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三年 鈴石 RES
21~30
21.『陳情令』(ドラマ)
監督:鄭偉文 陳家霖
原作:墨香銅臭
<あらすじ>
 莫玄羽は禁忌の術により自分の体を器として、無理やりこの世に夷陵老祖・魏無羨を復活させた。13年の時を経て目覚めた魏無羨だったが、莫玄羽が何故自分を復活させたのかもわからないまま、怪事件を追うことになる。さらに道中、かつての友人である含光君・藍忘機と再会するが…。

 アニメ『魔道祖師』のドラマ版ということで視聴した。原作は未読でアニメも完結していないため、改変箇所があったとしてもわからないが、とても完成度の高い作品だと思う。魏無羨と藍忘機の出会いから魏無羨の死までの過去編に時間を割いているため、初めはそりが合わなかった二人が如何にして交流を深めていったのかが分かりやすかった。特に無口無表情の藍忘機の、魏無羨に対する態度の軟化の仕方が丁寧に描かれていたように思う。原作がBL小説ということでブロマンスに上手く落とし込めているかが心配だったが、このような丁寧な描かれ方のため、二人の関係性にも不自然に感じてしまうような点はなかった。
 物語の展開も、温和な場面と辛い場面の差がとても激しいが、全50話という比較的長期ドラマであるが中弛みすることなく展開していった。個人的には、過去から時間軸が現在に戻った後の方が、物語の展開的には心穏やかに見ることができた。

22.『魔道祖師 前塵編』(アニメ)
監督:熊可
原作:墨香銅臭
<あらすじ>
 莫玄羽の禁術により13年ぶりにこの世に復活した魏無羨は、その代償である呪いを解く手がかりを得るため莫家へ向かう。そこにはちょうど、莫家から依頼を受けた藍家の子弟・思追と景儀がいた。夜狩りにあたる二人だったが、突如、手に負えないほど凶暴な鬼腕が出現する。

 1話2話といった初めの方の話で主要な登場人物が多く出そろう構成は、日本ではあまりない印象だったので新鮮に感じた。その分前半は話がつかめず置いてきぼりになることが多かったが、3話辺りからの過去編を観ることで大筋はつかめた。全15話を観終わった後で、もう一度初めの方を見直すとより理解しやすいように思う。登場人物同士の関係性も初めはわかりづらかったが、呼び名が多くあることで、どの程度の親密度なのかが明確になっていて覚えやすかった。物語としてはまだまだ謎が残る終わり方だったので、これからの羨雲編に期待したい。

23.『バチカン奇跡調査官 王の中の王』(小説)
著者:藤木稟
<あらすじ>
 オランダ・ユトレヒトの教会で、主が降り立ち金色の足跡を残し、さらに聖体祭に奇妙な球体が現れ多くの参列者が不思議な体験をするという出来事が起きた。奇跡調査に乗り出した平賀とロベルトは聞き取りを開始するが、どうも参列者たちはそれぞれ異なった体験をしており…。

 情景が目に浮かぶような丁寧な風景描写が印象的だった。読了後に画像検索などをして実際の風景を見てみると、さらに楽しさが増すと思う。
 今回も、平賀の悪意のない無邪気な破天荒ぶりが描かれており、ロベルトやその他登場人物の気苦労がひしひしと伝わってきて、思わず苦笑いしてしまうシーンも多かった。ただ、こうした奇抜な視点から事件の糸口はつかめてくるので、彼の思考力には感服せざるを得ない。またロベルトも、奇抜で派手な視点ではないが、気になった点から着実に物事の経緯や本質をとらえていくので、この二人のコンビネーションにも着目である。
 真相は、科学知識のない自分からすれば、実在する現象と言われてもおとぎ話に感じられるようなものだったので、意外性は同シリーズの他の作品と比べれば多少劣っているように感じてしまった。それでも上記の二人の掛け合いや、風景描写など楽しめる点はいくつもあるので、満足感を得られた。

24.『オッドタクシー』(アニメ)
脚本:此元和津也
監督:木下麦
<あらすじ>
 タクシー運転手の小戸川は少し変わり者。そんな彼が運ぶ人々もなかなかの変わり者ぞろい。バラバラに見える乗客だったが、次第に一人の少女の失踪を機に繋がりだす。

