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3年 高橋
RES
夏休み課題21〜30
21.「群青のファンファーレ」(アニメ)
制作:Lay-duce 監督:加藤誠
競馬学校の騎手課程に、今年も若者たちがやって来た。新入生の一人でアイドルを辞めて騎手を目指すことを決意した少年の有村優は、風波駿といった同級生たちと共に騎手になるべく学んでいく。
本作は前半と後半どちらを見るかによって評価が分かれ、かつ見る者を選ぶ作品だと言える。何故なら前半と後半で主人公や物語の主軸が変化するからだ。前半ではアイドルから騎手を目指す少年、後半では馬の気持ちが理解できる少年を主人公にしている。どちらも騎手という夢にどう向き合っていくかが描かれてはいるのだが、分割ストーリーのため話数が少なくなっており、どちらも物足りなさが残る。また時間軸も飛び飛びで主人公たちの技術面の成長や友情を育む過程が丁寧に描写されておらず何を描きたい作品なのかイマイチわからなかった。もう少しテーマを絞っていたら、より見やすかったのではと思う。
22.『孤塁 双葉郡消防士たちの3・11』(小説)
著者:吉田千亜
福島県にある双葉消防本部。そこで日々消防活動や訓練に勤しんでいた消防士たちは、ある日大地震に襲われる。その地震は、東日本大震災の地震であった。強い衝撃に襲われた彼らは被災者の救助や避難誘導だけでなく、原発構内での活動も強いられることとなる…
本作は当時双葉郡の消防士だった人々にインタビューを行い、それを基に描かれたノンフィクション作品である。そのため複数の消防士たちの視点から東日本大震災の中で何が起きていたのかが語られており、目を背けたくなる部分もある。
本作の特徴は登場人物の心情や情景が事細かに描かれていることに反して、文章自体は淡泊な印象があるという点だ。そのため状況の悲惨さや当時の人々の持つ恐怖が読者に淡々と伝わってくる。記憶が薄れやすい人間だからこそこの作品は定期的に読み、事前準備の必要性や緊急時への対策強化に対する意識を維持していくべきではないだろうか。
23.「タコピーの原罪」(漫画)
著者:タイザン5
ある日地球にハッピーを広めるために訪れたハッピー星の生命体タコピーは、小学四年生の久世しずかに助けられる。その礼も兼ねて彼女を幸せにするべく「ハッピー道具」を彼女に与える。しかししずかはその道具で自身の首を吊ってしまい死亡。タコピーは今度こそしずかを幸せにすべく過去に遡ることにする。
本作は他作品と比べて少ない話数で完結しており、読み切りやすい作品となっている。しかし物語で描かれるのは複雑な家庭環境やそれに関係するいじめ、事件と言った重苦しいものとなっている。タイムリープものであるため情報が少しずつ公開される中での謎解き要素が重要となるだろうが、それに加えて人間の恐ろしさを実感できる。人物描写がとにかく優れており、キャラクターのふとした表情や発言は作品が現実であるかのように錯覚させる。主人公のタコピーがデフォルメされた純粋なキャラクターであることで読み手は人間の醜さなどにフォーカスが向きやすくなっており、様々な角度から恐怖を体感できる。
24.「一週間フレンズ。」(映画)
原作:葉月抹茶 監督:村上正典 脚本:泉澤陽子
高校生の長谷祐樹は藤宮香織という女生徒に関心を持つが、クラスメイトになったにも関わらず香織は祐樹と距離をとりたがる。そしてその態度は祐樹だけではなく、クラスメイト全員にもとっているようだった。その点を不思議に思っていた祐樹だったが、香織と関わりを持とうとする彼に担任から衝撃の事実を知らされる。香織は記憶障害を持っており、一週間しか記憶が所持できないのだ…と。
本作は人気漫画「一週間フレンズ。」を実写映画化したものである。しかし、正直言って本作は優れた作品とは言えない。何故なら二時間という時間の制限があることで祐樹と香織の関係性の築き方が雑になっているからだ。ヒロインの香織は記憶障害を抱えるきっかけとして人間関係が上手くいかなかったことを挙げている。そのため祐樹という他者と関わりを持つことにはかなり慎重であるべきなのだが、本作は祐樹が香織にぐいぐい関わろうとしてそのまま関係を築くように見えるのだ。人との関わりに恐怖感を持っているヒロインがどうやって主人公と関わりを持つのかが重要なはずなのに、そこが半ば強引なのはもったいないのではないだろうか。
25.「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」(映画)
原作:青山剛昌 制作:トムス・エンタテインメント 監督:満仲勧 脚本:大倉崇裕
ハロウィンが間近に迫ったある日、コナンたちは渋谷で開かれた高木刑事と佐藤刑事の結婚式に参列する。すると突然式場に複数の男性が入り、高木刑事は彼らが撃った銃弾を佐藤刑事から庇って受けてしまう。
そして同時刻、公安警察の降谷零と風見裕也はある爆弾犯を追っていたのだが、降谷はその中で爆発に巻き込まれ、謎の人物によって首輪型の爆弾を付けられてしまう。
一体渋谷で何が起きているのか。そしてこの事件と人々の関わりとは?
