盛況となっていたムーン劇場。ムーンたちはさらに大きな夢へと踏み出すため、エンターテイメントの聖地レッド・ショア・シティで新しいショーを披露しようと動き出す。
ショーの演目(内容)が客席を巻き込むものであったり、存在する物語の展開で進められるものであったりと、現実で上演されていても面白そうなものになっていた。種族的な面で見ると、ネズミ同士やゾウ同士など同じ種族同士の家族の形のみが見られたことから、異種族が共生していてもその光景が当たり前となっていて、そんな中で段々とその形に確信が見られることから現代の社会観と似たものに表現されていると思われた。
17,『言の葉の庭』監督・脚本:新海誠
靴職人を目指す高校生の孝雄は、雨の日の午前中だけは決まって学校をさぼり、庭園のベンチで靴のデザインを考えていた。梅雨入り前の雨の日、いつものようにそこを訪れるとそこにはチョコレートをつまみにビールを飲む雪野という女性と出会う。そこで話をするうちに二人は仲を深め、互いに雨の日に会えることを待ち望むようになる。
現実性のない夢を持っておりそれが実現することもないと思っている少年と、学校でひどい扱いを受けたことによりそこから逃げ出した女性の、互いに逃げ出した二人が出会い、ほぼ他人ということで誰にも話せないような夢の話をするようになるという展開が、ありそうでなさそうなファンタジー的展開だったと感じた。
18,『PSYCO-PASS サイコパス』原案:虚淵玄、総監督:本広克行、監督:塩谷直義
人間のあらゆる心理状態や性格傾向の計測を可能にし、それを数値化する「シビュラシステム」が導入された2112年の日本。人々は有害なストレスから解放された理想的な人生を送るため、その数値を指標として生きていた。その中でも犯罪に関する犯罪係数という数値があり、たとえ罪を犯していない者でも規定値を超えれば潜在犯として裁かれていた。
以前の作品紹介でディストピア作品として紹介されていたため、気になり見てみたが、罪を犯していなくても規定値を超えれば潜在犯とされるという設定が、効率的であるだろうけどもとても残酷なものだと感じた。技術革新が進んだ近未来の世界を描いていたものだったが、現代を生きる自分が見ると機械に支配された世界のように考えられた。
19,『平家物語』原作:古川日出男訳『平家物語』、監督:山田尚子
平安時代末期、平家一門は栄華を極めていた。琵琶法師の娘である少女びわは、父親を平家の武士に殺され平家の屋敷に侵入したところ、平家の棟梁である平重盛と出会った。そこで、びわが彼に「平家はじきに滅びる」と予言すると、亡者が見える目を持っていた重盛はびわに共鳴し、彼女を屋敷にとどめ置き自らの息子たちと共に生活させることにした。
琵琶の音や笛の音など、時代と和を感じる音楽の雰囲気の中で、清盛が京に戻る際の音楽がロック調であったりと、ところどころ雰囲気が一変するという抑揚が感じられた。清盛が寺や大仏を焼いたことにより閻魔が怒り、死の前に周りに影響があるほどの高熱に見舞われるなど伝承のようなものが、どこかコミカルに描かれていたと思われた。
20,『TV放送版 羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』原作・監督:MTJJ
人間たちから正体を隠し人里を離れて暮らす妖精たちが存在する世界。人間により住処を追われた黒猫の妖精・小黒は、ひとり居場所を探していた。そこで、人間に襲われていたところを人間嫌いの妖精・風息に助けられ、隠れ家の島へと招かれる。その島で仲間たちと共に新たな生活を始めようとした小黒だったが、そこに人間でありながら最強の執行人・無限が現れ、小黒は捕まってしまう。
写実的なアニメーションというより絵本の挿絵のような親しみやすいアニメーションだという印象を受けた。それと同時に、戦闘シーンの目が回るようなカメラワークや緊迫感のあるBGMは観客の目を引き続ける効果があると感じた。小黒の愛嬌のある姿や無邪気な性格、無限の冷静ながら抜けている性格など、キャラクター性に多くの魅力があるのだと思った。
2年 橋本
RES
春休み課題1~10
1、『コードギアス 反逆のルルーシュ』『コードギアス 反逆のルルーシュR2』
原案:大河内一楼、谷口悟朗、監督:谷口悟朗
皇歴2010年8月10日、世界唯一の超大国神聖ブリタニア帝国は日本と対立し宣戦布告、その果てに日本は占領され「エリア11」と呼称された。それにより、日本人は「イレブン」と蔑まれ自由を奪われ支配された。それから7年後、日本に住むブリタニア人の少年ルルーシュは謎の少女C.C.により他人に自分の命令を強制できる力「ギアス」を授けられる。彼は、暗殺された母の仇をとり、妹で
あるナナリーが安心して暮らせる場所を作るため、仮面で素顔を隠してゼロと名乗り、黒の騎士団を結成してブリタニア帝国に対して戦いを挑む。
物語の中で創作された世界観がすこし複雑で、理解することが難しく感じたが、一度置いておいて流れで見ていくと自然と理解できるものであった。R2の物語終盤で行われる「ゼロレクイエム」はその世界の中の人々だけでなく、アニメとして見ている視聴者をもだますような、主人公の計画がされており面白かった。
2、『コードギアス 復活のルルーシュ』監督:谷口悟朗、脚本:大河内一楼
「ゼロレクイエム」が達成され世界に平和が訪れてから1年後。C.C.は、まだ果たされていないルルーシュとの約束を果たすべく、彼の遺体を復活させる。しかし継承の作業中、Cの世界に接続できなくなってしまったことで彼は虚な状態で復活してしまう。そこでC.C.はルルーシュを連れ中東地域のジルクスタン王国に存在する遺跡を目指すことになる。それと同時期、ナナリーとスザクがジルクスタン王国のナイトメア部隊に連れ去られる。その後、遺跡でC の世界に接続することができ、精神を取り戻したルルーシュはナナリーを助けるため、再びゼロとして計画を始める。
世界を平和にするために死んだはずの主人公が蘇り、再び仲間や家族と会話をするということが、よく二次創作で描かれるif世界線のようだったと感じた。ストーリー展開としてはメインのジルクスタンとの戦闘よりも、ルルーシュが復活する部分が濃密に描かれているように感じた。
3、『君の名は。』監督:新海誠
千年ぶりとなる彗星の接近を1ヵ月後に控えた日本。田舎町で日々を過ごし、都会の生活に憧れを抱く女子高生の三葉は、ある日、東京の男子高校生になり都会生活を満喫するという夢を見る。一方、東京の男子高校生・瀧は、田舎町で女子高生として過ごす夢を見る。二人は互いに奇妙な夢だと思いながら過ごしていたが、周りの反応などから夢ではなく現実の誰かと入れ替わっているのだと気づく。
二人が実際に本人たちとして話をしている場面の方が少ないのではないかと思うほど、入れ替わっている場面の方が多かった。だが、その入れ替わっている際の演者の演技がとても自然で、物語に没入しやすかったと感じた。また、町の風景や景色の描写が繊細で美しかったことはもちろんだが、物語の展開場面と音楽との調和が印象的だった。
4,『天気の子』監督:新海誠
離島から家出をして東京にやってきた帆高は、アルバイトにも就けず職探しに難航していたが、なんとかオカルト雑誌のライターという仕事にありつく。そのころ関東地方は長期間の雨が続いており、彼は100%の晴女の都市伝説について調査することになる。そうして出会った、弟と二人で暮らす陽菜は局地的な快晴を呼ぶ不思議な力を持っていた。
現実を見て妥協点を探してしまう須賀ら大人たちと自由を求め無鉄砲に行動してしまう帆高ら子供たちが対照的に描かれている作品だと感じた。また、雨が止まない東京という設定や天気の巫女として人柱となることでそれが解決されるという設定は非現実的であり、止まない雨によって東京が沈むなど展開が突飛なことが多いと思われた。
5,『Free!、Free!-Eternal Summer-、Free!-Dive to the Future-』(1~3期)
原作:おおじこうじ『ハイ☆スピード!』、監督:内海紘子(第1・2期)、河浪栄作(第3期)
小学生のスイミングクラブでの優勝以降水泳から遠ざかっていた主人公たちが、高校在学中に設立した男子水泳部での日々を描く。
1期:かつて優勝したメンバーの遙、真琴、渚が高校での再会をきっかけに、岩鳶高校水泳部を創部、陸上部から勧誘した怜と大会出場を目指す。その中で、かつてのもう一人のメンバーであり、水泳に挫折しており鮫柄学園の水泳部に入部していた凛と理解りあっていく。
2期:4月になり岩鳶高校水泳部と凛の友人である宗介が入部した鮫柄学園水泳部は、二校共に個人とリレーで地方大会へ進出するが、個人戦でスカウトが注目していたことで遙はプレッシャーにより途中で泳げなくなってしまう。
3期:上京して燈鷹大学に入学した遙は、岩鳶中学時代の友人旭と再会し、水泳部に入部する。その後、新人戦に出場した遙は、同じ中学で遙たちがバラバラになってしまったあと、心を閉ざしていた郁弥を見かける。遙たちは郁弥に会いに行こうとするが、郁弥の事を心配した郁弥の親友日和に阻まれる。
