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藤田ことみ
RES
3年藤田
夏休み課題 1~30
【映画】
1.プラダを着た悪魔 監督:デヴィッド・フランケル 原作(小説):ローレン・ワイズバーガー
あらすじ:おしゃれに興味がないが、優秀な大学出身の主人公、アンディが一流ファッション誌「ランウェイ」の編集部でアシスタントとして働くことになった。悪魔のようなに厳しい女編集長ミランダに振り回されながらも奮闘し、成長していきおしゃれになっていく。仕事もファッションもミランダに認められていく一方、彼氏には昔の君が良かったと言われるようになる。ファッションや仕事のみ考えてプライベートな時間がないが収入があり華やかな人生か、最後にはプライベートが充実していてずっとやりたかったジャーナリズムが出来るが収入はあまりなく華やかではない人生の選択を迫られる。アンディはどちらを選ぶのか、自分だったらどちらを選ぶのか…。
感想・考察:アンディがダイエットを成功させ、ブランド服も着こなせるようになり、仕事も順調に成功していく様子は憧れる人が多いと思った。私生活も仕事なYouTuberやアン仕事より私生活を優先する現代の人にも当てはまる内容の映画が2008年にすでに描かれていることから、私生活と仕事、どちらを優先するかという問題は多くの人が目の当たりにしてきた問題だと思った。最後のシーンでブランド服ではない、質素な服を着て彼氏を選び、好きな仕事に転職するアンディと、ブランド服を着て私生活がないほど忙しく離婚もしたミランダが対比されていて、仕事と愛どちらかを選んだ人の人生が描かれていると考えた。また一方が幸せだと明確にしていなかったことから視聴者にもどちらを選ぶか問いかけていると考えた。
2.ホーム・アロン1 監督:クリス・コロンバス 脚本・製作:ジョン・ヒューズ
あらすじ:クリスマス前に大家族がパリ行きの飛行機へと乗った。しかし、6歳のケビンだけは、家族が慌ただしく出かけた為屋敷にひとり取り残されてしまう。初めての一人暮らしにやりたい放題をして楽しんでいた。そんな中、留守宅を狙う2人組の泥棒が彼のいる屋敷に目をつける。そしてケビンは家を守るため、男たちの撃退作戦に出る。
感想・考察:クリスマス前に家族と喧嘩をして、家族が消えますようにと祈った次の日に家族全員消えてしまったことを、取り残されてしまったからだと一瞬思うが、飛行場へ向かうはずの自家用車が家にあることから、サンタクロースに祈ったせいだと思ったことや、店でサンタクロースをしている人は偽物だと分かるが、その人に本当のサンタクロースに伝言を頼む場面が、現実をみつつおとぎ話のようなことが起こると思う様子が6歳の少年らしいと感じた。また映画のセリフや風船人形で泥棒を撃退する場面が大人では思いつかない方法でありながら、現実で再現できるためもしかしたら6歳の子供が考えつくかもしれないという点が大人の視聴者に刺さったと考えた。
3.ゴジラ-1.0 監督・脚本・VFX:山崎貴 製作:市川南 エグゼクティブ・プロデューサー:臼井央 撮影:柴崎幸三
あらすじ: 戦争後の日本を舞台にゴジラとなにもかも失った日本人たちが闘う。戦争から生還したが両親を失った主人公、敷島浩一が焼け野原の日本を一人強く生きる大石典子出会い、生き残ってしまった後悔と行きたい欲望との間で葛藤する。戦争を生き延びた人々が日本復興を目指すなか、追い打ちをかけるかのように、ゴジラが日本を焼け野原にしていく。そして人々は抗うすべを模索する。
感想・考察:戦わず愛する家族を守り平和に生きたい願望と戦争に負けてなお生き残ってしまった葛藤が、実際に戦後に生き残り自殺するかこのまま平和に暮らしていくか苦しむ元兵隊を表していると思った。またゴジラが原爆を表していていることから、戦争でほぼ負けていた日本が原爆によって更に追い詰められていたことが表現されていると考えた。
4.カラオケ行こ! 監督:山下敦弘 原作:和山やま 脚本:野木亜紀子
あらすじ:変声期に悩む合唱部の男子中学生の聡実は、歌がうまくなりたいヤクザの成田狂児からカラオケに誘われる。嫌々ながらも歌唱指導を引き受ける羽目になった聡実は、カラオケを通じて少しずつ狂児と親しくなっていく。
感想・考察:歌を通してヤクザと男子中学生が仲良くなっていく姿や、ヤクザが男子中学生を師匠としているギャップが魅力の一つだと思った。聡美が変声期であることを勘のいい視聴者はすぐに気が付くが、気づかない視聴者もいることが、映画内で変声期にいち早く気づいた部長といつまでも気づかない同級生の男の子で対比されていると考えた。また気づく人と気づかない人を登場させることで、視聴者が登場人物と同時に主人公に何か思い、登場人物に共感しやすい仕組みになっていると思った。
5.ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 監督:アーロン・ホーヴァス、マイケル・ジェレニック
あらすじ:世界を支配し、ピーチ姫を嫁に貰おうとする大魔王クッパを、キノコ王国のピーチ姫はキノピオだちと迎え撃とうとしていた。そんな中、現実からキノコ王国の世界に来たマリオは双子の弟・ルイージをクッパに囚われてしまう。マリオは弟を助けるためにピーチ姫、キノピオたちと共に大魔王クッパを倒す旅に出るのだった。
感想:ミニオンを手掛けている会社がアニメーションを担当していたことや、ゲームをもとにしていることもあり、3Dアニメでも違和感がなく、また酔うこともなかった。ゲームのように視点が客観的であることが酔わない理由だと考えた。また背景もキャラクターも全て3Dで絵や実写を混合させていないことや光と影、水も全て細かくデザインされていること、現実から移動する際は人物をあまり写さないことが、3D映画でも違和感がない理由だと考えた。場面によって歴代のマリオのゲームソフトで流れた音楽を挿入していることから、ゲームをしていた人は懐かしくまた感動すると思った。
6.劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:Re: 監督:斎藤圭一郎
原作漫画:はまじあき
あらすじ:ギターが大好きだが孤独な少女、通称“ぼっちちゃん”こと後藤ひとりは、伊地知虹夏が率いる結束バンドに加入する。人前で演奏することに不慣れだが練習に励む後藤は、仲間にギター練習を見てもらう。文化祭ライブでの演奏に向けて、彼女たちはひたむきに練習を続ける。
感想・考察:ライブでベースとドラムがずれている場面では、アニメ内の音楽でも実際にずれて演奏されていることや、曲の長さを短くせずに現実と同じ長さにしながら、考えている時も音が流れていることで、主人公の焦りに共感する序とが出来る仕組みになっていると考えた。また主人公が混乱している際に、実写や3Dが途中で挿入されることで頭の中で乱雑な思考がぐるぐると駆け巡っていることが表現されており、視聴者が主人公に共感しやすいようになっていると考えた。
7.田園に死す 監督・脚本 寺山修司
あらすじ:恐山の近くの家に住む父に早く死なれた少年、しんちゃんは母と2人で暮らしているが、母との生活に嫌気の差していた。そんな中、隣家に住む本家の美しいお嫁さんから一緒に村を出ようと持ちかける。