本作は「名探偵コナン」シリーズの映画化作品であり、その主軸に警察と公安という二つの組織が置かれている。今回起きる事件は降谷と彼の警察学校での同期たちが過去に関わっている事件であり、佐藤刑事とも関係がある。これにより本作では活躍する人物が多くなっており少々混乱する部分があるかもしれない。
しかしどのキャラクターにも活躍の場面がしっかりと用意されており、心情も語られるため作品自体の満足感はかなりあるのではないだろうか。
26.「竜とそばかすの姫」(映画)
原作・監督・脚本:細田守 制作:スタジオ地図
高知県の田舎で暮らしている女子高生すずは仮想世界「U」の中でベルという姿をとり、歌でユーザーたちを魅了していた。次第にベルは歌姫として、世界中から注目を集めるほどになっていった。
ある日、そんなベルのコンサートが謎の竜によって邪魔をされ中止になってしまう。人々は竜を非難したが、ベルはそんな竜が気になり個人的に彼を追うことにした。
本作は現実世界と仮想世界を交互に描きつつ、「U」で悪者とされている竜をすずが追うという物語になっている。そして、その中で登場人物たちが自身のそのままの姿や本心を人々に見せるという行為が非常に重要視されている。現実世界と「U」での活動はそのまま現在の現実世界とネット世界にも反映でき、なにかしらの教訓を得ることができるかもしれない。
しかし、本作はそんなシリアスな物語の中にベルの歌唱パートも多くあり作品で描きたいことがうやむやになってしまっている。なんならこの歌唱パートは映像と演出のクオリティが非常に高く、こちらがメインコンテンツのようにも思える。個人的には、内容をどちらかに偏らせることでより見やすいかと感じた。
27.「ブラック★★ロックシューター DAWN FALL」(アニメ)
原作:huke 制作:バイブリーアニメーションスタジオ 監督:天衝(田中基樹)
西暦2062年、世界は人工知能のアルテミスが人類との戦いを選んだことで始まった人間と機械との戦いが二十年続いていた。人類が苦しい生活を続ける中、荒廃した地下研究施設でとある少女が目覚める。しかし、その少女は記憶を失っていた。
本作はSF作品であるが物語はロードムービーのようなものであり、主人公たちが荒廃した世界を旅する中で刺客に襲われそれを撃退する…というような話がほとんどである。この要素に世界観の難しさも加わるので、ストーリー単体で楽しむことは難しい。
しかし戦闘シーンの動きやカメラワークには力を入れており、アクション作品として見た場合は高い満足度を持つこともあるのではないだろうか。また本作は3DCGでキャラクターが描かれているが、それは世界観の設定に合っておりあまり違和感を持たなかった。
28.「理系が恋に落ちたので証明してみた。r=1-sinθ」(アニメ)
原作:山本アリフレッド 制作:ゼロシー 監督:喜多幡徹
一見両想いに思われる理系大学生の雪村と氷室は、恋がどんなものであるか理論的に説明するために研究を進めていた。
これまでの研究でムード値というものが恋に重要な要素なのではと考えた二人は、沖縄合宿でムード値が最高な場所でキスをすることに成功する。しかし、その際に採取した唾液量が足りず研究は失敗に。氷室たちはもう一度研究し直すこととなった。
一期では雪村と氷室の二人と、他者が考えるカップル像を比較する形式で物語が展開したが、二期では実在する他のカップルと比較する形式になっている。この比較対象の変化は確かに面白いのだが、個人的には数学的ではなく感情的な分析が多くなってしまうため恋という数式では表せないものを強引に変換しようとする一期の面白さが削がれてしまい残念に感じた。しかし登場人物が増えた分ギャグの路線も増えていたため、単純なギャグ作品として見るのであれば良い変化だったかと考える。
29.「モアナと伝説の海」(映画)
制作:ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ 監督:ロン・クレメンツ、ジョン・マスカー 脚本:ジャレド・ブッシュ
幼い頃から海に関心を持っていた少女モアナは、生まれ育った島の教えでサンゴ礁の先へ向かうことを禁じられていた。しかしある時、島周辺の海から魚がいなくなると共に作物も採ることができなくなってしまう。島民がサンゴ礁の先に行くか、行かないかと葛藤する中、モアナは祖母から自身が「海に選ばれし者」なのではと告げられ、テ・フィティという女神のもとへ向かうこととなる。
