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2年 清水
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11.『弱キャラ友崎くん』(アニメ)
原作:屋久ユウキ 監督:柳伸亮 制作:project No.9
友崎文也は日本屈指のゲーマーだが現実では友達のいない高校生。そんな彼は人生はクソゲーだと思っていた。しかし、あるゲームのオフ会で人生こそ一番よくできたゲームであると考える同級生、日南葵に出会う。納得できない文也だったが、やる前から否定するのは自身の信条に反すると考え、『人生』と向き合う覚悟を抱く。かくして弱キャラによる人生攻略が開始されるのであった。
人生が一つのテーマになっている作品。登場人物たちの多様な考え方、生き方が描かれている。主人公が人生を攻略していく中で登場する、身だしなみや姿勢、話し方による印象操作は我々の実生活にも根付いている為、共感しやすいと感じた。日南が当たり前のようにやっていることでも友崎にとっては初めてのことだらけいうのが二人のこれまでの生き方の違いをよく表している。一方で日南の過剰なまでの正攻法、感情を排除したかのような合理性はどこか歪に思えた。
12.『千歳君はラムネ瓶のなか』(ライトノベル)
著者:裕夢 イラスト:raemz
高校二年生の千歳朔は人気者というだけで根も葉もない風評被害にあっていた。進級しても相変わらずだったが、そんなことは気にせず仲の良い友人たちとチーム千歳を結成。その矢先、担任からある生徒の不登校問題を解決してほしいと頼まれる。朔は了承し友人たちと解決を試みる。
『このライトノベルがすごい!』において未アニメ化作品としては史上初の殿堂入りを達成した作品。昨今のライトノベルの主人公にはあまりいないタイプのキャラクターが特徴で、スクールカースト上位の人物たちが多いという特性を活かし、見えないところでの努力や苦労が丁寧に描かれている。ライトノベルではあるものの、地の文の割合が多く比喩表現も多用されており、これによって登場人物たちの細やかな心情が表現されている。福井県が舞台ということもあって、実際の建物も作中に登場しファンによって聖地巡礼が組まれるなど、今注目の作品の一つである。
13.『死亡遊戯で飯を食う』(ライトノベル)
著者:鵜飼有志 イラスト:ねこめたる
17歳の女子高生・幽鬼。彼女には裏の顔があった。それは殺人ゲームのプロフェッショナル。金のためでも、誰かを助けるためでもなく、記録を伸ばすためだけに幽鬼はゲームに参加し続けていた。世間には絶対に明かすことができない殺人ゲームで彼女は今日も飯を食う。
本作は第18回MF文庫Jライトノベル新人賞≪優秀賞≫受賞作。デスゲームが題材になっている作品は多いが、主人公の参加目的が金でも人助けでもなく、勝ち続けるためという点が尖っているように感じた。ゲーム内容が参加回によって異なるため、経験者でも予測しきれない点が登場人物たちの絶望感を引き立てており、主人公が必要なとなれば参加者を切り捨てる姿はどこか不気味に感じられる。デスゲームではあるが、特殊な設定によって血が出ないようになっているので、残酷な描写が苦手な人でも楽しめると感じた。
14.『アホガール』(アニメ)
原作:ヒロユキ 監督:玉木慎吾 制作:NAS
高校一年生の花畑よしこ。彼女は空前絶後のアホであった。自分の名前の漢字は忘れる、掛け算ができない、主食はバナナ。そんな彼女には成績優秀な幼馴染、阿久津君がいる。しかし、彼はよしこに振り回される毎日に心身共に限界であった。アホは直すことができるのか。アホによるアホな日常がそこにはある。
よしこに振り回される人々の日常を描いたギャグ作品。アニメになって動きがついたことにより、阿久津君による折檻の躍動感が凄まじい。特に下から見上げる形になったときのよしこの顎に拳が当たったときの皺、吹き飛ばされ方が威力を物語っている。影のある顔や感情とリンクした色合いの背景が用いられることによってキャラクターたちの抱える明暗をはっきり分けて描いていると感じた。
