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新4年 橋本 RES
11『女王オフィーリアよ、己の死の謎を解け』(小説)
著者:石田リンネ

若く麗しき女王オフィーリアは、ある日何者かに首を絞められ殺された。理想の妻、理想の女王であるため努力し耐えてきた彼女はとうとう幸せになれなかった。しかし、死の瞬間、彼女は何者かの声を聞く。声の持ち主によると、オフィーリアは妖精王の王冠の呪いによって十日間だけ生き返ることができるという。「さぁ、言ってごらん。君の最期の願いを!」
――私は、私を殺した犯人を知りたい。
恋する愚かな小娘は死んだ。十日間好きに生きると決めた女王は、自分を殺した者を暴くため奔走する。

夫も弟も大臣も自分の死を見て悲しまないどころか喜んですらいる。その姿を見た女王が、かつての優しさや穏やかさを捨て、強い女王として再臨し平手打ちをかましていくファンタジー推理小説。呪いによって生き返るというファンタジー要素はあるものの、冒頭に国王の部屋の地図があるなど推理色も強い。推理を進めながら、彼女のことを侮っていた人物たちに一泡吹かせに行く爽快感のある展開になっている。


12『榮国物語 春華とりかえ抄』(小説)
著者:一石月下

榮国地方に生まれた双子にはこのような噂がある。「姉は絶世の美女、弟は利発な有望株」。この噂が皇帝の耳に入り、姉の春蘭は後宮入りが決まり、弟の春雷は科挙を受けることに。しかし、実際は姉が利発なしっかり者で、弟が気弱で刺繡が得意な美人だった。二人は互いに苦手な環境に身を置くことを拒み、人生を入れ替わることを決意する。姉春蘭は春雷として科挙を受け、弟春雷は春蘭として後宮に入り、得意分野を生かしつつ役目をこなすが、二人は次第に国に関わる問題に巻き込まれていく。

後宮は女の園で、科挙を受けることができるのは男だけ。春蘭は科挙合格し枢密院に所属することになるが、もちろん男だらけの職場である。春雷は姫と、春蘭は気難しい上司の男と、性別がばれないようにしながら信頼関係を築くことになる。顔の似た双子であり思考回路も読める二人だからこそ、作中で入れ替わりを繰り返しながら問題解決に動く点、そしてそれによって生まれる人間関係が面白い。


13『コレットは死ぬことにした』(漫画)
著者:幸村アルト

薬師のコレットは助けを求める患者の声に応え、日々身を粉にして働いていた。休む暇がなく疲れ切ったコレットが思わず飛び込んだ先は井戸の底。そこにあったのは冥王ハデスが治める冥府だった。ハデスもまた具合が悪そうで、放っておけないコレットは冥府でも治療を開始する。

命を預かる薬師が羽を休める場所は、死んだ魂を裁く冥府。コレットがハデスと信頼関係を築くにつれ、神様との関わりも増えていく。どんな相手であろうと誠実に治療しようとするコレットの姿勢は揺らぐことはあれどまっすぐ前を向いており、読んでいると励まされるような作品。神話との関連も深く、神話を良く知った上で読むとまた新たな発見があるだろうと考えられる。


14『幻国の菓子使い』(小説)
著者:文月あかり

老舗和菓子店の娘である佐倉杏は、両親の死をきっかけに家を追い出され、和菓子職人を目指してアルバイトをしていた店でも佐倉の娘と知られてしまい邪険に扱われていた。そんな中、ある日父と母が眠る墓がある山に行ったことをきっかけに、杏は異世界へと迷い込んでしまう。その異世界には魔女にお菓子を捧げる祭典があった。魔女を満足させることができなかった国は滅ぼされてしまうというその祭典を間近に控える王国で、杏は騒動に巻き込まれていく。

神隠し×和菓子×異世界×魔法という和と洋が入り混じった異世界トリップもの。杏は異世界トリップについて多少知識がありオタク文化にも触れたことがあるようで、現代人らしい。異世界に行っても魔法が使えるようになるわけではないが、和菓子が好きだという気持ちを持ち、異世界で最初に出会った騎士スピカとギスギスしながらも協力することで、孤独と向き合っていく作品であると感じた。


15『恋に至る病』(小説)
著者:斜線堂有紀

宮嶺は、誰からも好かれている同級生である寄河景にどうしようもなく恋をしていた。優しかった彼女が徐々に変貌し、自殺教唆ゲーム『青い蝶』のマスターになり、罪悪感すら持たず150人以上の人間を間接的に殺してしまっても。
「世界が君を赦さなくても、僕だけは君の味方だから」
これは、宮嶺が、いかにして寄河景という化物を愛するようになったかの物語。

帯にどんでん返しという言葉があったため手に取った作品。いじめや痛みの中で生まれた歪な愛をいつまでも大事に大事に抱えた人間の話だったように思う。しかしながら、私はこの作品の本筋の解釈がうまくできなかった。あとがきに解釈のための材料は物語の冒頭から最後までにいくつもあると書かれているため、誰かに読んでもらい解釈を聞いてみたいという願望がある。


