REPLY FORM
スポンサードリンク
2年 内田
RES
春休み課題1~10
1.Rozen Maiden(漫画)
作者:PEACH-PIT
引きこもりの中学二年生・桜田ジュンの元に、「まきますか まきませんか」と書かれた一通のダイレクトメールが届いた。「まく」方を選択したジュンは、玄関に届けられていたアンティークドールを受け取る。それは生きた人形であり、背中のねじを巻くと目覚めて動き出した。「ローゼンメイデンの第五ドール・真紅」を名乗るそのドールと契約を交わしたジュンは、ローザミスティカを巡る戦い「アリスゲーム」に巻き込まれていくことに……。
ゴシックな世界観が特徴的な本作の魅力は、メッセージ性の強いストーリーにあると言えるだろう。本作はドールと人間を対比させながら、「生きること」について真摯に向き合ったストーリーに仕上がっている。運命に翻弄されながら戦っていく真紅達の姿に切なさを感じずにはいられない。しかしキャラクター達が成長して強くなり、困難に立ち向かっていく物語には非常に心を揺さぶられるのだ。そして契約を結んでいるドールと人間の関係性が一つ一つ丁寧に描かれていた点や、彼らがお互いに影響を与え合っている点も本作の大きな見所だと言えるだろう。
また、本作には印象的な名言が多く登場する。物語の進行と共に、序盤に登場した台詞の説得力が増していく構成は秀逸であった。
2.ラブライブ! スーパースター‼(アニメ)
原作:矢立肇
原案:公野櫻子
監督:京極尚彦
澁谷かのんは新設校である私立結ヶ丘高等学校の音楽科を受験するも、実技試験に失敗してしまう。かのんは歌うことが大好きで抜群の歌唱力を持つが、人前では緊張して歌えなくなってしまうためである。同学校の普通科に通うことになったかのんは受験の失敗を引きずり、「もう歌はおしまい」と心に決めてしまう。
結ヶ丘高等学校に入学したかのんは、上海からの留学生・唐可可と出会った。かのんが人気のない路地裏で歌った歌を偶然聴いていた可可は、かのんをスクールアイドル活動に誘う。
本作は従来のラブライブシリーズとは異なり、主要な登場人物が五人に減っている点が特徴的である。そのことによって悩みやコンプレックスを乗り越えていく個々のストーリーに多くの話数を割くことが可能になったため、エピソードに厚みが出ていた。その中でも、特に主人公であるかのんの物語が特に印象的であった。かのんは「人前では緊張して歌えなくなってしまう」という悩みを持っており、そのことが原因で受験に失敗したという挫折経験もある。このように、主人公を完璧な人間に設定するのではなく弱い部分も持った人物として描くことで、視聴者が感情移入しやすくなっていた点が本作の魅力であると考えられる。
所々突っ込み所はあったものの、全体的に見れば感動的な場面が多く非常に見応えのある作品となっていた。
3.ハコヅメ ~たたかう!交番女子~(ドラマ)
原作:泰三子
脚本:根本ノンジ
川合麻衣は、町山交番に配属された新米警察官。安定収入を求めて警察官になったが、ハードな仕事に耐え切れなくなった川合は辞表を提出しようとしていた。しかしそんな川合の前に、刑事課から異動してきた藤聖子が現れる。藤は刑事課の元エースだったが、とある理由で町山交番勤務になったのだという。
川合は藤とペアを組むことになり、事件や雑務に追われながらもお互いに支え合って奮闘していく。
交番に勤める女性警察官を描いた作品。全体的にコメディタッチで描かれおり、警察官という仕事の裏側が思い切り描かれている点が本作の特徴である。本作の登場人物達は刑事ドラマによく登場するような硬派な警察官とは異なっており、仕事に対して愚痴や弱音を吐くような人間味溢れる人物が殆どである。このことによって視聴者は彼らに親近感を覚えることが可能になっており、また、警察官という仕事の大変さを再認識することができる効果が出ていたのではないかと考えられる。
また、主人公である新米警察官・川合麻衣が成長していく姿も本作の見所である。一話の時点では警察官を辞めようとしていた川合が藤との出会いによって徐々に変わっていき、逞しくなっていく姿には心を打たれる。