15.『フリーランフリークス』(読切)
作者:西井聡太郎
パルクール・アーティストとして活動するイタチと専属カメラマンのネコ。いつも通り活動していたある日、不慮の事故によりイタチはパルクールができなくなってしまう。イタチの想いを聞いたネコはイタチの代わりにパルクールの世界に身を投じる。
マガジンポケットで読切として掲載されていた作品。見ている側の解説と走る側の思考という二つの視点から競技を描くことによって、競技者の変幻自在な動きがわかりやすくなっている。斜めに割られたコマが競技中のシーンに多用されており、効果線をあまり使わずに躍動感を表現している。
16.『夏へのトンネル、さよならの出口』(ライトノベル)
著者:八目迷 イラスト:くっか
高校二年生の塔野カオルは登校中の駅のホームである噂を耳にする。内容はほしいものが手に入る代わりに年をとってしまうというもの。内容からウラシマトンネルと名付けられていた。半信半疑のカオルだったが実際に行ってみるとそこにはもうこの世にはないはずの存在があった。しかし、探索しているところを転校生の花城あんずに見つかってしまう。二人は互いのほしいもののために協力関係を結び探索していく。
第13回小学館ライトノベル大賞≪ガガガ賞≫、≪審査員特別賞≫受賞作。トンネルの探索を通しての青春が描かれる。芯を持たない主人公と芯を持ったヒロインが対照的な存在として描かれ、二人の視点から探索の進捗やほしいものが語られるため価値観や想いの違いがはっきりとわかるようになっている。また、本作のテーマである「前進」には主人公には過去の呪縛からの解放、ヒロインには夢を追いかけ続けるという二つの意味が込められていると思われる。
17.『SK∞』(アニメ)
監督:内海紘子 制作:ボンズ 脚本:大河内一楼
スケートボードが大好きな高校二年生・暦がはまっているもの、それは“S‟。「S」とは、閉鎖された鉱山をスケートボードで滑り落ちるルール無用の極秘レース。中でも、そこで行われる「ビーフ(決闘)」に多くの人が熱狂していた。暦はカナダからの帰国子女で転校生・ランガがバイト先にきたことをきっかけに「S」に誘う。スケートボードに乗ったことのないランガだったが、「S」の熱にあてられて滑り出していく。裏の顔を持つ個性豊かなスケーターたちと繰り広げられる決闘が始まる。
ボンズ制作のオリジナルアニメ。スケートボードを通して友情や成長が描かれる。レース中のシーンでは目まぐるしく視点が変わり、スケーターを後ろから追うアングルは疾走感を高め、ジャンプした際にはスケーターの視点から遠く離れた木々や地面を描くことで浮遊感を高めている。暦とランガが凡人と天才に近い対比にもなっており、暦がランガに追い越されたことに苦悩する姿も描かれる。この挫折はスポーツをやっていれば多くの人が通る道であるが、暦の挫折から立ち直りを見ると好きという気持ちが本物ならばやめる必要はないというメッセージを含んでいるように感じた。
18.『魔女の旅々』(アニメ)
原作:白石定規 監督:窪岡俊之 制作:C2C
史上最年少で魔女見習いの試験に合格した少女・イレイナ。彼女の夢は世界中を旅すること。そのために魔女になりたい彼女は、国の魔女に弟子入りしに行くが門前払いされてしまう。何とか教えてくれる人を見つけ、はれて魔女になることができたイレイナ。魔女のブローチを身に付け、箒に腰掛けながら、自由気ままに彼女は旅に出るのだった。
GAノベルから刊行中の同名ライトノベルのアニメ化作品。各話のモノローグではイレイナが自身のことを美少女と言っていることから容姿に相当な自信があることが窺える。作中に登場する「ニケの冒険譚」と話の内容が類似しているエピソードがいくつかあり、その場合は教訓的な内容も多少含んでいるように感じられる。旅をする中でドライな対応が多いイレイナが未熟さに苦しみ泣く場面や「物をもらったら恋しくなる」といった発言が情の深い人物として位置付ける効果を担っている。一つの国に執着せず、出会った人とも深く関わらないためファンタジーでありながらどこか現実的と感じる。