16『○○○○○○○○殺人事件』(小説)
著者:早坂吝

これは、作者から読者への挑戦状である。
主人公・沖健太郎の語る事件を読み解きながら、事件の真相とこの本のタイトルを当てることが、この本の楽しみ方である。

ネタバレをすることが憚れるため詳しいことは書けないが、何が来ても許せる人にしかおすすめできない。しかし、タイトルの○には対応する文字数のことわざが入るようになっており、推測することが難しくなく、トリックや犯人の推理が苦手な人でもタイトル当てから入ることで楽しめる作品になっている。また、冒頭や途中に作者が語りかけてくるような部分があり、作者との距離が近い点も新感覚だった。


17『Four Eyes 姿なき暗殺者からの脱出』(小説)
著者:SCRAP&稲村祐汰

元ヤクザの探偵は、過去の因縁を持ち出され、とある依頼を受けることになる。人を殺しては左目をくり抜き集めているという連続殺人鬼『コレクター』。次々に待ち受ける謎を解いていくことで、探偵はコレクター事件の真相へと迫っていく。

リアル脱出ゲームを手掛ける会社が作った体験型謎解きミステリー小説。ミステリー小説に謎が組み込まれており、解きながら読み進めるようなシステムになっている。解答の直前に重大な手がかりが描かれており、それによって背筋が寒くなるような衝撃を得たこともしばしばあった。大きい事件を追う途中で小さい謎を解いていく形式になっているため、謎が解けたときのすっきりした感覚が得られる場面が多く、ミステリー小説を推理しながら読む人には特におすすめ。


18『悪役令嬢、セシリア・シルビィは、死にたくないので男装することにした。』(小説)
著者:秋桜ヒロロ

セシリアは、五歳の時に義弟と出会い、前世の記憶を思い出す。義弟は乙女ゲームの攻略対象であり、自分は主人公の恋敵にあたる悪役令嬢。そして、自分に待ち受けている未来は『苦しみながらの死』か『一瞬の死』だけであることを…。攻略対象の一人、二年後に婚約者になる予定の王太子と本当に婚約者になってしまえば死が近づく。女性だけが選ばれる神子候補になっても死が近づく。それなら男になってフラグ回避しよう!
こうして問題の年、十七歳になったセシリアはセシルという男として学院に通うことになるが、イベントを間違えたり予想通りに行かなかったり問題に首を突っ込んだり…果たしてセシリアは死亡フラグを折りきって平和な生活を手にすることができるのか。

悪役令嬢関係なく死にやすいのでは?という世界観の転生悪役令嬢もの。主人公はお人よしで行動力があり人を惹きつけるタイプで、義弟とは前世のことを含めて秘密を共有しているほど仲が良く、学院中の女子生徒からは『王子様』と呼ばれるほどの人気ぶり。しかし、神子というシステムや、殺人鬼(キラー)の存在が平和な日常を許さない。次から次へと迫る死の危険を協力することで回避しようとする展開が魅力であると考える。


19『ジャックジャンヌ』(ゲーム)
監修:石田スイ 製作:ブロッコリー

立花希佐(デフォルトネーム)は、兄である継希の舞台を観てユニヴェール歌劇学校に入学したいという夢を持った。しかし、ユニヴェール歌劇は男性歌劇の最高峰。学校も男子校であり、女子である希佐は入学することができない。兄は学校を卒業後失踪し、希佐は夢を諦めて中卒で働きに出る…はずだった。ある日突然目の前に現れたユニヴェール歌劇学校の校長は、条件付きで希佐に受験資格を与えるという。
「立花継希は天才だった。お前はどうだ?」
女だとバレないようにすること、周囲と友好関係を築くこと、そして、ユニヴェール公演で主役になること。この三つの条件を心に留めながら、希佐は憧れのユニヴェール歌劇学校で夢を叶え続ける。

パラメーターなどの条件を達成するとクリスマスにキャラクター別ストーリーに分岐する構成になっており、分岐先には恋愛要素があるため乙女ゲームに類する作品であると言えるが、誰とも分岐することなく進む主人公ルートに関しては乙女ゲームではなくスポ根と言って差し支えないような内容になっている。同じクラスであるクォーツの生徒6人分のストーリーだけでなく、細かいエンドもたくさんあり、メイン6人+主人公ルートを180時間以上かけてクリアした現在でも全体の68%しか読めていないという大ボリュームさである。ゲーム内で5つの公演を観ることができ、ダンスパートや歌唱パートではリズムゲームを行う。歌の完成度の高さも大きな魅力である。乙女ゲームを避けている人にも主人公ルートだけでも見てほしいと言いたくなる作品。


20『ジャックジャンヌ 夏劇』(小説)
原作・イラスト:石田スイ 小説:十和田シン

ゲーム作品『ジャックジャンヌ』の中でも特に夏公演を中心に据えた小説。希佐が所属することになったクォーツというクラスで共に学生生活を送っている同級生や先輩が希佐に見せなかった姿を描く。希佐視点で進むゲームとは違い、そのキャラクターの心情をダイレクトに知ることができる。

ユニヴェールでの日常、キャラクターのプロフィール、本編に出てこない物語や舞台など、ゲームのファンならば見逃せないエピソードが詰め込まれている。この小説を見た後ゲームをプレイすると、キャラクターの心情をより深く読むことができたり、学校生活以外の日常の解像度が高まりより深くゲームの世界に入り込むことができる。
2022/04/12(火) 01:01 No.1847 EDIT DEL
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