以前読んだ論文で、文化部は女子の部活として描かれ、運動部は男子の部活として描かれる傾向があるとあった時に、そのような男子運動部を描いたものの代表として本作が挙げられていたため見てみたところ、凛の妹や女性顧問などの女性キャラクターが部員ではあっても、実際に活動する枠から徹底的に外されていると感じた。
6,『魔道祖師』(一巻) 著者:墨香銅臭
2016年単行本が発売し完結後、様々なメディアミックスを展開。
岐山温氏による暴虐で世は大きく乱れていたため雲夢江氏、姑蘇藍氏、蘭陵金氏、清河聶氏は温氏討伐のため結託する。江家の仙師、魏無羨は鬼道の力によって大いに貢献し夷陵老祖としてその名を広めた。しかし、その強大かつ邪悪な力は次第に周囲に災厄をもたらすこととなる。仙門百家は魏無羨の討伐を決行し戦いの果て魏無羨は息絶えた。魏無羨の死から13年後、禁術によって魏無羨は現世に蘇る。その夜、悪霊による怪事件に出くわし、再会した藍忘機と共に悪霊を鎮める。魏無羨と藍忘機は協力し真相を確かめに行く。調べていくうちに怪事件が13年前の出来事に繋がっていくのであった。
魏無羨が現世によみがえった方法である、悪霊や邪神に自らの肉体を捧げ現世に召喚する禁術である献舎や、それとは正反対に他者の肉体を奪う術である奪舎など、その世界観ならではの理解の難しい用語が多く、日本の話でもないため登場人物や物語展開の理解が少し難しかった。だが、内容自体はコミカルな部分も多く分かりやすく書かれていたため、一度理解すればすらすらと読める話だと感じた。
7,『ブルーロック』原作・原案;金城宗幸、作画:ノ村優介
日本代表がサッカーW杯を8年ぶりにベスト16で終えた2018年。日本フットボール連合は日本をW杯優勝に導くストライカーを養成すべく、ユース年代のFW300人を対象とした青い監獄プロジェクトを起ち上げ、ブルーロックと呼ばれる施設を建設する。失格者は日本代表入りの資格を永久に失うという条件の中、無名の高校生プレイヤーである潔世一は世界一のストライカーになるべく、計画の全権をもつ絵心甚八が課す試験に挑む。
各ポジションに徹し才能を発揮する今までのサッカー漫画と異なり、現実でも作品の中でも注目されやすいFWのみを集めた物語とする点が新鮮で面白かった。主人公だけでなく周りの登場人物たちにも焦点が当たり、その苦悩や才能に苦しみながら進化していく様が物語に共感したりのめりこめる要素であると感じた。
8,『ブルーピリオド』著者:山口つばさ
成績優秀で人当たりもよくクラスの人気者である矢口八虎は、毎日友人たちと徹夜で飲み遊びながらもそんな日常に空しさを感じていた。そんな時、偶然美術室で目にした一枚の絵と、徹夜明けの渋谷の風景を描いた自分の絵が褒められ、自分が何かを表現できたという経験を転機として絵画の道を目指し、日本一受験倍率が高いともいえる東京藝術大学の受験を決心する。
学業や人間関係に対してそれなりにこなすことのできる器用さを持っている主人公だからこそ、日常に空しさを感じており、今までの努力だけでは達成の難しい、才能が重要視される絵画を学ぶことにする、という物語展開が、共感を得にくかった器用な主人公から、絵画という才能に悩まされる主人公に変わり、共感を得やすくなったと言えるのではないかと感じた。
9,『BEASTARS』著者:板垣巴留
全寮制のチェリートン学園でアルパカのテムが何者かに食殺された。肉食獣と草食獣が共存する世界でそれは最大のタブーであり、越えられない種の壁でもあった。ハイイロオオカミの少年レゴシと多種多様な動物たちが織り成す激しく切ない青春群像劇。
肉食と草食が共存することにより、性欲と食欲がないまぜになった世界ということで、恋愛の中に食欲による殺害の問題が絡んでくる世界観が興味深いと感じた。性欲と食欲の問題に加え、異性同士の恋愛だけでなく同性同士の恋愛も関わってくることにより世界観の複雑性が増しているかと思えば、そのような描写は多くあっても事実として排除されていたと感じた。
10,『劇場版 呪術廻戦0』原作:芥見下々
乙骨憂太は幼少の頃、結婚の約束を交わした幼馴染・祈本里香を交通事故により目の前で失い、呪いと化した彼女に憑かれ苦しんでいた。そんな中、「呪い」を祓う為に「呪い」を学ぶ学校“東京都立呪術高等専門学校”の教師であり、最強の呪術師・五条悟が現れ乙骨を呪術高専に転入させる。呪いと化した里香によって周りの人々を傷つけてしまう日々を送っていた乙骨は、「生きていていいという自信が欲しい」と、呪術高専で里香の呪いを解くことを決意する。
回想シーンの作画と戦闘シーンの作画などの印象がかなり異なっていて、戦闘シーンでは漫画にあるような線画タッチのものが多くあり、より迫力の増したおどろおどろしいものが表現されていると思った。また、迫ってくるような迫力のあるサウンドが、映画館で見たりした時に観客に緊張感を与えるような効果があるのだと感じた。本編では深堀りされていなかった登場人物たちに焦点が当てられ、本編の物語の幅が広がることにより観客の作品に対する想像も広がるのだと思った。
1、『コードギアス 反逆のルルーシュ』『コードギアス 反逆のルルーシュR2』
原案:大河内一楼、谷口悟朗、監督:谷口悟朗
皇歴2010年8月10日、世界唯一の超大国神聖ブリタニア帝国は日本と対立し宣戦布告、その果てに日本は占領され「エリア11」と呼称された。それにより、日本人は「イレブン」と蔑まれ自由を奪われ支配された。それから7年後、日本に住むブリタニア人の少年ルルーシュは謎の少女C.C.により他人に自分の命令を強制できる力「ギアス」を授けられる。彼は、暗殺された母の仇をとり、妹で
あるナナリーが安心して暮らせる場所を作るため、仮面で素顔を隠してゼロと名乗り、黒の騎士団を結成してブリタニア帝国に対して戦いを挑む。
物語の中で創作された世界観がすこし複雑で、理解することが難しく感じたが、一度置いておいて流れで見ていくと自然と理解できるものであった。R2の物語終盤で行われる「ゼロレクイエム」はその世界の中の人々だけでなく、アニメとして見ている視聴者をもだますような、主人公の計画がされており面白かった。
2、『コードギアス 復活のルルーシュ』監督:谷口悟朗、脚本:大河内一楼
「ゼロレクイエム」が達成され世界に平和が訪れてから1年後。C.C.は、まだ果たされていないルルーシュとの約束を果たすべく、彼の遺体を復活させる。しかし継承の作業中、Cの世界に接続できなくなってしまったことで彼は虚な状態で復活してしまう。そこでC.C.はルルーシュを連れ中東地域のジルクスタン王国に存在する遺跡を目指すことになる。それと同時期、ナナリーとスザクがジルクスタン王国のナイトメア部隊に連れ去られる。その後、遺跡でC の世界に接続することができ、精神を取り戻したルルーシュはナナリーを助けるため、再びゼロとして計画を始める。
世界を平和にするために死んだはずの主人公が蘇り、再び仲間や家族と会話をするということが、よく二次創作で描かれるif世界線のようだったと感じた。ストーリー展開としてはメインのジルクスタンとの戦闘よりも、ルルーシュが復活する部分が濃密に描かれているように感じた。
3、『君の名は。』監督:新海誠
千年ぶりとなる彗星の接近を1ヵ月後に控えた日本。田舎町で日々を過ごし、都会の生活に憧れを抱く女子高生の三葉は、ある日、東京の男子高校生になり都会生活を満喫するという夢を見る。一方、東京の男子高校生・瀧は、田舎町で女子高生として過ごす夢を見る。二人は互いに奇妙な夢だと思いながら過ごしていたが、周りの反応などから夢ではなく現実の誰かと入れ替わっているのだと気づく。
二人が実際に本人たちとして話をしている場面の方が少ないのではないかと思うほど、入れ替わっている場面の方が多かった。だが、その入れ替わっている際の演者の演技がとても自然で、物語に没入しやすかったと感じた。また、町の風景や景色の描写が繊細で美しかったことはもちろんだが、物語の展開場面と音楽との調和が印象的だった。
4,『天気の子』監督:新海誠
離島から家出をして東京にやってきた帆高は、アルバイトにも就けず職探しに難航していたが、なんとかオカルト雑誌のライターという仕事にありつく。そのころ関東地方は長期間の雨が続いており、彼は100%の晴女の都市伝説について調査することになる。そうして出会った、弟と二人で暮らす陽菜は局地的な快晴を呼ぶ不思議な力を持っていた。
現実を見て妥協点を探してしまう須賀ら大人たちと自由を求め無鉄砲に行動してしまう帆高ら子供たちが対照的に描かれている作品だと感じた。また、雨が止まない東京という設定や天気の巫女として人柱となることでそれが解決されるという設定は非現実的であり、止まない雨によって東京が沈むなど展開が突飛なことが多いと思われた。