本作はストーリーも主人公の意志も作品を通して一貫しており非常にわかりやすい。その分物語の展開が読みやすいという欠点はあるが、子どもが見ることが多いであろうディズニープリンセス作品だと考えると問題ないのではないだろうか。
また映像美が素晴らしくアニメーションでは細かく描写することが難しい波が非常に鮮やかに描かれており映像だけでも楽しむことができる。本作では人物だけでなく、こういった波や植物…つまり自然も登場人物と考えられるほど表情豊かであり素晴らしかった。
30.「心が叫びたがってるんだ。」(映画)
原作:超平和バスターズ 制作:A-1 Pictures 監督:長井龍雪 脚本:岡田磨里
主人公である成瀬順は幼い頃自身の発言から両親を離婚に導いてしまったことを後悔し、喋るという行為を玉子の妖精に頼んで「封印」する。それからは他者とメモか携帯を用いないとコミュニケーションをとることが出来なくなり、そんな順は人間関係を築くことがうまくできなかった。
順はある時、クラスメイトの坂上拓実と仁藤菜月、田崎大樹の三人と共に地域ふれあい交流会の実行委員に任命されたのだった。
本作は主人公の呼吸音や台詞ごとの間の作り方、映像の綺麗さが相まってかなりリアリティを感じる作品だった。物語のテーマ自体はベタで綺麗事のようにも思えてしまう部分もあるだろうが、この作品全体の雰囲気作りがその綺麗事感を多少薄ませていたと思う。
ただし終盤の順のような経験をした事のある人は滅多にいないだろうし、終盤の行動はかなり自分勝手なのでその展開についていけない人もいるのではと考えた。そこに目をつむることが出来れば、かなり完成度の高い映画作品だと考える。
21.「群青のファンファーレ」(アニメ)
制作:Lay-duce 監督:加藤誠
競馬学校の騎手課程に、今年も若者たちがやって来た。新入生の一人でアイドルを辞めて騎手を目指すことを決意した少年の有村優は、風波駿といった同級生たちと共に騎手になるべく学んでいく。
本作は前半と後半どちらを見るかによって評価が分かれ、かつ見る者を選ぶ作品だと言える。何故なら前半と後半で主人公や物語の主軸が変化するからだ。前半ではアイドルから騎手を目指す少年、後半では馬の気持ちが理解できる少年を主人公にしている。どちらも騎手という夢にどう向き合っていくかが描かれてはいるのだが、分割ストーリーのため話数が少なくなっており、どちらも物足りなさが残る。また時間軸も飛び飛びで主人公たちの技術面の成長や友情を育む過程が丁寧に描写されておらず何を描きたい作品なのかイマイチわからなかった。もう少しテーマを絞っていたら、より見やすかったのではと思う。
22.『孤塁 双葉郡消防士たちの3・11』(小説)
著者:吉田千亜
福島県にある双葉消防本部。そこで日々消防活動や訓練に勤しんでいた消防士たちは、ある日大地震に襲われる。その地震は、東日本大震災の地震であった。強い衝撃に襲われた彼らは被災者の救助や避難誘導だけでなく、原発構内での活動も強いられることとなる…
本作は当時双葉郡の消防士だった人々にインタビューを行い、それを基に描かれたノンフィクション作品である。そのため複数の消防士たちの視点から東日本大震災の中で何が起きていたのかが語られており、目を背けたくなる部分もある。
本作の特徴は登場人物の心情や情景が事細かに描かれていることに反して、文章自体は淡泊な印象があるという点だ。そのため状況の悲惨さや当時の人々の持つ恐怖が読者に淡々と伝わってくる。記憶が薄れやすい人間だからこそこの作品は定期的に読み、事前準備の必要性や緊急時への対策強化に対する意識を維持していくべきではないだろうか。
23.「タコピーの原罪」(漫画)
著者:タイザン5
ある日地球にハッピーを広めるために訪れたハッピー星の生命体タコピーは、小学四年生の久世しずかに助けられる。その礼も兼ねて彼女を幸せにするべく「ハッピー道具」を彼女に与える。しかししずかはその道具で自身の首を吊ってしまい死亡。タコピーは今度こそしずかを幸せにすべく過去に遡ることにする。