19.『透明な夜に駆ける君と目に見えない恋をした』(ライトノベル)
著者:志馬なにがし イラスト:raemz
空野かける、大学一年生。新入生歓迎の食事会に出席した彼は一人の女性と出会う。彼女の名は冬月小春。誰が見ても美人で。よく笑う明るい人という印象をかけるは抱く。しかし、彼女は目が見えなかった。それでも大学に通い、サークルにも興味を持ち、友達を作っている。自分とは大違いな彼女にかけるは憧れを抱く。彼女のために彼は走り出す。
本作は第15回GA文庫大賞≪大賞≫受賞作。GA文庫の大賞としては珍しい恋愛ものである。目が見えないということを作中の白杖で歩く、名前を言ってもらわないと誰かわからない、人前での食事を控えるといった部分などから強く意識して書いたと思われる。こういった描写がリアリティをもたらしているが、それに対して小春の明るさがややアンバランスに感じる。一方でこの明るさは作中に度々出てくる花火とも重ねられて、彼女の姿は花火と同じように誰かの目には明るく輝いていたという比喩として使われているようにも感じた。
20.『ゼロの使い魔』(アニメ)
原作:ヤマグチノボル 監督:岩崎良明 制作:J.C.STAFF
異世界ハルケギニアに「使い魔」として召喚されてしまった高校生・平賀才人。彼を召喚したのはトリステイン魔法学院に通う少女・ルイズ。しかし、彼女は通称「ゼロのルイズ」と呼ばれている魔法に才能を持たない少女であった。ルイズの使い魔にされてしまった才人はルイズと共に学園生活を送ることになるが、次々と起こるトラブルに巻き込まれていく。
異世界というジャンルがまだ確立されていなかった頃の作品。現在の異世界ものに見受けられるハーレム要素や主人公像本作の影響による部分があると考えられる。才人が現代日本の価値観に基づいて行動することが多いため、貴族たちから破天荒な人物と認識される一方で平民たちからは英雄に近い扱いを受けるというのは面白かった。また、ルイズが貴族であることに誇りを持っていることが才人には理解できない描写が多数あり、これが価値観の相違を強めると同時に主人と使い魔の互いを思いやりながらも分かり合えない部分に作用している。
原作:屋久ユウキ 監督:柳伸亮 制作:project No.9
友崎文也は日本屈指のゲーマーだが現実では友達のいない高校生。そんな彼は人生はクソゲーだと思っていた。しかし、あるゲームのオフ会で人生こそ一番よくできたゲームであると考える同級生、日南葵に出会う。納得できない文也だったが、やる前から否定するのは自身の信条に反すると考え、『人生』と向き合う覚悟を抱く。かくして弱キャラによる人生攻略が開始されるのであった。
人生が一つのテーマになっている作品。登場人物たちの多様な考え方、生き方が描かれている。主人公が人生を攻略していく中で登場する、身だしなみや姿勢、話し方による印象操作は我々の実生活にも根付いている為、共感しやすいと感じた。日南が当たり前のようにやっていることでも友崎にとっては初めてのことだらけいうのが二人のこれまでの生き方の違いをよく表している。一方で日南の過剰なまでの正攻法、感情を排除したかのような合理性はどこか歪に思えた。
12.『千歳君はラムネ瓶のなか』(ライトノベル)
著者:裕夢 イラスト:raemz
高校二年生の千歳朔は人気者というだけで根も葉もない風評被害にあっていた。進級しても相変わらずだったが、そんなことは気にせず仲の良い友人たちとチーム千歳を結成。その矢先、担任からある生徒の不登校問題を解決してほしいと頼まれる。朔は了承し友人たちと解決を試みる。
『このライトノベルがすごい!』において未アニメ化作品としては史上初の殿堂入りを達成した作品。昨今のライトノベルの主人公にはあまりいないタイプのキャラクターが特徴で、スクールカースト上位の人物たちが多いという特性を活かし、見えないところでの努力や苦労が丁寧に描かれている。ライトノベルではあるものの、地の文の割合が多く比喩表現も多用されており、これによって登場人物たちの細やかな心情が表現されている。福井県が舞台ということもあって、実際の建物も作中に登場しファンによって聖地巡礼が組まれるなど、今注目の作品の一つである。