感想・考察: 演出で気がついたことは、フィルムが黄色や緑や虹のようになっている場面はしょうちゃんが制作した映画の中の思い出と見世物小屋を移す時だけだった。フィルムに色をつけることで、夢の中やこの世のものではない雰囲気を作り出すことが出来ると考えた。また、物語の中で時計が家の柱や壁、腕時計等何度も目立っていたことは、時計を通して母としょうちゃんの時間を表していたからだと考えた。冒頭の場面で、家の柱にある時計が壊れてかけていたことは、しんちゃんが家を出ようとしていたことから、母親と子供のしんちゃんが共に過ごしていた関係が壊れかかっているという暗喩だと考えた。そして時計が完全に狂い始めると母親と子供の関係にヒビが入り、しんちゃんが家を出ていくことから、しんちゃんの自立を表しており、柱時計は母親と子供が共に過ごす時間を表しており、腕時計は自分だけが見られる時計ということから、精神的に母親から独立して生きることを表していると考えた。
【アニメ】
8.HUNTER×HUNTER キメラアント編(76〜136話)原作者:冨樫義博 監督:古橋一浩 キャラクターデザイン:後藤隆幸
あらすじ:キメラアントという正体不明な生き物が人間を食べる為、ゴン・キルア・カイトとその仲間たちは調査に向かう。人を食べたキメラアントの女王は、人の言葉を喋るアリを生み出していく。ハンターたちはキメラアントに勝てるのか、キメラアントは人間と異なるのか…。
感想・考察:キメラアントが捕食された人間の記憶を持っていることで人間として受け入れるか、また人間の記憶を持たない者も愛を知り、人間のようになっていく様子が描かれていることから人間と見た目が違うものでも同じではないかと作者が問いかけていると考えた。また前篇では念という武術や能力を鍛え、身体的に鍛えたが、キメラアント編では大切な人の死をテーマにすることでゴンとキルアの精神が成長していく様子を描いたと考えた。
9.AIの遺電気子 脚本:金月龍之介 / 絵コンテ:佐藤雄三 / 演出:Kang tae-sik / キャラクター総作画監督:土屋 圭 / 総作画監督:Jang kil-yong、Lee hyun-joung
あらすじ:人間の脳を模した中枢機構に搭載されたヒト指向型人工知能、ヒューマノイドは、生身の人間と同じく成長し、苦悩し、ときには間違いも犯す。外見で異なる点は、ヒューマノイドの動向が横に長いこと。人工知能が発展し、超高度AIの誕生からヒューマノイドが生まれ、同じ人間として生活し、総人口の1割に達した少し未来の世界。
感想・考察:現実ですでに導入されている自動運転が当たり前になっていることや、AIとの医療連携や教育機関への導入など近い未来に行われるであることが問題として提起されつつ、どうするかは視聴者にゆだねる姿勢が興味深いと思った。またヒューマノイドは脳のデータをバックアップして新しい体に移すことで起こる新しい体の人間は果たして前と同じ人なのか、今の自分は死んでしまうのではないかという問題も、現代の私たちの臓器移植をした結果食の好みや性格が変わってしまったことに似ていると考えた。
10.ポケットモンスター~テラパゴスのかがやき~(2023)エピソード1~65
総監督:冨安大貴 監督:でんさおり シリーズ構成:佐藤大 キャラクターデザイン:山崎玲愛
あらすじ:不思議なペンダントを持つパルデア出身の少女のリコと、謎のモンスターボールを持つカントー出身の少年のロイが、ポケモンと共に冒険する。個性的な人やテラパゴスの謎がリコとロイに待ち受けている。冒険を通じて大事な何かを「見つける」物語。
感想・考察:ポケモンの主人公がサトシではなく、女の子になりつつ、W主人公のように描くことで視点が変わり、それぞれの考えやキャラクター性を理解しやすくなったと考えた。またポケモンと一緒に歌い踊ることでポケモンと人、ポケモン同士で通じあおうとしている姿が、人種や動物との差別を乗り越えるには、言葉だけなく様々な方法があると提示していると考えた。
11.ラーメン赤猫(アニメ)1~12話 監督:清水久敏 副監督:青島昂希 シリーズ構成・脚本:久保亨 原作漫画:アンギャマン
あらすじ:猫だけで経営している不思議なラーメン屋《ラーメン赤猫》。人間である社珠子は、店舗の前店主であったおばさんの手伝いでアルバイトの面接に来ていた。店長の猫である文蔵から鋭く問われ正直に犬派と答えるも、なぜか採用されてしまう。猫のラーメン店で唯一働く人間として、珠子はやっていけるのか?
感想・考察:キャラクターは3Dアニメだが、背景が絵だった為、所々違和感があった。また原作は現実の猫に近いデザインだったが、足の形が大きくなっており、腰が人間のようになっていたことから、人間のように歩く猫を3Dモデル化することは現代の技術では難しく、人間の幼児のようなフォルムに似せることで成立されたのだと考えた。また話の構成が、マンガと異なり日常の生活や店を運勢していく中で起きるトラブルを描いてから、猫の人生を振り返る回に移行している。迷惑系YouTuberのように現代でよく起こる問題で話の興味を引いて、猫好きだけでなく多くの視聴者に共感させてから、段々と猫の人生に着目していく意図があったのではないかと考えた。
【マンガ】
12.マギ 1-37巻 作者:大高忍
あらすじ:不思議な笛を持つ少年アラジンが仲間と共に冒険しつつ、現代で起きていることに疑問を抱いていく。多くの国へ行き、様々な人と出会い、悪とは何か、世界はどのようにしてできたのか、これからどのような世界を作っていくことが“正しい“ことなのか…?
感想・考察:序盤は堕天したマギのジュダルやカシムといった黒いルフを纏う人は運命を呪い、逆らっていく人とし悪とされていた。しかし運命に逆らうことは悪なのか、正しさとは何かを、主人公のアラジンが考えている場面やまた世界が一人の意志によって作られたことを知る場面から、正しさとは時代や社会、文化が変われば変わっていくものだと思った。
13.ブルーロック1巻〜30巻 原作:金城宗幸氏 作画:ノ村優介氏
あらすじ:全国出場をかけた試合に敗れた潔にブルーロックという日本一ストライカーを決める場所へと招待される。しかし敗退した者は一生サッカー選手として舞台に出られなくなる。デスゲーム✕サッカー漫画。
感想・考察:ブルーロックは登場人物のキャラクターの表情を1ページまるまる使って表すことが多い為迫力がある。また文字数も少ない為スラスラと読めてしまう漫画だ。サッカーが知らない人にも分かりやすいように解説しつつスピード感があることがこの漫画の一番の魅力だと考えた。 『神様の言うとおり』と同じ原作者な為、デスゲーム要素もあり飽きることなく、そして予測できない展開になっていること、ゲームを通して着実に登場人物が成長していることが読者も実感できること、サッカーだけでなく、運や努力についてなど他のことにも通ずる考えを読者に分かりやすく伝えて書くのが上手だと考えた。
14.ジャンケットバンク1巻〜15巻 作者:田中一行
あらすじ:銀行を舞台にしたギャンブル漫画。銀行が観客とゲームを用意し、 挑む凄腕ギャンブラーたちが金と命を賭けて戦う。ギャンブルで対戦相手だけでなく、賭場をも崩壊させたとされるデギズマンは誰なのか...?