5,『Free!、Free!-Eternal Summer-、Free!-Dive to the Future-』(1~3期)
原作:おおじこうじ『ハイ☆スピード!』、監督:内海紘子(第1・2期)、河浪栄作(第3期)
小学生のスイミングクラブでの優勝以降水泳から遠ざかっていた主人公たちが、高校在学中に設立した男子水泳部での日々を描く。
1期:かつて優勝したメンバーの遙、真琴、渚が高校での再会をきっかけに、岩鳶高校水泳部を創部、陸上部から勧誘した怜と大会出場を目指す。その中で、かつてのもう一人のメンバーであり、水泳に挫折しており鮫柄学園の水泳部に入部していた凛と理解りあっていく。
2期:4月になり岩鳶高校水泳部と凛の友人である宗介が入部した鮫柄学園水泳部は、二校共に個人とリレーで地方大会へ進出するが、個人戦でスカウトが注目していたことで遙はプレッシャーにより途中で泳げなくなってしまう。
3期:上京して燈鷹大学に入学した遙は、岩鳶中学時代の友人旭と再会し、水泳部に入部する。その後、新人戦に出場した遙は、同じ中学で遙たちがバラバラになってしまったあと、心を閉ざしていた郁弥を見かける。遙たちは郁弥に会いに行こうとするが、郁弥の事を心配した郁弥の親友日和に阻まれる。
以前読んだ論文で、文化部は女子の部活として描かれ、運動部は男子の部活として描かれる傾向があるとあった時に、そのような男子運動部を描いたものの代表として本作が挙げられていたため見てみたところ、凛の妹や女性顧問などの女性キャラクターが部員ではあっても、実際に活動する枠から徹底的に外されていると感じた。
6,『魔道祖師』(一巻) 著者:墨香銅臭
2016年単行本が発売し完結後、様々なメディアミックスを展開。
岐山温氏による暴虐で世は大きく乱れていたため雲夢江氏、姑蘇藍氏、蘭陵金氏、清河聶氏は温氏討伐のため結託する。江家の仙師、魏無羨は鬼道の力によって大いに貢献し夷陵老祖としてその名を広めた。しかし、その強大かつ邪悪な力は次第に周囲に災厄をもたらすこととなる。仙門百家は魏無羨の討伐を決行し戦いの果て魏無羨は息絶えた。魏無羨の死から13年後、禁術によって魏無羨は現世に蘇る。その夜、悪霊による怪事件に出くわし、再会した藍忘機と共に悪霊を鎮める。魏無羨と藍忘機は協力し真相を確かめに行く。調べていくうちに怪事件が13年前の出来事に繋がっていくのであった。
魏無羨が現世によみがえった方法である、悪霊や邪神に自らの肉体を捧げ現世に召喚する禁術である献舎や、それとは正反対に他者の肉体を奪う術である奪舎など、その世界観ならではの理解の難しい用語が多く、日本の話でもないため登場人物や物語展開の理解が少し難しかった。だが、内容自体はコミカルな部分も多く分かりやすく書かれていたため、一度理解すればすらすらと読める話だと感じた。
7,『ブルーロック』原作・原案;金城宗幸、作画:ノ村優介
日本代表がサッカーW杯を8年ぶりにベスト16で終えた2018年。日本フットボール連合は日本をW杯優勝に導くストライカーを養成すべく、ユース年代のFW300人を対象とした青い監獄プロジェクトを起ち上げ、ブルーロックと呼ばれる施設を建設する。失格者は日本代表入りの資格を永久に失うという条件の中、無名の高校生プレイヤーである潔世一は世界一のストライカーになるべく、計画の全権をもつ絵心甚八が課す試験に挑む。
各ポジションに徹し才能を発揮する今までのサッカー漫画と異なり、現実でも作品の中でも注目されやすいFWのみを集めた物語とする点が新鮮で面白かった。主人公だけでなく周りの登場人物たちにも焦点が当たり、その苦悩や才能に苦しみながら進化していく様が物語に共感したりのめりこめる要素であると感じた。
8,『ブルーピリオド』著者:山口つばさ
成績優秀で人当たりもよくクラスの人気者である矢口八虎は、毎日友人たちと徹夜で飲み遊びながらもそんな日常に空しさを感じていた。そんな時、偶然美術室で目にした一枚の絵と、徹夜明けの渋谷の風景を描いた自分の絵が褒められ、自分が何かを表現できたという経験を転機として絵画の道を目指し、日本一受験倍率が高いともいえる東京藝術大学の受験を決心する。
学業や人間関係に対してそれなりにこなすことのできる器用さを持っている主人公だからこそ、日常に空しさを感じており、今までの努力だけでは達成の難しい、才能が重要視される絵画を学ぶことにする、という物語展開が、共感を得にくかった器用な主人公から、絵画という才能に悩まされる主人公に変わり、共感を得やすくなったと言えるのではないかと感じた。
9,『BEASTARS』著者:板垣巴留
全寮制のチェリートン学園でアルパカのテムが何者かに食殺された。肉食獣と草食獣が共存する世界でそれは最大のタブーであり、越えられない種の壁でもあった。ハイイロオオカミの少年レゴシと多種多様な動物たちが織り成す激しく切ない青春群像劇。
肉食と草食が共存することにより、性欲と食欲がないまぜになった世界ということで、恋愛の中に食欲による殺害の問題が絡んでくる世界観が興味深いと感じた。性欲と食欲の問題に加え、異性同士の恋愛だけでなく同性同士の恋愛も関わってくることにより世界観の複雑性が増しているかと思えば、そのような描写は多くあっても事実として排除されていたと感じた。
10,『劇場版 呪術廻戦0』原作:芥見下々
乙骨憂太は幼少の頃、結婚の約束を交わした幼馴染・祈本里香を交通事故により目の前で失い、呪いと化した彼女に憑かれ苦しんでいた。そんな中、「呪い」を祓う為に「呪い」を学ぶ学校“東京都立呪術高等専門学校”の教師であり、最強の呪術師・五条悟が現れ乙骨を呪術高専に転入させる。呪いと化した里香によって周りの人々を傷つけてしまう日々を送っていた乙骨は、「生きていていいという自信が欲しい」と、呪術高専で里香の呪いを解くことを決意する。
回想シーンの作画と戦闘シーンの作画などの印象がかなり異なっていて、戦闘シーンでは漫画にあるような線画タッチのものが多くあり、より迫力の増したおどろおどろしいものが表現されていると思った。また、迫ってくるような迫力のあるサウンドが、映画館で見たりした時に観客に緊張感を与えるような効果があるのだと感じた。本編では深堀りされていなかった登場人物たちに焦点が当てられ、本編の物語の幅が広がることにより観客の作品に対する想像も広がるのだと思った。
橋本
RES
30『古見さんはコミュ症です(1期)』(アニメ)
“コミュ症”とは――人付き合いを苦手とする症状。またはその症状を持つ人を指す。留意すべきは――苦手とするだけで、他人と係わりを持ちたくない、とは思っていないことだ。
人と喋ることが苦手な古見さんの夢は、友達を100人作ること。最初の友達になったごくごく普通の男子である只野くんに助けてもらいながら、古見さんはクラスメイトと交流を深めていく。
個性的な面々が集まる学校の高嶺の花である古見さんと、名前からも察することができるただの人である只野くんが、クラスメイトと仲良くなりながら距離を縮めていく青春系学生生活物語。コミュニケーションの難しさを感じたことがある人なら共感できるエピソードが含まれており、只野くんのアシストが光る場面も多い。只野くんの行動から、コミュニケーションにおいてどのような要素が大事なのかを知ることができる面もあると考える。
31『MILGRAM-ミルグラム-』(プロジェクト)
ストーリー:山中拓也
監獄の看守となったあなたは、記憶喪失の中、収監されている10人の囚人を管理し、彼らの罪を赦すかどうか選択しなければならない。彼らの罪について分かっていることはただ一つ――『何者かの死に関わった』ということだけ。真相や理由は、彼らの楽曲の歌唱、歌詞、映像などから考察する必要がある。どんどん罪や、その罪に関する彼らの考え方が明らかになっていく中で、すべてを知ったあなたはちゃんと赦せるかな?
視聴者自身の感性と民意によって囚人を裁くことで、展開が変化していく新しい楽曲プロジェクト、『MILGRAM-ミルグラム-』。現在(2022年9月30日)第二審進行中。
二審が始まったことでさらなる盛り上がりが期待されるプロジェクト。一審での結果が囚人たちに変化を与え、赦す、赦さないの判断に新たな基準を生み出した点も面白い。取り扱っている問題は多岐にわたり、考察のし甲斐があるため、ディスカッションの議題にして赦すか赦さないか討論してみるのも面白いだろうと考える。
32『MILGRAM 実験監獄と看守の少女』(小説)
著者:波摘
原案:DECO*27/山中拓也
記憶を失った少女は見知らぬ場所で目覚め、ジャッカロープと名乗る謎の喋るウサギに指示されて「ミルグラム」という監獄の看守エスとなり、5人の囚人を裁くことになる。囚人たちにもまた記憶がなく、エスは彼らの人となりを知るため共に過ごすことになるが、「罪の本」の存在によって彼らの罪は次第に明らかになっていく。そうして彼女は悟る。囚人たちは皆、「ヒトゴロシ」なのだ、と。彼らの罪は一体何なのか。この「ミルグラム」の真相は。
すべてを知ったあなたは赦せるかな?