4.TOYKO MER ~走る緊急救命室~(ドラマ)
脚本:黒岩勉
東京都知事の赤塚梓の命によって、救命救急のプロフェッショナルチーム「TOYKO MER」が新設された。“MER”とは、モバイル・エマージェンシー・ルームの略称である。TOYKO MERの医師達には重大事故や災害、事件の現場に赴き、負傷者の命を救うという使命が課される。
驚異的な救命技術を持つ医師・喜多見幸太がリーダーとなり、危険な現場において命を巡るTOYKO MERの闘いが描かれていく。
本作は、新設された救命救急のプロフェッショナルチーム「TOYKO MER」を題材にした医療ドラマである。重大事故や災害等、喜多見達は毎回困難で危険な状況に陥っている。現場の様子が非常にリアルに描かれるため没入感があり、最後にハッピーエンドになることが予想できていてもハラハラさせられる作品である。
本作は何があっても全力で人命を救助しに行くといったスタンスが貫かれていた作品であった。例え負傷者が犯罪者であろうと、身の危険を冒しても救命活動にあたる医師達の姿は胸を打つものがある。また本作ではTOYKO MERのメンバー一人一人の成長が丁寧に描かれていたため、キャラクターがしっかりと掘り下げられている点が良かった。
5.死神坊ちゃんと黒メイド(アニメ)
原作:イノウエ
監督:山川吉樹
貴族の坊ちゃんは、五歳の時に魔女に呪いをかけられてしまった。そのことにより、彼は触れた生き物を全て死なせてしまう体質になってしまう。周囲から恐れられて拒絶されるようになってしまった坊ちゃんは、家族と離れて森の奥にある別邸で暮らすことになってしまった。
そんな坊ちゃんの悩みの種は、彼に仕えるメイドの少女・アリスが日常的に仕掛けてくる逆セクハラである。坊ちゃんとアリスはお互いに惹かれ合っているものの、手を繋ぐことさえ許されない……。触れ合うことのできない二人の純愛を描いたラブコメディである。
「触れた生き物を全て死なせてしまう」という設定の斬新さが目を引く作品である。恐ろしい設定であるものの、本作は柔らかい作風になっている点が大きな魅力である。本作では温かい純愛が描かれており、その上登場するキャラクター達は皆人柄が良いため優しい気持ちで視聴することができるのだ。しかし心温まるエピソードの中に時折切なさが影を落としており、坊ちゃんの呪いにまつわる謎が徐々に明かされるシリアスな展開も描かれていくため、程よくメリハリが付いている作品だと言える。
また坊ちゃんとアリスは、皮肉なことに呪いのお陰で共に暮らすことができている。二人の間には身分差があるため、もし坊ちゃんに呪いがかかっていなかったら二人は一緒にいることができなかったのである。そのため呪いは二人を引き裂くものであるのと同時に引き合わせる存在でもあったという、複雑な立ち位置にいるという点が非常に面白いと感じた。
また、本作は3DCGによるアニメーション作品である点が大きな特徴である。進歩したCG技術やキャラクター達を演じる声優陣の高い演技力によって、3DCG作品特有の違和感が軽減されていた点に驚かされた。
6.名探偵コナン 犯人の犯沢さん 1~6巻(漫画)
作者:かんばまゆこ、青山剛昌
米花町は、世界トップレベルの事件数が発生する犯罪都市である。この街にやって来た謎の人物の名前は、犯人の犯沢さん(仮名)。彼は標的を殺すために上京してきたのだと言う……。
『名探偵コナン』に登場する全身黒タイツのようなビジュアルの「犯人」を主役に据えた、コナンスピンオフ漫画。
特徴的なビジュアルの「犯人」が主役となっている、『名探偵コナン』のスピンオフ作品。本作は殺人を計画する「未来の犯人」の物語と言いつつも、実際は彼の何気ない日常を描いたギャグマンガとなっている点が魅力である。犯沢さんは田舎者で比較的良心を持った人物であり、愛嬌があるため憎めないキャラクターとなっている。治安の悪い米花町の中で都会での暮らしやアルバイトに奮闘したり、米花町の人々に振り回されていく犯沢さんは、悪役のポジションにいるはずなのに応援したくなってしまうような存在である。そういった点が本作の面白い所だと言えるのではないだろうか。