感想・考察:主人公が肩入れしているギャンブラー真経津晨が、圧倒的な心理戦や作戦でゲーム説明時に抜け穴を体を張って見つけて勝つことで、読者もルールをよく理解しようとさせていると考えた。また物語の中心人物が変わることで主人公だけでマンネリ化する勝利が、登場人物の成長物語を描いたうえでの勝利になるので飽きることなく見ることが出来ると考えた。
15.チェンソーマン1話〜97話 作者:藤本タツキ
あらすじ:悪魔が人間を食べる世界。主人公のデンジは明日の食べるものがないスラム街で、ポチタという謎の生物に出会った。ギャングの元で下働きしていたがある日殺されてしまう。「チェンソーの悪魔」、ポチタと契約し、力を手に入れたデンジ。幸せな生活を送ることを契約したデンジに襲いかかる悪魔とのアクション漫画。
感想・考察:服や顔のシワに濃淡をつけないため、切り絵のようなタッチになっていることや人の顔に蒙古襞を描いていること、銃や爆弾などが写実的に描いていることから、デフォルメする傾向がある日本漫画ではないと考えた。またカメラワークやセリフの文字が少ないこと、アクションで説明すること、日常をしっかりみせること、また日本だがどこか異国な雰囲気が建物から出ていることでアメリカ映画のようだと考えた。
16.チェンソーマン98話~177話(2部) 作者:藤本タツキ
あらすじ:「学園編」のあらすじ。 今作で主人公としてスポットが当てられているのは三鷹アサ。 クラスに馴染めずに鬱屈した日々を過ごす少女で、「正義の悪魔」に襲われ死亡する。 だが、「戦争の悪魔」のヨルと契約し、体を乗っ取られたことで生き返る。
感想・考察:第二部ではチェンソーマンとは一体どんな存在なのかが浮き彫りになっている。またデンジと異なりアサはいつでも悪魔と意識が交代できることから悪魔と人間の共存をテーマに描いていると考えた。また第一部よりセリフが少なく、絵で見せる方法を多いと考えた。
17.HUNTER×HUNTER38巻 原作者:冨樫義博
あらすじ:暗黒大陸を目指す船内での三つ巴のマフィア抗争は激化。 2つの組が共闘し、さらにヒソカを追う幻影旅団も抗争に加わり、エイ=イ一家を狩り始める。 その最中、ノブナガは幻影旅団結成のいきさつを追懐する。
感想・考察:幻影旅団の過去がついに明らかになり『HUNTER×HUNTER 0』で謎に包まれていたクラピカの故郷との繋がりのヒントも散らばって描かれていた。漫画で現況や仕組みを説明する場面が多いが、キーキャラクターの伏線はしっかりと絵で表していることに気が付き、文字はあくまで描きづらい状況説明を読者に分かりやすくまとめている為に使っていると考えた。
18.推しの子 1〜152話 原作:赤坂アカ 作画:横槍メンゴ
あらすじ:田舎の産婦人科医のゴローは人気アイドルグループ「B小町」のセンター・星野アイの大ファン。そんなある日ゴローが働く病院に、妊娠したアイが現れます。ゴローはショックを受けるも、絶対的な"推し"であるアイをサポートすることを決め、出産に立ち会うことに。しかしゴローは何者かに襲われ、目を覚ますとアイの子供に生まれ変わっていた。
感想・考察:漫画内の番組の恋愛リアリティショーで黒川あかねが叩かれている際に現実でも叩かれており、主人公の星野アクアマリンと結ばれるのが黒川あかねか有馬かなでサンデーうぇぶりのコメントで論争が起きていることから、漫画内のキャラクターより実在する人物かのように認識している人が多いと考えた。
19.写らナイんです 1~22話 作者:コノシマルカ
あらすじ:爽やかホラーな、オカルト青春劇。 視えてはいけないものを引き寄せてしまう、“超霊媒体質”の黒桐まことがどんな悪霊も触れるだけで無自覚に消してしまう橘みちると出会う。幽霊をキッカケに築く青春ラブコメ。
感想・考察:幽霊の話は大抵戦う話が多いが、この作品は戦わない。オカルト部として活動している中で心霊スポットに行く非日常で物語は展開しており、効果音フォントや幽霊のデザインも目が見えない、髪が長い、黒を多用して輪郭をはっきりと描かないと恐怖を感じやすいものになっている。また幽霊が見える人の視点で描かれている点も恐怖をあおる演出だと考えた。しかし常に安心して漫画を見られるのはどんな幽霊も一瞬で払ってしまうヒロインがいるからだと考えた。実際には体験できないが、限りなく恐怖を味わえる点が怪談話のようだと思った。
20.チ。―地球の運動について― 作者:魚豊
あらすじ:「15世紀のヨーロッパを舞台に、禁じられた地動説を命がけで研究する人間たちの生き様と信念を描いた」フィクション作品。
感想・考察:巻ごとに「チ。」の意味が地動説や知性、血等意味も変わり、登場人物も変わっていくことが読んでいて考えさせられる。また知性と暴力が一体となってずっと物語につきまとう姿が、正反対にみえる物事や人が実は共通点があることを示していると考えた。また天体観測に必須な視力に良い目や死ぬ間際の目がとてもアップでそしてリアルに書かれていることで、何もセリフがないのに気持ちがひしひしと伝わってくる。
21.今世は当主になります 原作(小説):Kim Roah 作者: Mon(Antstudio)
あらすじ:建国の盟約で皇室の同盟者として権勢を振るう名家の婚外子に転生した日本女性ヒロイン。 伯父二人の家族には平民故に父と結ばれなかった母の血筋を貶められ。 庇護者だった父と祖父が死んだ後放逐され事故で亡くなる。しかし7歳の頃に死に戻り父が亡くなる前に戻り父や自分の身の回りの環境を変えていく話。
感想・考察:異世界転生系や悪女転生系は昔のヨーロッパの歴史を題材にしているが、恋がメインで豪華な服や装飾、登場人物のビジュアルに力を入れることが多いが、この作品は伝染病や当時のインフラ状況、ドレスの流行や、恋愛や男女格差などの価値観を商人視点から表現していることがとても面白いと思った。また主人公が現代から転生した主人公ではないのに、現代の技術を当時の革新的なものとして取り入れているところが、当時の人目線で書いた作品というより、権力を持った現代人が過去のヨーロッパに行った際にするであろうことを描いた作品だと考えた。
22.ラーメン赤猫(マンガ)漫画:アンギャマン
あらすじ:猫だけで経営している不思議なラーメン屋、ラーメン赤猫。人間である社珠子が店舗の前店主であったおばさんに紹介してもらい、働くことになった。人間と同じく、自立して生活する猫と一人の人間が一緒にラーメン屋を営む、ハートフルライフな作品。
感想・考察:猫が自立して働きたい理由が明らかになっていく中で、猫が人間のように人権を得られるために課題をこなさないといけない姿から人種差別というテーマが見えてくると考えた。また現代でよく見かける撮影許可を取らず取れ高だけを気にする迷惑系YouTuberや動物愛護主義で周りが見えなくなる人、セクハラ、難癖をつけてくる人などを取り上げて、猫ならこう解決すると手段を示している一方で猫と現代の人間でも行える手段にしていることから、猫と人間に区別はあまりなく、見た目や習慣であると提示していると考えた。
【小説】
23.世界で一番透き通った本 作者:杉井光
あらすじ: 大御所ミステリー作家の宮内彰吾が、癌の闘病を経て61歳で死去した。女癖が悪かった宮内は、妻帯者でありながら多くの女性と交際しており、そのうちの一人とは子供までつくっていた。愛人の子供の主人公が父親の最後の遺作を探す物語。