13.『死亡遊戯で飯を食う』(ライトノベル)
著者:鵜飼有志 イラスト:ねこめたる
17歳の女子高生・幽鬼。彼女には裏の顔があった。それは殺人ゲームのプロフェッショナル。金のためでも、誰かを助けるためでもなく、記録を伸ばすためだけに幽鬼はゲームに参加し続けていた。世間には絶対に明かすことができない殺人ゲームで彼女は今日も飯を食う。
本作は第18回MF文庫Jライトノベル新人賞≪優秀賞≫受賞作。デスゲームが題材になっている作品は多いが、主人公の参加目的が金でも人助けでもなく、勝ち続けるためという点が尖っているように感じた。ゲーム内容が参加回によって異なるため、経験者でも予測しきれない点が登場人物たちの絶望感を引き立てており、主人公が必要なとなれば参加者を切り捨てる姿はどこか不気味に感じられる。デスゲームではあるが、特殊な設定によって血が出ないようになっているので、残酷な描写が苦手な人でも楽しめると感じた。
14.『アホガール』(アニメ)
原作:ヒロユキ 監督:玉木慎吾 制作:NAS
高校一年生の花畑よしこ。彼女は空前絶後のアホであった。自分の名前の漢字は忘れる、掛け算ができない、主食はバナナ。そんな彼女には成績優秀な幼馴染、阿久津君がいる。しかし、彼はよしこに振り回される毎日に心身共に限界であった。アホは直すことができるのか。アホによるアホな日常がそこにはある。
よしこに振り回される人々の日常を描いたギャグ作品。アニメになって動きがついたことにより、阿久津君による折檻の躍動感が凄まじい。特に下から見上げる形になったときのよしこの顎に拳が当たったときの皺、吹き飛ばされ方が威力を物語っている。影のある顔や感情とリンクした色合いの背景が用いられることによってキャラクターたちの抱える明暗をはっきり分けて描いていると感じた。
15.『フリーランフリークス』(読切)
作者:西井聡太郎
パルクール・アーティストとして活動するイタチと専属カメラマンのネコ。いつも通り活動していたある日、不慮の事故によりイタチはパルクールができなくなってしまう。イタチの想いを聞いたネコはイタチの代わりにパルクールの世界に身を投じる。
マガジンポケットで読切として掲載されていた作品。見ている側の解説と走る側の思考という二つの視点から競技を描くことによって、競技者の変幻自在な動きがわかりやすくなっている。斜めに割られたコマが競技中のシーンに多用されており、効果線をあまり使わずに躍動感を表現している。
16.『夏へのトンネル、さよならの出口』(ライトノベル)
著者:八目迷 イラスト:くっか
高校二年生の塔野カオルは登校中の駅のホームである噂を耳にする。内容はほしいものが手に入る代わりに年をとってしまうというもの。内容からウラシマトンネルと名付けられていた。半信半疑のカオルだったが実際に行ってみるとそこにはもうこの世にはないはずの存在があった。しかし、探索しているところを転校生の花城あんずに見つかってしまう。二人は互いのほしいもののために協力関係を結び探索していく。
第13回小学館ライトノベル大賞≪ガガガ賞≫、≪審査員特別賞≫受賞作。トンネルの探索を通しての青春が描かれる。芯を持たない主人公と芯を持ったヒロインが対照的な存在として描かれ、二人の視点から探索の進捗やほしいものが語られるため価値観や想いの違いがはっきりとわかるようになっている。また、本作のテーマである「前進」には主人公には過去の呪縛からの解放、ヒロインには夢を追いかけ続けるという二つの意味が込められていると思われる。
17.『SK∞』(アニメ)
監督:内海紘子 制作:ボンズ 脚本:大河内一楼
スケートボードが大好きな高校二年生・暦がはまっているもの、それは“S‟。「S」とは、閉鎖された鉱山をスケートボードで滑り落ちるルール無用の極秘レース。中でも、そこで行われる「ビーフ(決闘)」に多くの人が熱狂していた。暦はカナダからの帰国子女で転校生・ランガがバイト先にきたことをきっかけに「S」に誘う。スケートボードに乗ったことのないランガだったが、「S」の熱にあてられて滑り出していく。裏の顔を持つ個性豊かなスケーターたちと繰り広げられる決闘が始まる。