また本作には、『名探偵コナン』に関する小ネタが豊富に散りばめられている。そのため、スピンオフ元の作品と共に楽しむことができる作品となっているのだ。
7.アナと雪の女王2(映画)
監督:クリス・バック、ジェニファー・リー
脚本:ジェニファー・リー、アリソン・シュローダー
舞台となるのは、前作『アナと雪の女王』から三年後。アナ、エルサ、クリストフ、オラフは共に幸せな日々を過ごしていた。ある日、エルサは不思議な歌声を耳にする。アナ達には聞こえないその歌声に導かれ、エルサはアナ、オラフ、クリストフと共に未知なる世界へ出発することに。
その旅の中で姉妹の両親や、エルサが持つ「触れた物を凍りつかせ、雪や氷を作り出し操ることのできる魔法」の秘密が明かされていく……。
映画『アナと雪の女王』の続編に当たる作品である。キャラクター達の掛け合いや姉妹愛等といった本作の良さをしっかりと描きながら、前作で明かされなかったエルサが持つ魔法の謎を主軸とした物語が紡がれていた。エルサの魔法には想像以上に壮大な設定があり、さらに姉妹の先祖等といった様々な要素が関わっていたため非常に見応えのあるストーリーとなっていた。
本作は最終的にアナとエルサが別々の場所で暮らす結末になるため、少し切ないラストであるように感じた。しかしお互いが自分の役割を果たすことができる道を見つけ、自立していく姿が描かれた本作の結末は、幸せになった姉妹のその後を描いた物語として相応しいものであったのではないかと私は考える。
また、本作は美麗な映像や豊富な楽曲も魅力的であったと言えるだろう。氷や水等といった自然物が美しく表現された映像の中で、様々なテイストの歌が次々と披露されていったため、映像と音楽を両方楽しむことが可能となっていた。
8.葬送のフリーレン(漫画)
原作:山田鐘人
作画:アベツカサ
フリーレンは、魔王を倒した勇者一行の魔法使い。彼女はエルフで長生きであるため、他の三人とは時間の感覚等が異なっている。
冒険を終えて仲間達と別れてから50年後、勇者一行の一人であったヒンメルが亡くなってしまう。フリーレンは、なぜ自分が彼の死をこんなに悲しんでいるのかが分からず困惑する。涙を流しながらヒンメルのことをもっと知ろうと思わなかったことを後悔したフリーレンは、人間を知るための旅に出ることに……。
魔王を倒す冒険を終えた所から始まる、後日譚ファンタジー。
本作は勇者一行が魔王を倒す話ではなく、その後日譚となっている点が特徴的である。エルフであるフリーレンは人間よりも寿命が長いため時間の感覚が異なっており、少しドライな一面がある。しかしフリーレンの旅の中では、度々ヒンメル達との冒険の回想が挿入されるのである。このことから、フリーレンにとってヒンメル達と過ごした日々は短いものであったけれど非常に大切な時間であり、彼女に多大な影響を与えたものであったことが分かるのだ。ヒンメル達との冒険を思い出しながら新たな冒険をしていく中で少しずつ変化していくフリーレンの物語は、時に切なく寂しい雰囲気を纏いながらも心温まるストーリーとなっていた。
また本作は一話一話の密度が濃く、それぞれにしっかりとメッセージが込められている。そのため、読了後に高い満足感が得られる作品だと言えるのではないだろうか。
9.日本沈没-希望の人-(ドラマ)
原作:小松左京
脚本:橋本裕志
舞台となるのは、2023年の東京。東山総理は、世良教授の元「COMS<コムス>」事業のさらなる推進を表明した。東山総理によって発足された、各省庁の優秀な若手官僚達を集めた組織「日本未来推進会議」のメンバーの一人に、環境省の天海啓示も選出されていた。天海は自身の提案を通そうと、東山総理や里城副総理、さらにはその両者に顔が利く生島誠に近づいていく。しかしそんな折に、日本地球物理学界の異端児・田所雄介教授によってネット上に関東沈没へ警鐘を鳴らす内容の記事が載ったのであった……。