感想・考察:小説の中で主人公が探した遺作が見つからず後に自分で書いた本が今読者が読んでいる本である設定が、メタフィクションで面白いと思った。メタフィクションは大体あらかじめ手紙や日記を読んで過去を振り返える形で書かれることが多いが、最後に種明かしとして使用している点がこの本の魅力だと考えた。また読者自身が透き通った本を実際に読むことが出来るのも興味深い点だと考えた。
24. きのうの影踏み 作者:辻村深月
あらすじ:あるホラー作家のもとに送られてきた手紙には、存在しない架空の歌手とラジオ番組のことが延々と綴られていたという。編集者たちの集まりによると、チェーンメールのように、何人かの作家にも届いているという。かくいう私にもその手紙は届いていた。その手紙のことを調べるうちに、文面の後ろのほう、文字が乱れて読み取れなくなっていた部分が、徐々に鮮明になってきている。ある日、友人作家が手紙のことで相談があると言ってきた。なんと、その手紙、サイン会で手渡しされたという。誰がその人物だったかはわからない。けれど、確実に近づいてきている。ホラー短編集の小説。
感想・考察:いつもの日常に潜む恐怖が何倍にも膨れ上がって描かれていた。しかし話を持っているのではなく、私たちが一歩動けばありえたかもしれない恐怖をリアルに描いている為一気にくる恐怖ではなく、ゆっくりと近づいてくるので読後も怖さが継続された。またファンタジーのような神隠しの話では、何かわからないものの仕業という恐怖だけでなく人間の怖さも描かれたが、交通事故の話では意外にも心温まる部分と身近な恐怖、そしてこの世のものではない体験の恐怖と怖く感じるポイントが盛りだくさんだった。この小説は怪談話を聞いているような臨場感があるところが魅力だ。
25.月曜日の抹茶カフェ 作者:青山美智子
あらすじ:川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェが定休日の月曜日に、1度だけ「抹茶カフェ」を開く。カフェと関わる人が紡ぐ話。「この縁は、きっと宝物になる――」、「人は知らず知らずのうちに、誰かの背中を押していることに気づく」がキーワードの心温ま癒やされるストーリー。
感想・考察:短編小説だが話や人がリンクしていることで、誰かと繋がっていることを表現していると考えた。また悩んでいることを人と話しているうちに解決する場面が毎話登場するので読者が漠然と悩んでいることもこの小説を通して解決されると考えた。そして下着のオートクチュールを作る個人経営者が、過去にお客さんに否定された下着をずっと買いたいと思っていた別のお客さんに会う話が、個人経営者の物やお客さんに対する真摯で優しい考え方がとても素敵だと思った。
【ドラマ】
27.地面師たち 原作(小説):新庄耕、監督:大根仁
あらすじ:2017年、再び土地価格が高騰し始めた東京。伝説の大物地面師・ハリソン山中に誘われ地面師詐欺の道に踏み込んだ辻本拓海。それぞれにプロフェッショナルな犯罪者数名で構成された地面師グループの彼らは、緻密かつ周到な計画で大手デベロッパーに詐欺を仕掛け、巨額を巻き上げていた。そんな彼らが次なるターゲットに選んだのは、時価100億円とも言われる土地。前代未聞の詐欺に挑む一方で、かつてハリソンを逮捕寸前まで追い込みながら、結局逮捕することができなかった定年間近の刑事・辰は、新人刑事と共に独自の捜査を開始していた。騙す側と騙される側、そして刑事の三つ巴の争いは、次第に拓海の「過去」とハリソンの「因縁」を浮き彫りにしていく
感想・考察:BGMがあまりなく、画面も常に暗いため重厚な雰囲気がある。また外で人を騙す際は画面が明るくなり青空も多く映るため、地下で悪巧みをしていたとは思えない爽やかな表情が目立つと考えた。しかし画面が明るくなってもBGMはあまりないため地面師側の緊張感が伝わってくる。同じワードやセリフを何度も言うことで、ドラマの前半と後半では意図が異なり、視聴者にセリフの解像度を上げさせる効果があると考えた。
28.変な家 作者:雨穴
あらすじ:謎の空間、二重扉、窓のない子供部屋——間取りの謎をたどった先に見た、「事実」とは!?知人が購入を検討している都内の中古一軒家。開放的で明るい内装の、ごくありふれた物件に思えたが、間取り図に「謎の空間」が存在していた。
知り合いの設計士にその間取り図を見せると、この家は、そこかしこに「奇妙な違和感」が
存在すると言う。間取りの謎をたどった先に見たものとは……。不可解な間取りの真相は!?
突如消えた「元住人」は一体何者!?本書で全ての謎が解き明かされる!
感想・考察:栗原さんに相談することで所々読者にヒントを与えていることや、雨穴さんと共に読者が考えることで、読者が謎や正解に気づけなかったとしても、雨穴さんが代わりに考えて答えてくれることで、テンポよく話が展開していくと考えた。また部屋の中に入らずに間取りと電話、助言のみで解決している点が新しい視点でミステリーを書いていると思った。
【ゲーム】
29.ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム
プロデューサー:青沼英二、ディレクター:藤林秀麿、プログラマー:堂田卓宏、美術:滝澤智
あらすじ:天空、大地、地底、3つの広大なフィールドを冒険する 本作の物語はゼルダとリンクが魔獣ガノンを倒した数年後から始まる。 ふたりは松明を持ってハイラル城の地下に広がる岩だらけの洞窟を探索しているうちにとある壁画を発見し、その昔ハイラル族とゾナウ族が古代文明(前作でも言及されていた)を築いていたことを知る。
感想・考察:ゼルダが消えた謎やハイラル王国建国から魔王出現までの過去を追っており、プレイヤーが忘れた頃にタイトルにある「王国の涙」が何かを示した瞬間に全ての謎が解ける点が、とても感動し鳥肌が立った。また龍の涙を探すことでプレイヤーに涙の意味を分かった気分にさせている点も感動が増す要因だと思った。
前作では魔王がなぜ登場したのか何も語られていなかったが今作で全ての謎が明らかになった点がとても良かった。また前作をプレイした人が同じ場所をプレイするため、飽きないように一部建物が破壊されていたり新しいボスの魔物を各地に配置したり、地下や空島を配置したと考えた。なぜ地下と空に行けるようになり、それぞれの島が持つ過去との繋がりもしっかりと描かれており、前作より大幅にパワーアップしたと思った。
30.TWISTED-WONDERLAND(ステージ・イン・プレイフルランド)
原案・メインシナリオ・キャラクターデザイン:枢やな
あらすじ:謎の男・フェローと弟分のギデルの誘いで、幻の遊園地『プレイフルランド』を訪れたナイトイレブンカレッジの生徒たち。一日遊びたい放題。学校なんて行かないで、ステージで一躍スターになろう。でもひとつだけご注意を。“良心”は決して忘れないように…。
感想・考察: ディズニー映画『ピノキオ』を元にした作品であり、日本の絵本ではあまり登場しないJ・ワシントン・ファウルフェローとギデルが主人公であるため、どんな人物かを彼ら自身が「正直者」や「無口」だと口で説明していることで、どのような性格をもつ人物なのかを見ている人に伝えていると考えた。また『キノピオ』を知らない人の為にこんなシーンが、あったと話が進むことに説明しながら遊園地を遊んでいたことが、誰でも話が楽しめるようになっていると思った。