参加型プロジェクト『MILGRAM』の前日譚にあたる物語だと考えられる。そのため、プロジェクトで明らかになっていなかった部分が色々と明らかになり、さらに想像の余地が広がった。最も特徴的な点として、最後に小説内から読者へ語りかけられるシーンがあるのだが、それだけにとどまらず、5月2日にメディアワークス文庫の公式TwitterでGW期間限定投票が行われた(現在は終了)。「あなたは、小説『MILGRAM 実験監獄と看守の少女』の「××××」を、」という文章で、赦すか赦さないか選択するアンケート形式となっており、「××××」は64%で赦される結果となった。このことが今後プロジェクトの方に関わってくるかどうかも注目していきたい。
33『SPY×FAMILY』(アニメ)
原作:遠藤達哉
制作:WIT STUDIO×CloverWorks
敏腕スパイである黄昏は、精神科医ロイド・フォージャーに扮し、家族を作ることに。
だが、彼が出会った娘・アーニャは心を読むことができる超能力者、妻・ヨルは殺し屋だった!3人の利害が一致したことで、お互いの正体を隠しながら共に暮らすこととなる。
ハプニング連続の仮初めの家族に、世界の平和は託された――。
映像になることで、迫力が増し、家族の日常が具体的に色づいていくのを感じた。特にアーニャについて、漫画で読んでいた時より可愛らしさが強まっている印象がある。
34『東京卍リベンジャーズ(1期)』(アニメ)
原作:和久井健
制作:ライデンフィルム
冴えない26歳の花垣武道は、人生で唯一付き合うことができた中学時代の彼女が事件で死んでしまったことをテレビで知る。そんなある日、何者かに背中を押されて電車に轢かれそうになり、気が付けば12年前の同じ日にタイムリープしていた。過去を変えることで未来で死ぬことになる彼女を救うことができると知った武道は、人生のリベンジを誓い、奔走する。
ストーリーとしては、何度も同じ時間を繰り返すのではなく、12年前の現在時間にしか戻れないことがミソ。未来で起きることなら過去を変えることで回避できるが、戻った過去で起きたことは変えられない一発勝負であることと、主人公が弱くて調子にのることもあり頭もそんなに良くないながらも、耐久力が抜群で粘り強さがあり意外と察しがいいところもある点がうまく嚙み合っていると感じる。アニメで声があてられることによって中学生らしいところがたまに垣間見え、12年前と後の違いが感じられるところが個人的に良いと思っている。
35『逆行した悪役令嬢は、なぜか魔力を失ったので深窓の令嬢になります』〈1・2〉(漫画)
漫画:さかもとびん
原作:蒼伊
豊富な魔力を持つことから王太子の婚約者であったラシェルは、嫉妬による振る舞いで追放される道すがら、自分の行いを改めようとした矢先に不遇の死を遂げた――はずだった。目覚めると魔力は失われ、数年前に逆行していた。これまでの行いを改め、幸せになるために、王太子との婚約を破棄しようとするが、なぜか気に入られてしまい…。
転生ではないため、自分のことを「悪役令嬢」とは認識していないものの、自ずから客観的に見つめ直すことで改心し好転していくストーリー。途中、日本人の転生者らしき人物が出てくるなど、今後どのように展開していくのかいまいち読めない作品でもあると感じる。漫画本でありながら、最後に原作者による書き下ろし小説がある点にも珍しさを感じた。
36『不覚にもきゅんときた』〈1~3(完結)〉(漫画)
著者:凛田百々
線路に落ちてしまった光(みつ)の「宝物」を命がけで拾ってくれたのは、綺麗な涙を流す男の子だった。彼が同じ学校の同級生であることを知った光はお礼を言おうとするが、壁ドンしながら女の子を振っている現場を目撃してしまう。彼、黛廉太郎は、言葉と行動がウラハラな超ツンデレ男子だったのだ。期待すること、されることを嫌う黛と、まっすぐに気持ちを伝えようとする光。二人の行く末とは。
赤面ツンデレ男子と赤面純情素直女子の恋物語。光は陸上、黛はピアノという好きなことがあり、かつそれに関して大事ではあるけれどあまり話したくない思い出があるという共通点があることがキーになっていると感じた。また、現実味よりも少女マンガらしい展開が目立つが、男性側の赤面や葛藤、涙を流す場面が多いという点が他にあまり見られない特徴なのではないかと読んでいて思った。
37『小松原が恋人になりたそうにこちらをみている!』〈1~3(完結)〉(漫画)
著者:かわにし萌
文武両道、真面目で成績優秀な女子高生・草原名雪は、「良い子」になることで「褒められたい」という承認欲求を満たしていた。しかし、やってきた中間試験で学年1位をとったのは、自称闇の勇者ディーン(小松原誠)。対抗意識を燃やす名雪をよそに、痛々しい中二病ながら何かと助けてくれる小松原は、5年前から名雪に恋をしているらしく…?
ヒロインが比喩でもなんでもなく鬼の形相をするラブコメディ。家にお風呂が無い程貧乏で、母親が早くに亡くなり、父親が営むラーメン屋を手伝いながら弟の面倒を見る主人公は、恋愛漫画にありがちな苦労しているヒロイン像に合致しているように思えるが、同情されたくなく、助けられることに屈辱を感じ、慈悲を受け取りたくないというようなメンタルに少女漫画らしくなさを感じる。恋に限らず、綺麗ばかりではない感情と向き合っていく姿が描かれていると考える。
38『千年迷宮の七王子』〈1~4(完結)〉(漫画)
著者:花鶏ハルノ・相川有
辺境の地で普通の学生として暮らしていたユアンは、目を覚ますと全く知らない場所にいた。昔話に登場する千年迷宮城を彷彿とさせるその場所に集まったのは、騎士、盗賊、探偵、歌手、市民運動家と様々。窓も全て塞がれている密室の中で、どうやらこの中から次代の皇帝を決める必要があるようで……。徐々に水没していく城から生きて帰るため、彼らは協力しながら城の謎を解き明かしていく。何らかの事件が起きた形跡、見つかった首の無い死体。それぞれの思惑が渦巻く中、謎と仕掛けだらけの千年迷宮城から脱出することはできるのか。
閉ざされ水没していく城からの脱出を目指すゴシックファンタジー。協力を必要としながらも、「皇帝選び」や「城に隠された秘宝」といった要素によるそれぞれの思惑や、見つかる死体などから、善良な主人公であっても人を疑わざるを得ない環境が整っている。様々な試練や困難があり、それに対しどのように立ち向かっていくかが描かれているため、主人公の王の器をしっかり感じ取ることができる。
王を選ぶという背景があるからか、4巻まで通して女性がほとんど出てこないことも特徴として挙げられる。
39『千年迷宮の七王子―永久回廊の騎士―』(漫画)
著者:花鶏ハルノ・相川有
千年迷宮での試練を経て皇帝になったユアンは、仲間に助けられながら日々を過ごしていた。そんなある日、彼から宣告を受けた者は必ず破滅するという「死神」、ハンニバル・モーガンが現れ、「お前のせいでこの帝国は滅ぶ」と告げられる。居てもたってもいられず城を抜け出したユアンを待ち受けていたのは、街を襲う原因不明の疫病だった。失敗の許されない新体制のお披露目が控える中、彼らは全員で滅びの危機を退けるため奔走する。
本編のその後の漫画。皇帝になったユアンとそれを支える迷宮を共に乗り越えた仲間たちの姿を描く。本編と同様に主人公ユアンの信じる力を生かしたストーリーであり、「永久回廊の騎士」という副題があるように、ユアンと彼に忠誠を誓うロレンスの新たな関係性になっても変わらない絆を見ることができる。また、元奴隷であるハンニバルの生き様にも感銘を受ける部分があった。
40『千年迷宮の七王子外伝―暁の王者―』(漫画・小説)
著者:花鶏ハルノ・相川有
第1巻の『第二幕』と『第三幕』の間のエピソードである番外編『EとSとNの部屋』、ユアン皇帝就任後の皇城での日常を描いた4コマ漫画『千年迷宮の日々』、千年迷宮での出来事を経て故郷ではなく城で過ごすことになったユアンが久しぶりに兄や幼馴染と再会する描き下ろし漫画『再会の時』、ハンニバルによってもたらされた情報によって明らかになるある人物の出生の秘密とその結末について描いた書き下ろし小説『亡国のシャハル』が収録された外伝。
本編後も広がる世界観を味わうことができる外伝。4コマ漫画では緊張感のある本編とは違ったギャグテイストな日常を見ることができる。また、挿絵付きの小説である『亡国のシャハル』は、今まで漫画で楽しんできたこともあり、小説のみのコンテンツに比べて文字を読みながら光景が想像しやすいと感じた。
41『千年迷宮の七王子クロニクル』(ファンブック)
著者:花鶏ハルノ・相川有
本編のシーンのカラーイラストやキャラクタープロフィール、イラストメイキング、ハロウィンやクリスマスなどの行事を楽しんでいる様子を描いた4コマ漫画、ユアンがお忍びで街へ出かける描き下ろし漫画『千年帝国の大脱走』などを収録したファンブック。
今までほとんど表紙でしか見ることができなかったカラーイラストや、キャラクターの詳細なプロフィール、イラストメイキングなど、作品をストーリー以外の部分からも細かく楽しむことができるファンブック。作者のコメントも載っているため、より作品を身近に感じることができるのではないかと考える。
42『紅蓮館の殺人』(小説)
著者:阿津川辰海
嘘に敏感な探偵・葛城とその友人でありワトソンのような存在である田所(僕)は、文豪がいるという噂の館を目指して合宿を抜け出す。突然の落雷により山火事が発生し、避難した先で件の館に滞在することになった二人は、人が死ぬ事件に遭遇することになる。この事件は事故か、殺人か。館が燃えるまで35時間。選ぶべきは、生存か、真実か。
主人公と思われる僕だけでなく、回想などで様々な人物の視点が錯綜する点や、時折入る太字が小説全体の緊張感を演出している。ミステリー小説において殺人事件が起きた際、近くに殺人者がいるかもしれない恐怖を感じることがあるが、この小説ではその状況に加え、山火事から脱出するという生を渇望する環境があるため、さらに死を強く意識し、恐ろしさや緊張感が増しているのではないかと考える。内容としては、高校二年生という若さと、生き方について強く印象に残った。
43『復讐を誓った白猫は竜王の膝の上で惰眠をむさぼる』〈1~4〉(漫画)
著者:あき
原作:クレハ
キャラクター原案:ヤミーゴ