本作は他作品と比べて少ない話数で完結しており、読み切りやすい作品となっている。しかし物語で描かれるのは複雑な家庭環境やそれに関係するいじめ、事件と言った重苦しいものとなっている。タイムリープものであるため情報が少しずつ公開される中での謎解き要素が重要となるだろうが、それに加えて人間の恐ろしさを実感できる。人物描写がとにかく優れており、キャラクターのふとした表情や発言は作品が現実であるかのように錯覚させる。主人公のタコピーがデフォルメされた純粋なキャラクターであることで読み手は人間の醜さなどにフォーカスが向きやすくなっており、様々な角度から恐怖を体感できる。
24.「一週間フレンズ。」(映画)
原作:葉月抹茶 監督:村上正典 脚本:泉澤陽子
高校生の長谷祐樹は藤宮香織という女生徒に関心を持つが、クラスメイトになったにも関わらず香織は祐樹と距離をとりたがる。そしてその態度は祐樹だけではなく、クラスメイト全員にもとっているようだった。その点を不思議に思っていた祐樹だったが、香織と関わりを持とうとする彼に担任から衝撃の事実を知らされる。香織は記憶障害を持っており、一週間しか記憶が所持できないのだ…と。
本作は人気漫画「一週間フレンズ。」を実写映画化したものである。しかし、正直言って本作は優れた作品とは言えない。何故なら二時間という時間の制限があることで祐樹と香織の関係性の築き方が雑になっているからだ。ヒロインの香織は記憶障害を抱えるきっかけとして人間関係が上手くいかなかったことを挙げている。そのため祐樹という他者と関わりを持つことにはかなり慎重であるべきなのだが、本作は祐樹が香織にぐいぐい関わろうとしてそのまま関係を築くように見えるのだ。人との関わりに恐怖感を持っているヒロインがどうやって主人公と関わりを持つのかが重要なはずなのに、そこが半ば強引なのはもったいないのではないだろうか。
25.「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」(映画)
原作:青山剛昌 制作:トムス・エンタテインメント 監督:満仲勧 脚本:大倉崇裕
ハロウィンが間近に迫ったある日、コナンたちは渋谷で開かれた高木刑事と佐藤刑事の結婚式に参列する。すると突然式場に複数の男性が入り、高木刑事は彼らが撃った銃弾を佐藤刑事から庇って受けてしまう。
そして同時刻、公安警察の降谷零と風見裕也はある爆弾犯を追っていたのだが、降谷はその中で爆発に巻き込まれ、謎の人物によって首輪型の爆弾を付けられてしまう。
一体渋谷で何が起きているのか。そしてこの事件と人々の関わりとは?
本作は「名探偵コナン」シリーズの映画化作品であり、その主軸に警察と公安という二つの組織が置かれている。今回起きる事件は降谷と彼の警察学校での同期たちが過去に関わっている事件であり、佐藤刑事とも関係がある。これにより本作では活躍する人物が多くなっており少々混乱する部分があるかもしれない。
しかしどのキャラクターにも活躍の場面がしっかりと用意されており、心情も語られるため作品自体の満足感はかなりあるのではないだろうか。
26.「竜とそばかすの姫」(映画)
原作・監督・脚本:細田守 制作:スタジオ地図
高知県の田舎で暮らしている女子高生すずは仮想世界「U」の中でベルという姿をとり、歌でユーザーたちを魅了していた。次第にベルは歌姫として、世界中から注目を集めるほどになっていった。
ある日、そんなベルのコンサートが謎の竜によって邪魔をされ中止になってしまう。人々は竜を非難したが、ベルはそんな竜が気になり個人的に彼を追うことにした。
本作は現実世界と仮想世界を交互に描きつつ、「U」で悪者とされている竜をすずが追うという物語になっている。そして、その中で登場人物たちが自身のそのままの姿や本心を人々に見せるという行為が非常に重要視されている。現実世界と「U」での活動はそのまま現在の現実世界とネット世界にも反映でき、なにかしらの教訓を得ることができるかもしれない。
しかし、本作はそんなシリアスな物語の中にベルの歌唱パートも多くあり作品で描きたいことがうやむやになってしまっている。なんならこの歌唱パートは映像と演出のクオリティが非常に高く、こちらがメインコンテンツのようにも思える。個人的には、内容をどちらかに偏らせることでより見やすいかと感じた。
27.「ブラック★★ロックシューター DAWN FALL」(アニメ)
原作:huke 制作:バイブリーアニメーションスタジオ 監督:天衝(田中基樹)