貧しい為学校へ行けずに高学歴である登場人物たちを陥れることで自分たちが秀でているフェローを描くことで、貧困問題や勉強する意味を考えさせられた。
夏休み課題 1~30
【映画】
1.プラダを着た悪魔 監督:デヴィッド・フランケル 原作(小説):ローレン・ワイズバーガー
あらすじ:おしゃれに興味がないが、優秀な大学出身の主人公、アンディが一流ファッション誌「ランウェイ」の編集部でアシスタントとして働くことになった。悪魔のようなに厳しい女編集長ミランダに振り回されながらも奮闘し、成長していきおしゃれになっていく。仕事もファッションもミランダに認められていく一方、彼氏には昔の君が良かったと言われるようになる。ファッションや仕事のみ考えてプライベートな時間がないが収入があり華やかな人生か、最後にはプライベートが充実していてずっとやりたかったジャーナリズムが出来るが収入はあまりなく華やかではない人生の選択を迫られる。アンディはどちらを選ぶのか、自分だったらどちらを選ぶのか…。
感想・考察:アンディがダイエットを成功させ、ブランド服も着こなせるようになり、仕事も順調に成功していく様子は憧れる人が多いと思った。私生活も仕事なYouTuberやアン仕事より私生活を優先する現代の人にも当てはまる内容の映画が2008年にすでに描かれていることから、私生活と仕事、どちらを優先するかという問題は多くの人が目の当たりにしてきた問題だと思った。最後のシーンでブランド服ではない、質素な服を着て彼氏を選び、好きな仕事に転職するアンディと、ブランド服を着て私生活がないほど忙しく離婚もしたミランダが対比されていて、仕事と愛どちらかを選んだ人の人生が描かれていると考えた。また一方が幸せだと明確にしていなかったことから視聴者にもどちらを選ぶか問いかけていると考えた。
2.ホーム・アロン1 監督:クリス・コロンバス 脚本・製作:ジョン・ヒューズ
あらすじ:クリスマス前に大家族がパリ行きの飛行機へと乗った。しかし、6歳のケビンだけは、家族が慌ただしく出かけた為屋敷にひとり取り残されてしまう。初めての一人暮らしにやりたい放題をして楽しんでいた。そんな中、留守宅を狙う2人組の泥棒が彼のいる屋敷に目をつける。そしてケビンは家を守るため、男たちの撃退作戦に出る。
感想・考察:クリスマス前に家族と喧嘩をして、家族が消えますようにと祈った次の日に家族全員消えてしまったことを、取り残されてしまったからだと一瞬思うが、飛行場へ向かうはずの自家用車が家にあることから、サンタクロースに祈ったせいだと思ったことや、店でサンタクロースをしている人は偽物だと分かるが、その人に本当のサンタクロースに伝言を頼む場面が、現実をみつつおとぎ話のようなことが起こると思う様子が6歳の少年らしいと感じた。また映画のセリフや風船人形で泥棒を撃退する場面が大人では思いつかない方法でありながら、現実で再現できるためもしかしたら6歳の子供が考えつくかもしれないという点が大人の視聴者に刺さったと考えた。
3.ゴジラ-1.0 監督・脚本・VFX:山崎貴 製作:市川南 エグゼクティブ・プロデューサー:臼井央 撮影:柴崎幸三
あらすじ: 戦争後の日本を舞台にゴジラとなにもかも失った日本人たちが闘う。戦争から生還したが両親を失った主人公、敷島浩一が焼け野原の日本を一人強く生きる大石典子出会い、生き残ってしまった後悔と行きたい欲望との間で葛藤する。戦争を生き延びた人々が日本復興を目指すなか、追い打ちをかけるかのように、ゴジラが日本を焼け野原にしていく。そして人々は抗うすべを模索する。
感想・考察:戦わず愛する家族を守り平和に生きたい願望と戦争に負けてなお生き残ってしまった葛藤が、実際に戦後に生き残り自殺するかこのまま平和に暮らしていくか苦しむ元兵隊を表していると思った。またゴジラが原爆を表していていることから、戦争でほぼ負けていた日本が原爆によって更に追い詰められていたことが表現されていると考えた。
4.カラオケ行こ! 監督:山下敦弘 原作:和山やま 脚本:野木亜紀子
あらすじ:変声期に悩む合唱部の男子中学生の聡実は、歌がうまくなりたいヤクザの成田狂児からカラオケに誘われる。嫌々ながらも歌唱指導を引き受ける羽目になった聡実は、カラオケを通じて少しずつ狂児と親しくなっていく。
感想・考察:歌を通してヤクザと男子中学生が仲良くなっていく姿や、ヤクザが男子中学生を師匠としているギャップが魅力の一つだと思った。聡美が変声期であることを勘のいい視聴者はすぐに気が付くが、気づかない視聴者もいることが、映画内で変声期にいち早く気づいた部長といつまでも気づかない同級生の男の子で対比されていると考えた。また気づく人と気づかない人を登場させることで、視聴者が登場人物と同時に主人公に何か思い、登場人物に共感しやすい仕組みになっていると思った。
5.ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 監督:アーロン・ホーヴァス、マイケル・ジェレニック
あらすじ:世界を支配し、ピーチ姫を嫁に貰おうとする大魔王クッパを、キノコ王国のピーチ姫はキノピオだちと迎え撃とうとしていた。そんな中、現実からキノコ王国の世界に来たマリオは双子の弟・ルイージをクッパに囚われてしまう。マリオは弟を助けるためにピーチ姫、キノピオたちと共に大魔王クッパを倒す旅に出るのだった。
感想:ミニオンを手掛けている会社がアニメーションを担当していたことや、ゲームをもとにしていることもあり、3Dアニメでも違和感がなく、また酔うこともなかった。ゲームのように視点が客観的であることが酔わない理由だと考えた。また背景もキャラクターも全て3Dで絵や実写を混合させていないことや光と影、水も全て細かくデザインされていること、現実から移動する際は人物をあまり写さないことが、3D映画でも違和感がない理由だと考えた。場面によって歴代のマリオのゲームソフトで流れた音楽を挿入していることから、ゲームをしていた人は懐かしくまた感動すると思った。
6.劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:Re: 監督:斎藤圭一郎
原作漫画:はまじあき
あらすじ:ギターが大好きだが孤独な少女、通称“ぼっちちゃん”こと後藤ひとりは、伊地知虹夏が率いる結束バンドに加入する。人前で演奏することに不慣れだが練習に励む後藤は、仲間にギター練習を見てもらう。文化祭ライブでの演奏に向けて、彼女たちはひたむきに練習を続ける。
感想・考察:ライブでベースとドラムがずれている場面では、アニメ内の音楽でも実際にずれて演奏されていることや、曲の長さを短くせずに現実と同じ長さにしながら、考えている時も音が流れていることで、主人公の焦りに共感する序とが出来る仕組みになっていると考えた。また主人公が混乱している際に、実写や3Dが途中で挿入されることで頭の中で乱雑な思考がぐるぐると駆け巡っていることが表現されており、視聴者が主人公に共感しやすいようになっていると考えた。
7.田園に死す 監督・脚本 寺山修司
あらすじ:恐山の近くの家に住む父に早く死なれた少年、しんちゃんは母と2人で暮らしているが、母との生活に嫌気の差していた。そんな中、隣家に住む本家の美しいお嫁さんから一緒に村を出ようと持ちかける。