 キャラクターが動物として描かれており、一見するとほのぼのとした画風で、変わり者の運転手が乗客の悩みでも解決していくような心温まるストーリーかと思っていたが、社会の闇でも煮詰めたような作品だった。破落戸という分かりやすい闇から、ある一件を機に主人公の命を狙うことになった重課金ゲーマー、向上心の強い売り出し中のアイドルなど、ぱっと見無害に見える闇まで様々な闇が登場する。乗客たちが抱えるものも、SNSなど現代ならではのものが中心に取り上げられており、身近な恐怖としてとらえやすいのではないかと感じた。
そうしたなかで主人公・小戸川の過去も次第に明らかになるが、その事実が作品の根幹さえも覆すようなものとなっている。また、そこに至るまでも驚きの連続だが、ラストも不穏な状態で終わるので、観やすいわりに、この作品に明るさは求めない方がいいように思う。

25.『魔道祖師 羨雲編』(アニメ)
原作:墨香銅臭
監督:熊可
<あらすじ>
 温氏が滅びた後、蘭陵金氏の金光瑶が頂点に立つ現代へ軸が戻る。藍忘機は雲深不知処を任されるが、その隙を見て魏無羨は脱走しようとする。しかし、とらえていた鬼腕が突如暴れだし…。

 各家の関係性が、宗主が代替わりすることで大きく変化していく様が詳細に描かれていた。温氏滅亡後、金氏が覇権を握ろうとする様子は、人命などより権力を求める人間の恐ろしさが表れている。
 金凌との関わりが多くなり親しくなっていくと同時に、そこに過去の回想が入ることで、彼の両親のいないことによる悲惨な生い立ちと、魏嬰の後悔が強く感じられる造りとなっていたように思う。また、魏嬰自身にも諍いのきっかけを生んでしまうような欠点があることを示すことで、主人公が超人ではなく人間味のあるキャラクターとして存在し、より一層この作品の特徴の一つと考えられる、やるせなさが味わえるようになっていると感じた。

26.『99.9-刑事専門弁護士- SEASONⅠ』(ドラマ)
脚本:宇田学
放送:TBS系列
<あらすじ>
 起訴されれば99.9%の有罪率をほこる日本の刑事事件において、残り0.1%の事実にこだわり無罪を勝ち取る弁護士・深山大翔(松本潤)。班目法律事務所にやってきた彼は、そこに所属する佐田(香川照之)や立花(榮倉奈々)と協力し、数々の事件に挑んでいく。

 弁護士が主役、それも深山自身冤罪事件の被害者ということで検察側があくどく描かれているとはいえ、事件自体のリアリティは高く、トリックも納得いくものだった。また、有罪の決め手とされる証拠も早い段階でほころびは見つかるが、言い逃れされればそれまで、確固たる無罪の証拠が見つからないなど、やきもきする状況が長く続くため、法廷で深山が無罪を勝ち取るシーンはとても爽快感がある。
 誰かが無実の罪で捕まっている時には、被害者やその遺族は被告人を憎んでいることで、言いようのない感情の矛先を定められるが、いざその被告人が無罪と分かってからは、無実の人間に強い負の感情を向けていた事実に苛まれるのではないかと感じる。冤罪では誰もが不幸になることが鮮明に描写されていた。また、事件後の平穏というものは、誰かが捕まっていることの上にようやく成り立つ、不安定なものであると思わされた。

27.『99.9-刑事専門弁護士- SEASONⅡ』(ドラマ)
脚本:宇田学
放送:TBS系列
<あらすじ>
 SEASONⅠに続き、深山が0.1%の事実を求め法廷に立つ。留学した立花にかわり、裁判官を退いた尾崎(木村文乃)をヒロインに迎える。

 SEASONⅠでは弁護士対検察が主な構図になっていたが、1・2話で深山の父親の冤罪事件について片が付き、検察との因縁もひと段落ついたところで尾崎がメインキャラクターとなることで、弁護士対裁判官の構図になり、目新しさが出ていると思った。検察同様組織の中での立場による忖度が明確になっており、尚更裁判官は自身に都合の悪い判決には関わらないことが嫌と言うほどわかり、無罪獲得の難易度が見ている側に伝わりやすい。
 尾崎と弟の事件にかんしては、「一番信じてほしい人に信じてもらえない」ということがテーマとなっており、家族の信頼関係と弁護士と依頼人の信頼関係が重なる。尾崎は弁護士として働き始めたころは、依頼人を信じず情状酌量を求める信頼関係を築かない弁護士であった。しかし、深山と働くことで信頼を大切にする弁護士に変化していっている途中での事件だったので、改めてここで信頼のあり方について考え直すことになる。

28.『99.9-刑事専門弁護士- 完全新作SP 新たな出会い篇』(ドラマ)
プロデューサー:東仲恵吾
<あらすじ>
 映画公開前夜祭ということで、劇場版に登場する河野(杉咲花)と弁護士・南雲(西島秀俊)の紹介を兼ねた、完全新作のドラマ。