西暦2062年、世界は人工知能のアルテミスが人類との戦いを選んだことで始まった人間と機械との戦いが二十年続いていた。人類が苦しい生活を続ける中、荒廃した地下研究施設でとある少女が目覚める。しかし、その少女は記憶を失っていた。
本作はSF作品であるが物語はロードムービーのようなものであり、主人公たちが荒廃した世界を旅する中で刺客に襲われそれを撃退する…というような話がほとんどである。この要素に世界観の難しさも加わるので、ストーリー単体で楽しむことは難しい。
しかし戦闘シーンの動きやカメラワークには力を入れており、アクション作品として見た場合は高い満足度を持つこともあるのではないだろうか。また本作は3DCGでキャラクターが描かれているが、それは世界観の設定に合っておりあまり違和感を持たなかった。
28.「理系が恋に落ちたので証明してみた。r=1-sinθ」(アニメ)
原作:山本アリフレッド 制作:ゼロシー 監督:喜多幡徹
一見両想いに思われる理系大学生の雪村と氷室は、恋がどんなものであるか理論的に説明するために研究を進めていた。
これまでの研究でムード値というものが恋に重要な要素なのではと考えた二人は、沖縄合宿でムード値が最高な場所でキスをすることに成功する。しかし、その際に採取した唾液量が足りず研究は失敗に。氷室たちはもう一度研究し直すこととなった。
一期では雪村と氷室の二人と、他者が考えるカップル像を比較する形式で物語が展開したが、二期では実在する他のカップルと比較する形式になっている。この比較対象の変化は確かに面白いのだが、個人的には数学的ではなく感情的な分析が多くなってしまうため恋という数式では表せないものを強引に変換しようとする一期の面白さが削がれてしまい残念に感じた。しかし登場人物が増えた分ギャグの路線も増えていたため、単純なギャグ作品として見るのであれば良い変化だったかと考える。
29.「モアナと伝説の海」(映画)
制作:ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ 監督:ロン・クレメンツ、ジョン・マスカー 脚本:ジャレド・ブッシュ
幼い頃から海に関心を持っていた少女モアナは、生まれ育った島の教えでサンゴ礁の先へ向かうことを禁じられていた。しかしある時、島周辺の海から魚がいなくなると共に作物も採ることができなくなってしまう。島民がサンゴ礁の先に行くか、行かないかと葛藤する中、モアナは祖母から自身が「海に選ばれし者」なのではと告げられ、テ・フィティという女神のもとへ向かうこととなる。
本作はストーリーも主人公の意志も作品を通して一貫しており非常にわかりやすい。その分物語の展開が読みやすいという欠点はあるが、子どもが見ることが多いであろうディズニープリンセス作品だと考えると問題ないのではないだろうか。
また映像美が素晴らしくアニメーションでは細かく描写することが難しい波が非常に鮮やかに描かれており映像だけでも楽しむことができる。本作では人物だけでなく、こういった波や植物…つまり自然も登場人物と考えられるほど表情豊かであり素晴らしかった。
30.「心が叫びたがってるんだ。」(映画)
原作:超平和バスターズ 制作:A-1 Pictures 監督:長井龍雪 脚本:岡田磨里
主人公である成瀬順は幼い頃自身の発言から両親を離婚に導いてしまったことを後悔し、喋るという行為を玉子の妖精に頼んで「封印」する。それからは他者とメモか携帯を用いないとコミュニケーションをとることが出来なくなり、そんな順は人間関係を築くことがうまくできなかった。
順はある時、クラスメイトの坂上拓実と仁藤菜月、田崎大樹の三人と共に地域ふれあい交流会の実行委員に任命されたのだった。
本作は主人公の呼吸音や台詞ごとの間の作り方、映像の綺麗さが相まってかなりリアリティを感じる作品だった。物語のテーマ自体はベタで綺麗事のようにも思えてしまう部分もあるだろうが、この作品全体の雰囲気作りがその綺麗事感を多少薄ませていたと思う。
ただし終盤の順のような経験をした事のある人は滅多にいないだろうし、終盤の行動はかなり自分勝手なのでその展開についていけない人もいるのではと考えた。そこに目をつむることが出来れば、かなり完成度の高い映画作品だと考える。
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