容姿端麗で人生勝ち組な普通の大学生…のはずだった瑠璃は、わがままなのになぜか周囲にちやほやされる幼馴染のあさひに懐かれているせいでこれまで散々な人生を送ってきた。ある日突然異世界に召喚された二人。異世界でもちやほやされるあさひは巫女姫として迎えられ、瑠璃はあさひの取り巻きに敵対視され森に捨てられてしまう。土下座させてやる!グーパンチしてやる!踵落ししてやる!絶対復讐してやる!!精霊に愛され、様々な人に出会い力を貸してもらいながら暮らしていく中、ひょんなことから白猫に変身した姿で竜王国へ向かうことになった瑠璃を待ち受ける運命は。復讐は叶うのか。幼馴染との関係はどうなるのか。
異世界×魔法×もふもふ。幼馴染であるあさひがかなり厄介な性格をしており、4巻後どう転ぶかによって物語の雰囲気が大きく変わると考えられる。巻が進むにつれ戦闘の描写も見られるようになるがギャグテイストで描かれており、もともと精霊や生き物がかわいらしく描かれていることもあって、タイトルに「復讐」という言葉があるが血なまぐさくなく楽しめる。精霊など、見た目の雰囲気だけではなく声の雰囲気も想像させるようなふきだしの工夫や、お年寄りを筆頭に登場人物の表情が豊かな点が素敵であると考える。
44『合コンに行ったら女がいなかった話』〈1~4〉(漫画)
著者:蒼川なな
ゼミの女子に合コンに誘われ、待ち合わせ場所に向かった常盤・萩・浅葱の3人。彼らを待ち受けていたのは、花ときらめきのエフェクトが良く似合う3人のイケメンだった。男6人で合コン?いいえ、彼ら、いや彼女らは、男装BARでバイトをしているれっきとした女性なのである。男にしか見えない3人を前に困惑していた常盤たちだったが、常盤を合コンに誘った王子様系イケメン(女子)蘇芳を筆頭に、時折翻弄されながらもそれぞれの形で親密になっていく。
常盤に好意を持っており、時折常盤に向かう女性の視線を奪う様子が見られるように、男装を武器としている蘇芳、男装をすることで描いている同人漫画の参考にもしている趣味と実益を兼ねたスタイルの藤、男装をそつなくこなしながらも実はかわいいものが好きで俺様キャラに悩む琥珀。それぞれのスタイルに合わせて進展の仕方が異なっており、面白いと感じる。特に萩の琥珀に対しての心の揺れ動きが興味深い。
45『ヒロインはじめました』〈1・2〉(漫画)
幼い頃から格闘技ばかり習ってきた周子は、ひょんなことから学校一のモテ男であり、女性関係であまり良い噂を聞かない芹沢という男子生徒と出会う。噂をきっかけとしたトラブルに居合わせた周子がその身体能力を活かして解決へ導くと、周子が女の子らしい学生生活に憧れていることを知った芹沢は、その望みを叶えるかわりにボディーガードをしてくれと頼んできて…?
噂はあくまでも噂だが、女癖を治したいと考えている芹沢と、様々な運動部に勧誘されてしまうほど身体能力が高く、女の子らしさに憧れを持つ周子が、互いの思いやりに触れながら親しくなっていく物語。女らしさ男らしさが問題視されやすい昨今では、女の子であることを尊重されるような話は珍しいように感じるが、強要ではなくそれこそ思いやりと表現されるであろう“らしさ”がちりばめられているというように読めた。また、人を色眼鏡で見ることは良くないという教訓も含まれているように感じた。もうすでに完結しているようなので、できるだけ早く最後まで読みたい。
“コミュ症”とは――人付き合いを苦手とする症状。またはその症状を持つ人を指す。留意すべきは――苦手とするだけで、他人と係わりを持ちたくない、とは思っていないことだ。
人と喋ることが苦手な古見さんの夢は、友達を100人作ること。最初の友達になったごくごく普通の男子である只野くんに助けてもらいながら、古見さんはクラスメイトと交流を深めていく。
個性的な面々が集まる学校の高嶺の花である古見さんと、名前からも察することができるただの人である只野くんが、クラスメイトと仲良くなりながら距離を縮めていく青春系学生生活物語。コミュニケーションの難しさを感じたことがある人なら共感できるエピソードが含まれており、只野くんのアシストが光る場面も多い。只野くんの行動から、コミュニケーションにおいてどのような要素が大事なのかを知ることができる面もあると考える。
31『MILGRAM-ミルグラム-』(プロジェクト)
ストーリー:山中拓也
監獄の看守となったあなたは、記憶喪失の中、収監されている10人の囚人を管理し、彼らの罪を赦すかどうか選択しなければならない。彼らの罪について分かっていることはただ一つ――『何者かの死に関わった』ということだけ。真相や理由は、彼らの楽曲の歌唱、歌詞、映像などから考察する必要がある。どんどん罪や、その罪に関する彼らの考え方が明らかになっていく中で、すべてを知ったあなたはちゃんと赦せるかな?
視聴者自身の感性と民意によって囚人を裁くことで、展開が変化していく新しい楽曲プロジェクト、『MILGRAM-ミルグラム-』。現在(2022年9月30日)第二審進行中。
二審が始まったことでさらなる盛り上がりが期待されるプロジェクト。一審での結果が囚人たちに変化を与え、赦す、赦さないの判断に新たな基準を生み出した点も面白い。取り扱っている問題は多岐にわたり、考察のし甲斐があるため、ディスカッションの議題にして赦すか赦さないか討論してみるのも面白いだろうと考える。
32『MILGRAM 実験監獄と看守の少女』(小説)
著者:波摘
原案:DECO*27/山中拓也
記憶を失った少女は見知らぬ場所で目覚め、ジャッカロープと名乗る謎の喋るウサギに指示されて「ミルグラム」という監獄の看守エスとなり、5人の囚人を裁くことになる。囚人たちにもまた記憶がなく、エスは彼らの人となりを知るため共に過ごすことになるが、「罪の本」の存在によって彼らの罪は次第に明らかになっていく。そうして彼女は悟る。囚人たちは皆、「ヒトゴロシ」なのだ、と。彼らの罪は一体何なのか。この「ミルグラム」の真相は。
すべてを知ったあなたは赦せるかな?
参加型プロジェクト『MILGRAM』の前日譚にあたる物語だと考えられる。そのため、プロジェクトで明らかになっていなかった部分が色々と明らかになり、さらに想像の余地が広がった。最も特徴的な点として、最後に小説内から読者へ語りかけられるシーンがあるのだが、それだけにとどまらず、5月2日にメディアワークス文庫の公式TwitterでGW期間限定投票が行われた(現在は終了)。「あなたは、小説『MILGRAM 実験監獄と看守の少女』の「××××」を、」という文章で、赦すか赦さないか選択するアンケート形式となっており、「××××」は64%で赦される結果となった。このことが今後プロジェクトの方に関わってくるかどうかも注目していきたい。
33『SPY×FAMILY』(アニメ)
原作:遠藤達哉
制作:WIT STUDIO×CloverWorks
敏腕スパイである黄昏は、精神科医ロイド・フォージャーに扮し、家族を作ることに。
だが、彼が出会った娘・アーニャは心を読むことができる超能力者、妻・ヨルは殺し屋だった!3人の利害が一致したことで、お互いの正体を隠しながら共に暮らすこととなる。
ハプニング連続の仮初めの家族に、世界の平和は託された――。
映像になることで、迫力が増し、家族の日常が具体的に色づいていくのを感じた。特にアーニャについて、漫画で読んでいた時より可愛らしさが強まっている印象がある。
34『東京卍リベンジャーズ(1期)』(アニメ)
原作:和久井健
制作:ライデンフィルム
冴えない26歳の花垣武道は、人生で唯一付き合うことができた中学時代の彼女が事件で死んでしまったことをテレビで知る。そんなある日、何者かに背中を押されて電車に轢かれそうになり、気が付けば12年前の同じ日にタイムリープしていた。過去を変えることで未来で死ぬことになる彼女を救うことができると知った武道は、人生のリベンジを誓い、奔走する。
ストーリーとしては、何度も同じ時間を繰り返すのではなく、12年前の現在時間にしか戻れないことがミソ。未来で起きることなら過去を変えることで回避できるが、戻った過去で起きたことは変えられない一発勝負であることと、主人公が弱くて調子にのることもあり頭もそんなに良くないながらも、耐久力が抜群で粘り強さがあり意外と察しがいいところもある点がうまく嚙み合っていると感じる。アニメで声があてられることによって中学生らしいところがたまに垣間見え、12年前と後の違いが感じられるところが個人的に良いと思っている。
35『逆行した悪役令嬢は、なぜか魔力を失ったので深窓の令嬢になります』〈1・2〉(漫画)
漫画:さかもとびん
原作:蒼伊
豊富な魔力を持つことから王太子の婚約者であったラシェルは、嫉妬による振る舞いで追放される道すがら、自分の行いを改めようとした矢先に不遇の死を遂げた――はずだった。目覚めると魔力は失われ、数年前に逆行していた。これまでの行いを改め、幸せになるために、王太子との婚約を破棄しようとするが、なぜか気に入られてしまい…。
転生ではないため、自分のことを「悪役令嬢」とは認識していないものの、自ずから客観的に見つめ直すことで改心し好転していくストーリー。途中、日本人の転生者らしき人物が出てくるなど、今後どのように展開していくのかいまいち読めない作品でもあると感じる。漫画本でありながら、最後に原作者による書き下ろし小説がある点にも珍しさを感じた。
36『不覚にもきゅんときた』〈1~3(完結)〉(漫画)
著者:凛田百々
線路に落ちてしまった光(みつ)の「宝物」を命がけで拾ってくれたのは、綺麗な涙を流す男の子だった。彼が同じ学校の同級生であることを知った光はお礼を言おうとするが、壁ドンしながら女の子を振っている現場を目撃してしまう。彼、黛廉太郎は、言葉と行動がウラハラな超ツンデレ男子だったのだ。期待すること、されることを嫌う黛と、まっすぐに気持ちを伝えようとする光。二人の行く末とは。
赤面ツンデレ男子と赤面純情素直女子の恋物語。光は陸上、黛はピアノという好きなことがあり、かつそれに関して大事ではあるけれどあまり話したくない思い出があるという共通点があることがキーになっていると感じた。また、現実味よりも少女マンガらしい展開が目立つが、男性側の赤面や葛藤、涙を流す場面が多いという点が他にあまり見られない特徴なのではないかと読んでいて思った。
37『小松原が恋人になりたそうにこちらをみている!』〈1~3(完結)〉(漫画)
著者:かわにし萌
文武両道、真面目で成績優秀な女子高生・草原名雪は、「良い子」になることで「褒められたい」という承認欲求を満たしていた。しかし、やってきた中間試験で学年1位をとったのは、自称闇の勇者ディーン(小松原誠)。対抗意識を燃やす名雪をよそに、痛々しい中二病ながら何かと助けてくれる小松原は、5年前から名雪に恋をしているらしく…?