日本列島の沈没という架空の災害を題材とした作品である。本作の魅力は、未曾有の危機に直面した際でも未来に希望を見出そうとする人々の奮闘にあるのではないかと考えられる。「日本が沈没する」というのはあくまで予言であるため、必ず起こる災害であるとは言い切れない。そのため本作では、人々を動かして対策を進めていくことが非常に困難な状況が描かれていく。しかし、それでも諦めずに立ち向かおうとする天海達の姿には胸を打たれるものがあった。
また、本作で描かれるのは政治家等といった国家の中核となる人々だけではない。政治家に近い立場ではなくても自分にできることを探して行動に移していく記者や、日本沈没を前にして避難を強いられる人々の心情等、様々な立場の人間が描かれていくことが本作の面白い点であると私は考える。
10.鬼滅の刃 遊郭編(アニメ)
原作:吾峠呼世晴
監督:外崎春雄
鬼殺隊の剣士である炭治郎・善逸・伊之助は無限列車での任務を終え、蝶屋敷で療養生活を送っていた。そんな折に炭治郎は、「任務のために女性の隊員が必要だ」と言ってアオイ達を連れて行こうとする音柱・宇随天元に出会う。アオイ達の代わりに任務につくことにした炭治郎、善逸、伊之助は、宇随と共に鬼が巣くう吉原遊郭に向かうことになった。
大きな話題を呼んだ作品『鬼滅の刃』の二期にあたる作品である。鬼のバックグラウンドまで描かれた感情移入しやすいストーリーや独特なギャグシーン等、『鬼滅の刃』の持ち味がしっかりと盛り込まれていた作品に仕上がっていた。
本作は、炭治郎達の成長を感じることのできる秀逸な構成となっていた点が非常に良かった。『鬼滅の刃 無限列車編』においては上弦の鬼に手も足も出なかった炭治郎・善逸・伊之助が、本作においては三人で協力して鬼の首を切ることができたため胸が熱くなる展開となっていたのである。そして、それと同時に上弦の鬼や柱の揺るぎない強さも感じることができたため、本作におけるキャラクター達のパワーバランスの描き方が見事であった。
また、戦闘シーンでの作画も本作の大きな魅力である。攻撃によって放たれる様々なエフェクトやスピード感等、大迫力の戦闘には非常に圧倒された。
1.Rozen Maiden(漫画)
作者:PEACH-PIT
引きこもりの中学二年生・桜田ジュンの元に、「まきますか まきませんか」と書かれた一通のダイレクトメールが届いた。「まく」方を選択したジュンは、玄関に届けられていたアンティークドールを受け取る。それは生きた人形であり、背中のねじを巻くと目覚めて動き出した。「ローゼンメイデンの第五ドール・真紅」を名乗るそのドールと契約を交わしたジュンは、ローザミスティカを巡る戦い「アリスゲーム」に巻き込まれていくことに……。
ゴシックな世界観が特徴的な本作の魅力は、メッセージ性の強いストーリーにあると言えるだろう。本作はドールと人間を対比させながら、「生きること」について真摯に向き合ったストーリーに仕上がっている。運命に翻弄されながら戦っていく真紅達の姿に切なさを感じずにはいられない。しかしキャラクター達が成長して強くなり、困難に立ち向かっていく物語には非常に心を揺さぶられるのだ。そして契約を結んでいるドールと人間の関係性が一つ一つ丁寧に描かれていた点や、彼らがお互いに影響を与え合っている点も本作の大きな見所だと言えるだろう。
また、本作には印象的な名言が多く登場する。物語の進行と共に、序盤に登場した台詞の説得力が増していく構成は秀逸であった。
2.ラブライブ! スーパースター‼(アニメ)
原作:矢立肇
原案:公野櫻子
監督:京極尚彦
澁谷かのんは新設校である私立結ヶ丘高等学校の音楽科を受験するも、実技試験に失敗してしまう。かのんは歌うことが大好きで抜群の歌唱力を持つが、人前では緊張して歌えなくなってしまうためである。同学校の普通科に通うことになったかのんは受験の失敗を引きずり、「もう歌はおしまい」と心に決めてしまう。
結ヶ丘高等学校に入学したかのんは、上海からの留学生・唐可可と出会った。かのんが人気のない路地裏で歌った歌を偶然聴いていた可可は、かのんをスクールアイドル活動に誘う。