感想・考察: 演出で気がついたことは、フィルムが黄色や緑や虹のようになっている場面はしょうちゃんが制作した映画の中の思い出と見世物小屋を移す時だけだった。フィルムに色をつけることで、夢の中やこの世のものではない雰囲気を作り出すことが出来ると考えた。また、物語の中で時計が家の柱や壁、腕時計等何度も目立っていたことは、時計を通して母としょうちゃんの時間を表していたからだと考えた。冒頭の場面で、家の柱にある時計が壊れてかけていたことは、しんちゃんが家を出ようとしていたことから、母親と子供のしんちゃんが共に過ごしていた関係が壊れかかっているという暗喩だと考えた。そして時計が完全に狂い始めると母親と子供の関係にヒビが入り、しんちゃんが家を出ていくことから、しんちゃんの自立を表しており、柱時計は母親と子供が共に過ごす時間を表しており、腕時計は自分だけが見られる時計ということから、精神的に母親から独立して生きることを表していると考えた。
【アニメ】
8.HUNTER×HUNTER キメラアント編(76〜136話)原作者:冨樫義博 監督:古橋一浩 キャラクターデザイン:後藤隆幸
あらすじ:キメラアントという正体不明な生き物が人間を食べる為、ゴン・キルア・カイトとその仲間たちは調査に向かう。人を食べたキメラアントの女王は、人の言葉を喋るアリを生み出していく。ハンターたちはキメラアントに勝てるのか、キメラアントは人間と異なるのか…。
感想・考察:キメラアントが捕食された人間の記憶を持っていることで人間として受け入れるか、また人間の記憶を持たない者も愛を知り、人間のようになっていく様子が描かれていることから人間と見た目が違うものでも同じではないかと作者が問いかけていると考えた。また前篇では念という武術や能力を鍛え、身体的に鍛えたが、キメラアント編では大切な人の死をテーマにすることでゴンとキルアの精神が成長していく様子を描いたと考えた。
9.AIの遺電気子 脚本:金月龍之介 / 絵コンテ:佐藤雄三 / 演出:Kang tae-sik / キャラクター総作画監督:土屋 圭 / 総作画監督:Jang kil-yong、Lee hyun-joung
あらすじ:人間の脳を模した中枢機構に搭載されたヒト指向型人工知能、ヒューマノイドは、生身の人間と同じく成長し、苦悩し、ときには間違いも犯す。外見で異なる点は、ヒューマノイドの動向が横に長いこと。人工知能が発展し、超高度AIの誕生からヒューマノイドが生まれ、同じ人間として生活し、総人口の1割に達した少し未来の世界。
感想・考察:現実ですでに導入されている自動運転が当たり前になっていることや、AIとの医療連携や教育機関への導入など近い未来に行われるであることが問題として提起されつつ、どうするかは視聴者にゆだねる姿勢が興味深いと思った。またヒューマノイドは脳のデータをバックアップして新しい体に移すことで起こる新しい体の人間は果たして前と同じ人なのか、今の自分は死んでしまうのではないかという問題も、現代の私たちの臓器移植をした結果食の好みや性格が変わってしまったことに似ていると考えた。
10.ポケットモンスター~テラパゴスのかがやき~(2023)エピソード1~65
総監督:冨安大貴 監督:でんさおり シリーズ構成:佐藤大 キャラクターデザイン:山崎玲愛
あらすじ:不思議なペンダントを持つパルデア出身の少女のリコと、謎のモンスターボールを持つカントー出身の少年のロイが、ポケモンと共に冒険する。個性的な人やテラパゴスの謎がリコとロイに待ち受けている。冒険を通じて大事な何かを「見つける」物語。
感想・考察:ポケモンの主人公がサトシではなく、女の子になりつつ、W主人公のように描くことで視点が変わり、それぞれの考えやキャラクター性を理解しやすくなったと考えた。またポケモンと一緒に歌い踊ることでポケモンと人、ポケモン同士で通じあおうとしている姿が、人種や動物との差別を乗り越えるには、言葉だけなく様々な方法があると提示していると考えた。
11.ラーメン赤猫(アニメ)1~12話 監督:清水久敏 副監督:青島昂希 シリーズ構成・脚本:久保亨 原作漫画:アンギャマン
あらすじ:猫だけで経営している不思議なラーメン屋《ラーメン赤猫》。人間である社珠子は、店舗の前店主であったおばさんの手伝いでアルバイトの面接に来ていた。店長の猫である文蔵から鋭く問われ正直に犬派と答えるも、なぜか採用されてしまう。猫のラーメン店で唯一働く人間として、珠子はやっていけるのか?
感想・考察:キャラクターは3Dアニメだが、背景が絵だった為、所々違和感があった。また原作は現実の猫に近いデザインだったが、足の形が大きくなっており、腰が人間のようになっていたことから、人間のように歩く猫を3Dモデル化することは現代の技術では難しく、人間の幼児のようなフォルムに似せることで成立されたのだと考えた。また話の構成が、マンガと異なり日常の生活や店を運勢していく中で起きるトラブルを描いてから、猫の人生を振り返る回に移行している。迷惑系YouTuberのように現代でよく起こる問題で話の興味を引いて、猫好きだけでなく多くの視聴者に共感させてから、段々と猫の人生に着目していく意図があったのではないかと考えた。
【マンガ】
12.マギ 1-37巻 作者:大高忍
あらすじ:不思議な笛を持つ少年アラジンが仲間と共に冒険しつつ、現代で起きていることに疑問を抱いていく。多くの国へ行き、様々な人と出会い、悪とは何か、世界はどのようにしてできたのか、これからどのような世界を作っていくことが“正しい“ことなのか…?
感想・考察:序盤は堕天したマギのジュダルやカシムといった黒いルフを纏う人は運命を呪い、逆らっていく人とし悪とされていた。しかし運命に逆らうことは悪なのか、正しさとは何かを、主人公のアラジンが考えている場面やまた世界が一人の意志によって作られたことを知る場面から、正しさとは時代や社会、文化が変われば変わっていくものだと思った。
13.ブルーロック1巻〜30巻 原作:金城宗幸氏 作画:ノ村優介氏
あらすじ:全国出場をかけた試合に敗れた潔にブルーロックという日本一ストライカーを決める場所へと招待される。しかし敗退した者は一生サッカー選手として舞台に出られなくなる。デスゲーム✕サッカー漫画。
感想・考察:ブルーロックは登場人物のキャラクターの表情を1ページまるまる使って表すことが多い為迫力がある。また文字数も少ない為スラスラと読めてしまう漫画だ。サッカーが知らない人にも分かりやすいように解説しつつスピード感があることがこの漫画の一番の魅力だと考えた。 『神様の言うとおり』と同じ原作者な為、デスゲーム要素もあり飽きることなく、そして予測できない展開になっていること、ゲームを通して着実に登場人物が成長していることが読者も実感できること、サッカーだけでなく、運や努力についてなど他のことにも通ずる考えを読者に分かりやすく伝えて書くのが上手だと考えた。
14.ジャンケットバンク1巻〜15巻 作者:田中一行
あらすじ:銀行を舞台にしたギャンブル漫画。銀行が観客とゲームを用意し、 挑む凄腕ギャンブラーたちが金と命を賭けて戦う。ギャンブルで対戦相手だけでなく、賭場をも崩壊させたとされるデギズマンは誰なのか...?