ボンズ制作のオリジナルアニメ。スケートボードを通して友情や成長が描かれる。レース中のシーンでは目まぐるしく視点が変わり、スケーターを後ろから追うアングルは疾走感を高め、ジャンプした際にはスケーターの視点から遠く離れた木々や地面を描くことで浮遊感を高めている。暦とランガが凡人と天才に近い対比にもなっており、暦がランガに追い越されたことに苦悩する姿も描かれる。この挫折はスポーツをやっていれば多くの人が通る道であるが、暦の挫折から立ち直りを見ると好きという気持ちが本物ならばやめる必要はないというメッセージを含んでいるように感じた。
18.『魔女の旅々』(アニメ)
原作:白石定規 監督:窪岡俊之 制作:C2C
史上最年少で魔女見習いの試験に合格した少女・イレイナ。彼女の夢は世界中を旅すること。そのために魔女になりたい彼女は、国の魔女に弟子入りしに行くが門前払いされてしまう。何とか教えてくれる人を見つけ、はれて魔女になることができたイレイナ。魔女のブローチを身に付け、箒に腰掛けながら、自由気ままに彼女は旅に出るのだった。
GAノベルから刊行中の同名ライトノベルのアニメ化作品。各話のモノローグではイレイナが自身のことを美少女と言っていることから容姿に相当な自信があることが窺える。作中に登場する「ニケの冒険譚」と話の内容が類似しているエピソードがいくつかあり、その場合は教訓的な内容も多少含んでいるように感じられる。旅をする中でドライな対応が多いイレイナが未熟さに苦しみ泣く場面や「物をもらったら恋しくなる」といった発言が情の深い人物として位置付ける効果を担っている。一つの国に執着せず、出会った人とも深く関わらないためファンタジーでありながらどこか現実的と感じる。
19.『透明な夜に駆ける君と目に見えない恋をした』(ライトノベル)
著者:志馬なにがし イラスト:raemz
空野かける、大学一年生。新入生歓迎の食事会に出席した彼は一人の女性と出会う。彼女の名は冬月小春。誰が見ても美人で。よく笑う明るい人という印象をかけるは抱く。しかし、彼女は目が見えなかった。それでも大学に通い、サークルにも興味を持ち、友達を作っている。自分とは大違いな彼女にかけるは憧れを抱く。彼女のために彼は走り出す。
本作は第15回GA文庫大賞≪大賞≫受賞作。GA文庫の大賞としては珍しい恋愛ものである。目が見えないということを作中の白杖で歩く、名前を言ってもらわないと誰かわからない、人前での食事を控えるといった部分などから強く意識して書いたと思われる。こういった描写がリアリティをもたらしているが、それに対して小春の明るさがややアンバランスに感じる。一方でこの明るさは作中に度々出てくる花火とも重ねられて、彼女の姿は花火と同じように誰かの目には明るく輝いていたという比喩として使われているようにも感じた。
20.『ゼロの使い魔』(アニメ)
原作:ヤマグチノボル 監督:岩崎良明 制作:J.C.STAFF
異世界ハルケギニアに「使い魔」として召喚されてしまった高校生・平賀才人。彼を召喚したのはトリステイン魔法学院に通う少女・ルイズ。しかし、彼女は通称「ゼロのルイズ」と呼ばれている魔法に才能を持たない少女であった。ルイズの使い魔にされてしまった才人はルイズと共に学園生活を送ることになるが、次々と起こるトラブルに巻き込まれていく。
異世界というジャンルがまだ確立されていなかった頃の作品。現在の異世界ものに見受けられるハーレム要素や主人公像本作の影響による部分があると考えられる。才人が現代日本の価値観に基づいて行動することが多いため、貴族たちから破天荒な人物と認識される一方で平民たちからは英雄に近い扱いを受けるというのは面白かった。また、ルイズが貴族であることに誇りを持っていることが才人には理解できない描写が多数あり、これが価値観の相違を強めると同時に主人と使い魔の互いを思いやりながらも分かり合えない部分に作用している。
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