ヒロインが比喩でもなんでもなく鬼の形相をするラブコメディ。家にお風呂が無い程貧乏で、母親が早くに亡くなり、父親が営むラーメン屋を手伝いながら弟の面倒を見る主人公は、恋愛漫画にありがちな苦労しているヒロイン像に合致しているように思えるが、同情されたくなく、助けられることに屈辱を感じ、慈悲を受け取りたくないというようなメンタルに少女漫画らしくなさを感じる。恋に限らず、綺麗ばかりではない感情と向き合っていく姿が描かれていると考える。
38『千年迷宮の七王子』〈1~4(完結)〉(漫画)
著者:花鶏ハルノ・相川有
辺境の地で普通の学生として暮らしていたユアンは、目を覚ますと全く知らない場所にいた。昔話に登場する千年迷宮城を彷彿とさせるその場所に集まったのは、騎士、盗賊、探偵、歌手、市民運動家と様々。窓も全て塞がれている密室の中で、どうやらこの中から次代の皇帝を決める必要があるようで……。徐々に水没していく城から生きて帰るため、彼らは協力しながら城の謎を解き明かしていく。何らかの事件が起きた形跡、見つかった首の無い死体。それぞれの思惑が渦巻く中、謎と仕掛けだらけの千年迷宮城から脱出することはできるのか。
閉ざされ水没していく城からの脱出を目指すゴシックファンタジー。協力を必要としながらも、「皇帝選び」や「城に隠された秘宝」といった要素によるそれぞれの思惑や、見つかる死体などから、善良な主人公であっても人を疑わざるを得ない環境が整っている。様々な試練や困難があり、それに対しどのように立ち向かっていくかが描かれているため、主人公の王の器をしっかり感じ取ることができる。
王を選ぶという背景があるからか、4巻まで通して女性がほとんど出てこないことも特徴として挙げられる。
39『千年迷宮の七王子―永久回廊の騎士―』(漫画)
著者:花鶏ハルノ・相川有
千年迷宮での試練を経て皇帝になったユアンは、仲間に助けられながら日々を過ごしていた。そんなある日、彼から宣告を受けた者は必ず破滅するという「死神」、ハンニバル・モーガンが現れ、「お前のせいでこの帝国は滅ぶ」と告げられる。居てもたってもいられず城を抜け出したユアンを待ち受けていたのは、街を襲う原因不明の疫病だった。失敗の許されない新体制のお披露目が控える中、彼らは全員で滅びの危機を退けるため奔走する。
本編のその後の漫画。皇帝になったユアンとそれを支える迷宮を共に乗り越えた仲間たちの姿を描く。本編と同様に主人公ユアンの信じる力を生かしたストーリーであり、「永久回廊の騎士」という副題があるように、ユアンと彼に忠誠を誓うロレンスの新たな関係性になっても変わらない絆を見ることができる。また、元奴隷であるハンニバルの生き様にも感銘を受ける部分があった。
40『千年迷宮の七王子外伝―暁の王者―』(漫画・小説)
著者:花鶏ハルノ・相川有
第1巻の『第二幕』と『第三幕』の間のエピソードである番外編『EとSとNの部屋』、ユアン皇帝就任後の皇城での日常を描いた4コマ漫画『千年迷宮の日々』、千年迷宮での出来事を経て故郷ではなく城で過ごすことになったユアンが久しぶりに兄や幼馴染と再会する描き下ろし漫画『再会の時』、ハンニバルによってもたらされた情報によって明らかになるある人物の出生の秘密とその結末について描いた書き下ろし小説『亡国のシャハル』が収録された外伝。
本編後も広がる世界観を味わうことができる外伝。4コマ漫画では緊張感のある本編とは違ったギャグテイストな日常を見ることができる。また、挿絵付きの小説である『亡国のシャハル』は、今まで漫画で楽しんできたこともあり、小説のみのコンテンツに比べて文字を読みながら光景が想像しやすいと感じた。
41『千年迷宮の七王子クロニクル』(ファンブック)
著者:花鶏ハルノ・相川有
本編のシーンのカラーイラストやキャラクタープロフィール、イラストメイキング、ハロウィンやクリスマスなどの行事を楽しんでいる様子を描いた4コマ漫画、ユアンがお忍びで街へ出かける描き下ろし漫画『千年帝国の大脱走』などを収録したファンブック。
今までほとんど表紙でしか見ることができなかったカラーイラストや、キャラクターの詳細なプロフィール、イラストメイキングなど、作品をストーリー以外の部分からも細かく楽しむことができるファンブック。作者のコメントも載っているため、より作品を身近に感じることができるのではないかと考える。
42『紅蓮館の殺人』(小説)
著者:阿津川辰海
嘘に敏感な探偵・葛城とその友人でありワトソンのような存在である田所(僕)は、文豪がいるという噂の館を目指して合宿を抜け出す。突然の落雷により山火事が発生し、避難した先で件の館に滞在することになった二人は、人が死ぬ事件に遭遇することになる。この事件は事故か、殺人か。館が燃えるまで35時間。選ぶべきは、生存か、真実か。
主人公と思われる僕だけでなく、回想などで様々な人物の視点が錯綜する点や、時折入る太字が小説全体の緊張感を演出している。ミステリー小説において殺人事件が起きた際、近くに殺人者がいるかもしれない恐怖を感じることがあるが、この小説ではその状況に加え、山火事から脱出するという生を渇望する環境があるため、さらに死を強く意識し、恐ろしさや緊張感が増しているのではないかと考える。内容としては、高校二年生という若さと、生き方について強く印象に残った。
43『復讐を誓った白猫は竜王の膝の上で惰眠をむさぼる』〈1~4〉(漫画)
著者:あき
原作:クレハ
キャラクター原案:ヤミーゴ
容姿端麗で人生勝ち組な普通の大学生…のはずだった瑠璃は、わがままなのになぜか周囲にちやほやされる幼馴染のあさひに懐かれているせいでこれまで散々な人生を送ってきた。ある日突然異世界に召喚された二人。異世界でもちやほやされるあさひは巫女姫として迎えられ、瑠璃はあさひの取り巻きに敵対視され森に捨てられてしまう。土下座させてやる!グーパンチしてやる!踵落ししてやる!絶対復讐してやる!!精霊に愛され、様々な人に出会い力を貸してもらいながら暮らしていく中、ひょんなことから白猫に変身した姿で竜王国へ向かうことになった瑠璃を待ち受ける運命は。復讐は叶うのか。幼馴染との関係はどうなるのか。
異世界×魔法×もふもふ。幼馴染であるあさひがかなり厄介な性格をしており、4巻後どう転ぶかによって物語の雰囲気が大きく変わると考えられる。巻が進むにつれ戦闘の描写も見られるようになるがギャグテイストで描かれており、もともと精霊や生き物がかわいらしく描かれていることもあって、タイトルに「復讐」という言葉があるが血なまぐさくなく楽しめる。精霊など、見た目の雰囲気だけではなく声の雰囲気も想像させるようなふきだしの工夫や、お年寄りを筆頭に登場人物の表情が豊かな点が素敵であると考える。
44『合コンに行ったら女がいなかった話』〈1~4〉(漫画)
著者:蒼川なな
ゼミの女子に合コンに誘われ、待ち合わせ場所に向かった常盤・萩・浅葱の3人。彼らを待ち受けていたのは、花ときらめきのエフェクトが良く似合う3人のイケメンだった。男6人で合コン?いいえ、彼ら、いや彼女らは、男装BARでバイトをしているれっきとした女性なのである。男にしか見えない3人を前に困惑していた常盤たちだったが、常盤を合コンに誘った王子様系イケメン(女子)蘇芳を筆頭に、時折翻弄されながらもそれぞれの形で親密になっていく。
常盤に好意を持っており、時折常盤に向かう女性の視線を奪う様子が見られるように、男装を武器としている蘇芳、男装をすることで描いている同人漫画の参考にもしている趣味と実益を兼ねたスタイルの藤、男装をそつなくこなしながらも実はかわいいものが好きで俺様キャラに悩む琥珀。それぞれのスタイルに合わせて進展の仕方が異なっており、面白いと感じる。特に萩の琥珀に対しての心の揺れ動きが興味深い。
45『ヒロインはじめました』〈1・2〉(漫画)
幼い頃から格闘技ばかり習ってきた周子は、ひょんなことから学校一のモテ男であり、女性関係であまり良い噂を聞かない芹沢という男子生徒と出会う。噂をきっかけとしたトラブルに居合わせた周子がその身体能力を活かして解決へ導くと、周子が女の子らしい学生生活に憧れていることを知った芹沢は、その望みを叶えるかわりにボディーガードをしてくれと頼んできて…?