感想・考察:主人公が肩入れしているギャンブラー真経津晨が、圧倒的な心理戦や作戦でゲーム説明時に抜け穴を体を張って見つけて勝つことで、読者もルールをよく理解しようとさせていると考えた。また物語の中心人物が変わることで主人公だけでマンネリ化する勝利が、登場人物の成長物語を描いたうえでの勝利になるので飽きることなく見ることが出来ると考えた。
15.チェンソーマン1話〜97話 作者:藤本タツキ
あらすじ:悪魔が人間を食べる世界。主人公のデンジは明日の食べるものがないスラム街で、ポチタという謎の生物に出会った。ギャングの元で下働きしていたがある日殺されてしまう。「チェンソーの悪魔」、ポチタと契約し、力を手に入れたデンジ。幸せな生活を送ることを契約したデンジに襲いかかる悪魔とのアクション漫画。
感想・考察:服や顔のシワに濃淡をつけないため、切り絵のようなタッチになっていることや人の顔に蒙古襞を描いていること、銃や爆弾などが写実的に描いていることから、デフォルメする傾向がある日本漫画ではないと考えた。またカメラワークやセリフの文字が少ないこと、アクションで説明すること、日常をしっかりみせること、また日本だがどこか異国な雰囲気が建物から出ていることでアメリカ映画のようだと考えた。
16.チェンソーマン98話~177話(2部) 作者:藤本タツキ
あらすじ:「学園編」のあらすじ。 今作で主人公としてスポットが当てられているのは三鷹アサ。 クラスに馴染めずに鬱屈した日々を過ごす少女で、「正義の悪魔」に襲われ死亡する。 だが、「戦争の悪魔」のヨルと契約し、体を乗っ取られたことで生き返る。
感想・考察:第二部ではチェンソーマンとは一体どんな存在なのかが浮き彫りになっている。またデンジと異なりアサはいつでも悪魔と意識が交代できることから悪魔と人間の共存をテーマに描いていると考えた。また第一部よりセリフが少なく、絵で見せる方法を多いと考えた。
17.HUNTER×HUNTER38巻 原作者:冨樫義博
あらすじ:暗黒大陸を目指す船内での三つ巴のマフィア抗争は激化。 2つの組が共闘し、さらにヒソカを追う幻影旅団も抗争に加わり、エイ=イ一家を狩り始める。 その最中、ノブナガは幻影旅団結成のいきさつを追懐する。
感想・考察:幻影旅団の過去がついに明らかになり『HUNTER×HUNTER 0』で謎に包まれていたクラピカの故郷との繋がりのヒントも散らばって描かれていた。漫画で現況や仕組みを説明する場面が多いが、キーキャラクターの伏線はしっかりと絵で表していることに気が付き、文字はあくまで描きづらい状況説明を読者に分かりやすくまとめている為に使っていると考えた。
18.推しの子 1〜152話 原作:赤坂アカ 作画:横槍メンゴ
あらすじ:田舎の産婦人科医のゴローは人気アイドルグループ「B小町」のセンター・星野アイの大ファン。そんなある日ゴローが働く病院に、妊娠したアイが現れます。ゴローはショックを受けるも、絶対的な"推し"であるアイをサポートすることを決め、出産に立ち会うことに。しかしゴローは何者かに襲われ、目を覚ますとアイの子供に生まれ変わっていた。
感想・考察:漫画内の番組の恋愛リアリティショーで黒川あかねが叩かれている際に現実でも叩かれており、主人公の星野アクアマリンと結ばれるのが黒川あかねか有馬かなでサンデーうぇぶりのコメントで論争が起きていることから、漫画内のキャラクターより実在する人物かのように認識している人が多いと考えた。
19.写らナイんです 1~22話 作者:コノシマルカ
あらすじ:爽やかホラーな、オカルト青春劇。 視えてはいけないものを引き寄せてしまう、“超霊媒体質”の黒桐まことがどんな悪霊も触れるだけで無自覚に消してしまう橘みちると出会う。幽霊をキッカケに築く青春ラブコメ。
感想・考察:幽霊の話は大抵戦う話が多いが、この作品は戦わない。オカルト部として活動している中で心霊スポットに行く非日常で物語は展開しており、効果音フォントや幽霊のデザインも目が見えない、髪が長い、黒を多用して輪郭をはっきりと描かないと恐怖を感じやすいものになっている。また幽霊が見える人の視点で描かれている点も恐怖をあおる演出だと考えた。しかし常に安心して漫画を見られるのはどんな幽霊も一瞬で払ってしまうヒロインがいるからだと考えた。実際には体験できないが、限りなく恐怖を味わえる点が怪談話のようだと思った。
20.チ。―地球の運動について― 作者:魚豊
あらすじ:「15世紀のヨーロッパを舞台に、禁じられた地動説を命がけで研究する人間たちの生き様と信念を描いた」フィクション作品。
感想・考察:巻ごとに「チ。」の意味が地動説や知性、血等意味も変わり、登場人物も変わっていくことが読んでいて考えさせられる。また知性と暴力が一体となってずっと物語につきまとう姿が、正反対にみえる物事や人が実は共通点があることを示していると考えた。また天体観測に必須な視力に良い目や死ぬ間際の目がとてもアップでそしてリアルに書かれていることで、何もセリフがないのに気持ちがひしひしと伝わってくる。
21.今世は当主になります 原作(小説):Kim Roah 作者: Mon(Antstudio)
あらすじ:建国の盟約で皇室の同盟者として権勢を振るう名家の婚外子に転生した日本女性ヒロイン。 伯父二人の家族には平民故に父と結ばれなかった母の血筋を貶められ。 庇護者だった父と祖父が死んだ後放逐され事故で亡くなる。しかし7歳の頃に死に戻り父が亡くなる前に戻り父や自分の身の回りの環境を変えていく話。
感想・考察:異世界転生系や悪女転生系は昔のヨーロッパの歴史を題材にしているが、恋がメインで豪華な服や装飾、登場人物のビジュアルに力を入れることが多いが、この作品は伝染病や当時のインフラ状況、ドレスの流行や、恋愛や男女格差などの価値観を商人視点から表現していることがとても面白いと思った。また主人公が現代から転生した主人公ではないのに、現代の技術を当時の革新的なものとして取り入れているところが、当時の人目線で書いた作品というより、権力を持った現代人が過去のヨーロッパに行った際にするであろうことを描いた作品だと考えた。
22.ラーメン赤猫(マンガ)漫画:アンギャマン
あらすじ:猫だけで経営している不思議なラーメン屋、ラーメン赤猫。人間である社珠子が店舗の前店主であったおばさんに紹介してもらい、働くことになった。人間と同じく、自立して生活する猫と一人の人間が一緒にラーメン屋を営む、ハートフルライフな作品。
感想・考察:猫が自立して働きたい理由が明らかになっていく中で、猫が人間のように人権を得られるために課題をこなさないといけない姿から人種差別というテーマが見えてくると考えた。また現代でよく見かける撮影許可を取らず取れ高だけを気にする迷惑系YouTuberや動物愛護主義で周りが見えなくなる人、セクハラ、難癖をつけてくる人などを取り上げて、猫ならこう解決すると手段を示している一方で猫と現代の人間でも行える手段にしていることから、猫と人間に区別はあまりなく、見た目や習慣であると提示していると考えた。
【小説】
23.世界で一番透き通った本 作者:杉井光
あらすじ: 大御所ミステリー作家の宮内彰吾が、癌の闘病を経て61歳で死去した。女癖が悪かった宮内は、妻帯者でありながら多くの女性と交際しており、そのうちの一人とは子供までつくっていた。愛人の子供の主人公が父親の最後の遺作を探す物語。