 SEASONⅠ・Ⅱと対峙する人間が検察から裁判官と続き、ここで弁護士という同業者との対峙となっていた。依頼人のためなら何でもするという、佐田にも似通いつつも、超えてはいけない一線を越え検察と癒着する南雲が得体の知れない人物で、恐ろしさを感じられた。確かに、依頼人の利益を守るということは弁護士の仕事である。SEASONⅠにて立花が情状酌量を求める依頼人を説得し無罪を勝ち取ったのも、運よく依頼人の母の命がもったからこそ良い終わり方になっただけで、ともすれば依頼人の利益を損なう結果になっていたかもしれない。しかし、異様なまでにあくどい手を使い依頼人を守る南雲の姿は、決定的に班目法律事務所の面々と相いれないだろうということは明白だった。彼自身、自分のやっていることについて娘には胸を張って語れないと見て取ることができ、弁護士としての正当な姿ではない自覚があるようだった。
 考え方についてはこのように深山たちと対比されるが、もう一つ、父親としての佐田と南雲の対比が興味深かった。「いい弁護士がいい父親とは限らない」という台詞が表しているように、娘の誕生日を忘れるが、がめついところはあれども弁護士として胸を張れる姿になった佐田と、血はつながっていないが娘にとってよき父親である一方で、弁護士としては汚い行為にも手を染めている南雲。両者の話し合うシーンでは、背中合わせのような二人だからこその緊迫感が感じられる。

29.『自負と偏見』(小説)
作者:ジェーン・オースティン
訳:中野好夫
<あらすじ>
 ベネット家の次女・エリザベスは人を見る目が自慢の聡明な女性。ある日近所にビングリーという青年が越してくる。当時の法律では娘に遺産相続権がなく、父親が亡くなれば母娘の元には何も残らないことで、何とか娘たちを誰かに嫁がせようとする母は、娘たちを伴いビングリー主催の舞踏会へ足を運ぶ。しかし、そこにはビングリーの親友・ダーシーという青年も参加していたのだった。

 物語の語り手がエリザベス贔屓であり、序盤から姉のジェーンとエリザベス、ミスター・ベネット以外のベネット家の人物には辛辣な語り口なのが面白く感じられた。時折エリザベス視点のような描き方もされており、彼女がどの程度物事を考え判断しているかもわかりやすい。ただし、それ故に一方的な考え方に感じることも多く、人のことを高慢だという割には彼女も上から目線で人を判断していると思われる。このエリザベスに対して募っていく「人のことを言えるのか」という感情があるからこそ、ダーシーからの手紙により、自身の偏見を自覚して、そのことを恥じるシーンが生きてくるように感じられた。
 エリザベス然りダーシー然り、作中では聡明とされており、オースティン自身も愛情を注いでいる登場人物さえも完全無欠の「いい人」として描かず、欠点ありきの生身の人間を描写していることが、最大の魅力と考える。エリザベスが慕うジェーンやミスター・ベネットさえも、褒める描写は多けれども、見方を変えると長所が短所に見えてくるといった描写もある。このように欠点をあけっぴろげに、しかし必要以上に悪い描写にせず、ありのままの登場人物によって支えられている作品だからこそ、ここまでのベストセラーになったのだと思った。

30.『天官賜福』(アニメ)
原作:墨香銅臭
監督:李豪凌
<あらすじ>
 天界・人間界・鬼界からなる世界において、謝憐は二度飛昇するが二度とも天界から追放されてしまう。三度目の飛昇を果たした彼だったが、その際の衝撃波で建造物を破壊するなど、多額の負債を抱えることになった。返済のため下界に降り、功徳を集めるなか、謝憐は三郎と名乗る青年と出会う。

 天官たちの出世に関するきな臭い話も多かったが、人間の手のひら返しも目につき、それらのことと一線を引く謝憐と三郎の姿が、ファンタジーな世界観においても浮世離れしていることがよく表現されていたように思う。特に謝憐の人間界での将軍時代の最期が、靴ひもを踏み転倒したことによるものと石碑に書かれていたのを読み上げた時、それまで謝憐の争いを仲裁する行動を絶賛していた人間たちが大笑いしていたシーンが印象に残った。それとは逆に、争いを仲裁した行動を冷静に自国のためにはならないと意見を述べていた天官たちが、一見間抜けなその最期を笑わなかったことも、物の見方の違いが表れていたように感じる。

提出が遅れましたこと本当にすみませんでした。
2022/01/10(月) 22:18 No.1828 EDIT DEL
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