本作は従来のラブライブシリーズとは異なり、主要な登場人物が五人に減っている点が特徴的である。そのことによって悩みやコンプレックスを乗り越えていく個々のストーリーに多くの話数を割くことが可能になったため、エピソードに厚みが出ていた。その中でも、特に主人公であるかのんの物語が特に印象的であった。かのんは「人前では緊張して歌えなくなってしまう」という悩みを持っており、そのことが原因で受験に失敗したという挫折経験もある。このように、主人公を完璧な人間に設定するのではなく弱い部分も持った人物として描くことで、視聴者が感情移入しやすくなっていた点が本作の魅力であると考えられる。
所々突っ込み所はあったものの、全体的に見れば感動的な場面が多く非常に見応えのある作品となっていた。
3.ハコヅメ ~たたかう!交番女子~(ドラマ)
原作:泰三子
脚本:根本ノンジ
川合麻衣は、町山交番に配属された新米警察官。安定収入を求めて警察官になったが、ハードな仕事に耐え切れなくなった川合は辞表を提出しようとしていた。しかしそんな川合の前に、刑事課から異動してきた藤聖子が現れる。藤は刑事課の元エースだったが、とある理由で町山交番勤務になったのだという。
川合は藤とペアを組むことになり、事件や雑務に追われながらもお互いに支え合って奮闘していく。
交番に勤める女性警察官を描いた作品。全体的にコメディタッチで描かれおり、警察官という仕事の裏側が思い切り描かれている点が本作の特徴である。本作の登場人物達は刑事ドラマによく登場するような硬派な警察官とは異なっており、仕事に対して愚痴や弱音を吐くような人間味溢れる人物が殆どである。このことによって視聴者は彼らに親近感を覚えることが可能になっており、また、警察官という仕事の大変さを再認識することができる効果が出ていたのではないかと考えられる。
また、主人公である新米警察官・川合麻衣が成長していく姿も本作の見所である。一話の時点では警察官を辞めようとしていた川合が藤との出会いによって徐々に変わっていき、逞しくなっていく姿には心を打たれる。
4.TOYKO MER ~走る緊急救命室~(ドラマ)
脚本:黒岩勉
東京都知事の赤塚梓の命によって、救命救急のプロフェッショナルチーム「TOYKO MER」が新設された。“MER”とは、モバイル・エマージェンシー・ルームの略称である。TOYKO MERの医師達には重大事故や災害、事件の現場に赴き、負傷者の命を救うという使命が課される。
驚異的な救命技術を持つ医師・喜多見幸太がリーダーとなり、危険な現場において命を巡るTOYKO MERの闘いが描かれていく。
本作は、新設された救命救急のプロフェッショナルチーム「TOYKO MER」を題材にした医療ドラマである。重大事故や災害等、喜多見達は毎回困難で危険な状況に陥っている。現場の様子が非常にリアルに描かれるため没入感があり、最後にハッピーエンドになることが予想できていてもハラハラさせられる作品である。
本作は何があっても全力で人命を救助しに行くといったスタンスが貫かれていた作品であった。例え負傷者が犯罪者であろうと、身の危険を冒しても救命活動にあたる医師達の姿は胸を打つものがある。また本作ではTOYKO MERのメンバー一人一人の成長が丁寧に描かれていたため、キャラクターがしっかりと掘り下げられている点が良かった。
5.死神坊ちゃんと黒メイド(アニメ)
原作:イノウエ
監督:山川吉樹
貴族の坊ちゃんは、五歳の時に魔女に呪いをかけられてしまった。そのことにより、彼は触れた生き物を全て死なせてしまう体質になってしまう。周囲から恐れられて拒絶されるようになってしまった坊ちゃんは、家族と離れて森の奥にある別邸で暮らすことになってしまった。
そんな坊ちゃんの悩みの種は、彼に仕えるメイドの少女・アリスが日常的に仕掛けてくる逆セクハラである。坊ちゃんとアリスはお互いに惹かれ合っているものの、手を繋ぐことさえ許されない……。触れ合うことのできない二人の純愛を描いたラブコメディである。