感想・考察:小説の中で主人公が探した遺作が見つからず後に自分で書いた本が今読者が読んでいる本である設定が、メタフィクションで面白いと思った。メタフィクションは大体あらかじめ手紙や日記を読んで過去を振り返える形で書かれることが多いが、最後に種明かしとして使用している点がこの本の魅力だと考えた。また読者自身が透き通った本を実際に読むことが出来るのも興味深い点だと考えた。
24. きのうの影踏み 作者:辻村深月
あらすじ:あるホラー作家のもとに送られてきた手紙には、存在しない架空の歌手とラジオ番組のことが延々と綴られていたという。編集者たちの集まりによると、チェーンメールのように、何人かの作家にも届いているという。かくいう私にもその手紙は届いていた。その手紙のことを調べるうちに、文面の後ろのほう、文字が乱れて読み取れなくなっていた部分が、徐々に鮮明になってきている。ある日、友人作家が手紙のことで相談があると言ってきた。なんと、その手紙、サイン会で手渡しされたという。誰がその人物だったかはわからない。けれど、確実に近づいてきている。ホラー短編集の小説。
感想・考察:いつもの日常に潜む恐怖が何倍にも膨れ上がって描かれていた。しかし話を持っているのではなく、私たちが一歩動けばありえたかもしれない恐怖をリアルに描いている為一気にくる恐怖ではなく、ゆっくりと近づいてくるので読後も怖さが継続された。またファンタジーのような神隠しの話では、何かわからないものの仕業という恐怖だけでなく人間の怖さも描かれたが、交通事故の話では意外にも心温まる部分と身近な恐怖、そしてこの世のものではない体験の恐怖と怖く感じるポイントが盛りだくさんだった。この小説は怪談話を聞いているような臨場感があるところが魅力だ。
25.月曜日の抹茶カフェ 作者:青山美智子
あらすじ:川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェが定休日の月曜日に、1度だけ「抹茶カフェ」を開く。カフェと関わる人が紡ぐ話。「この縁は、きっと宝物になる――」、「人は知らず知らずのうちに、誰かの背中を押していることに気づく」がキーワードの心温ま癒やされるストーリー。
感想・考察:短編小説だが話や人がリンクしていることで、誰かと繋がっていることを表現していると考えた。また悩んでいることを人と話しているうちに解決する場面が毎話登場するので読者が漠然と悩んでいることもこの小説を通して解決されると考えた。そして下着のオートクチュールを作る個人経営者が、過去にお客さんに否定された下着をずっと買いたいと思っていた別のお客さんに会う話が、個人経営者の物やお客さんに対する真摯で優しい考え方がとても素敵だと思った。
【ドラマ】
27.地面師たち 原作(小説):新庄耕、監督:大根仁
あらすじ:2017年、再び土地価格が高騰し始めた東京。伝説の大物地面師・ハリソン山中に誘われ地面師詐欺の道に踏み込んだ辻本拓海。それぞれにプロフェッショナルな犯罪者数名で構成された地面師グループの彼らは、緻密かつ周到な計画で大手デベロッパーに詐欺を仕掛け、巨額を巻き上げていた。そんな彼らが次なるターゲットに選んだのは、時価100億円とも言われる土地。前代未聞の詐欺に挑む一方で、かつてハリソンを逮捕寸前まで追い込みながら、結局逮捕することができなかった定年間近の刑事・辰は、新人刑事と共に独自の捜査を開始していた。騙す側と騙される側、そして刑事の三つ巴の争いは、次第に拓海の「過去」とハリソンの「因縁」を浮き彫りにしていく
感想・考察:BGMがあまりなく、画面も常に暗いため重厚な雰囲気がある。また外で人を騙す際は画面が明るくなり青空も多く映るため、地下で悪巧みをしていたとは思えない爽やかな表情が目立つと考えた。しかし画面が明るくなってもBGMはあまりないため地面師側の緊張感が伝わってくる。同じワードやセリフを何度も言うことで、ドラマの前半と後半では意図が異なり、視聴者にセリフの解像度を上げさせる効果があると考えた。
28.変な家 作者:雨穴
あらすじ:謎の空間、二重扉、窓のない子供部屋——間取りの謎をたどった先に見た、「事実」とは!?知人が購入を検討している都内の中古一軒家。開放的で明るい内装の、ごくありふれた物件に思えたが、間取り図に「謎の空間」が存在していた。
知り合いの設計士にその間取り図を見せると、この家は、そこかしこに「奇妙な違和感」が
存在すると言う。間取りの謎をたどった先に見たものとは……。不可解な間取りの真相は!?
突如消えた「元住人」は一体何者!?本書で全ての謎が解き明かされる!
感想・考察:栗原さんに相談することで所々読者にヒントを与えていることや、雨穴さんと共に読者が考えることで、読者が謎や正解に気づけなかったとしても、雨穴さんが代わりに考えて答えてくれることで、テンポよく話が展開していくと考えた。また部屋の中に入らずに間取りと電話、助言のみで解決している点が新しい視点でミステリーを書いていると思った。
【ゲーム】
29.ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム
プロデューサー:青沼英二、ディレクター:藤林秀麿、プログラマー:堂田卓宏、美術:滝澤智
あらすじ:天空、大地、地底、3つの広大なフィールドを冒険する 本作の物語はゼルダとリンクが魔獣ガノンを倒した数年後から始まる。 ふたりは松明を持ってハイラル城の地下に広がる岩だらけの洞窟を探索しているうちにとある壁画を発見し、その昔ハイラル族とゾナウ族が古代文明(前作でも言及されていた)を築いていたことを知る。
感想・考察:ゼルダが消えた謎やハイラル王国建国から魔王出現までの過去を追っており、プレイヤーが忘れた頃にタイトルにある「王国の涙」が何かを示した瞬間に全ての謎が解ける点が、とても感動し鳥肌が立った。また龍の涙を探すことでプレイヤーに涙の意味を分かった気分にさせている点も感動が増す要因だと思った。
前作では魔王がなぜ登場したのか何も語られていなかったが今作で全ての謎が明らかになった点がとても良かった。また前作をプレイした人が同じ場所をプレイするため、飽きないように一部建物が破壊されていたり新しいボスの魔物を各地に配置したり、地下や空島を配置したと考えた。なぜ地下と空に行けるようになり、それぞれの島が持つ過去との繋がりもしっかりと描かれており、前作より大幅にパワーアップしたと思った。
30.TWISTED-WONDERLAND(ステージ・イン・プレイフルランド)
原案・メインシナリオ・キャラクターデザイン:枢やな
あらすじ:謎の男・フェローと弟分のギデルの誘いで、幻の遊園地『プレイフルランド』を訪れたナイトイレブンカレッジの生徒たち。一日遊びたい放題。学校なんて行かないで、ステージで一躍スターになろう。でもひとつだけご注意を。“良心”は決して忘れないように…。
感想・考察: ディズニー映画『ピノキオ』を元にした作品であり、日本の絵本ではあまり登場しないJ・ワシントン・ファウルフェローとギデルが主人公であるため、どんな人物かを彼ら自身が「正直者」や「無口」だと口で説明していることで、どのような性格をもつ人物なのかを見ている人に伝えていると考えた。また『キノピオ』を知らない人の為にこんなシーンが、あったと話が進むことに説明しながら遊園地を遊んでいたことが、誰でも話が楽しめるようになっていると思った。
貧しい為学校へ行けずに高学歴である登場人物たちを陥れることで自分たちが秀でているフェローを描くことで、貧困問題や勉強する意味を考えさせられた。
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