噂はあくまでも噂だが、女癖を治したいと考えている芹沢と、様々な運動部に勧誘されてしまうほど身体能力が高く、女の子らしさに憧れを持つ周子が、互いの思いやりに触れながら親しくなっていく物語。女らしさ男らしさが問題視されやすい昨今では、女の子であることを尊重されるような話は珍しいように感じるが、強要ではなくそれこそ思いやりと表現されるであろう“らしさ”がちりばめられているというように読めた。また、人を色眼鏡で見ることは良くないという教訓も含まれているように感じた。もうすでに完結しているようなので、できるだけ早く最後まで読みたい。
橋本
RES
結局間に合っていないものの、書けているところまでとりあえず出します。
21『ありふれたチョコレート』〈1・2(完結)〉(小説)
著者:秋川滝美
会社の専務兼営業部長にして超イケメンな瀬田総司というハイスペック男を上司に持つ相馬茅乃は、彼の部下として五年も使いっ走りにされていた。上司としては優れた人だがそろそろ「瀬田係」は辞めたい。そんな時、自分の娘と瀬田を結婚させて社長の席を譲りたいという思惑を持つ社長の働きかけにより、茅乃は転属することに。離れることになって初めて恋心を抑え込んでいたことに気づいたものの、だからといってどうすることもない。彼は例えるなら高級チョコレート。自分は一箱三百円のありふれたチョコレートなのだから…。
どんな高級チョコレートにだって目もくれず己の「特別」を追う男と、身の程を知りすぎて逃げ続ける女のお仕事恋愛小説。
リアリティのある社会人生活に、ドラマティックなシンデレラストーリーを織り交ぜたような作品。俺様ハイスペックイケメンが一途に追いかけてくるという点は物語ならではのフィクションと言えるような展開だが、主人公は仕事ができる一般的な大人の女性であるため、女性の目線からは感情移入しやすく、ドキドキするような恋愛小説になっていると感じる。就活生としては会社の解像度の高さが参考になった。
22『転生魔女は滅びを告げる』〈1~5〉(漫画)
著者:sora
原作:柚原テイル
「学校が爆発すれば行かなくて済むのに」「明日起きたら世界滅びてないかな…」軽い気持ちで呟くそれが口癖の引きこもりだった白井星奈は、引きこもり脱却を目指して外出した矢先に事故に遭い転生した。人々の半分が魔法を使うことができるこの世界でセナが使える魔法は「爆ぜろ」「滅びろ」の2つだけ。“魔女”だと恐れられ、今世でも一人ひっそりと18歳の誕生日を迎えたセナは、運命の出会いを果たし、世界を広げ、自分の使命を知ることになる。
「爆ぜろ」「滅びろ」の魔法の経緯からも分かるように、現代を生きる人の考え方が反映されているとしばしば感じられる作品。荷物を代わりに届けに来た少年が王子であり、そこから物語が展開していくが、王子は時折オカンと称されるほど生活感がある人物であり、物語の進み方も受動的であるため、よくある話ではないと感じる。また、引きこもりの転生ということもあり、繊細な心の動きが描かれていると考える。しかし、1巻冒頭で「忠告いたします」と書くような魔法である「爆ぜろ」「滅びろ」を、老いたドラゴンを安らかに眠らせるためとはいえ躊躇いなく使い、あっさり滅ぼしたことには違和感を持った。また、2巻7話の途中の話のつながり方にも違和感があると感じた。
23『ナカノヒトゲノム 実況中』〈1~10〉(漫画)
著者:おそら
「『ナカノヒトゲノム』というフリーゲームをクリアするとプレイヤーが失踪する」。都市伝説のような噂を聞きゲームをプレイしていたゲーム実況者・入出アカツキは、噂通り見知らぬ場所へ連れ去られてしまう。そこには様々なゲームを得意とする実況者が集まっており、彼らはアルパカの頭をした人物にゲームのルールを説明される。目標は再生数1億。達成できなければ死ぬまで帰れない。無限のプレイ時間の中で、彼らは『ナカノヒトゲノム』リアル実況をクリアすることができるのか。
1巻の初版が2015年発行のため、当時のゲーム実況の流行と今の流行を比較して読むのも面白いかもしれない漫画。死の危険もある中全員で脱出を目指す協力系デスゲームといったような内容だが、後半になるにつれてゲームの印象は薄くなっているような感覚がある。家族愛などの人間関係が様々な方向から複雑に絡むところが面白く、10巻では真相が明らかになりそうになっており続きが気になるところだが、2020年から新刊が出ていない。
24『おとなりコンプレックス』〈1~5〉(漫画)
著者:野々村朔
隣どうしの家に住み、兄弟のように育ってきた幼馴染であるあきらと真琴。一見すると、かっこいいあきら君とかわいい真琴ちゃんな二人だが、実際は、背が高く天然でかっこいいあきらちゃん(女)と、女装を武器としている美人でかわいい真琴君(男)。二人の関係はこれまでもこれからも変わらない仲の良い友達、のはずだったのだが、最近どうも様子がおかしい。親友以上恋愛未満な幼馴染コンプレックス物語。
女らしくないあきらと、親の影響もあって女装するようになり男らしくない真琴。「らしく」なくても構わない、あきららしく、真琴らしくあればいい。二人は同じようにそう考えていた。しかし、真琴はあきらへの恋心を自覚し、女装していないときでもあきらと並ぶと男に見られないことに焦燥を覚える。一方、女らしくしなくていいと言われることに救われていたあきらは女らしくすることに抵抗を感じてしまう。ただの幼馴染の恋愛ではなく、幼馴染特有の距離感を持ちながらコンプレックスに向き合っていく話になっている。
25『魔女先輩日報』〈1・2(完結)〉(漫画)
著者:餅田まか
魔女と人間が共存する社会。頼まれたら断れないお人よしな魔女の先輩を持つクールな同僚男子・美園は、彼女に惹かれていた。魔女は人間とは違い、空を飛ぶなどの魔法を使うことができるが、それは決して万能ではない。魔女なんて、魔法なんてと悲観しながらも社会人として懸命に生きる魔女先輩と、そんな彼女のあたたかい優しさに触れた後輩君の、星が散るようにきらめくラブストーリー。
気持ちを大事にするあたたかい恋愛漫画。できないことも懸命に頑張る魔女先輩と、その努力を見守り、時に支えるクールな後輩が心を通わせる様子が描かれている。魔女や魔法といった要素は、一般的な恋愛ものに比べて二人の関係をより特別なものに変えていると考える。
26『いい加減な夜食』〈1~4(完結)〉(小説)
著者:秋川滝美
有名企業の社長が住む屋敷に急遽ヘルプで入ったアルバイトの谷本佳乃は、屋敷の主の要望に従って“いい加減”に夜食を作った。ケチャップで味付けしたリゾットはシェフの本格料理には程遠く、後で確認してみると食材の賞味期限が切れているという適当ぶり。死にやしないだろうから大丈夫、一日だけだし。そんな佳乃の考えとは裏腹に、屋敷の主である原島俊紀は佳乃を探し出して強引に「夜食係」として雇用する。いい加減な夜食から始まった二人の関係は時間と共に変化していくが…
『ありふれたチョコレート』と同様にハイスペックイケメン男が特別に想う女を追いかけるストーリーだが、茅乃と違い佳乃は一般家庭の出ではなく、また、ハイスペックな女性である。しかし、普通の価値観を大事にするように教育された側面を持っているために思考回路が一般的で、共感しやすい人柄になっている。大企業の社長と主人公を中心にまわるお話であるため問題のスケールが大きく、ありそうで無いだろうフィクションとしてとても楽しめる作品。
27『ホリミヤ』(アニメ)
美人で成績も良く、クラスの中心的存在である堀さんは、実は共働きの両親に代わって年の離れた弟の面倒を見て日々を過ごす家庭的な高校生。そんなある日、ピアスを開け、派手な装いをした青年が行方知れずとなっていた弟を彼女のもとに送り届けてくれた。見知らぬ男のはずなのに、彼女のことを「堀さん」と呼ぶ彼は、暗くて目立たないオタクであるはずのクラスメイト、宮村君だった。偶然お互いの秘密を知った二人はこの出来事をきっかけに急速に仲良くなっていくことになる。
互いの普段隠している姿を知ることで仲良くなっていくラブストーリー。タイトルにもなっている堀さんと宮村君は運命の出会いと言って差し支えの無いような関係であり、暗い過去を持っていてもこの出会いによって好転していく様子が見られる。一方、思春期によくあるような人間関係の複雑さはこの二人にはあまり見られず、彼らのクラスメイトであり後に共通の友人となる石川君がその部分を一身に背負う点が興味深い。
28『聖女の魔力は万能です』〈1~8〉(漫画)
どこにでもいる20代のOL・セイは、残業終わりに突然異世界召喚されてしまう。どうやら聖女として召喚されたようだが、聖女として連れていかれたのは同時に召喚されたもう一人の女の子だけ。元の世界に戻れない今やるべきことは、一刻も早くこの世界に馴染むこと。薬草への興味から研究所で働くことになったセイの異世界生活がスタートする。
透明感がある絵柄と、モノクロでも伝わる魔法のエフェクトが魅力。主人公が精神年齢高めの大人なので、異世界物でありながらも幅広い年齢層の人が読みやすいのではないかと感じる。