「触れた生き物を全て死なせてしまう」という設定の斬新さが目を引く作品である。恐ろしい設定であるものの、本作は柔らかい作風になっている点が大きな魅力である。本作では温かい純愛が描かれており、その上登場するキャラクター達は皆人柄が良いため優しい気持ちで視聴することができるのだ。しかし心温まるエピソードの中に時折切なさが影を落としており、坊ちゃんの呪いにまつわる謎が徐々に明かされるシリアスな展開も描かれていくため、程よくメリハリが付いている作品だと言える。
また坊ちゃんとアリスは、皮肉なことに呪いのお陰で共に暮らすことができている。二人の間には身分差があるため、もし坊ちゃんに呪いがかかっていなかったら二人は一緒にいることができなかったのである。そのため呪いは二人を引き裂くものであるのと同時に引き合わせる存在でもあったという、複雑な立ち位置にいるという点が非常に面白いと感じた。
また、本作は3DCGによるアニメーション作品である点が大きな特徴である。進歩したCG技術やキャラクター達を演じる声優陣の高い演技力によって、3DCG作品特有の違和感が軽減されていた点に驚かされた。
6.名探偵コナン 犯人の犯沢さん 1~6巻(漫画)
作者:かんばまゆこ、青山剛昌
米花町は、世界トップレベルの事件数が発生する犯罪都市である。この街にやって来た謎の人物の名前は、犯人の犯沢さん(仮名)。彼は標的を殺すために上京してきたのだと言う……。
『名探偵コナン』に登場する全身黒タイツのようなビジュアルの「犯人」を主役に据えた、コナンスピンオフ漫画。
特徴的なビジュアルの「犯人」が主役となっている、『名探偵コナン』のスピンオフ作品。本作は殺人を計画する「未来の犯人」の物語と言いつつも、実際は彼の何気ない日常を描いたギャグマンガとなっている点が魅力である。犯沢さんは田舎者で比較的良心を持った人物であり、愛嬌があるため憎めないキャラクターとなっている。治安の悪い米花町の中で都会での暮らしやアルバイトに奮闘したり、米花町の人々に振り回されていく犯沢さんは、悪役のポジションにいるはずなのに応援したくなってしまうような存在である。そういった点が本作の面白い所だと言えるのではないだろうか。
また本作には、『名探偵コナン』に関する小ネタが豊富に散りばめられている。そのため、スピンオフ元の作品と共に楽しむことができる作品となっているのだ。
7.アナと雪の女王2(映画)
監督:クリス・バック、ジェニファー・リー
脚本:ジェニファー・リー、アリソン・シュローダー
舞台となるのは、前作『アナと雪の女王』から三年後。アナ、エルサ、クリストフ、オラフは共に幸せな日々を過ごしていた。ある日、エルサは不思議な歌声を耳にする。アナ達には聞こえないその歌声に導かれ、エルサはアナ、オラフ、クリストフと共に未知なる世界へ出発することに。
その旅の中で姉妹の両親や、エルサが持つ「触れた物を凍りつかせ、雪や氷を作り出し操ることのできる魔法」の秘密が明かされていく……。
映画『アナと雪の女王』の続編に当たる作品である。キャラクター達の掛け合いや姉妹愛等といった本作の良さをしっかりと描きながら、前作で明かされなかったエルサが持つ魔法の謎を主軸とした物語が紡がれていた。エルサの魔法には想像以上に壮大な設定があり、さらに姉妹の先祖等といった様々な要素が関わっていたため非常に見応えのあるストーリーとなっていた。
本作は最終的にアナとエルサが別々の場所で暮らす結末になるため、少し切ないラストであるように感じた。しかしお互いが自分の役割を果たすことができる道を見つけ、自立していく姿が描かれた本作の結末は、幸せになった姉妹のその後を描いた物語として相応しいものであったのではないかと私は考える。
また、本作は美麗な映像や豊富な楽曲も魅力的であったと言えるだろう。氷や水等といった自然物が美しく表現された映像の中で、様々なテイストの歌が次々と披露されていったため、映像と音楽を両方楽しむことが可能となっていた。
8.葬送のフリーレン(漫画)
原作:山田鐘人
作画:アベツカサ
フリーレンは、魔王を倒した勇者一行の魔法使い。彼女はエルフで長生きであるため、他の三人とは時間の感覚等が異なっている。
冒険を終えて仲間達と別れてから50年後、勇者一行の一人であったヒンメルが亡くなってしまう。フリーレンは、なぜ自分が彼の死をこんなに悲しんでいるのかが分からず困惑する。涙を流しながらヒンメルのことをもっと知ろうと思わなかったことを後悔したフリーレンは、人間を知るための旅に出ることに……。
魔王を倒す冒険を終えた所から始まる、後日譚ファンタジー。
本作は勇者一行が魔王を倒す話ではなく、その後日譚となっている点が特徴的である。エルフであるフリーレンは人間よりも寿命が長いため時間の感覚が異なっており、少しドライな一面がある。しかしフリーレンの旅の中では、度々ヒンメル達との冒険の回想が挿入されるのである。このことから、フリーレンにとってヒンメル達と過ごした日々は短いものであったけれど非常に大切な時間であり、彼女に多大な影響を与えたものであったことが分かるのだ。ヒンメル達との冒険を思い出しながら新たな冒険をしていく中で少しずつ変化していくフリーレンの物語は、時に切なく寂しい雰囲気を纏いながらも心温まるストーリーとなっていた。
また本作は一話一話の密度が濃く、それぞれにしっかりとメッセージが込められている。そのため、読了後に高い満足感が得られる作品だと言えるのではないだろうか。
9.日本沈没-希望の人-(ドラマ)
原作:小松左京
脚本:橋本裕志
舞台となるのは、2023年の東京。東山総理は、世良教授の元「COMS<コムス>」事業のさらなる推進を表明した。東山総理によって発足された、各省庁の優秀な若手官僚達を集めた組織「日本未来推進会議」のメンバーの一人に、環境省の天海啓示も選出されていた。天海は自身の提案を通そうと、東山総理や里城副総理、さらにはその両者に顔が利く生島誠に近づいていく。しかしそんな折に、日本地球物理学界の異端児・田所雄介教授によってネット上に関東沈没へ警鐘を鳴らす内容の記事が載ったのであった……。
日本列島の沈没という架空の災害を題材とした作品である。本作の魅力は、未曾有の危機に直面した際でも未来に希望を見出そうとする人々の奮闘にあるのではないかと考えられる。「日本が沈没する」というのはあくまで予言であるため、必ず起こる災害であるとは言い切れない。そのため本作では、人々を動かして対策を進めていくことが非常に困難な状況が描かれていく。しかし、それでも諦めずに立ち向かおうとする天海達の姿には胸を打たれるものがあった。
また、本作で描かれるのは政治家等といった国家の中核となる人々だけではない。政治家に近い立場ではなくても自分にできることを探して行動に移していく記者や、日本沈没を前にして避難を強いられる人々の心情等、様々な立場の人間が描かれていくことが本作の面白い点であると私は考える。
10.鬼滅の刃 遊郭編(アニメ)
原作:吾峠呼世晴
監督:外崎春雄
鬼殺隊の剣士である炭治郎・善逸・伊之助は無限列車での任務を終え、蝶屋敷で療養生活を送っていた。そんな折に炭治郎は、「任務のために女性の隊員が必要だ」と言ってアオイ達を連れて行こうとする音柱・宇随天元に出会う。アオイ達の代わりに任務につくことにした炭治郎、善逸、伊之助は、宇随と共に鬼が巣くう吉原遊郭に向かうことになった。
大きな話題を呼んだ作品『鬼滅の刃』の二期にあたる作品である。鬼のバックグラウンドまで描かれた感情移入しやすいストーリーや独特なギャグシーン等、『鬼滅の刃』の持ち味がしっかりと盛り込まれていた作品に仕上がっていた。
本作は、炭治郎達の成長を感じることのできる秀逸な構成となっていた点が非常に良かった。『鬼滅の刃 無限列車編』においては上弦の鬼に手も足も出なかった炭治郎・善逸・伊之助が、本作においては三人で協力して鬼の首を切ることができたため胸が熱くなる展開となっていたのである。そして、それと同時に上弦の鬼や柱の揺るぎない強さも感じることができたため、本作におけるキャラクター達のパワーバランスの描き方が見事であった。
また、戦闘シーンでの作画も本作の大きな魅力である。攻撃によって放たれる様々なエフェクトやスピード感等、大迫力の戦闘には非常に圧倒された。
スポンサードリンク