29『聖女の魔力は万能です』(アニメ)
あらすじは28と同様。
口元を映すシーンが多いことがずっと気になっていたが、最終話を見て、最後にあるタイトルコール?を効果的に見せるためだったのだろうと推測できた。また、ライトノベルから漫画化し、アニメ化した作品だが、漫画よりアニメのほうが進みが早いことも特徴的だった。
21『ありふれたチョコレート』〈1・2(完結)〉(小説)
著者:秋川滝美
会社の専務兼営業部長にして超イケメンな瀬田総司というハイスペック男を上司に持つ相馬茅乃は、彼の部下として五年も使いっ走りにされていた。上司としては優れた人だがそろそろ「瀬田係」は辞めたい。そんな時、自分の娘と瀬田を結婚させて社長の席を譲りたいという思惑を持つ社長の働きかけにより、茅乃は転属することに。離れることになって初めて恋心を抑え込んでいたことに気づいたものの、だからといってどうすることもない。彼は例えるなら高級チョコレート。自分は一箱三百円のありふれたチョコレートなのだから…。
どんな高級チョコレートにだって目もくれず己の「特別」を追う男と、身の程を知りすぎて逃げ続ける女のお仕事恋愛小説。
リアリティのある社会人生活に、ドラマティックなシンデレラストーリーを織り交ぜたような作品。俺様ハイスペックイケメンが一途に追いかけてくるという点は物語ならではのフィクションと言えるような展開だが、主人公は仕事ができる一般的な大人の女性であるため、女性の目線からは感情移入しやすく、ドキドキするような恋愛小説になっていると感じる。就活生としては会社の解像度の高さが参考になった。
22『転生魔女は滅びを告げる』〈1~5〉(漫画)
著者:sora
原作:柚原テイル
「学校が爆発すれば行かなくて済むのに」「明日起きたら世界滅びてないかな…」軽い気持ちで呟くそれが口癖の引きこもりだった白井星奈は、引きこもり脱却を目指して外出した矢先に事故に遭い転生した。人々の半分が魔法を使うことができるこの世界でセナが使える魔法は「爆ぜろ」「滅びろ」の2つだけ。“魔女”だと恐れられ、今世でも一人ひっそりと18歳の誕生日を迎えたセナは、運命の出会いを果たし、世界を広げ、自分の使命を知ることになる。
「爆ぜろ」「滅びろ」の魔法の経緯からも分かるように、現代を生きる人の考え方が反映されているとしばしば感じられる作品。荷物を代わりに届けに来た少年が王子であり、そこから物語が展開していくが、王子は時折オカンと称されるほど生活感がある人物であり、物語の進み方も受動的であるため、よくある話ではないと感じる。また、引きこもりの転生ということもあり、繊細な心の動きが描かれていると考える。しかし、1巻冒頭で「忠告いたします」と書くような魔法である「爆ぜろ」「滅びろ」を、老いたドラゴンを安らかに眠らせるためとはいえ躊躇いなく使い、あっさり滅ぼしたことには違和感を持った。また、2巻7話の途中の話のつながり方にも違和感があると感じた。
23『ナカノヒトゲノム 実況中』〈1~10〉(漫画)
著者:おそら
「『ナカノヒトゲノム』というフリーゲームをクリアするとプレイヤーが失踪する」。都市伝説のような噂を聞きゲームをプレイしていたゲーム実況者・入出アカツキは、噂通り見知らぬ場所へ連れ去られてしまう。そこには様々なゲームを得意とする実況者が集まっており、彼らはアルパカの頭をした人物にゲームのルールを説明される。目標は再生数1億。達成できなければ死ぬまで帰れない。無限のプレイ時間の中で、彼らは『ナカノヒトゲノム』リアル実況をクリアすることができるのか。
1巻の初版が2015年発行のため、当時のゲーム実況の流行と今の流行を比較して読むのも面白いかもしれない漫画。死の危険もある中全員で脱出を目指す協力系デスゲームといったような内容だが、後半になるにつれてゲームの印象は薄くなっているような感覚がある。家族愛などの人間関係が様々な方向から複雑に絡むところが面白く、10巻では真相が明らかになりそうになっており続きが気になるところだが、2020年から新刊が出ていない。
24『おとなりコンプレックス』〈1~5〉(漫画)
著者:野々村朔
隣どうしの家に住み、兄弟のように育ってきた幼馴染であるあきらと真琴。一見すると、かっこいいあきら君とかわいい真琴ちゃんな二人だが、実際は、背が高く天然でかっこいいあきらちゃん(女)と、女装を武器としている美人でかわいい真琴君(男)。二人の関係はこれまでもこれからも変わらない仲の良い友達、のはずだったのだが、最近どうも様子がおかしい。親友以上恋愛未満な幼馴染コンプレックス物語。
女らしくないあきらと、親の影響もあって女装するようになり男らしくない真琴。「らしく」なくても構わない、あきららしく、真琴らしくあればいい。二人は同じようにそう考えていた。しかし、真琴はあきらへの恋心を自覚し、女装していないときでもあきらと並ぶと男に見られないことに焦燥を覚える。一方、女らしくしなくていいと言われることに救われていたあきらは女らしくすることに抵抗を感じてしまう。ただの幼馴染の恋愛ではなく、幼馴染特有の距離感を持ちながらコンプレックスに向き合っていく話になっている。
25『魔女先輩日報』〈1・2(完結)〉(漫画)
著者:餅田まか
魔女と人間が共存する社会。頼まれたら断れないお人よしな魔女の先輩を持つクールな同僚男子・美園は、彼女に惹かれていた。魔女は人間とは違い、空を飛ぶなどの魔法を使うことができるが、それは決して万能ではない。魔女なんて、魔法なんてと悲観しながらも社会人として懸命に生きる魔女先輩と、そんな彼女のあたたかい優しさに触れた後輩君の、星が散るようにきらめくラブストーリー。
気持ちを大事にするあたたかい恋愛漫画。できないことも懸命に頑張る魔女先輩と、その努力を見守り、時に支えるクールな後輩が心を通わせる様子が描かれている。魔女や魔法といった要素は、一般的な恋愛ものに比べて二人の関係をより特別なものに変えていると考える。
26『いい加減な夜食』〈1~4(完結)〉(小説)
著者:秋川滝美
有名企業の社長が住む屋敷に急遽ヘルプで入ったアルバイトの谷本佳乃は、屋敷の主の要望に従って“いい加減”に夜食を作った。ケチャップで味付けしたリゾットはシェフの本格料理には程遠く、後で確認してみると食材の賞味期限が切れているという適当ぶり。死にやしないだろうから大丈夫、一日だけだし。そんな佳乃の考えとは裏腹に、屋敷の主である原島俊紀は佳乃を探し出して強引に「夜食係」として雇用する。いい加減な夜食から始まった二人の関係は時間と共に変化していくが…
『ありふれたチョコレート』と同様にハイスペックイケメン男が特別に想う女を追いかけるストーリーだが、茅乃と違い佳乃は一般家庭の出ではなく、また、ハイスペックな女性である。しかし、普通の価値観を大事にするように教育された側面を持っているために思考回路が一般的で、共感しやすい人柄になっている。大企業の社長と主人公を中心にまわるお話であるため問題のスケールが大きく、ありそうで無いだろうフィクションとしてとても楽しめる作品。
27『ホリミヤ』(アニメ)
美人で成績も良く、クラスの中心的存在である堀さんは、実は共働きの両親に代わって年の離れた弟の面倒を見て日々を過ごす家庭的な高校生。そんなある日、ピアスを開け、派手な装いをした青年が行方知れずとなっていた弟を彼女のもとに送り届けてくれた。見知らぬ男のはずなのに、彼女のことを「堀さん」と呼ぶ彼は、暗くて目立たないオタクであるはずのクラスメイト、宮村君だった。偶然お互いの秘密を知った二人はこの出来事をきっかけに急速に仲良くなっていくことになる。
互いの普段隠している姿を知ることで仲良くなっていくラブストーリー。タイトルにもなっている堀さんと宮村君は運命の出会いと言って差し支えの無いような関係であり、暗い過去を持っていてもこの出会いによって好転していく様子が見られる。一方、思春期によくあるような人間関係の複雑さはこの二人にはあまり見られず、彼らのクラスメイトであり後に共通の友人となる石川君がその部分を一身に背負う点が興味深い。
28『聖女の魔力は万能です』〈1~8〉(漫画)
どこにでもいる20代のOL・セイは、残業終わりに突然異世界召喚されてしまう。どうやら聖女として召喚されたようだが、聖女として連れていかれたのは同時に召喚されたもう一人の女の子だけ。元の世界に戻れない今やるべきことは、一刻も早くこの世界に馴染むこと。薬草への興味から研究所で働くことになったセイの異世界生活がスタートする。
透明感がある絵柄と、モノクロでも伝わる魔法のエフェクトが魅力。主人公が精神年齢高めの大人なので、異世界物でありながらも幅広い年齢層の人が読みやすいのではないかと感じる。
29『聖女の魔力は万能です』(アニメ)
あらすじは28と同様。
口元を映すシーンが多いことがずっと気になっていたが、最終話を見て、最後にあるタイトルコール?を効果的に見せるためだったのだろうと推測できた。また、ライトノベルから漫画化し、アニメ化した作品だが、漫画よりアニメのほうが進みが早いことも特徴的だった。